3月の小学校だより・幼稚園だよりの書き方・ヒント・ネタ集

3月の小学校だより・幼稚園だよりの書き方

3月は、1年の総仕上げとも言える季節です。
小学校においては卒業式があり、学年末のまとめを行う重要な時期ですし、幼稚園や保育園でも年長さんが卒園し、それぞれの子どもたちが進級・進学に向けて気持ちを新たにしていく季節でもあります。
また、気候も少しずつ暖かくなり、冬の厳しい寒さから解放されて春の息吹を感じる機会が増えてくるため、「春への期待感」や「子どもの成長・旅立ちへのお祝いの気持ち」を便り全体に盛り込むと、読者である保護者や子どもたちにも喜ばれます

便りづくりの主なポイント

  1. 季節感を大切にした時候の挨拶
  2. クラスや学年の子どもたちの成長の様子や成果の報告
  3. 行事やイベントの案内、行事の報告
  4. 進級や新年度に向けた心の準備・アドバイス
  5. あたたかい言葉で締めくくり、次への期待をつなぐ

この5つのポイントを押さえるだけでも、充実した3月のおたよりが作りやすくなります。


3月の季節感と時候の挨拶について

3月ならではの季節の変化

3月上旬はまだ寒さが残り、場合によっては雪が降る地域もあるかもしれません。しかし日を追うごとに少しずつ日差しが暖かくなり、梅の花が咲いたり、早いところでは桜の便りが聞こえたりと、本格的な春の訪れの足音が感じられます。
こうした“冬の名残から春の新しさへ移っていく様子”をお便りに盛り込むと、読む人の心にも**「春がやってきた」という高揚感や、「新年度に向けてがんばろう」**という前向きな気持ちが自然と生まれてきます。

3月の時候の挨拶(例:啓蟄の候・弥生の候 など)

手紙やお便りの冒頭で用いる時候の挨拶には、3月ならではの言い回しがたくさん存在します。以下に代表的なものを挙げ、それぞれの意味や使い方の時期を簡単にまとめます。

啓蟄の候(けいちつのこう)

  • 意味:冬眠していた虫たちが地上に出てきて活動を始める頃。
  • 使用時期目安:3月5日頃から春分の3月20日頃まで。
  • 例文
  • 「拝啓 啓蟄の候、皆さまお元気でお過ごしでしょうか。」
  • 「朝夕はまだ冷え込みもございますが、春の訪れを感じる頃となりました。」

弥生の候(やよいのこう)

意味:旧暦3月を表し、草木が芽吹く生命力あふれる季節を示す言葉。

使用時期:3月全般。

例文

  • 「弥生の候、いよいよ春めいてまいりました。」
  • 「日ごとに春の陽気が増してまいりましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。」

浅春の候(せんしゅんのこう)

意味:春の初めの頃、まだ寒さの残る時期。

使用時期目安:2月下旬~3月上旬。

例文

「浅春の候、少しずつ日差しのあたたかさを感じる今日この頃です。」

「春はまだ浅いとはいえ、日ごとに日差しが優しくなってきました。」

軽暖の候(けいだんのこう)

意味:春の暖かく穏やかな気候を表す表現。

使用時期目安:3月上旬~3月中旬。

例文

  • 「軽暖の候、皆さまにはお変わりなくお過ごしでしょうか。」
  • 「春の陽気に包まれる日が増えてまいりました。」

春和の候(しゅんわのこう)

意味:春の穏やかで心地よい時期を表す表現。

使用時期目安:3月中旬~4月上旬。

例文

「春和の候、日増しに春めいてきておりますが、いかがお過ごしでしょうか。」

「春ならではの穏やかな陽気を感じられる季節となりました。」

萌芽の候(ほうがのこう)

意味:草木が芽吹き始める頃、春の始まりを象徴する表現。

使用時期目安:3月中旬~3月下旬。

例文

  • 「萌芽の候、校庭の木々にも新芽が顔を出し始めました。」
  • 「春のやわらかな息吹を感じる季節となりました。」

麗日の候(れいじつのこう)

意味:暖かく穏やかな春の日が続く様子を表す。

使用時期目安:3月全般。

例文

  • 「麗日の候、春らしい陽気が続いておりますが、皆さま元気にお過ごしでしょうか。」
  • 「桜の便りが待ち遠しい季節となりました。」

春色の候(はるいろのこう)

意味:春の彩り(花や草木)が美しい頃、春の色彩が感じられる季節。

使用時期目安:3月中旬~3月下旬。

例文

  • 「春色の候、あちらこちらで花が咲き始め、いよいよ春本番を感じます。」
  • 「校庭の花壇にも色とりどりの花が咲き、子どもたちの笑顔も一層輝いて見えます。」

春暖の候(しゅんだんのこう)

意味:春の暖かさが増してきた頃。

使用時期目安:3月中旬~4月中旬。

例文

  • 「春暖の候、桜の開花が待ち遠しく感じられるこの頃です。」
  • 「暖かい日差しが心地よく、子どもたちも元気に外遊びを楽しんでおります。」

小学校や幼稚園だよりに活かす時候の挨拶のコツ

  • 分かりやすい言葉で置き換える
    「浅春の候」「啓蟄の候」などの言葉は、あまり聞き慣れない人もいます。より親しみやすくするためには、あとに( )書きでふりがなを振る、あるいは “まだ寒さは残りますが、春の兆しを感じるようになりましたね” といった簡単な補足説明を入れてもよいでしょう。
  • 子どもの姿とリンクさせる
    たとえば、「浅春の候、学校の梅のつぼみもほころび始め、子どもたちは『もうすぐ春だね』と嬉しそうに話しています。」といったように、季節感 + 子どもの姿を組み合わせると、より読んだ人の心に残りやすくなります。
  • 保護者の忙しさも考慮する
    3月は年度末で何かと忙しい時期です。ちょっとした労いの言葉も挨拶の中に盛り込むと、保護者の方が「気遣ってくれている」と感じてくれるでしょう。
    例:「啓蟄の候とはいえ、まだ寒い日もございます。年度末でお忙しい日々をお過ごしかと思いますが、皆さまどうぞご自愛ください。」

行事・イベントを通じて春を伝える

ひな祭り(3月3日)

行事のポイント
女の子の健やかな成長を願う行事で、幼稚園や保育園では雛飾りを実際に飾って子どもたちに見せたり、ひな祭りにちなんだ歌や製作を楽しんだりすることが多いです。小学校低学年でも話題に取り上げる場合があります。

便りに活かす内容例

  • ひな祭りにまつわる日本の伝統や文化を簡潔に紹介
  • 「お内裏様とお雛様」の由来や人形の飾り方を子どもたちが学んだ様子
  • ひな祭りにちなんだ調理実習(ちらし寿司づくり)や制作物(紙雛づくり)などの写真とともにレポート

卒業式・修了式

行事のポイント
小学校では6年生が卒業式を迎える大切な節目です。幼稚園や保育園でも年長児が卒園式を迎え、4月からは1年生という大きな変化を迎えます。

便りに活かす内容例

  • 卒業・卒園を迎える子どもたちへのお祝いの言葉と、在校生・在園児たちが送るメッセージ
  • 卒業式・修了式での合唱や呼びかけなど、練習風景とともに「子どもたちの真剣な姿」を伝える
  • 保護者の方や地域の方への感謝の気持ちを込めたコメント

お別れ会・進級準備

行事のポイント
学年末には、担任やお世話になった先生方、転校するお友だちなどとの「お別れ会」を行うことも。年度末のクラスづくりのまとめとして、1年間の成長を振り返る時間を設ける園や学校も多いです。

便りに活かす内容例

  • 「1年間、こんなことがありました」「子どもたちが成長したポイント」を一覧にして紹介
  • 担任の先生からの振り返りメッセージや、子ども同士が書いたメッセージカードの紹介
  • 新年度の準備(文房具の点検や、名前の書き直しなど)を呼びかけ

その他3月に取り上げやすい行事(ホワイトデー、春分の日など)

  • ホワイトデー(3月14日)
    幼稚園や小学校低学年ではあまり大きな行事とはしませんが、バレンタインとあわせてお菓子作りや手紙の交換などをすることもあります。
  • 春分の日(3月20日前後)
    春分は昼と夜の長さがほぼ同じになる日で、ここから昼が長くなっていく転換点。自然や季節の変化に興味を持たせるきっかけとなります。

保護者へのメッセージ

3月の子どもの成長ポイント

  • 自立心の芽生え
    年度の終わりが近づくと、子どもたちは「もうすぐ〇年生になる」「もうすぐ年中(年長)になる」という意識が高まり、自分たちでできることを増やそうとする意欲が見られます。
  • 友達や先生への感謝や思い出作り
    お世話になった仲間や先生との時間を大切にし、「ありがとう」を自然に伝え合う姿が多くなるのも3月ならではの光景です。
  • 次のステップへの期待と不安
    進級・進学へのワクワク感と同時に、新しい環境への不安を口にする子も少なくありません。便りの中で、保護者に対して「子どもの気持ちを受けとめ、寄り添うこと」の大切さを伝えると良いでしょう。

保護者が気にかけたい生活リズム(年度末~新年度)

  • 学年末の疲れや行事ラッシュに注意
    発表会、修了式、卒業式…と学校でも行事が詰まりがちな時期。家でも何かと準備や行事が重なり、生活リズムが乱れがちです。しっかり睡眠をとり、食事や健康管理に気を配る必要があります。
  • 新年度に向けた準備
    制服や体操服、文房具などのサイズや不足をチェックして、早めに買い替えや補充を行うよう呼びかけると、保護者にとっても助かります。

進学・進級に向けた心構えとアドバイス

  • 子どもの前向きな気持ちを育てる
    「こんなことができるようになったね」「来年はもっとこんなことができるようになるよ」といった励ましや期待感を表す言葉を、便りの中でも紹介することで、保護者もポジティブな声かけを意識しやすくなります。
  • 規則正しい生活リズムの継続
    春休み期間中、朝寝坊や夜更かしになりがちですが、新学期が始まるまでにもう一度リズムを整え直すことが大切だと呼びかけましょう。

具体的な文例集:小学校だより編

書き出し・時候の挨拶パターン

啓蟄の候を使った例

「啓蟄の候、日ごとに暖かさを増し、春の足音が着実に近づいているのを感じます。皆さま、いかがお過ごしでしょうか。」

弥生の候を使った例

「弥生の候となり、ようやく厳しい寒さも和らぎ始め、校庭の木々のつぼみもほころび始めました。春の訪れが待ち遠しいですね。」

やわらかい表現の例

「三寒四温の毎日が続きますが、校庭には少しずつ春の息吹が感じられるようになりました。子どもたちも寒さに負けず、元気いっぱいに過ごしています。」

行事案内・お知らせの書き方

  • 卒業式前の案内

    「さて、いよいよ3月○日(○)には6年生の卒業式が執り行われます。今年度は新型コロナウイルス感染症対策のため、規模を縮小しての実施となりますが、卒業生の巣立ちを心から祝福できるよう準備を進めております。保護者の皆さまにもご協力をいただき、感謝申し上げます。」

  • 学年末の持ち物整理のお願い

    「学年末が近づいておりますので、児童が使った道具やノート等を順次持ち帰らせています。汚れたものや壊れたものは、春休みの間に新学年用に買い替えや修繕をお願いします。ノートや画用紙、クレヨンなどの不足がないかご家庭でご確認ください。」

子どもたちの様子や学びの紹介

クラスでの成長エピソード

「3年生の算数では、わり算の筆算を学び、子どもたちは苦戦しながらもお互いに教え合い、助け合う姿が見られました。最近では『先生、ここわかったよ!』と自信を持って発表してくれる姿が多く、本当に頼もしく感じます。」

学習発表会や活動報告

「先日の学習発表会には多くの保護者の皆さまにご来場いただき、ありがとうございました。子どもたちは練習の成果をしっかりと発揮し、合唱や劇に熱意を注いでくれました。『楽しかった!』という声がたくさん聞かれ、思い出に残る行事となりました。」

結びの挨拶・保護者へのお願い

暖かい季節への期待を込めて

「春の陽気に包まれる日も増えてまいりましたが、まだ寒さがぶり返す日もございます。どうぞ皆さま体調にお気をつけて、残りわずかな今年度をお過ごしください。新学年に向けた準備も含め、何かご不明な点がございましたら遠慮なくお問い合わせください。」

卒業や進級へのエール

「進級まであとわずかとなりました。子どもたちが次のステップへ自信を持って進めるよう、教職員一同、引き続き全力でサポートしてまいります。どうぞよろしくお願いいたします。」


具体的な文例集:幼稚園だより編

書き出し・時候の挨拶パターン

萌芽の候を使った例

「萌芽の候、園庭のチューリップが少しずつ芽を出しはじめ、子どもたちは『もうすぐ春だね』と嬉しそうに話しています。朝夕は冷えこむ日もありますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。」

やわらかい挨拶の例

「三月に入り、日差しが少しずつやわらかくなってきました。ひな祭りが終わると、子どもたちは次は『お別れ会』や『進級』と、新しい世界を待ちわびているようです。」

行事・子どもの活動紹介

ひな祭り・お雛様の製作

「3月3日にはクラスごとにお雛様の製作に取り組みました。色とりどりの折り紙やクレヨンを使い、それぞれ工夫を凝らした可愛らしいお雛様ができあがりました。『お家に持って帰るのが楽しみ!』と喜ぶ姿が印象的でした。」

お別れ会のエピソード

「年長さんとのお別れ会では、年少・年中の子どもたちが『ありがとう』の歌を歌い、手作りカードをプレゼントしました。涙ぐむ年長さんもいて、みんなの優しい気持ちがあふれる素敵な時間となりました。」

保護者へのメッセージ・家庭での取り組みのヒント

  • 進学・進級に向けて

    「4月から年中・年長になるお子さまも、もうすぐ小学1年生になるお子さまも、期待と少しの不安を胸に抱えているのではないでしょうか。お子さまの『やってみたい』『できるようになりたい』という気持ちを大切に、まずはほめながら見守っていただけると嬉しいです。」

  • 健康管理や生活リズムの注意

    「春は気温差が激しく、体調を崩しやすい時期でもあります。帰宅後のうがい・手洗いはもちろん、十分な睡眠とバランスの良い食事を心がけて、元気に春を迎えましょう。」

結びの挨拶・次年度への引き継ぎ

  1. 年長児の卒園と新生活への応援

    「いよいよ卒園を迎える年長さんには、『小学校でも元気いっぱいに過ごしてね!』というメッセージを、在園児や先生たちみんなで贈りたいと思います。さまざまな行事で見せてくれた優しい心やリーダーシップを、次のステージでも活かしてくださいね。」

  2. 在園児への期待

    「年少・年中の子どもたちは、これからのお兄さん・お姉さんとして、一層成長していくことと思います。保護者の皆さまと力を合わせ、子どもたちの健やかな成長を支えてまいりますので、来年度もどうぞよろしくお願いいたします。」


時候の挨拶を含んだ「3月のおたより」例文

小学校向けの例文サンプル

拝啓 浅春の候、皆さまにはますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
日ごとに春めいてまいりましたが、まだまだ朝夕の冷え込みが厳しい日もございます。年度末でお忙しい日々をお過ごしかと思いますが、いかがお過ごしでしょうか。

さて、先日の学習発表会には多くの保護者の皆さまにご参観いただき、誠にありがとうございました。子どもたちはこの日に向けて、音読劇や合唱などの練習を重ね、自分たちで話し合いながら工夫を凝らす姿が見られました。本番では、少し緊張しながらもみんなが笑顔を絶やさず、堂々とステージに立つことができました。保護者の皆さまからも、「子どもたちが生き生きとしていて感動した」というお声をいただき、大変嬉しく思っております。

そしていよいよ3月○日(○)には、6年生の卒業式が執り行われます。今年度は感染症対策の観点から、参加いただける保護者の人数に制限を設けての実施となりますが、卒業生にとって思い出に残る素晴らしい式になるよう、在校生、教職員一同で準備を進めてまいります。

また、1~5年生は学年末テストや総合学習のまとめなど、忙しい日々が続いておりますが、子どもたちは進級に向けて一生懸命に学習に取り組んでいます。ご家庭ではお子さまが持ち帰ったノートやプリント等をご確認いただき、今一度必要な文房具の補充や、学習習慣の振り返りをお願いできればと思います。

春の暖かさを感じ始めるとはいえ、寒の戻りもございますので、どうぞご自愛ください。 来年度に向けての準備等で何かご不明点がございましたら、担任または学校までお気軽にお問い合わせください。

敬具

令和○年3月○日
○○小学校 校長 △△ △△

幼稚園・保育園向けの例文サンプル

春色の候、園庭の花壇にも色とりどりの花が咲き始め、子どもたちの心も弾んでいるように感じられます。
ひな祭りでは、年中児・年長児が中心となって雛飾りを出し、みんなでお雛様を眺めながら「かわいいね」「お内裏様はどんなお顔かな?」と会話がはずみました。製作では、折り紙やクレヨンを使い、それぞれ個性あふれるお雛様を作ることができました。

さて、先日は年長さんを送る「お別れ会」を行い、年少・年中の子どもたちが感謝の言葉とともに歌やメッセージカードを贈りました。大切な先輩との思い出を振り返る場面も多く、なかには涙ぐむ子どもの姿も見受けられました。年長児にとっては園生活の集大成ということで、残りの一日一日を大切に過ごしながら、小学校への期待を膨らませているようです。

保護者の皆さまには、年度末の準備等でご協力いただくことも多いかと存じますが、どうぞよろしくお願いいたします。 お子さまの作品や荷物の持ち帰りが増えてまいりますので、お手数ではありますがご家庭での整理をお願いいたします。また、1年間で使ったクレヨンや粘土ケースなど、傷んだり足りなくなっているものがありましたら、次年度に向けて補充をお願いします。

これから春休みにかけて、体調を崩しやすい時期でもありますので、帰宅時のうがい・手洗いの徹底や、十分な睡眠を心がけていただければと思います。年少・年中児の皆さんは、もうすぐ新しい学年を迎えます。新しいクラスでの生活を楽しみにしながら、今のクラスで過ごす時間を大切にしてほしいと願っています。

春の訪れとともに、皆さまにとって希望に満ちた新年度が始まることを心よりお祈り申し上げます。

○○幼稚園 園長 □□ □□


年度末ならではの内容をより深めるために

8学年末に振り返りたい行事や子どもの成長

  1. 運動会や学習発表会、遠足などの写真を活用
    1年間で子どもたちが取り組んできた大きなイベントの振り返りを、写真やコメントを使って紹介すると、保護者は「こんな活動をしていたのか」と改めて振り返ることができます。
  2. クラスや学年ごとの達成感
    「この1年で読めるひらがなが増えた」「自分で準備や片付けができるようになった」など、成長を示す具体例を挙げてあげると、子ども自身の自信にもつながります。

 新年度を意識したスムーズな引き継ぎポイント

  • 担任や園長、校長からのメッセージ
    新年度へ向けた期待や目標を簡潔にまとめると、保護者も「次年度はこういう方針で進むんだな」と安心できます。
  • ルールや持ち物など変更がある場合の案内
    1年間使った文房具、体操着などを新調する必要があるかもしれません。事前に「こういうものが必要になる予定です」「サイズを確認してください」といった連絡をしておくとスムーズです。

季節の花や自然の様子を便りに盛り込むコツ

9-1. 3月に咲く花・草木(梅・桃・菜の花・桜など)


  • 2月末から3月上旬にかけて見頃を迎えることが多い花。香りや花の色など、子どもたちの感じたことを便りに取り上げると季節感が出ます。

  • ひな祭りにちなんで「桃の節句」と言われる通り、3月上旬に咲くことも。幼稚園や小学校でも「桃のお花見」などの話題を取り上げるケースがあります。
  • 菜の花
    鮮やかな黄色い花が一面に咲く様子は子どもたちにとっても印象的。遠足や散歩で菜の花畑を訪れる園もあります。

  • 地域差はありますが、3月下旬から4月上旬が開花のピーク。桜のつぼみが膨らんできたことや、開花予想などを取り上げると春の訪れを実感しやすくなります。

写真やイラストを使った紙面づくりのアイデア

  • 背景に淡いピンクや薄い緑を使う
    3月~4月は、春を感じるパステルカラーの配色が便りにもぴったり。
  • 子どもの製作物の写真やイラストを掲載
    「雛飾りを作りました」「卒業式のリハーサル風景です」など、子どもの姿を写した写真を添えると、保護者の満足度も高まります。
  • 行事ごとの特集コーナーを作る
    「○○行事レポート」として、数枚の写真とともに子どもたちが取り組んだ内容をまとめるのもおすすめです。

子どもと一緒に春を発見しよう(家庭との連携)

  • 身近な自然観察活動
    「家の近くに咲いている花を探してみましょう」「公園に行って春を感じる音や香りを探してみましょう」などの簡単なミッションを提案すると、家庭でも季節の変化を楽しむきっかけになります。
  • 花の名前や開花時期を親子で調べる
    図鑑やインターネットを使って調べ学習をすると、子どもが興味を持って春の自然を観察するようになるかもしれません。

まとめ:3月の便りで大切にしたいこと

  1. 春の訪れを感じさせる季節感
    「まだ寒い日があるけれど、春へと向かっている」という変化を言葉や写真、子どものエピソードで伝えることが大切です。
  2. 子どもたちの1年間の成長を振り返る視点
    学年・学期の締めくくりとして、行事や日常生活の中で子どもがどう成長してきたかを具体的に記してあげると、保護者の喜びも深まります。
  3. 進級・進学への期待と準備
    次年度に向けて、必要な持ち物や生活リズムの整え方などをさりげなく伝え、保護者の不安を解消する情報提供を心がけることが理想です。
  4. 保護者への感謝と労いの気持ち
    年度末で忙しい時期だからこそ、「ここまでの1年間を一緒に支えてくださりありがとうございました」という気持ちを込めて言葉を添えると、園や学校と保護者との良好な関係をより一層深めることができます。
  5. 温かい雰囲気の結びで締めくくる
    「穏やかな春の日差しの中、子どもたちが次のステージへ羽ばたく姿を見守っていきましょう」といった未来への期待を感じさせる結びで、便り全体を締めくくると、読み終わった後にプラスの感情が残ります。

 

  • 時候の挨拶
    「啓蟄の候」「弥生の候」「浅春の候」などを上手に取り入れると、便り全体に季節感が生まれます。
  • 行事やイベントの共有
    ひな祭り、卒業式、修了式、お別れ会など、3月特有の行事を通して子どもたちが経験したことや感じたことを共有しましょう。
  • 年度末の締めくくり
    1年間の成長を振り返り、保護者へ感謝を伝えながら、新年度へ向けた準備を呼びかけます。
  • 温かい言葉で子どもを送り出す
    進級・進学を控えた子どもたちにエールを送り、一緒に春を迎える喜びを伝えると、読んだ方の気持ちも明るくなります。

ぜひこの内容を参考に、それぞれの学校・幼稚園・保育園の雰囲気や子どもたちの様子に合わせてアレンジし、心のこもった3月のお便りを作成してみてください。
読むだけで「春が近づいている」「子どもたちが新しい一歩を踏み出そうとしている」という実感を得られるようなお便りに仕上げられれば、保護者の方々も安心と期待を胸に新年度を迎えられることでしょう

最後になりますが、3月は別れの季節であると同時に、出会いの季節でもあります。学年の締めくくりとして、それぞれの子どもが経験した1年間の成果や思い出を感じながら、次のステップへと気持ちを高められる便りづくりを心がけ、子どもたちの笑顔あふれる新年度を迎えていただければと願っています

どうぞ素敵な3月のお便りが完成しますように。