機微(きび)
読み方
きび
意味
表面には現れにくい、微妙で繊細な事情や感情、状況を指します。人間関係や出来事の中で、特に慎重な対応が求められる部分や、細やかな配慮が必要な場面で用いられます。
語源
「機」はきっかけや要所、「微」は細かいことや繊細さを意味します。この二つが組み合わさり、「微妙なきっかけや感情」を表現する言葉となりました。
言い換えると
- 繊細な事情
- 微妙なポイント
- 細やかな感情
- 隠れた意味
使用する注意点
- 主にフォーマルな場面や文章で使用されることが多い言葉です。
- 微妙で慎重な対応が求められる文脈で使われるため、軽々しく使用しないように注意が必要です。
目上の方に使える言葉?
目上の方にも使用可能です。ただし、「機微に触れる」や「機微を考慮する」などの形で、相手への配慮が伝わる表現として使うのが適切です。
ビジネスで適した例文
- 国際交渉では、文化的な機微を理解することが重要です。
- この案件は、社内の機微を十分に考慮した対応が求められます。
- 取引先との信頼関係を深めるには、相手の機微に敏感であることが大切です。
- 人間関係の機微を理解することで、より円滑なコミュニケーションが可能になります。
- 機微に触れる内容を扱う際には、慎重な配慮が必要です。
どういう場面で使う言葉?
- 微妙な状況や感情を説明する際
- 繊細な対応が必要な場面を強調する際
- 人間関係や文化的背景を配慮する必要がある場合
使用した例文を5例
- 彼の発言には、相手の感情の機微を考慮した配慮が感じられた。
- 機微に富んだ内容のメールには、注意深く返答する必要がある。
- 国際会議では、文化的な機微を無視することが致命的なミスになることがある。
- チームリーダーとして、メンバー間の機微を理解することが求められる。
- 交渉の機微を見極めることが成功の鍵となった。
失礼に当たる使い方
- 「機微」という言葉を使い、相手の感情や状況を軽視している印象を与える場合。
- 慎重さが求められる場面で軽率に使い、不適切な印象を与える場合。
- 相手の事情や背景を無視した形で使い、無配慮と受け取られる場合。
英語で言うと?
“Subtlety”(微妙さ)や “Nuance”(ニュアンス)、”Delicate matter”(繊細な問題)が適しています。
どうしてその単語になったか
“Subtlety” は微妙で繊細な状況や感情を示し、”Nuance” は細やかな違いや意味を表現する際に用いられます。”Delicate matter” は特に慎重な対応が必要な状況を指します。
英語での使用例
- “Understanding the subtlety of the situation is crucial for effective negotiation.”
(状況の機微を理解することが、効果的な交渉において重要です。) - “Cultural nuances must be respected in international business.”
(国際ビジネスでは文化的な機微を尊重する必要があります。) - “This is a delicate matter that requires careful handling.”
(これは慎重に対応が求められる機微な問題です。) - “He has a good grasp of the nuances in interpersonal relationships.”
(彼は人間関係における機微をよく理解している。) - “The artist captures the subtlety of human emotions in her work.”
(そのアーティストは人間の感情の機微を作品に表現している。)