老獪(ろうかい)とは?
単語
老獪
読み方
ろうかい
意味
「老獪」とは、豊富な経験と知識を基にして、巧みに立ち回ることや抜け目のないさまを表す言葉です。ポジティブな意味では「熟練した」や「老練な」といったニュアンスがあり、ネガティブな意味では「狡猾で抜け目のない」とも解釈されます。使い方によって、肯定的にも否定的にも用いられる表現です。
言い換えると
- 老練
- 熟練
- 抜け目ない
- 狡猾
- 巧妙
目上の方に使える言葉?
「老獪」という言葉は、状況や文脈によります。相手を称賛する場合に「老練な」と近いニュアンスで用いると敬意を示すことができますが、「狡猾」のようなネガティブな意味が含まれる場合もあるため、慎重に使う必要があります。目上の方や尊敬する相手には、「老練」「熟達」といった言葉を選ぶ方が無難な場合があります。
どういう場面で使う言葉?
経験や技術の熟達を表現する場面(肯定的な意味)
「彼の老獪な交渉術には学ぶべき点が多い。」
「長年の経験が生み出す老獪な判断力が、プロジェクトの成功を支えました。」
駆け引きや戦略的な行動を指す場面
「彼は老獪な策士であり、相手の出方を冷静に読み取ります。」
「老獪な戦略で競合をリードする姿勢が印象的でした。」
ポジティブな評価としての使用(主に尊敬を込めて)
「老獪なリーダーシップによって、組織を危機から救いました。」
「彼の老獪さが、難しい局面を打開する鍵となりました。」
批判的な文脈で使用する場合(ネガティブな意味)
「老獪さが過ぎて、周囲からの信頼を損ねることもあります。」
「彼の老獪な手法は、結果的に誤解を生むことになりました。」
文学的・比喩的な表現での使用
「老獪な狐のように、彼は一瞬で状況を逆転させた。」
「老獪な海の男は、嵐の中でも冷静さを失いません。」
注意点
- 文脈に応じた意味合いを考慮する
「老獪」は肯定的にも否定的にも解釈されるため、文脈に応じた使い方が重要です。特に、目上の方に対して使用する場合は、肯定的なニュアンスが伝わるように文全体のトーンに注意を払いましょう。 - 敬意を示す場合は慎重に使う
相手を尊敬していることを示したい場合には、「老獪」を用いるよりも「老練」「熟達」といった言葉の方が適切な場合があります。 - フォーマルな文脈で適切に使用する
「老獪」は主にビジネスや文学的な文脈で用いられる表現です。日常会話では「熟練」「巧み」といった平易な言葉に置き換える方が自然です。 - 補足説明を添えると誤解を防げる
特に文章で使用する場合には、「老獪」をポジティブな意味で用いているのか、批判的に用いているのかを補足することで、誤解を避けることができます。たとえば、「老獪な手腕で困難を乗り越えた」といった具体例を添えると明確です。