大量のフォルダをsharepointに移行したい(ショートカットなど設定もそのままで)

大量のフォルダーをSharePointに移行する方法:ショートカット設定もそのままに!

「会社で使っているたくさんのフォルダーをSharePointに引っ越したいんだけど、手作業でやると大変すぎるな…」「ファイルやフォルダーのショートカットも、せっかく設定したからそのまま使いたいんだけど、できるのかな?」

こんな風に感じたことはありませんか? 会社のファイルサーバーや個人のパソコンに保存されている大量のフォルダーをSharePoint(シェアポイント)に移行することは、情報共有や共同作業をスムーズにする上でとても大切なステップです。しかし、手作業で一つずつファイルを移動するのは、時間も手間もかかり、ミスも起こりがちですよね。特に、フォルダーの中にあるショートカットや、特定の権限設定などもそのまま引き継ぎたいとなると、さらに難しく感じてしまうかもしれません。

大量のフォルダーをSharePointに移行し、できる限り既存のショートカットなどの設定も維持するための、専用のツールや方法がいくつか用意されています。これにより、手作業の負担を減らし、スムーズに移行作業を進めることができます


なぜ大量のフォルダーをSharePointに移行するの?そのメリット

大量のフォルダーをSharePointに移行することには、たくさんの良い点があります。これは、単なるファイルの「引っ越し」以上の意味を持ちます。

どこからでもファイルにアクセスできるようになる

SharePointにファイルを置けば、インターネットがつながっていれば、会社のパソコンだけでなく、自宅のパソコン、スマートフォン、タブレットなど、場所やデバイスを問わずファイルにアクセスできます。これにより、リモートワークや出張が多い現代の働き方に、柔軟に対応できるようになります。

みんなで一緒に作業しやすくなる

SharePointの強力な「共同編集」機能を使えば、WordやExcel、PowerPointといったOfficeファイルを、複数人で同時に編集できるようになります。どれが最新版か迷うこともなく、ファイルのバージョン管理も自動で行われるため、チームでの作業効率がぐんと上がります。

サーバーの管理が楽になる

もしあなたが会社のファイルサーバーを使っているなら、その管理(バックアップ、セキュリティ対策、故障時の対応など)はとても大変ですよね。SharePoint Online(クラウド版)に移行すれば、これらのサーバーの管理はすべてマイクロソフトが行ってくれるため、あなたの会社のIT管理の負担が大きく減ります

情報を探しやすくなる

SharePointには、ファイル名だけでなく、ドキュメントの本文(中身)まで含めて検索できる、とても強力な「全文検索」機能があります。これにより、たくさんのフォルダーの中から、必要なファイルを素早く見つけ出すことができます。


大量のフォルダーをSharePointに移行する主な方法

大量のフォルダーをSharePointに移行するには、専用のツールを使うのが最も安全で効率的です。手作業でのドラッグ&ドロップでは、ファイルの数や構造が複雑になると対応しきれなくなることがあります。

方法1:SharePoint Migration Tool(SPMT)を使う(最もおすすめ)

SharePoint Migration Tool(SPMT:シェアポイント・マイグレーション・ツール)」は、マイクロソフトが無料で提供している、ファイルやフォルダーをSharePointに移行するための専用ツールです。これが、大量のフォルダーを移行する際の最も安全で確実、そしておすすめの方法です。

SPMTのメリット

  • 大量のファイルを効率よく移行: 数ギガバイト、数テラバイトといった大量のデータや、数万、数十万といった多数のファイルを効率的に移行できます。
  • フォルダ構造を維持: 従来のファイルサーバーで使っていたフォルダの階層構造を、ほぼそのままSharePointに移行できます。
  • アクセス権限をできる限り維持: 移行元のファイルやフォルダーに設定されていたアクセス権限を、SharePointの権限にできる限り自動で変換し、引き継ぐことができます。ただし、完全に一致しない場合や、一部手動での調整が必要な場合もあります。
  • バージョン履歴の移行(SharePointからの移行時): もし移行元が別のSharePoint Server(オンプレミス版)の場合、ファイルのバージョン履歴も引き継いで移行できます。ファイルサーバーからの移行では、通常、バージョン履歴は引き継がれません。
  • スケジュール設定とレポート: 移行作業のスケジュールを設定したり、移行の進行状況やエラーに関する詳細なレポートを確認したりできます。

SPMTを使うやり方(概要)

  1. SPMTのダウンロードとインストール:まず、あなたのパソコンにSharePoint Migration Toolをマイクロソフトの公式サイトからダウンロードし、インストールします。
  2. 移行元の選択:ツールを起動し、どこからファイルを移行したいかを選びます。例えば、「ファイル共有」(あなたのパソコンのフォルダやファイルサーバー)や「SharePoint Server」(別のSharePointサーバーから)といった選択肢があります。
  3. 移行先の指定:次に、SharePoint Onlineのどこに移行したいかを指定します。例えば、特定のSharePointサイトのドキュメントライブラリを選びます。
  4. 移行設定の調整:移行の詳細な設定を行います。ここで、既存のファイルを上書きするか、スキップするか、アクセス権限をどう引き継ぐか、除外するファイルの種類などを設定できます。
  5. 移行を開始:設定が終わったら、移行を開始します。ツールの画面で進行状況を確認できます。

ショートカットの設定について

SPMTは、移行元の「ファイルやフォルダーへのショートカット(.lnkファイルなど)」そのものを、SharePointにファイルとしてコピーします。しかし、移行後にこれらのショートカットをダブルクリックしても、元の場所(移行元のファイルサーバーなど)が存在しないか、アクセスできなくなっているため、通常は機能しません

そのため、ショートカットをそのまま利用したい場合は、以下の「ショートカットを維持するための応用策」を検討する必要があります。

方法2:OneDrive同期クライアントを一時的に利用する(小規模~中規模向け)

ファイルの数がそこまで多くなく、主にパソコン内のフォルダからSharePointに移行したい場合に、OneDrive同期クライアントを一時的に利用する方法もあります。

  1. SharePointの移行先ドキュメントライブラリを「同期」します。まず、WebブラウザでSharePointサイトにアクセスし、ファイルを移行したいドキュメントライブラリを開きます。画面上部の「同期」ボタンをクリックし、そのドキュメントライブラリをあなたのパソコンのOneDriveフォルダと同期させます。これにより、SharePointのドキュメントライブラリが、あなたのパソコンのエクスプローラーからアクセスできるようになります。
  2. パソコン内のフォルダーを、同期されたSharePointのフォルダーにコピーします。次に、移行したいフォルダーを、あなたのパソコンのエクスプローラーから、先ほど同期したSharePointのフォルダー(OneDriveフォルダの中にあるはずです)に、コピー&ペーストまたはドラッグ&ドロップします。
  3. 同期が完了するのを待ちます。ファイルをコピーすると、OneDrive同期クライアントが自動的にSharePointへファイルをアップロードし始めます。すべてのファイルがSharePointにアップロードされ、同期が完了するまでしばらく待ちます。

ショートカットの設定について

この方法も、移行元のショートカットファイル(.lnkファイルなど)そのものはコピーされますが、元の参照先が変更されるわけではないため、基本的には機能しません


 

ショートカットやリンク設定を「そのまま維持する」ための応用策

従来のファイルサーバーで使っていたショートカットを、SharePoint移行後も機能させ続けることは、技術的に非常に難しい、あるいは不可能に近いことが多いです。なぜなら、従来のショートカットは、パソコン内の特定の場所やネットワークドライブのパスを直接指しているからです。SharePointに移行すると、そのパスはWeb上のアドレスに変わってしまいます。

しかし、それに代わる方法や、近い使い勝手を実現する方法はあります。

1. SharePointの「OneDriveへのショートカットを追加」機能を使う

これは、SharePointに移行した後、ユーザーが自分で設定する方法です。

  • やり方: SharePointサイトのドキュメントライブラリや特定のフォルダーを開き、画面上部の「OneDriveへのショートカットを追加」ボタンをクリックします。これにより、あなたのOneDriveの「マイファイル」の中に、そのSharePointの場所へのショートカットが作成されます。このショートカットは、あなたのパソコンのエクスプローラーにも同期され、そこからアクセスできるようになります。
  • 特徴: これは移行作業とは別に行われる「後処理」ですが、ユーザーが個別によく使うSharePointの場所へ素早くアクセスするための、非常に効果的な方法です。これは、移行元のショートカットを「維持」するのではなく、「新しいショートカットを作成」する考え方です。

2. 「Webリンク」や「コンテンツタイプ」で代替する

  • Webリンクの作成:SharePoint内では、ファイルそのもののショートカットではなく、Webアドレス(URL)へのリンクとして情報を管理できます。例えば、SharePoint内の特定のファイルやフォルダーへのリンクをコピーし、それをSharePointの別のドキュメントライブラリやページに「リンク」として貼り付けることができます。
  • コンテンツタイプでのテンプレート化:特定の種類の資料(例:報告書テンプレート)を登録する際に、そのテンプレートへのリンクを特定の「コンテンツタイプ」としてドキュメントライブラリに設定できます。ユーザーは「新規」ボタンからそのテンプレートを選んで開くことで、常に最新のテンプレートにアクセスできます。

3. リンクの「リダイレクト」を設定する(高度なIT知識が必要)

ごく限られた状況で、かつ高度なWebサーバーやネットワークの知識が必要ですが、旧ファイルサーバーのパスへのアクセスを、自動的にSharePointの新しいパスへ転送(リダイレクト)するように設定する方法も考えられます。これは、IT部門の専門家による詳細な設計と実装が不可欠であり、一般的なケースには向きません。


 

SPMTで移行し、アクセス方法は「再構築」する考え方で!

大量のフォルダーをSharePointに移行する際は、マイクロソフト提供のSharePoint Migration Tool(SPMT)を使うのが最も効率的で、アクセス権限も可能な限り引き継げるおすすめの方法です。

しかし、既存のファイルやフォルダーへのショートカットを「そのまま機能させる」ことは、技術的な制約が大きいため、通常は困難です。むしろ、「移行後にSharePointの機能(OneDriveへのショートカット追加など)を使って、新しいアクセス方法を再構築する」という考え方に切り替えるのが現実的で、かつSharePointの利便性を最大限に活かす方法です。

SPMTでファイルをSharePointに安全に移動させ、その後、OneDrive同期クライアントの活用や、SharePoint内のWebリンク作成などによって、ユーザーが新しい環境でもスムーズにファイルにアクセスできるような仕組みを整えていきましょう。