謹啓(きんけい)とは?
単語
謹啓
読み方
きんけい
意味
「謹啓」とは、手紙や文書の冒頭で用いる頭語(とうご)の一つで、特にフォーマルな手紙や公式な文書で使用されます。「謹んで申し上げます」という意味を持ち、相手に対して敬意を込めた挨拶として使われます。手紙では、末尾に対応する結語として「敬具(けいぐ)」を使うのが一般的です。
言い換えると
- 拝啓(はいけい)
- 謹んで申し上げます
目上の方に使える言葉?
はい、「謹啓」は非常に丁寧な頭語であり、目上の方や公式な場面にふさわしい表現です。一般的な「拝啓」よりも格式が高く、重要な場面や正式な挨拶文で使用されます。
どういう場面で使う言葉?
公式な手紙の冒頭
「謹啓 秋冷の候、貴社ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。」
「謹啓 平素は格別のお引き立てを賜り、誠にありがとうございます。」
目上の方への挨拶文
「謹啓 新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。」
「謹啓 このたびはご多忙中にもかかわらずご足労いただき、深く感謝申し上げます。」
重要なビジネス文書や案内状
「謹啓 平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。」
「謹啓 このたび弊社創立50周年を迎えるにあたり、記念式典を下記の通り執り行います。」
フォーマルな案内や報告
「謹啓 このたびは弊社の新製品発表会にお越しいただき、心より感謝申し上げます。」
「謹啓 貴重なご意見を賜り、誠にありがとうございます。」
弔事や儀礼に関する文章
「謹啓 ご尊父様のご逝去の報に接し、謹んでお悔やみ申し上げます。」
「謹啓 このたびのご喪失に際し、衷心よりお悔やみ申し上げます。」
書き方の注意点
- 結語として「敬具」を使用する
「謹啓」を使用する場合、手紙の末尾には必ず「敬具」を対応させて用います。これにより、文章全体が格式に則った形となります。 - フォーマルな文脈でのみ使用する
「謹啓」は非常に格式が高い表現のため、カジュアルな手紙や日常的なやり取りには適しません。公式な場面や特別な相手への手紙に限定して使用してください。 - 頭語と結語の対応を確認する
頭語で「謹啓」を使用した場合、結語には必ず「敬具」を対応させます。これを忘れると、手紙の形式として不適切と見なされる場合があります。 - 文面全体を丁寧に書く
「謹啓」を使用する場合、続く文面も丁寧な敬語表現で統一する必要があります。例えば、「拝啓」と比べてより一層、格式の高い語句を選ぶことが求められます。 - 時候の挨拶を添える
フォーマルな手紙では、頭語「謹啓」の後に時候の挨拶を入れるのが一般的です。これにより、文面がより洗練され、適切な形式となります。
例
「謹啓 紅葉が美しい季節となりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。」