家族葬で葬儀を行う事を知らせる・伝えるタイミング・手段とメール例文や電話での伝え方
家族葬は、故人様とごく近しい方々で最期のお別れをする、近年選ばれることの多い葬儀形式です。そのため、参列をご希望される方々へのご案内はもちろんのこと、参列はされないまでも訃報をお伝えしておきたい方々への連絡は、適切なタイミングと方法で、心遣いを込めて行う必要があります。
家族葬の連絡、いつ、誰に、どう伝えるべきか?
家族葬を行うにあたり、最も大切なのは「誰に」「いつ」「どのような方法で」連絡をするか、という事前の準備と検討です。
連絡するタイミング:焦りなく、しかし迅速に、そして見極めを
家族葬の連絡は、大きく分けて以下の2つのタイミングが考えられます。それぞれのタイミングで、誰にどのような情報を伝えるべきかを見極めることが重要です。
葬儀前(参列をお願いする場合)
家族葬に参列していただきたい方々へは、葬儀の日程と場所が決定次第、できる限り早く連絡しましょう。この「できる限り早く」というのは、例えば故人様が病院で息を引き取られた後、葬儀社との打ち合わせが終わり、通夜・告別式の具体的な日時と場所が決まった直後を指します。
具体的なシチュエーションと連絡の例:
- 遠方に住む親戚の場合: 飛行機や新幹線の手配、宿泊先の確保が必要になるため、少なくとも前日には連絡が行き届くように手配しましょう。例えば、決定後すぐに電話で訃報と家族葬である旨、参列をお願いする意向を伝え、その後、詳細な日程・場所・アクセス方法などを記載したメールを送付すると丁寧です。
- 例: 故人の弟様が北海道に住んでいる場合、葬儀日程が固まった翌日には電話で訃報を伝え、「兄の遺志で家族葬となりますが、〇〇さんにはぜひお見送りいただきたく、ご連絡しました。詳しい日時と場所は、この後メールでお送りしますので、ご確認ください。」と伝え、すぐさま詳細メールを送付します。
- 故人様が特に親しくされていたご友人や恩師の場合: 故人様の生前の交友関係を把握し、可能であれば直接お電話で訃報をお伝えし、家族葬でのお見送りとなること、そしてもし差し支えなければ参列していただきたい旨を丁寧にお伝えします。相手の予定を考慮し、数日前の連絡が理想的です。
- 例: 故人の大学時代からの親友で、毎週連絡を取り合っていたような方には、故人の訃報を電話で伝え、「父の希望で家族葬を行うことになりましたが、〇〇さんにはぜひ参列していただきたく、ご連絡しました。無理のない範囲で構いませんので、ご検討いただけますでしょうか。」と、相手への配慮を示しつつ依頼します。
- 故人様が所属していた団体の関係者(町内会役員、趣味の会の代表など): 団体内で訃報を共有する必要がある場合も想定されるため、早めに連絡し、家族葬であることと、団体としてどのような対応をしてほしいか(例:特に参列は不要、弔電のみ受け付けるなど)を明確に伝えておくとスムーズです。
- 例: 故人が長年所属していた囲碁クラブの代表には、電話で訃報を伝え、「故人の遺志で家族葬とさせていただきます。皆様へのご通知はご不要ですが、もし可能でしたら、クラブ代表として弔電をお送りいただけると故人も喜ぶかと存じます。」と具体的に依頼します。
葬儀後(参列をお願いしない場合)
家族葬で故人様を見送ったことを事後報告するケースです。この場合、葬儀後すぐ、または四十九日法要までを目安に連絡を済ませるのが一般的です。故人様と生前親交のあった方々への訃報は、遅すぎると失礼にあたる場合があります。
具体的なシチュエーションと連絡の例:
- 年賀状のやり取りをしていた方々や、あまり面識のない遠い親戚の場合: 葬儀後、落ち着いた頃合いを見て「通知」としてハガキや封書で連絡するのが丁寧です。通常、四十九日法要が終わってから送ることが多いですが、一周忌までを目安に送る場合もあります。訃報、家族葬で執り行ったこと、弔問や香典辞退の意向などを明記します。
- 例: 普段年賀状のやり取りのみで、お付き合いが薄い親戚や知人には、葬儀後2週間~1ヶ月を目安に、家族葬で葬儀を執り行った旨と、香典・供花の辞退を記載したはがきを送付します。
- 故人様の元勤務先や取引先の場合: 故人様が退職されていた場合でも、以前の職場の方々は訃報を知りたいと思うことがあります。葬儀後、喪主様やご遺族の状況が落ち着いてから、故人様が所属していた部署や人事担当者宛に、簡潔なメールや書面でご報告すると良いでしょう。この際、会社としての対応(弔問、香典など)を辞退する旨を明確に伝えることが重要です。
- 例: 故人が定年退職していた場合、元職場の総務部または直属の上司だった方へ、代表者宛に「【ご報告】〇〇〇〇(故人名)永眠のお知らせ(家族葬にて執り行いました)」という件名でメールを送り、家族葬で執り行ったこと、弔問や香典などは辞退する旨を明記します。
- ご近所の方々や町内会の方々: 日頃お世話になっている方々には、口頭や簡単なご挨拶文で事後報告するケースがあります。葬儀後、改めてご挨拶に伺う際に伝えるのが自然です。
- 例: 葬儀後、近隣にご挨拶に伺う際に、「先日はご迷惑をおかけしました。実は先週、父が他界しまして、家族だけで見送らせていただきました。」と、簡潔に報告し、お菓子などを持参すると丁寧です。
連絡する相手:故人様との関係性、そしてご遺族の意向を最優先に
家族葬における連絡相手は、主に以下の3つのグループに分けられます。どこまで連絡するかは、故人様とご遺族の意向、そして故人様が生前築かれた人間関係の広さによって慎重に判断しましょう。
故人様のご家族・ご親族
当然ながら最優先で連絡すべき対象です。電話での直接連絡が基本となります。訃報を伝え、家族葬で行う旨、そして参列の有無や役割分担(もしあれば)などを相談しましょう。特に、義理の親族など、これまであまり頻繁に連絡を取り合っていなかった方々にも、失礼のないよう丁寧にお伝えすることが重要です。
例: 故人の兄弟姉妹やその配偶者、甥・姪など、血縁・婚姻関係のある親族には、訃報発生後、速やかに電話で連絡します。家族葬である旨を伝え、参列の意向を確認し、故人との関係性や地域性によっては、葬儀のお手伝いをお願いすることもあります。
故人様のご友人・知人、職場関係者
故人様と生前親交のあった方々です。このグループへの連絡は、家族葬の考え方によって大きく異なります。
- 参列をお願いする場合: ごく親しいご友人や、故人様が特に会いたがっていた方々など、限定的な範囲で連絡します。電話で直接お話し、家族葬であることを伝えた上で、ぜひお見送りいただきたい旨を丁寧にお伝えします。
- 例: 故人が入院中に「〇〇さんに会いたい」と話していた親友や、毎月のように会っていた趣味の仲間などには、家族葬でごく内輪で執り行う予定だが、ぜひお見送りいただきたいと電話で直接お伝えします。
- 参列をお願いしない場合(事後報告): 一般的には、葬儀後に通知(ハガキやメール)で事後報告します。故人様の意向で家族葬にされたこと、弔問や香典などを辞退する旨を明記し、相手に気を遣わせない配慮が必要です。
- 例: 故人の旧友だが何十年も会っていない方、年に数回趣味の集まりで会う程度の方など、そこまで親密でない関係の方々には、葬儀後の通知で、家族葬で執り行った旨と、弔問・香典辞退の意向を伝えます。
具体的な判断基準
- 「故人が生前、この人に会いたがっていたか?」
- 「この人が訃報を知らないままだと、後で困るか?」
- 「家族葬という形式を理解し、尊重してくれるか?」
- これらの問いに答えながら、連絡範囲を絞り込みましょう。故人がリストを残していたり、生前の会話で「あの人には連絡してほしい」といった希望があれば、それを尊重します。
町内会・自治会、ご近所の方々
日頃お世話になっている方々への連絡も考慮に入れましょう。特に、葬儀による影響(葬儀社車両の出入り、駐車、近隣への挨拶など)がある場合は、事前に一言伝えておくとトラブルを防げます。
具体的な連絡方法
- 事前に挨拶に伺う場合: 葬儀前に、町内会長やご近所の代表者にご挨拶に伺い、葬儀があること、家族葬で行うこと、ご迷惑をおかけする可能性があることを伝えておくと丁寧です。
- 例: 自宅で通夜・葬儀を行う場合、近隣住民の方々には、事前に「このたび、父が亡くなりまして、明日から自宅で家族葬を執り行います。ご迷惑をおかけすることもあるかと思いますが、ご理解いただけますと幸いです。」と一言声をかけておくことで、円滑に進めることができます。
- 事後報告の場合: 葬儀後、落ち着いてから改めてご挨拶に伺い、訃報と家族葬で執り行ったことをお伝えします。簡単な菓子折りなどを持参すると、より丁寧な印象を与えます。
- 例: 斎場で家族葬を行った場合でも、日頃お世話になっているご近所の方には、葬儀後に「先日はバタバタしており、ご報告が遅くなりましたが、実は先週、父が他界しまして、家族だけで見送らせていただきました。」と直接お話しし、菓子折りなどを添えて感謝を伝えます。
連絡手段:状況と相手に合わせて、柔軟に選択する
連絡手段は、相手との関係性や伝える内容の緊急性によって使い分けましょう。
電話:最も確実で迅速な連絡手段
緊急性の高い連絡や、親しい間柄の方への訃報は、電話が最優先です。相手の状況に配慮し、簡潔かつ丁寧に伝えましょう。
- メリット: 確実に情報が伝わる、相手の反応がわかる、声で感情が伝わるため、悲しみや敬意が伝わりやすい。緊急時にすぐに返答や質問に対応できる。
- デメリット: 相手の都合が良い時間にかけなければならない、感情的になりやすい、何度も同じ話をしなければならないため、精神的負担が大きい場合がある。
- 活用例: ご両親、兄弟姉妹、故人の配偶者、特に親しいご友人、葬儀の準備に協力してほしい親族。緊急を要する訃報連絡や、深い関係性の方への心からの報告に適しています。
メール:文字で正確に、そしてまとめて情報を伝える手段
文字で情報を伝えられるため、葬儀の詳細情報などを正確に伝えるのに便利です。電話での連絡が難しい場合や、多くの人に一斉に知らせたい場合に有効です。
- メリット: 情報を正確に伝えられる(日時、場所、地図URLなど)、記録に残る、相手の都合の良い時に確認してもらえる、定型文を作成しておけば効率的に送れる。
- デメリット: 緊急の連絡には不向き(相手がすぐに確認しない可能性がある)、感情が伝わりにくい、迷惑メールと判断される可能性があり、開封されないリスクがある。
- 活用例: 遠方の親族(電話での連絡後、詳細情報として追送)、故人の会社関係者(事後報告)、訃報を広く知らせたいが参列は辞退したい場合。特に、詳細な情報(地図URL、日時など)を伝える際に有効です。
SNS・LINE:親しい間柄での迅速な連絡手段(ただし慎重に)
親しい友人や遠方の方への連絡手段として使われることもありますが、訃報のようなデリケートな内容には慎重に利用しましょう。
- メリット: 迅速な連絡、手軽さ、多くの人に一斉に連絡できる、既読機能で確認状況がわかる場合がある。
- デメリット: 軽々しい印象を与える可能性、誤解を招く可能性、プライバシーの問題、受け取る相手によっては不快に感じる場合がある。文字だけのやり取りでは、感情が伝わりにくく、配慮が欠けていると受け取られる可能性も。
- 活用例: ごく親しい友人グループで、すでに電話で伝えた上で、日程などの詳細を補足的に送る場合など。基本的には主要な連絡手段としては推奨されません。 相手との関係性をよく考慮し、使用する際は丁寧な言葉遣いを心がけ、個人的なメッセージとして送るようにしましょう。
郵送(挨拶状・通知):丁寧な事後報告の手段
葬儀後の事後報告や、故人様と特にお世話になった方々への丁寧な報告として利用されます。手紙やはがきで送ることで、より丁寧な印象を与えます。
- メリット: 丁寧な印象を与える、形式に則った報告ができる、相手の都合の良い時に読んでもらえる、記録として残せる。
- デメリット: 時間がかかる(作成から投函、相手への到着まで)、費用がかかる(用紙、印刷、切手代など)。
- 活用例: 家族葬で執り行った後の事後報告、年賀状の交換をしていた方々へのご挨拶、故人の関係者だが連絡先が不明な方(遺品整理などで住所が見つかった場合など)。四十九日法要後など、落ち着いたタイミングで送るのが一般的です。
家族葬の伝え方:心に寄り添う例文と、伝わる言葉の選び方
実際に連絡する際の具体的な伝え方を見ていきましょう。相手への配慮と故人様への想いを込めることが大切です。
電話での伝え方:心遣いを忘れずに、落ち着いて
電話で訃報を伝える際は、ご自身も悲しみの中にいらっしゃるとは思いますが、相手の驚きや悲しみに配慮し、落ち着いて話しましょう。
【電話での伝え方のポイント】
- 最初に自分の名前と故人様との関係を名乗る。
- 「〇〇(あなたの名前)と申します。故〇〇の長男(長女など)でございます。」
- 訃報を伝える。
- 「このたび、〇月〇日に父(母など)〇〇が、〇〇歳で永眠いたしました。」
- 家族葬である旨を伝え、参列を辞退する意向を明確に伝えるか、参列を願うかを伝える。
- 参列辞退の場合: 「葬儀につきましては、故人の強い希望により、近親者のみで家族葬にて執り行いましたことをご報告させていただきます。」
- 参列を願う場合: 「故人の遺志により、ごく内輪で家族葬を執り行うことになりましたが、〇〇様にはぜひお見送りいただきたく、ご連絡いたしました。」
- その他、連絡事項(弔問・香典・供花の辞退など)があれば伝える。
- 「つきましては、誠に恐縮ではございますが、ご弔問やご香典、ご供花などにつきましても、ご辞退させて頂きたく存じます。」
- 故人様への感謝の言葉や、相手への気遣いの言葉で締めくくる。
- 「生前の父へのご厚情に重ねて御礼申し上げますとともに、今後とも変わらぬご厚誼を賜りますようお願い申し上げます。お忙しいところ、申し訳ございませんが、まずはご報告とご挨拶まで。」
【電話での伝え方例文:葬儀後の事後報告の場合】
相手が故人の友人・知人の場合:
「〇〇様、夜分遅くに申し訳ございません。故〇〇の長男(長女など)でございます、〇〇(あなたの名前)と申します。お変わりなくお過ごしでいらっしゃいますでしょうか。
実は、先日父〇〇が、〇月〇日に〇〇歳で永眠いたしました。生前は大変お世話になり、心より感謝申し上げます。特に〇〇様には、父が生前『〇〇さんには本当に世話になった』とよく申しておりました。
葬儀につきましては、父の強い希望と家族の意向により、近親者のみで家族葬にて執り行いましたことを、この場を借りてご報告させていただきます。
つきましては、誠に恐縮ではございますが、ご弔問やご香典、ご供花などにつきましては、故人の遺志により固くご辞退させて頂きたく存じます。何卒ご理解いただけますようお願い申し上げます。
本来であれば、皆様にもお見送りいただきたかったところですが、このような形でのご報告となりましたこと、深くお詫び申し上げます。
生前の父へのご厚情に重ねて御礼申し上げますとともに、今後とも変わらぬご厚誼を賜りますようお願い申し上げます。お忙しいところ、お電話差し上げて申し訳ございません。まずはご報告とご挨拶まで。」
相手が故人の職場関係者(退職後)の場合:
「〇〇様、お忙しいところ恐れ入ります。私、故〇〇(フルネーム)の長男(長女など)でございます、〇〇(あなたの名前)と申します。
このたび、〇月〇日に父〇〇が〇〇歳で永眠いたしました。生前は〇〇様をはじめ、〇〇(会社名)の皆様には大変お世話になり、心より御礼申し上げます。特に、父が〇〇(部署名)に在籍していた頃は、〇〇様には公私にわたり大変ご指導いただいたと申しておりました。
つきましては、父の遺志により、葬儀は近親者のみで家族葬にて執り行いましたことをご報告させていただきます。
誠に恐縮ではございますが、ご弔問やご香典、ご供花、ご供物などにつきましては、ご辞退させて頂きたく存じます。会社規定などでご対応が難しい場合は、どうぞご無理なさらないでください。
本来であれば、直接ご挨拶に伺うべきところですが、まずは電話でのご報告とさせていただきます。生前の父へのご厚情に重ねて御礼申し上げます。」
メールでの伝え方:簡潔に、しかし丁寧に、そして必要な情報を網羅的に
メールで連絡する際は、件名で内容がわかるようにし、本文は簡潔かつ丁寧にまとめましょう。特に、必要な情報を網羅的に記載することが重要です。
【メール作成のポイント】
- 件名で訃報と家族葬である旨を伝える。
- 例:「【訃報】〇〇〇〇(故人名)永眠のお知らせ(家族葬にて執り行います)」
- 例:「【ご報告】〇〇〇〇(故人名)逝去のお知らせと家族葬のご報告」
- 本文の冒頭で訃報を伝える。
「突然のご連絡失礼いたします。」から始め、名乗りと故人との関係性を明確にする。
- 家族葬であること、参列の有無を明確に伝える。
参列をお願いする場合と事後報告の場合で内容を分ける。
- 弔問・香典・供花の辞退などの意向があれば明記する。
「誠に恐縮ではございますが、」といったクッション言葉を使うと丁寧。
- 故人への感謝と、相手への配慮の言葉を入れる。
「生前の故人へのご厚情に心より御礼申し上げます。」
- 差出人名を記載する。
氏名、故人との関係、連絡先(電話番号、メールアドレス)を明記する。
【メール例文1:葬儀前に参列をお願いする場合】
件名:【訃報】〇〇〇〇(故人名)永眠のお知らせ(家族葬にて執り行います)
〇〇様
突然のご連絡失礼いたします。
私、〇〇(あなたの名前)と申します。故〇〇の長男(長女など)でございます。
このたび、父(母など)〇〇〇〇が〇月〇日に〇〇歳で永眠いたしました。
生前は大変お世話になり、心より御礼申し上げます。特に、父は〇〇様との〇〇(具体的なエピソードがあれば)をいつも楽しみにしていると申しておりました。
つきましては、故人の遺志と、家族でゆっくりと見送りたいという思いから、近親者のみで家族葬を執り行うことになりました。
ご多忙の折、大変恐縮ではございますが、下記にて葬儀を執り行いますので、もしご都合がよろしければ、ご参列いただければ幸いです。
記
故人: 〇〇〇〇(故人名)
通夜: 〇月〇日(〇)午後〇時~午後〇時
告別式: 〇月〇日(〇)午前〇時~午前〇時
場所: 〇〇斎場(住所:〒〇〇〇-〇〇〇〇 〇〇県〇〇市〇〇町〇-〇)
(詳細地図:[斎場URL])
アクセス: 〇〇駅から徒歩〇分、駐車場〇台あり
誠に恐縮ではございますが、故人の遺志により、ご香典、ご供花、ご供物につきましては、固くご辞退申し上げます。お気持ちだけ頂戴いたします。
何卒ご理解いただけますようお願い申し上げます。
略儀ながらメールにてご連絡申し上げます。
〇〇(あなたの名前)
(故〇〇〇〇長男/長女など)
連絡先:〇〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇
メールアドレス:〇〇〇〇@〇〇〇〇.com
【メール例文2:葬儀後に事後報告する場合】
件名:【ご報告】〇〇〇〇(故人名)逝去のお知らせと家族葬のご報告
〇〇様
突然のご連絡失礼いたします。
私、〇〇(あなたの名前)と申します。故〇〇の長男(長女など)でございます。
このたび、父(母など)〇〇〇〇が〇月〇日に〇〇歳で永眠いたしました。
生前は大変お世話になり、心より御礼申し上げます。
葬儀につきましては、故人の強い遺志と、家族の希望により、近親者のみで家族葬を執り行いましたことをご報告させていただきます。
故人とご縁のあった皆様には、直接お別れのご挨拶を申し上げることもできず、大変申し訳ございません。
つきましては、誠に恐縮ではございますが、ご弔問やご香典、ご供花、ご供物などにつきましても、故人の遺志により固くご辞退させて頂きたく存じます。お気持ちだけ頂戴いたしますこと、何卒ご理解いただけますようお願い申し上げます。
本来であれば、皆様にもお見送りいただきたかったところですが、何卒ご理解いただけますようお願い申し上げます。
生前の故人へのご厚情に重ねて御礼申し上げますとともに、今後とも変わらぬご厚誼を賜りますようお願い申し上げます。
略儀ながらメールにてご報告申し上げます。
〇〇(あなたの名前)
(故〇〇〇〇長男/長女など)
連絡先:〇〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇
メールアドレス:〇〇〇〇@〇〇〇〇.com
その他の重要な注意点と、心の準備
家族葬の連絡は、ご遺族にとっても大変な心労を伴う作業です。以下の点も考慮に入れ、無理のない範囲で進めましょう。
- 訃報は一度にまとめて連絡する準備を:同じ相手に何度も連絡することのないよう、伝えるべき情報を整理し、まとめて連絡できるよう準備しておきましょう。特に、参列を依頼する方々には、日程、場所、供花・香典の辞退の有無などを明確に伝えるリストを作成しておくと便利です。電話番号、メールアドレス、故人との関係性なども記載しておくと、連絡漏れを防げます。
- 返信・返礼は不要である旨を伝える配慮:相手に余計な気を遣わせないためにも、「お心遣いはご無用でございます」「お気持ちだけ頂戴いたします」などの一文を添えると、より丁寧で、相手への配慮が伝わります。これは、電話でもメールでも同様です。特に家族葬で香典や供花を辞退する場合には、この一言があるかないかで相手の行動が変わることがあります。
- 弔問を希望する方への柔軟な対応:家族葬と伝えても、故人様を慕う方の中には「どうしてもお別れをしたい」と弔問を希望される方もいらっしゃるかもしれません。その場合は、ご遺族で相談し、後日、日時を決めて弔問をお受けするかどうか、方針を決めておきましょう。もしお受けする場合は、特定の時間帯を設けるなど、ご遺族の負担にならない範囲で対応することを検討します。
例: 「大変ありがたいお申し出ですが、故人の遺志で家族葬にさせていただきましたので、ご弔問はご辞退させていただきます。お気持ちだけ頂戴いたします。」と丁寧にお断りするか、
「お気持ち大変ありがたく存じます。つきましては、〇月〇日午後〇時~〇時の間に自宅にて、故人を偲ぶ時間を設けておりますので、もしご都合がよろしければお越しいただけますと幸いです。」と、日時を指定して受け入れるかを、事前に決めておくと慌てずに済みます。
- 故人様の意向を尊重する姿勢を伝える:家族葬は、故人様の「静かに見送ってほしい」「家族だけで最期を迎えたい」といった強い意向が反映される場合が多いです。その旨を伝えることで、「なぜ家族葬なのか」という周囲の疑問を解消し、より深い理解と共感を得やすくなります。
例: 「生前、父は『最後は家族だけでゆっくり過ごしたい』と申しておりましたので、その意向を尊重し、家族葬とさせていただきました。」というように、故人の言葉を引用するのも効果的です。
- ご遺族自身の心と体のケアを優先:連絡作業は心身ともに負担がかかります。無理をして体調を崩さないよう、信頼できる親族や友人、あるいは葬儀社の担当者などに協力を仰ぐことも大切です。すべての連絡を完璧にこなそうとせず、優先順位をつけて進めましょう。
葬儀社の活用: 多くの葬儀社は、訃報連絡に関するアドバイスや、通知の作成サポートなども行っています。困ったときは遠慮なく相談してみましょう。
- 社内・団体への連絡担当者を決める:もし故人が生前所属していた会社や団体などがある場合、ご遺族が直接全員に連絡するのは大変です。人事担当者や部署の代表者など、連絡担当者を一人決めてもらい、その方に訃報と家族葬である旨、会社(団体)としての対応方針(弔問・香典の辞退など)を伝え、あとはその方にお任せするという形も有効です。
心温まる家族葬のために
家族葬を滞りなく、そして何よりも故人様とご家族にとって心温まるお見送りとするためには、適切なタイミングで、適切な相手に、適切な方法で連絡することが非常に重要です。
電話やメール、挨拶状など、状況と相手に合わせて最適な手段を選び、丁寧な言葉遣いを心がけましょう。そして、一番大切なのは、故人様への感謝の気持ちと、訃報を受け取る方々への心からの配慮を込めて伝えることです。
この解説が、皆さまが家族葬を行う際の連絡の一助となり、故人様との最期のお別れを後悔なく迎えられることを心より願っております。

