Power Automate|PAフローのコピー方法は?分かりやすく説明・解説

Power Automate|PAフローのコピー方法は?分かりやすく説明・解説

「Power Automate(パワー・オートメイト)で作った自動化の仕組み(フロー)とよく似たものを作りたいんだけど、一から作り直すのは大変だな…」「今あるフローを少し変えてテストしたいんだけど、元のフローを壊したくないな…」

こんな風に感じたことはありませんか? Power Automateのフローは、一度作るとあなたの業務を自動化してくれる便利な存在ですが、似たようなフローを何度も作る必要がある場合や、既存のフローを安全に変更して試したい場合など、元のフローを「コピー」したいと考えることがよくありますよね。

Power Automateには、あなたが作ったフローを簡単に複製するための方法がいくつか用意されています。これにより、同じようなフローを効率よく作ったり、安全にテストを進めたりすることができます。


 

Power Automateの「フローをコピー」ってどんなこと?その目的

Power Automateでフローを「コピーする」とは、既存のフローの設定や内容を、そっくりそのまま新しいフローとして複製することを指します。これにより、元のフローはそのまま残し、新しいコピーのフローを自由に編集できるようになります。

なぜフローをコピーするの?そのメリット

フローをコピーすることには、たくさんの良い点があります。

  • 似たようなフローを効率よく作る:特定の業務を自動化するフローを作った後、そのフローの一部だけを変えて別の業務にも使いたい場合、ゼロから作り直すよりもコピーして修正する方が、時間も手間もかからず効率的です。
  • 安全にテストや変更を行う:稼働中の大切なフローを修正する前に、そのフローをコピーして「テスト用」のフローを作り、新しい変更が問題なく動作するかどうかを試すことができます。元のフローには影響がないため、安心してテストを進められます。
  • チーム内で「ひな形」を共有する:あなたが作った便利なフローを「ひな形」としてチームメンバーに渡し、各自がそれをコピーして自分の業務に合わせて修正してもらう、といった使い方もできます。

コピーされるものとされないもの

フローをコピーすると、トリガー、アクション、条件分岐、変数などの「設定情報」や「ロジック」は全て新しいフローに引き継がれます。しかし、連携先のサービスへの「接続情報」(例えば、OutlookやSharePointへのサインイン情報)は、新しいコピーでは自動的に再認証が必要になることがあります。


Power Automateのフローをコピーする主な方法

Power Automateのフローをコピーする方法は、大きく分けて二つあります。どちらを選ぶかは、フローを「どこで」コピーしたいかによって変わってきます。

方法1:「名前を付けて保存」機能を使う(同じ環境内でコピーする最も簡単な方法)

これが、同じPower Automateの環境(例えば、開発環境内や、本番環境内など)でフローを複製する最も簡単で一般的な方法です。

  1. コピーしたいフローの画面を開きます。ウェブブラウザでPower Automateのポータル(https://www.google.com/search?q=make.powerautomate.com)にアクセスし、画面左側の「マイ フロー」をクリックしてください。コピーしたいフローの名前をクリックし、詳細画面を開きます。
  2. 画面上部の「名前を付けて保存」ボタンを探してクリックします。フローの詳細画面の上部にあるメニューバーを見てください。そこに「名前を付けて保存」というボタンがあるはずです。これをクリックします。
  3. 新しいフローの名前を入力し、保存します。「名前を付けて保存」という画面が表示されます。「フロー名」の欄に、新しく作成されるコピーのフローに付けたい名前(例: 「(コピー)〇〇承認フロー」「テスト用_〇〇フロー」など)を入力します。「保存」ボタンをクリックすると、新しいフローが作成され、フローの一覧に追加されます。

この方法のメリット

  • 操作が非常に簡単: 数クリックで複製が完了します。
  • すぐに編集できる: コピーされたフローは、すぐに編集モードで開かれ、内容を修正できます。
  • 接続が引き継がれることが多い: 同じ環境内でのコピーであるため、フローが使用している接続情報(アカウントの認証情報)は、多くの場合、そのまま引き継がれて使えるため、再認証の手間が少ないです。

この方法で知っておいてほしいこと

  • この方法でコピーされるフローは、既定では「オフ」の状態で作成されることがあります。新しいフローを動かしたい場合は、コピーしたフローの詳細画面で「オンにする」ボタンをクリックして有効にする必要があります。
  • この方法でコピーできるのは、同じPower Automate環境内に限られます。別の環境(例えば、開発環境から本番環境へ)にコピーしたい場合は、次に説明する「エクスポート/インポート」または「ソリューション」を使う必要があります。

別の環境へフローをコピーする(エクスポートとインポートを使う方法)

開発環境で作ったフローを、テスト環境や本番環境など、別のPower Automate環境にコピーしたい場合は、「エクスポート」と「インポート」という機能を使います。これは、フローをファイルとしてダウンロードし、別の場所でそのファイルを読み込む、という流れです。

まずは「フローをエクスポート」します

  1. エクスポートしたいフローの画面を開きます。ウェブブラウザでPower Automateのポータル(https://www.google.com/search?q=make.powerautomate.com)にアクセスし、画面左側の「マイ フロー」をクリックしてください。エクスポートしたいフローの名前をクリックし、詳細画面を開きます。
  2. 画面上部の「エクスポート」ボタンをクリックし、「パッケージ (.zip)」を選択します。フローの詳細画面の上部にあるメニューバーの「エクスポート」ボタンをクリックし、表示されるメニューから「パッケージ (.zip)」を選んでください。
  3. パッケージ名を確認し、「エクスポート」ボタンをクリックしてファイルをダウンロードします。「パッケージのエクスポート」画面で名前を確認し、「エクスポート」をクリックします。フローの情報が詰まった.zipファイルがあなたのパソコンにダウンロードされます。

次に「ダウンロードしたフローをインポート」します

  1. フローをインポートしたいPower Automate環境にサインインします。ウェブブラウザでPower Automateのポータル(https://www.google.com/search?q=make.powerautomate.com)にアクセスし、フローをコピーしたい別のPower Automate環境にサインインしてください。(画面右上の環境名を確認します)
  2. 画面左側の「マイ フロー」から「インポート」をクリックします。画面左側の「マイ フロー」をクリックし、画面上部のメニューバーにある「インポート」ボタンをクリックしてください。
  3. エクスポートしたパッケージファイルを選び、インポートの設定を行います。「パッケージのインポート」画面が表示されます。「アップロード」ボタンをクリックし、先ほどパソコンにダウンロードした.zipファイルを選択します。インポートの設定画面では、新しいフローの名前を設定したり、フローが使用する「接続」を、インポート先の環境の既存の接続に紐づけたり、新しい接続を作成したりする設定を行います。
  4. 「インポート」ボタンをクリックし、インポートを完了させます。設定が終わったら「インポート」をクリックします。フローがインポートされ、フローの一覧に追加されます。

この方法のメリット

異なる環境へのコピー: 開発環境から本番環境へ、あるいは別のテナント(会社)へフローをコピーする際に使います。

バックアップとして最適: ファイルとして保存されるため、いつでも元の状態に戻せます。

この方法で知っておいてほしいこと

  • インポートされたフローは、既定で「オフ」の状態で作成されます。動かしたい場合は、フローの詳細画面で「オンにする」ボタンをクリックして有効にする必要があります。
  • インポートされたフローは、そのフローが使用するコネクタへの「接続」を改めて設定する必要があります。これはセキュリティ上の理由で、認証情報が直接ファイルに含まれないためです。
  • フローがSharePointのURLやリストIDなど、環境固有の情報を直接含んでいる場合、インポート後にフローを編集して、その情報をインポート先の環境に合わせて修正する必要があることがあります。これを避けるために、「ソリューション」と「環境変数」を使う、より高度な方法があります。

ソリューションを使ってフローをコピーする(より高度な方法)

Power Automateのフローが、Power Appsアプリ、Dataverseのテーブル、接続参照、環境変数など、他のPower Platformコンポーネントと密接に連携している場合や、開発・テスト・本番といった複数の環境間で体系的にフローを管理・移行したい場合は、「ソリューション」としてエクスポート・インポートする方法が最も推奨されます。これは、関連するすべてのコンポーネントを一つのパッケージとしてコピーできます。

ソリューションを使ったコピーの基本的な流れ

  1. 新しいソリューションを作成し、フローを追加します。Power Automateポータルの左側メニューから「ソリューション」をクリックします。「新しいソリューション」を作成し、その中にコピーしたいフロー(とそのフローが使用するPower AppsアプリやDataverseのテーブルなど、関連するコンポーネント全て)を追加します。
  2. ソリューションをエクスポートします。ソリューションの画面で、エクスポートしたいソリューションを選び、上部の「ソリューションをエクスポート」ボタンをクリックして、ファイルとしてダウンロードします。
  3. 別の環境で、エクスポートしたソリューションをインポートします。フローをコピーしたい別のPower Automate環境にサインインし、その環境の「ソリューション」画面で「インポート」ボタンをクリックし、先ほどダウンロードしたソリューションファイルを選んでインポートします。

この方法のメリット

  • 依存関係をまとめてコピー: フローだけでなく、関連するコンポーネントも全てまとめてコピーされるため、移行先で「依存関係が足りない」といったエラーが起きにくく、より確実なコピーが可能です。
  • 環境変数による設定変更の容易さ: 環境ごとに値が変わる設定(例: SharePointサイトのURL)は「環境変数」として管理できるため、フローのコード自体を変更せずに、インポート先で値を変更するだけで対応できます。
  • 体系的な管理: 複数の環境間でのデプロイや、アプリケーションのライフサイクル管理(ALM)に適しています。

この方法で知っておいてほしいこと

  • ソリューションの概念や、マネージド/アンマネージドソリューションの違いを理解する必要があります。
  • 単体フローのコピーよりも初期設定に手間がかかる場合があります。

フローのコピーは目的と場所で方法を使い分けよう!

Power Automateのフローをコピーする方法は、あなたが「同じ環境内で複製したいのか」、それとも「別の環境や他の人に渡したいのか」によって、最適な方法が異なります。

  • 同じ環境内で手軽に複製したいなら、「名前を付けて保存」が最も簡単でおすすめです。
  • 別の環境に移行したい、またはファイルとしてバックアップしたいなら、「エクスポート/インポート」が基本です。
  • 複数のコンポーネントが連携する複雑なフローを体系的に管理・移行したいなら、「ソリューション」を使うのが最適です。

これらのコピー方法を使いこなすことで、あなたは作った自動化の仕組みをより効率的に管理し、安全に活用できるようになるでしょう