毒親はママ友ができない、もしくは毒親グループで群れる理由

毒親はママ友ができない、もしくは毒親グループで群れる理由

 

毒親とママ友づきあい

毒親とは子どもの人格や自立を十分に尊重せず、暴言・暴力や過干渉、コントロールなどを通じて子どもに大きなストレスを与える親のことです。毒親にはいろいろなタイプがあり、子育ての現場でも「えっ」と驚くような言動を見せる場合があります。

「ママ友づきあい」がうまくいかないってどういうこと?

本来、子育ての悩みや喜びを共有する仲間として機能するのが“ママ友”と呼ばれる存在。でも、毒親だと自分の価値観を子どもだけでなく周囲にも押しつけたり、共感能力に欠けたりして、自然と孤立することが珍しくありません。一方で、同じような“毒親気質”同士が結束して“毒親グループ”を形成してしまうケースも。いずれにせよ、“健全なママ友づきあい”とは程遠い状況になりやすいのです。

なぜ毒親はママ友ができにくい?――主な理由

強いコントロール欲や自己中心的な態度が嫌われる

  • 「私が正しい」という思い込み
    毒親は「こうすべき」「あれはダメ」など、自分のやり方が絶対だと固く信じている場合が多いです。ママ友同士の会話でも他人の意見を軽視したり、「私が正しいわよ」と押しつけがち。すると周囲は「付き合いづらい」と感じて距離を取るようになるでしょう。
  • 共感や柔軟性が乏しい
    ママ友づきあいでは、お互いの子育てスタイルや価値観の違いを認め合う雰囲気が求められます。でも、毒親気質が強いと「なんでそんなやり方するの?」「それはおかしい」と相手を否定するため、相手から敬遠されてしまいます。

“ママ友にも子育てにもイライラをぶつけがち”

ストレス発散が会話の中での悪口や攻撃になってしまう
家事や子育ての疲れを抱えるのは誰しも同じですが、毒親の場合、自分だけが大変だと思いがちで、周りに対して感謝よりも不満をぶつける方向へ走りがち。そうなるとママ友づきあいにも暗い空気が漂い、自然と仲間は離れていきます。

自分の子どもの成績や習い事の自慢・批判がすごい

他の子どもを見下す、“うちの子が一番”発言
教育熱心(過干渉)の毒親は、子どもの成績や習い事の成果を誇示し、他の子に対して批判的。ママ友からすると「比べられて嫌だ」「付き合いきれない」と感じてしまい、関係がギクシャクします。

逆に“毒親グループ”で群れるパターンも…

毒親はママ友づきあい全般が難しいのかと思いきや、同じタイプ同士で集まり、いわゆる“毒親グループ”を形成するケースがあります。そこでは何が起きているのでしょうか?

自分の価値観を肯定しあえる“同士”を欲する

“あの親も干渉しまくりなんだ”と安心感を得る
毒親は、普通のママ友関係だと浮いてしまうかもしれませんが、似たような干渉の仕方や厳しさを持つ親同士は妙にウマが合うのです。お互いに「子どもには厳しくすべき」「甘やかすなんてありえないわよね」と共感し合い、まとまるわけです。

外部を批判することで連帯感を高める

“あそこの親は甘いよね”“うちの子が優秀なのよ”など悪口トークで団結
彼らは共通の“敵”や“ターゲット”を設定しがち。他のママ友の育て方を見下したり、子どもの出来を競い合うことで、自分たちの存在を肯定し合っています。この悪口グループに入ると抜けにくくなり、さらに“毒親度”が増すことも…。

「ママ友がいない/毒親グループで群れる」あるあるチェックリスト

以下の項目を読んで、「うちの親…これかも」「身近にこんな人いる」と当てはまる部分があれば要注意です。3〜5個でやや危険、7〜8個以上でかなりの傾向かもしれません。

  1. 子どもの学校行事や習い事先で、ほかの親との雑談をほとんどしない(できない)。
  2. “私は忙しいから”“話してるヒマないから”とママ友づきあいを最初から拒否気味。
  3. 何か会話が始まっても、自分の子どもの自慢や他所の子への批判ばかりで終わる。
  4. “あの親はだらしない、あの子は不真面目”と悪口を常に言い放ち、周囲を遠ざける。
  5. 一人でいることが多いのに、ときどき“似たような親”同士で固まり、強烈な悪口グループを作る。
  6. その“毒親グループ”では主に「○○さん、全然子どもを叱らないんだって」「あの子は勉強が…」などの攻撃トーク。
  7. 新しい親が来ると、「あの人はきっと○○よ」と決めつけ、まるで入団テストのように批判的に見る。
  8. 子どもの成績や習い事の成果を競い合うように話し、勝った負けたで一喜一憂。
  9. 普通のママ友関係では当たり前の“子ども同士の遊びや相談”が全く話題に上らず、悪口や自慢ばかり。
  10. ちょっとしたきっかけで仲間内の誰かを排斥し、また別のターゲットを作り出す――そんないじめ体質。
  11. 実際には子どもが疲れてるのに、「勉強させて当然」「塾に通わせるのが常識」と押し付けて喜んでる。
  12. “親同士で理解し合おう”という雰囲気を嫌がり、「うちはうちだから」と話を打ち切る。
  13. 子どもや夫には「あんたらはダメね」と厳しいのに、自分同士では「私たちが正しい」と舌打ちする。
  14. ママ友がそれぞれ持ち回りで子どもを連れ立って遊ばせたりするのに、自分は「面倒だから」と参加せず。
  15. 他の家族の連絡先を知ろうともしないで、情報源は全部“毒親グループ”内のうわさ話だけ。

どう対処すればいい?――毒親がママ友付き合いでトラブルになるとき

親自身が毒親であり、“ママ友がいない”か“毒親グループ”で群れている場合、子どもはどうすれば自分を守れるのでしょうか? あるいは、周囲がその親と付き合う場合はどうしたらいいのか、以下にいくつかの対策や考え方を提示します。

子どもの立場なら、親のグループに巻き込まれない工夫

自分の友だちや先生との繋がりを大事にし、親の悪口トークに参加しない
毒親同士の悪口グループに巻き込まれると、子どもまで対人関係を狭くしてしまうことに。自分がつながりやすい相手(友だちや先生)に相談し、“親のやり方がおかしい”と思っても流されない態勢を作りましょう。

周囲としては、必要以上に関わらない

グループの悪口トークに乗らず、“ほどよい距離”を保つ 毒親のママ友グループに巻き込まれると、めんどうな対人トラブルに発展する可能性が高いです。挨拶程度で済ませたり、深く入り込みすぎない工夫をするとストレスが少ないでしょう。


親として自覚するなら、他者への関心と聞く耳を持つ

自分が「毒親」と思われないためには、周囲のママの話をきちんと聞く姿勢が重要 もし自分が「もうちょっとで毒親と呼ばれそう…」と自覚があるなら、他者を批判するよりも“学ぶ・聞く”スタンスを大事にするとママ友関係が広がります。自分の子どものためにも、いろいろな育児スタイルを尊重してみましょう。

孤立している場合、専門家やコミュニティの助けを借りる

親が孤立していると、子どもへの負担が増大 親がママ友づきあいが苦手で一人ぼっちだと、子どもにもそのストレスをぶつける場合があります。少し勇気を出して地域の子育て支援センターやオンラインコミュニティなどを利用し、健全な人間関係を築こうと試みるのがおすすめです。

Q&A:毒親がママ友いない/毒親グループで固まることに関する疑問

Q1. 「親がママ友いないと、子どもの交友関係にも影響する?」

A. それは十分あり得ます。親同士が子どもの遊びや情報交換をするのが“ママ友”の大きな役割のひとつ。親が孤立すると、子どもも遊ぶ機会や情報が得られず、結果的に交友関係が狭まるかもしれません。

Q2. 「毒親グループ」で悪口ばかり言ってる親たちに巻き込まれたくないとき、どうすれば?

A. 適度に距離を保ち、表面的には笑顔で挨拶しつつも深い付き合いは避けるのがベストです。明確に反論や批判をすると攻撃対象になる可能性があるので、受け流しながら自分の子どもの関係をしっかり築くほうが賢明かもしれません。

Q3. 「母がママ友がいないのを気にしてるみたい……でも毒親っぽい言動をやめられないんです」

A. 親が実際には友だちが欲しいのに、プライドやコントロール欲などが邪魔して上手く接せない場合が多いです。もし親が本気で改善を望むなら、カウンセリングや子育て支援のイベントなどを紹介するのも一案。ただ、本人に変わる意志がなければ難しい面も。

Q4. 私が子どもとして「ママ友関係を作ってほしい」って思うのはおかしい?

A. 全然おかしくありません。むしろ、親が孤立していないほうが子どもにもメリットがあります。単に「ママ友を作って」と命令するのではなく、「こういうイベントあるよ、一緒に行かない?」などサポート的なアプローチをしてみるとスムーズかもしれません。

毒親はなぜママ友がいない、もしくは毒親グループで固まるのか

毒親がママ友づきあいに苦労するのは、以下のような理由が大きいと言えます。

  1. 強いコントロール欲や自己中心的な態度が嫌われる
  2. 人の話を聞かずに攻撃的・批判的になりがち
  3. 自分と似た毒親同士だけで固まって“毒親グループ”を作る

結果として“普通のママ友”とは距離ができるか、同じタイプ同士で悪口をエスカレートさせる“巣”となってしまいがち。どちらにせよ、子どもにとってはあまりプラスにならない状況です

あるあるチェックで客観視を

最後に挙げたチェックリストで当てはまる項目が多ければ、多分に問題を抱えていると言えます。自分(もしあなたが親であれば)や身近な親がそこに当てはまっているなら、子どもの将来を考えて改善のきっかけを作りたいところ。

対処は“距離を保つ”か“親が変わる意志を示す”か

親本人が自覚し、ママ友や子育てセミナーなどに参加してコミュニケーションを学ぶ意志があれば、改善の余地は大いにあります。そうでないなら、周囲は必要以上に巻き込まれないよう適度に距離をとり、子ども自身のために情報源や交友関係を確保するのが大切です。

子どもの幸せを中心に考えよう

いちばん大事なのは、親の事情よりも子どもの笑顔や成長をどう守るかという点。毒親がママ友づきあいで悪口を言い合ったり、周囲と対立しているなら、子どもがその影響を受けないように工夫が必要です。親子のコミュニケーションや距離感、そして子どもの自立をサポートする仕組みを上手に活用して、家族みんなが少しでも安心して暮らせる道を探しましょう。

おわりに

「毒親はママ友ができない…それとも毒親同士で群れるの?」という話題は、子育てシーンにおける悩みのひとつですよね。毒親が周囲と打ち解けられずに孤立してしまったり、逆に同じタイプ同士でまとまって過剰に他人を攻撃したりすることで、家族内外の人間関係はギクシャクしがちです。