荒唐無稽(こうとうむけい)とは?
言葉
荒唐無稽
読み方
こうとうむけい
意味
「荒唐無稽」とは、根拠がなく現実味に欠け、まとまりのない話や考え方を指します。「荒唐(根拠がなく、いい加減)」と「無稽(理屈や筋道がない)」が合わさった言葉で、特に非現実的で信じがたい内容を批判的に表現する際に用いられることが多いです。
言い換えると
- 根拠がない
- 現実味がない
- 非常識
- 無理筋
- とりとめのない
目上の方に使える言葉?
「荒唐無稽」は批判的なニュアンスが強いため、目上の方に直接使用するのは避けた方が良い場合があります。もし使う場合は、遠回しな表現や敬意を示す言葉を添えることで、相手を不快にさせるリスクを減らせます。たとえば、「現実味に欠ける部分があるかもしれません」といった柔らかな表現が適切です。
どういう場面で使う言葉?
非現実的な提案や考え方を指摘する場面
「その計画は荒唐無稽で、実現可能性が極めて低いです。」
「荒唐無稽な噂に惑わされず、冷静に事実を確認すべきです。」
批判的な議論や分析を行う場面
「この理論には根拠がなく、荒唐無稽と言わざるを得ません。」
「荒唐無稽な意見が議論を混乱させています。」
創作や物語の内容を評価する場面
「荒唐無稽な設定でありながら、物語全体に引き込まれる魅力があります。」
「この映画は荒唐無稽だが、エンターテインメントとしては秀逸です。」
不確実な情報や噂を否定する場面
「その主張は荒唐無稽で、信頼性に欠けています。」
「荒唐無稽な風説が広まることは、社会に混乱を招きかねません。」
文学や哲学的な議論の中で
「荒唐無稽な発想が、時に新しい視点を生むこともあります。」
「彼のアイデアは一見荒唐無稽だが、その中に真理が潜んでいるようです。」
注意点
- 批判を和らげる表現を使う
「荒唐無稽」は批判的な表現が含まれるため、相手を直接的に批判する場面では注意が必要です。「やや現実味に欠ける」「もう少し具体性が求められる」といった柔らかな言い回しを使う方が無難です。 - 文脈に応じて肯定的に使う
「荒唐無稽」という言葉は創作やユーモアの場面でポジティブに使われることもあります。この場合、「現実離れした斬新なアイデア」といったニュアンスを補足することで、肯定的な印象を与えることができます。 - 具体的な例を示す
「荒唐無稽」とだけ述べると抽象的になりがちです。批判的に使う場合は、その理由や具体的な問題点を挙げることで説得力が増します。 - フォーマルな場面で使用する場合の注意
公的な場やビジネスの場では、「荒唐無稽」という言葉自体が強い印象を与えるため、慎重に使いましょう。たとえば、「実現性に乏しい」といった表現に置き換えることが適切な場合もあります。 - 軽々しく使わない
「荒唐無稽」は強い意味を持つ表現であるため、多用すると軽率に見られることがあります。本当に非現実的な場合に絞って使うことで、言葉の重みが保たれます。