ロストジェネレーション(ロスジェネ)とは?|氷河期世代・団塊ジュニア問題
この言葉、ニュースで見たり、SNSで話題になっていたりするのを見かけることもあるんじゃないでしょうか。でも、「結局、誰のこと?」「なんでそんなに大変だったの?」って、いまいちピンとこない人もいるかもしれませんね。大丈夫です!この記事を読めば、もやもやがスッキリ晴れて、この世代が抱える「あれこれ」が、なるほど!って腑に落ちるように、とことん優しく、でも内容はしっかりお届けしていきますね。
ロストジェネレーション(ロスジェネ)って、いったい誰のこと?
まず最初に、「ロストジェネレーション」という言葉の定義から。これは直訳すると「失われた世代」という意味になるんです。なんだか、いきなり物悲しい響きですよね。日本では、だいたい1990年代の半ばから2000年代の前半にかけて、新卒として社会に出て行こうとした時期に、人生の最初の「入り口」で、とてつもなく大きな壁にぶち当たった世代のことを指すことが多いんですよ。
ちょうどその頃の日本は、いわゆる「バブル経済」が弾けちゃって、それまでのイケイケドンドンな景気が、まるで幻想だったかのようにしぼんでしまった時代。企業は採用をぐっと抑え込み、正社員として新しい人材を受け入れる余裕なんて、どこにも見当たらないような状況だったんです。
「大学を卒業したら、良い会社に就職してバリバリ働くぞ!」なんて夢を抱いていた若者たちが、いざ就職活動を始めてみたら、目の前には「求人なし」「採用凍結」の嵐。内定がもらえずに何十社、何百社と不採用通知を受け取ったり、仕方なく非正規の道を選んだり…。社会人としてのスタートラインで、大きな「つまずき」を経験せざるを得なかった、それが「ロストジェネレーション」と呼ばれる方々なのですね。
なんで「失われた」って言われちゃうの?
この世代が「失われた」とまで言われるのには、単に就職が厳しかったというだけではない、もっと深い理由が隠されているんです。彼らが社会に出る直前の世代、例えばバブル世代と呼ばれる方々は、それこそ「企業が社員を囲い込むために、海外旅行をプレゼントしたり、ブランド品を贈ったり」なんていう、今では考えられないような好待遇で迎え入れられた時代を生きていました。まるで夢のようなお話ですよね。
でも、ロスジェネ世代は、そんな華やかな時代の「残り香」すらも嗅げないほど、厳しい現実のど真ん中に放り込まれてしまったんです。そのギャップが、彼らが「失われた」と表現される大きな理由の一つかもしれません。
「新卒カード」が使えなかった無念さ
日本独自の「新卒一括採用」というシステムは、新卒時に正社員として企業に入社できれば、OJTを通じて仕事の基本から専門スキルまでをじっくり学び、会社の一員として育ててもらえる、という安心感がありました。いわば、社会人としての「特急券」みたいなものだったんです。
ところが、ロスジェネ世代の多くは、この「特急券」を手にすることができませんでした。せっかく努力して大学や専門学校を卒業しても、正社員のレールに乗れなかったために、その後いくら頑張っても、正規雇用への道がなかなか開かれなかったり、望むキャリアパスを描けなかったり…。社会人として「出遅れてしまった」という感覚を抱き続けている方も、少なくないのではないでしょうか。
非正規雇用という「不本意なプロ」の誕生
正社員の門が閉ざされた結果、多くの人がアルバイト、派遣社員、契約社員といった「非正規雇用」という働き方を選ぶことになりました。もちろん、非正規雇用を選ぶことが悪いわけではないのですが、ロスジェネ世代の場合は、「正社員になれないから、仕方なく」という「不本意な選択」であったケースが非常に多いのが特徴です。
非正規雇用は、正社員と比べてお給料が低いのはもちろん、社会保険や福利厚生が手薄だったり、何よりも「いつ契約を切られるかわからない」という雇用の不安定さが常に付きまといます。経験を積んでも、それが正社員としてのキャリアに繋がりにくく、まるで「非正規のプロ」のように、色々な職場を転々とし続けることになってしまう方もいらっしゃいました。これって、個人の努力だけではどうにもならない、時代の大きなうねりに翻弄されてしまった結果なのですね。
経済的な余裕が生まれない悪循環
安定した正社員としての収入が得られないということは、当然ながら経済的な余裕が生まれません。これは、日々の生活費はもちろんのこと、結婚や子育て、住宅の購入といった人生の大きなイベントにも、大きな影響を与えます。
「夢のマイホーム? それは夢のまた夢ね」なんて、自嘲気味に語る方もいらっしゃるかもしれませんね。老後の生活資金についても、不安を抱えている方が多いのではないでしょうか。経済的な基盤が不安定なままだと、例えば「新しいスキルを身につけるために学校に通いたいな」と思っても、費用や時間の面でなかなか実現できない、という「悪循環のループ」に陥ってしまうことも少なくないのです。
心の「モヤモヤ」と社会への向き合い方
厳しい状況が長く続くと、やはり心の面にも影響が出てくるものです。自分の努力が報われないと感じたり、社会から取り残されているような感覚を抱いたり。自己肯定感が低くなってしまったり、人間関係を築くのが難しくなったりする方もいらっしゃいます。
これって、決して個人の能力が低いとか、努力が足りないとかいう話ではないんです。社会のシステム自体が、特定の世代に対してあまりにも厳しかった、という事実を理解することが、とっても大切になりますね。
「氷河期世代」と「団塊ジュニア」
「ロストジェネレーション」という言葉と合わせて、「氷河期世代」や「団塊ジュニア」という言葉を耳にすることも多いですよね。これらは、まさにロスジェネ問題を語る上で、切っても切り離せない関係にあるんです。
「氷河期世代」は、ロスジェネの「別名」?
「氷河期世代」という言葉は、文字通り「氷が張るように寒い時代」を意味します。この言葉は、おおよそ1970年代の前半から1980年代の前半頃に生まれた世代を指すことが多いんです。彼らが社会に出ようとした時期が、まさに「就職氷河期」と形容されるほどの採用難だったことから、この名前が付けられました。
つまり、社会人としてのスタートで厳しすぎる現実を突きつけられ、その後のキャリア形成にも大きな影響を受けた、という点で、「ロストジェネレーション」と「氷河期世代」は、ほぼ同じ意味合いで使われることが多いのですね。どちらの言葉を使っても、概ね同じ世代、同じ課題を指していると考えていただいて大丈夫です。
「団塊ジュニア」という、人口ボリュームゾーンの悲劇
そして、「団塊ジュニア」という言葉も、この問題の理解には欠かせません。「団塊ジュニア」とは、1971年から1974年にかけて生まれた世代のことを指します。これは、第二次世界大戦後に生まれた「団塊の世代」(日本の人口が多いことで知られる世代ですね)の子どもたちにあたります。
何が悲劇かというと、この「団塊ジュニア」世代は、日本の人口ピラミッドの中で、とんでもなく大きな「人口の塊」なんです。つまり、もともと採用枠が少ない「就職氷河期」という厳しい時代に、ものすごい数の同世代のライバルたちが、一斉に同じ採用枠を奪い合った、ということになります。
想像してみてください。たった数人の枠を、何百人、何千人という大勢の人が奪い合う状況を。どれだけ優秀でも、どれだけ努力しても、ごく一部の人しか正社員になれない。まるで「社畜ガチャSSR引けなかった世代」なんて皮肉られることもあったように、個人の努力だけではどうにもならない、あまりにも残酷な競争を強いられてしまったのですね。
だからこそ、氷河期世代の多くは、この団塊ジュニア世代と重なっています。人口が多かったがゆえに、さらにその困難さが倍増した、という側面があることを忘れてはいけません。彼らが抱える問題は、決して「頑張りが足りなかった」とか「能力がなかった」という個人の話ではなく、日本社会全体が抱える、構造的な課題の「しわ寄せ」が、この世代に集中してしまった結果だと言えるでしょう。
ロスジェネ問題、今どうなってるの? そしてこれからの社会で考えるべきこと
「昔の話でしょ?」なんて思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、残念ながらロストジェネレーションの方々が抱える問題は、決して過去のものではありません。いま現在も、その影響は色々な形で社会に残っているんです。
職場での「モヤモヤ」と世代間ギャップ
会社で働いていると、たまに感じる「世代間ギャップ」。これも、ロスジェネ問題が背景にある場合があります。例えば、彼らより上の世代(バブル世代など)は、年功序列で自然と給料が上がっていくのを経験している方も多く、一方で下の世代(ゆとり世代やZ世代など)は、転職や副業が当たり前という感覚かもしれません。
そんな中で、ロスジェネ世代は、正社員になれても「社畜予備軍」と揶揄されるような、安定はしているけれど激務な働き方を強いられたり、正社員になれないまま「非正規のプロフェッショナル(不本意)」として不安定なキャリアを歩んできたり…。彼らは、上の世代の「常識」や、下の世代の「自由な働き方」のどちらとも違う、独自の「氷河期マインド」を持って、頑張っているのです。
企業側としては、そういった彼らの経験や、培ってきた「諦め世代(悟りver.)」とでもいうべき堅実な視点を、決して軽視してはいけません。彼らは、厳しい時代を生き抜いてきた「リストラ・サバイバー」でもありますから、困難な状況でも冷静に対応できる力を持っていることが多いはずです。正規・非正規といった雇用形態だけで人を判断せず、個々の能力と経験を正当に評価し、適材適所で活躍できる場を提供することが、これからの時代、企業の競争力を高める上で不可欠になってきます。
セカンドキャリア支援と「学び直し」
人生100年時代と言われる今、働き方も多様化しています。しかし、ロスジェネ世代の中には、若い頃に十分なスキルアップの機会が得られなかったり、特定の分野での経験しか積めなかったりした方も少なくありません。
そんな方々に対して、社会全体で「セカンドキャリア」を築くための支援を充実させていく必要があります。国や自治体も、社会人が学び直しをする「リカレント教育」の支援などを始めていますが、まだまだその情報は十分に届いていなかったり、費用や時間の面でハードルが高かったりするかもしれません。
「コスパ悪すぎ人生」なんて自嘲する声をなくすためにも、彼らが新しいスキルを身につけ、異なる分野に挑戦できるような、実践的でアクセスしやすい学びの場を提供していくことが求められます。そして、企業もそうした学び直しを応援し、積極的に採用していく姿勢が大切です。
「年金溶けちゃった世代」の未来と社会保障の課題
ロスジェネ世代が直面している、もう一つの大きな問題が「社会保障」です。彼らが現役世代として支えている「年金」は、少子高齢化が進む中で、その持続可能性が常に議論されています。彼らが老後を迎える頃に、果たして十分な年金が支給されるのか、不安を感じている方は少なくないでしょう。
「低賃金ドリーム」なんて皮肉めいた言葉があるように、これまでの働き方や収入では、老後の生活設計がなかなか難しい現実があります。この問題は、ロスジェネ世代だけの話ではなく、これからの日本社会全体で真剣に考えていかなければならない、非常に大きな課題ですね。社会保障制度の持続可能性を高めるための改革や、多様な働き方に応じた社会保障のあり方を検討していくことが、急務となっています。
少子化問題と彼らの「本音」
日本の深刻な少子化問題にも、ロスジェネ世代の存在は大きく関係しています。経済的な不安定さや将来への不安は、結婚や子育てを諦める大きな理由の一つになり得るからです。
「夢のマイホーム、夢で終わった世代」なんて声も聞かれますが、これは、安定した住居が確保できないことだけでなく、その根底にある経済的な基盤の不安定さが、ライフプランの選択肢を狭めていることを示唆しています。
彼らが安心して結婚し、子どもを育てられるような社会環境を整えることは、日本の少子化対策において、非常に重要な視点となります。単なる子育て支援だけでなく、安定した雇用や収入の確保といった、根本的な部分からの改善が求められるでしょう。
まとめ
「ロストジェネレーション」という言葉には、どうしても「負け組」といった、ネガティブなレッテルが貼られがちです。でも、これだけは声を大にして言わせていただきたいんです。彼らは、これまでの日本社会で、最も厳しい経済状況の中で社会に出ることを強いられ、その中で生き抜いてきた、本当に粘り強く、しなやかな強さを持つ世代なんです。
変化への適応力、どんな困難な状況でもあきらめずに食らいついてきたガッツ、そして堅実で現実的な判断力。これらは、まさに厳しい「氷河期」を生き抜いたからこそ培われた、かけがえのないスキルと言えるでしょう。
これからの日本社会は、ますます変化のスピードが速くなり、予測困難な時代になっていくと言われています。そんな中で、ロスジェネ世代が持つ「不遇の世代」という経験は、むしろ「サバイバル能力の高さ」として、私たちの社会にとって非常に価値のあるものになるはずです。

