SharePointの画面が真っ白で表示されない!原因と確実な対処法
SharePointサイトを開いた瞬間、あるいはログイン後に、画面が真っ白になり何も表示されない――。この現象に遭遇すると、業務が完全に停止してしまい、非常に大きなストレスとなります。どこに問題があるのか分からず、途方に暮れてしまう方も少なくないでしょう。
ユーザー側の環境に起因する問題
最も一般的で、かつ自分で比較的簡単に解決できる可能性のある原因です。
原因
ブラウザのキャッシュまたはCookieの破損
Webブラウザが古いまたは破損したキャッシュデータやCookieを保持していると、SharePointサイトのコンテンツを正しく読み込めず、真っ白な画面になることがあります。
古いブラウザのバージョン
使用しているWebブラウザが古いバージョンだと、SharePointの最新のレンダリング技術やセキュリティプロトコルに対応できず、表示に問題が生じることがあります。
ブラウザの拡張機能/アドオンの干渉
インストールされているブラウザの拡張機能やアドオン(例: 広告ブロッカー、セキュリティツール、PDFリーダーなど)が、SharePointのスクリプトやコンテンツの読み込みに干渉している場合があります。
インターネット接続の不安定さ
インターネット接続が極端に不安定だったり、一時的に切断されたりしている場合、ページの読み込みが途中で止まって真っ白になることがあります。
PCの性能不足またはリソース不足
使用しているPCのメモリが少ない、CPUの処理能力が低い、または多数のアプリケーションが同時に起動していてリソースを消費している場合、ブラウザがSharePointページを完全にレンダリングできず、表示が不完全になることがあります。
特定のブラウザ設定
JavaScriptが無効になっている、あるいは特定のセキュリティ設定(IEの信頼済みサイト設定など)が適切でない場合。
対処法
ブラウザのキャッシュとCookieをクリアする
これが最も頻繁に問題を解決する方法です。
強制再読み込み: Ctrl + F5 (Windows) または Cmd + Shift + R (Mac) を押して、キャッシュを無視してページを再読み込みします。
キャッシュとCookieのクリア: お使いのブラウザの設定(例: Chromeの「設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「閲覧履歴データの消去」)から、「キャッシュされた画像とファイル」「Cookieと他のサイトデータ」をすべての期間でクリアします。その後、ブラウザを再起動し、再度SharePointサイトにアクセスしてみます。
別のWebブラウザで試す
現在使用しているブラウザ(例: Chrome)で真っ白になる場合、別のブラウザ(例: Microsoft Edge, Firefox)でSharePointサイトにアクセスし、問題が特定のブラウザに起因するものかを切り分けます。
シークレットモード/プライベートブラウズで試す
ブラウザのシークレットモード(Chrome)やプライベートブラウズ(Edge/Firefox)でアクセスしてみます。これにより、キャッシュや拡張機能の影響を受けずにサイトを表示できるため、問題の切り分けに役立ちます。
ブラウザの拡張機能を一時的に無効にする
インストールしているブラウザの拡張機能をすべて一時的に無効にしてから、SharePointサイトにアクセスし、問題が解決するか確認します。これで解決した場合は、一つずつ有効に戻して、問題の原因となっている拡張機能を特定します。
インターネット接続を確認する
他のWebサイト(Googleなど)に正常にアクセスできるか確認します。ルーターの再起動、Wi-Fi接続の確認、有線LANへの切り替えなどを試します。VPNを利用している場合は、VPNを一時的に切断して試すか、VPN接続の状態を確認します。
JavaScriptが有効になっているか確認する:
ブラウザの設定でJavaScriptが有効になっていることを確認します。
PCのリソースを確認する
タスクマネージャー(Windows: Ctrl + Shift + Esc)などで、CPUやメモリの使用率を確認し、PCのリソースが不足していないか確認します。不要なアプリケーションを閉じ、PCを再起動してみることも有効です。
SharePointサイトの構成または設定に起因する問題
サイト自体の設計や、設定に問題がある場合に画面が真っ白になることがあります。これは、特定のページやサイト全体で発生する可能性があります。
原因
Webパーツの問題
ページに配置されている特定のWebパーツが破損している、正しく構成されていない、または古い/互換性のないWebパーツ(特にカスタムWebパーツやサードパーティ製Webパーツ)が原因で、ページ全体がレンダリングできなくなっている。
Webパーツが外部サービスに接続しようとしてタイムアウトしたり、認証に失敗したりしている。
カスタマイズの問題
JavaScript、CSS、Master Page、Page Layoutなど、SharePointサイトのカスタムコードやカスタマイズが原因で、ページの表示が妨げられている。特に、旧来のJavaScriptインジェクションやSandbox Solutionなど、モダンSharePointの環境で推奨されないカスタマイズが、更新によって機能しなくなることがあります。
権限の問題(ログイン後)
ユーザーがサイトにログインできたものの、そのサイトのトップページや、そのページに表示されるコンテンツに対するアクセス権限が全くない場合、コンテンツがロードされずに真っ白に見えることがあります。これは、厳密には真っ白ではなく、権限がないためコンテンツが表示されない状態です。
サイトの破損またはデータベースの問題(オンプレミスの場合)
SharePointサイトのデータベースが破損している、またはサイトコレクション自体が破損している場合。
ブラウザファイルのキャッシュ問題(オンプレミスの場合)
SharePoint Serverが発行するリソース(JavaScriptファイルなど)のバージョンが古くなっているにもかかわらず、ブラウザが古いものをキャッシュしている場合。
対処法
別のURLでアクセスしてみる:
サイトのトップページが真っ白な場合、サイトコンテンツ(/sites/your_site/_layouts/15/viewlsts.aspx)やサイト設定(/sites/your_site/_layouts/15/settings.aspx)など、サイト内の別の直接URLにアクセスしてみます。これにより、問題がトップページ固有のものか、サイト全体に及んでいるかを切り分けられます。
Webパーツの問題を切り分ける:
特定のページが真っ白な場合、URLに?contents=1を追加してアクセスします(例: https://yourtenant.sharepoint.com/sites/your_site/SitePages/Home.aspx?contents=1)。これにより、ページ上のWebパーツを一覧表示し、問題のあるWebパーツを削除または閉じることができます。
もしカスタムWebパーツやサードパーティ製Webパーツを使用している場合は、それが原因である可能性が高いです。それを削除または無効化してみましょう。
最近の変更を元に戻す
もし最近サイトのデザイン、Webパーツの追加、カスタムコードのデプロイなどの変更を行ったばかりであれば、その変更を元に戻してみます。
権限を確認する
管理者アカウントでサイトにアクセスできるか試します。もし管理者はアクセスできるが特定のユーザーができない場合、そのユーザーの権限を確認し、必要に応じて閲覧権限を付与します。
サイトの「設定」→「サイトのアクセス許可」から、ユーザーまたはグループが適切に割り当てられているか確認します。
Microsoft 365サポートへの問い合わせ(SharePoint Onlineの場合)
上記を試しても解決しない場合、組織のMicrosoft 365管理者を通じてMicrosoftサポートに問い合わせるのが最も確実です。管理者はMicrosoft 365管理センターからサポートチケットを発行できます。
データベースの整合性チェック(オンプレミスの場合)
SharePoint Server管理者は、SQL Server管理スタジオからデータベースの整合性チェックや修復を試みます。サイトコレクションの健全性チェックも実行します。
SharePointサーバー(オンプレミス版)に起因する問題
自社でSharePoint Serverを運用している場合、サーバー側の設定やサービスに問題がある可能性があります。
原因
SharePointサービスの停止
重要なSharePointサービス(例: SharePoint Administration、SharePoint Timer Service、SharePoint Search Host Controller、World Wide Web Publishing Service (IIS))が停止している。特にIISのアプリケーションプールが停止している場合、Webサイトは表示されません。
アプリケーションプールの問題
SharePoint Webアプリケーションが使用するIISアプリケーションプールが停止している、または「Load User Profile」設定が原因で問題が発生している。
アプリケーションプールの認証情報が間違っている、または期限切れ。
データベース接続の問題
SharePointサーバーからSQL Serverデータベースへの接続に問題がある。
FIPS(Federal Information Processing Standard)が有効になっている(特定のシナリオ)
SharePoint ServerがインストールされているコンピューターでFIPSポリシーが有効になっていると、認証に問題が生じて空白の画面になることがあります。(特に古いバージョンのSharePoint Serverで報告されています)
パッチの適用問題
セキュリティパッチや累積更新プログラムの適用が不完全だったり、問題を引き起こしたりしている。
サーバーリソースの不足
SharePointサーバーのCPU、メモリ、ディスクI/Oが逼迫している。
セキュリティトークンサービス (STS) の問題
認証トークンの発行に問題がある場合。
対処法(SharePoint Server管理者向け)
IISサービスの再起動
最も基本的なトラブルシューティングです。コマンドプロンプトを管理者として開き、iisresetと入力してEnterキーを押します。これにより、IISのWebサービスが再起動され、多くの一時的な問題が解決します。
SharePointサービスの確認
サーバーマネージャーから「サービス」を開き、関連するSharePointサービス(「SharePoint Administration」「SharePoint Timer Service」など)が「実行中」になっているか確認します。停止している場合は起動します。
IISアプリケーションプールの確認
IISマネージャーを開き、SharePoint Webアプリケーションが使用するアプリケーションプール(例: SharePoint – [ポート番号]、SharePoint Central Administration v4)のステータスが「開始済み」になっているか確認します。停止している場合は開始します。
アプリケーションプールのID(Application Pool Identity)のパスワードが間違っていないか確認します。
特定の環境で「Load User Profile = true」の設定が問題を引き起こすことがあるため、これを「false」に切り替えて試すことも検討します(IISマネージャー > アプリケーションプール > 該当プール > 詳細設定 > プロセスモデル > ユーザープロファイルの読み込み)。
イベントビューアとULSログの確認
SharePointサーバーの「イベントビューア」(特にアプリケーションログやシステムログ)と、SharePointの「ULSログ」(Unified Logging System logs)を確認します。ここに、エラーの原因に関する詳細な情報や相関IDが記録されている場合があります。相関IDがあれば、それを使ってULSログをフィルターし、特定のエラーの詳細を掘り下げることができます。
FIPSポリシーの確認と無効化
もしFIPSが原因と疑われる場合、ローカルセキュリティポリシーコンソール(secpol.msc)を開き、「セキュリティ設定」→「ローカルポリシー」→「セキュリティオプション」→「システム暗号化: 暗号化、ハッシュ、署名アルゴリズムに FIPS 140 準拠の暗号化アルゴリズムを使用します」ポリシーが「有効」になっている場合は、「無効」に変更します。レジストリエディター(regedit)でHKLM\System\CurrentControlSet\Control\Lsa\FIPSAlgorithmPolicyのEnabled値が1の場合は0に変更し、サーバーを再起動します。(FIPSの無効化はセキュリティポリシーに影響するため、IT管理者の承認が必要です)。
Windows認証機能の確認
コントロールパネル > プログラムと機能 > Windowsの機能の有効化または無効化 > Internet Information Services > World Wide Web サービス > セキュリティ > 「Windows認証」にチェックが入っているか確認します。入っていない場合は有効にします。
SharePoint Health Analyzerの確認
SharePoint中央管理サイトにアクセスできれば、Health Analyzerで警告やエラーが出ていないか確認します。STS (Security Token Service) に関する警告があれば、認証に問題がある可能性が高いです。
まとめ
SharePointの画面が真っ白になる問題は、原因が多岐にわたるため、単一の解決策は存在しません。まずはユーザー側の簡単な対処法から試していき、それでも解決しない場合は、サイトの構成、そしてサーバー側の問題へと診断の範囲を広げていく必要があります。

