1月下旬の時候の挨拶と注意点
1月下旬の挨拶文やメールでは、冬の厳しい寒さを表現する時候の挨拶を使用することが一般的です。以下、それぞれの表現の意味や使い方、締めの挨拶のポイントを詳しく説明します。
- 初春の候(1/7まで)
- 新春の候(1/7まで)
- 仲冬の候(小寒1/5まで)
- 小寒の候(1/6~1/19)
- 厳寒の候(1月中旬・下旬)
- 酷寒の候(1月中旬・下旬)
- 厳冬の候(1月中旬・下旬)
- 寒風の候(1月中旬・下旬)
- 大寒の候(1/20~)
1月下旬に使える時候の挨拶
1月下旬は、1年で最も寒さが厳しい時期に該当します。この時期の特徴を反映した以下の表現がよく用いられます
「大寒(だいかん)の候
意味:一年で最も寒い時期に入ったことを表します。暦上は1月20日頃から立春(2月4日頃)までの期間に適しています。使い方:改まった文書やメールの冒頭で使用します。特にビジネス関係の挨拶に適しています。
例文
「大寒の候、貴社ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。」
「大寒の候、寒さ厳しき折、皆様におかれましてはご健勝のことと存じます。
「酷寒(こっかん)の候
意味:冬の終わりに向けて厳しい寒さが続いていることを表します。「酷寒」は1月中旬から下旬の寒さを指し、実際の気温にかかわらず、立春を過ぎると使用しないのが一般的です。
使い方:親しい相手やカジュアルな文書、または状況に応じて柔軟に使用できます。
例文
「酷寒の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。」
「酷寒の候、寒さ厳しい中、皆様におかれましてはお元気にお過ごしのことと存じます。」
注意点:
- 時候の挨拶は、文書全体の冒頭で相手に季節感を伝える役割を果たします。
- 使用する表現は、相手や文書の目的に応じて選びます。たとえば、フォーマルな文書には「大寒」、やや柔らかい印象を与えたい場合には「酷寒」が適しています。
- 「大寒」「酷寒」は、いずれも立春を迎える2月4日頃を過ぎたら使わないようにしましょう。
1月下旬の時候の挨拶(季節感と柔らかさを加えた口語調)
- 寒さが一段と厳しくなり、凍てつく朝が続いておりますが、〇〇様におかれましてはお変わりなくお過ごしのことと存じます。
- 睦月もいよいよ終わりに近づき、冬の寒さがひときわ身に沁みる頃となりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
- 寒梅が咲き始め、厳しい冬の中にも春の兆しが感じられるようになりましたが、お健やかにお過ごしでしょうか。
- 冬の静けさに凛とした趣を感じるこの頃、〇〇様のますますのご健勝を心よりお祈り申し上げます。
- 澄み切った冬空に、春の気配が少しずつ近づいているように感じる今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。
- 長い冬の夜が続いておりますが、明るい春が待ち遠しい時節となりました。ご自愛のほどお祈り申し上げます。
- 寒さが厳しい中にも、陽ざしに少しずつ春の気配を感じられるようになってまいりましたが、お変わりございませんか。
- 霜柱がきらめく冬の朝が続いておりますが、寒さの中にもお健やかに日々をお過ごしのこととお慶び申し上げます。
- 厳冬の候、木々の枝先に小さな春の兆しを感じるこの頃、〇〇様のご多幸をお祈り申し上げます。
- 早春の足音がわずかに聞こえてくる季節となりましたが、どうぞ温かくしてお過ごしくださいませ。
一般的なビジネス取引先向け
拝啓 大寒の候、貴社ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。 平素より格別のお引き立てを賜り、心より御礼申し上げます。 〇〇株式会社の〇〇でございます。 寒さが一層厳しくなってまいりましたが、皆様にはお健やかにお過ごしのことと存じます。 本年も、さらなる発展に向けて誠心誠意努めてまいりますので、引き続きご支援賜りますようお願い申し上げます。 寒さ厳しき折、どうぞご自愛くださいませ。 敬具
拝啓 酷寒の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。 平素より大変お世話になり、心より感謝申し上げます。 〇〇株式会社の〇〇と申します。 この冬も最後の厳しい寒さに見舞われる時期となりましたが、貴社のさらなるご繁栄をお祈り申し上げます。本年も変わらぬお引き立てをお願い申し上げます。 寒冷の折、皆様のご健康をお祈り申し上げます。 敬具
小売業のお客様向け
拝啓 大寒の候、ますます寒さが厳しさを増す中、皆様にはお健やかにお過ごしのことと存じます。 日頃より当店をご愛顧賜り、誠にありがとうございます。〇〇店の店長〇〇でございます。 本年もお客様にご満足いただける商品とサービスの提供を目指し、スタッフ一同努力を続けてまいります。引き続きご利用賜りますようお願い申し上げます。 寒さ厳しき折、皆様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。 敬具
拝啓 酷寒の候、厳しい寒さが続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。 平素より当店をご利用いただき、誠にありがとうございます。〇〇店の〇〇でございます。 今年も引き続き、地域のお客様に愛されるお店を目指して参ります。今後とも変わらぬご愛顧をお願い申し上げます。 寒さが続きますが、どうぞ温かくお過ごしくださいませ。 敬具
教育業界(学校や塾)向け
謹啓 大寒の候、皆様におかれましてはご健勝にて新年をお迎えのことと存じます。 〇〇学園の教務部〇〇でございます。 冬季講習をはじめ、学習の成果が出やすい時期に差し掛かってまいりました。本年も生徒の皆様一人ひとりの夢や目標を達成するため、全力で取り組んでまいります。引き続きご支援賜りますようお願い申し上げます。 寒冷の折、どうぞご自愛くださいませ。 謹言
謹啓 酷寒の候、寒さが一段と厳しくなってまいりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。 〇〇塾の教務部〇〇でございます。 本年も、生徒の皆様が安心して学びを深められるよう、より良い教育環境の整備に努めてまいります。引き続きご協力のほどお願い申し上げます。 厳しい寒さが続きます折、皆様のご健康をお祈り申し上げます。 謹言
医療・福祉業界向け
拝啓 大寒の候、寒さが一段と厳しくなってまいりましたが、皆様にはお変わりなくお過ごしのことと存じます。 〇〇クリニックの院長〇〇でございます。 地域の皆様の健康を支えるため、最新の医療技術と心のこもったケアを提供してまいります。本年も何卒よろしくお願い申し上げます。 寒波厳しき折、どうぞお体を大切にお過ごしくださいませ。 敬具
拝啓 酷寒の候、皆様におかれましてはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。 日頃より当クリニックをご利用いただき、誠にありがとうございます。〇〇クリニックの〇〇です。 本年も地域に根差した医療と、患者様に寄り添った診療を心がけてまいります。引き続きよろしくお願い申し上げます。 寒さ厳しき折、皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます。 敬具
IT業界(取引先・顧客向け)
拝啓 大寒の候、貴社ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。 平素より格別のご支援を賜り、誠にありがとうございます。 〇〇株式会社の〇〇でございます。 寒さが厳しい中、貴社のますますのご発展をお祈り申し上げます。旧年中は、プロジェクト遂行に多大なるご協力をいただきましたこと、心より感謝申し上げます。本年も、より迅速かつ高品質なサービスを提供できるよう努めてまいります。引き続きよろしくお願い申し上げます。 厳寒の折、どうぞご自愛くださいませ。 敬具
拝啓 酷寒の候、貴社ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。 平素より格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。 〇〇株式会社の〇〇です。 厳しい寒さが続いておりますが、貴社のビジネスにさらなる成功が訪れることを願っております。本年も、最新技術を活用したご提案を行い、貴社の目標達成をサポートしてまいります。引き続きご指導賜りますようお願い申し上げます。 寒さ厳しい折、皆様のご健康をお祈り申し上げます。 敬具
不動産業界向け
拝啓 大寒の候、厳しい寒さが続いておりますが、皆様におかれましては健やかにお過ごしのことと存じます。 〇〇不動産の〇〇でございます。 旧年中は多大なるご支援を賜り、誠にありがとうございました。本年も、お客様に信頼いただける物件をご紹介し、迅速かつ丁寧な対応を心がけてまいります。引き続きご愛顧賜りますようお願い申し上げます。 寒冷の折、どうぞご自愛くださいませ。 敬具
拝啓 酷寒の候、寒さ厳しき折、皆様におかれましてはお元気にお過ごしのことと存じます。 〇〇不動産の〇〇でございます。 本年も、不動産を通じて皆様の暮らしを豊かにするお手伝いを全力で取り組んでまいります。これからも変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。 寒波の厳しい日が続きますが、どうぞお体にお気をつけてお過ごしくださいませ。 敬具
製造業・工場関連取引先向け
拝啓 大寒の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。 〇〇株式会社製造部の〇〇でございます。 寒さが厳しい中、昨年のご協力に深く感謝申し上げます。本年も高品質な製品の提供を通じて、貴社のご期待にお応えすべく精進してまいります。引き続きご支援賜りますようお願い申し上げます。 寒冷の折、どうぞご自愛くださいませ。 敬具
拝啓 酷寒の候、貴社ますますご発展のこととお慶び申し上げます。 平素より格別のご高配を賜り、誠にありがとうございます。 〇〇株式会社〇〇です。 厳しい寒さが続く中、貴社の益々の繁栄をお祈り申し上げます。今年も、品質と納期のさらなる向上を目指して邁進してまいります。引き続きのご指導ご鞭撻をお願い申し上げます。 寒波厳しき折、どうぞご自愛くださいませ。 敬具
飲食業界のお客様向け
拝啓 大寒の候、寒さが続く中、皆様にはお変わりなくお過ごしのことと存じます。 〇〇レストランの店長〇〇でございます。 旧年中は多くのお客様にご来店いただき、誠にありがとうございました。本年も、心を込めたお料理と快適なサービスを提供してまいります。引き続きご愛顧のほどお願い申し上げます。 寒さ厳しい折、どうぞ温かくお過ごしくださいませ。 敬具
拝啓 酷寒の候、寒さが厳しい日々が続いておりますが、皆様にはお健やかにお過ごしのことと存じます。 〇〇レストランの〇〇です。 本年もお客様に愛されるお店づくりを目指して、スタッフ一同邁進してまいります。これからもご期待にお応えできるよう努めてまいりますので、変わらぬご愛顧をお願い申し上げます。 寒冷の折、皆様のご健康を心よりお祈り申し上げます。 敬具
建築・設計業界向け
拝啓 大寒の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。 〇〇設計事務所の〇〇でございます。 旧年中は多大なるご信頼を賜り、心より感謝申し上げます。本年も、より良い設計と安全な施工を目指し、引き続き取り組んでまいります。どうぞよろしくお願い申し上げます。 寒さが続きますが、どうぞお体にお気をつけてお過ごしくださいませ。 敬具
拝啓 酷寒の候、貴社ますますご発展のこととお慶び申し上げます。 〇〇設計事務所の代表〇〇です。 厳しい寒さの中ではございますが、貴社と共に新しい価値を生み出すプロジェクトに携われますことを楽しみにしております。本年も変わらぬご支援をお願い申し上げます。 寒波厳しい折、皆様のご健康をお祈り申し上げます。 敬具
金融業界(顧客向け)
拝啓 大寒の候、皆様におかれましては健やかに新年をお迎えのことと存じます。 〇〇銀行営業部〇〇でございます。 旧年中は当行をご利用いただき、誠にありがとうございました。本年もお客様の資産形成を全力でサポートしてまいります。引き続きご愛顧賜りますようお願い申し上げます。 厳寒の折、どうぞお体を大切にお過ごしくださいませ。 敬具
拝啓 酷寒の候、寒さが続く日々の中、皆様にはお健やかにお過ごしのことと存じます。 〇〇銀行の〇〇です。 本年も皆様の未来を支えるパートナーとして、最適なサービスをご提供できるよう努めてまいります。引き続き変わらぬご支援をお願い申し上げます。 寒波が厳しい時期、どうぞご自愛くださいませ。 敬具
締めの挨拶
締めの挨拶は、本文の要件を締めくくり、相手に感謝や気遣いを伝える重要な要素です。1月下旬の挨拶文においては以下の表現が適しています
- 「引き続きよろしくお願い致します」
- 継続的な協力をお願いする際に使用するシンプルかつ汎用性の高い表現です。
- 「何卒よろしくお願い致します」
- フォーマルな場面や、改めてお願いをする際に適しています。
- 「引き続きよろしくご協力を賜りたくお願いいたします。」
- 協力関係を重視したい場合に用いる、丁寧で改まった表現です。
- 「今後ともご指導を賜りますようお願い申し上げます」
- ビジネス関係で、指導や助言を継続的にお願いしたい場合に使用します。
- 「今後も変わらぬご厚誼を賜りますようお願い申し上げます」
- 長年の関係性を尊重しつつ、今後も続く良好な関係を望む場合に適しています。
注意点
- 締めの挨拶は、相手との関係性や文書の目的に応じて適切な表現を選びます。
- 「引き続き~」や「今後とも~」といった表現を加えることで、次につながる印象を与えることができます。
- 季節感を意識した一文(例:「寒さ厳しき折、どうぞご自愛くださいませ。」)を添えると、より丁寧で温かみのある文章となります。
挨拶文の基本構成
挨拶文は、以下の構成を守ることで読みやすく相手に好印象を与える文章を作成できます
頭語
文書の冒頭で使用する形式的な挨拶言葉です。
例:「拝啓」「謹啓」など。結語(「敬具」「謹言」など)とペアで使用します。
時候の挨拶
季節や時期を表現する挨拶です。1月下旬には「大寒の候」「酷寒の候」を用います
前文
相手の健康を気遣う言葉や安否を尋ねる言葉を入れます。
例:「寒さ厳しい折、皆様におかれましてはご健勝のことと存じます。」
本文
用件や本題を記載します。ビジネス文書では簡潔で明確に伝えることが重要です。
結びの挨拶(末文)
本文を締めくくる言葉として、相手への感謝や気遣いの言葉を入れます。
例:「寒さ厳しい折、皆様どうぞご自愛くださいませ。」
結語
文末を締めくくる形式的な言葉です。頭語に対応した表現を使用します。
例:「敬具」「謹言」など
注意点:
- 頭語と結語の組み合わせに間違いがないよう注意しましょう(例:「拝啓」と「敬具」)。
- 時候の挨拶から前文、本文、結びの挨拶、結語まで、一連の流れを意識して構成することで、読みやすくまとまりのある文章になります。
1月下旬の挨拶文では、「大寒」や「酷寒」といった寒さを表現する時候の挨拶を用いることで、季節感を適切に伝えることができます。また締めの挨拶では、相手への感謝や健康を気遣う言葉を添えることで、丁寧かつ温かい印象を与えることが可能です。文章全体の構成を意識しながら相手や目的に応じた表現を選ぶことが大切です