SharePointで「ひな形」を作る方法:サイトや資料のテンプレート作成を徹底解説!
「いつも同じようなSharePointサイトを作るんだけど、一から設定するのが面倒だな…」「会議の議事録は毎回同じフォーマットを使いたいのに、探すのが手間だ…」「新しいプロジェクトが始まるたびに、同じドキュメントライブラリを何度も設定している…」
こんな風に感じたことはありませんか? SharePoint(シェアポイント)で何かを作る際、毎回ゼロから始めるのは時間がかかりますし、設定ミスやフォーマットのばらつきも心配ですよね。そこで役立つのが、「テンプレート(ひな形)」を作成する機能です。一度作ったものをテンプレートとして保存しておけば、次回からはそのテンプレートを使って、同じ形のものや、同じ設定の場所をすぐに作れるようになります。
SharePointの「テンプレート」ってどんなもの?その役割
SharePointにおける「テンプレート」とは、あらかじめ設定や内容を定義しておくことで、次回以降、同じ構造や形式のものを簡単に作成できるようにするための「ひな形」のことです。例えば、料理でいうレシピや、工作で使う型紙のようなものだと考えてみてください。一度完成させておけば、誰でも同じ品質のものを作れるようになります。
繰り返し作るものを楽にするひな形
テンプレートを作る最大の目的は、繰り返し作成するものの手間を減らすことにあります。毎回ゼロから設定したり、ファイルをコピーして中身を消したりする手間が省けます。これにより、作業時間が短縮され、効率が向上します。
統一感を保ち品質を高める仕組み
テンプレートを使うことで、作成されるものに統一感が生まれます。例えば、議事録のテンプレートを使えば、どの会議の議事録も同じ項目(日時、参加者、議題、決定事項など)を持つようになります。これは、情報の品質を高め、後からファイルを探したり、内容を比較したりする際に非常に役立ちます。組織全体の情報ガバナンス(情報管理のルール作り)を強化するためにも重要な役割を果たします。
新しいものを作る時の間違いを減らす
テンプレートは、設定のミスや、重要な項目を忘れてしまうといった、新しいものを作成する際によくあるヒューマンエラーを防ぐのにも役立ちます。必要な設定があらかじめ組み込まれているため、誰もが迷わずに正しい形で作業を進められるようになります。
SharePointサイトのテンプレートを作る方法:サイト全体をひな形にする
SharePointサイトのテンプレートは、特定のサイト(例えば、プロジェクトサイトや部署のポータルサイト)の構造、デザイン、ドキュメントライブラリやリストの種類、一部のコンテンツなどをひな形として保存するものです。同じようなサイトを繰り返し作成する場合に非常に便利です。
サイトのテンプレート作成の基本的な流れ
まず、テンプレートの元となるSharePointサイトを準備します。サイトの構成(必要なドキュメントライブラリ、リスト、ページ、Webパーツの配置など)を、将来的にテンプレートとして使いたい状態に整えてください。サイトに不要なデータは入れず、テンプレートとして適切な状態にしておくことが大切です。
準備ができたサイトを、SharePointの全体を管理する場所である「ソリューションギャラリー」にテンプレートとして保存します。これは、サイトの設定から行うことができます。具体的には、テンプレートの元となるサイトにアクセスし、右上の歯車アイコン(設定)をクリックして、「サイトの設定」を選んでください。サイトの設定画面にたどり着いたら、「サイトの操作」という項目の中に「テンプレートとしてのサイトの保存」というリンクがあるはずです。これをクリックします。
「テンプレートとしてのサイトの保存」画面が表示されますので、そこでいくつかの情報を入力します。一つは「ファイル名」です。これはテンプレートのファイル(.wsp形式)に付けられる名前で、分かりやすい英数字の名前が良いでしょう。次に、「テンプレート名」という、SharePointで新しいサイトを作る時に表示されるテンプレートの名前を入力します。これは、ユーザーが見て内容が理解できるような名前、「例えば『プロジェクト管理サイトテンプレート』」といった具体的な名前が良いでしょう。必要であれば、「テンプレートの説明」も入力しておくと、他の人が使うときに役立ちます。
もし、サイトに含まれるコンテンツ(ファイルやリストのデータなど)もテンプレートに含めたい場合は、「コンテンツを含める」というチェックボックスにチェックを入れます。ただし、これにチェックを入れるとテンプレートのサイズが非常に大きくなり、後でテンプレートを使う際に時間がかかったり、サイズ制限で問題が生じたりする可能性があるため、通常はチェックを入れない方が一般的です。これは、サイトの「構造」だけをテンプレートにしたい場合が多いからです。全ての入力が終わったら「OK」をクリックします。
これで、サイトのテンプレートが作成され、SharePointのソリューションギャラリーという場所に保存されます。
作成したサイトテンプレートの活用
作成したサイトテンプレートは、SharePointで新しいサイトを作る際に利用できます。新しいサイトを作成する際に、テンプレート選択画面で「カスタム」タブを選び、あなたが作ったサイトテンプレートを選択することで、同じ構造を持つ新しいサイトをすぐに作成できるようになります。
クラシックサイトに根差した機能である点
この「テンプレートとしてのサイトの保存」機能は、SharePointのクラシックサイトの時代から存在しており、モダンサイトでも利用は可能ですが、一部のモダンな機能(例:ハブサイトの関連付け、Microsoft 365グループに接続されたチームサイトの完全な複製)はテンプレートに完璧に反映されないことがあります。そのため、モダンサイトのテンプレート化は、後述のPowerShell(専門知識が必要なスクリプト)を使うなど、より高度な方法が推奨される場合もあります。
ドキュメントライブラリのテンプレートを作る方法:ファイル棚のひな形を作る
ドキュメントライブラリのテンプレートとは、特定の列(メタデータ)やバージョン管理の設定、さらにはデフォルトで用意するフォルダー構造など、ドキュメントライブラリの「設定」をひな形として保存するものです。同じような設定のファイル棚を何度も作りたい場合に便利です。
ドキュメントライブラリのテンプレート作成の基本的な流れ
まず、テンプレートの元となるドキュメントライブラリを準備します。必要な列(メタデータ)を追加し、バージョン管理やコンテンツ承認の設定など、将来的にテンプレートとして使いたい状態に整えてください。中にある実際のファイルは、テンプレートには含めないのが一般的です。
準備ができたドキュメントライブラリをテンプレートとして保存します。該当のドキュメントライブラリにアクセスし、右上の歯車アイコン(設定)をクリックして、「ライブラリの設定」を選んでください。「ライブラリの設定」画面にたどり着いたら、「権限と管理」という項目の中に「ドキュメントライブラリをテンプレートとして保存」というリンクがあるはずです。これをクリックします。
「テンプレートとして保存」画面が表示されますので、そこでいくつかの情報を入力します。「ファイル名」にはテンプレートファイルの分かりやすい名前を、「テンプレート名」には新しいドキュメントライブラリを作る時に表示されるテンプレートの名前を入れます。必要であれば「テンプレートの説明」も入力しておきましょう。全ての入力が終わったら「OK」をクリックします。
これで、ドキュメントライブラリのテンプレートが作成され、SharePointの「リストテンプレートギャラリー」という場所に保存されます。
作成したドキュメントライブラリテンプレートの活用
作成したドキュメントライブラリテンプレートは、新しいドキュメントライブラリを作成する際に利用できます。SharePointサイトの「+新規」から「アプリ」を選び、「ドキュメントライブラリ」を選択する際に、あなたが作ったテンプレートが表示されるようになります。それを選択することで、同じ設定を持つ新しいドキュメントライブラリをすぐに作れるようになります。
リストのテンプレートを作る方法:情報管理表のひな形を作る
リストのテンプレートとは、特定の列(項目)の種類や並び順、ビューの設定など、リストの「構造」をひな形として保存するものです。同じような情報管理表を繰り返し作成する場合に非常に便利です。
リストのテンプレート作成の基本的な流れ
まず、テンプレートの元となるリストを準備します。必要な列(メタデータ)を追加し、ビューの設定など、将来的にテンプレートとして使いたい状態に整えてください。実際のデータ(アイテム)はテンプレートには含めないのが一般的です。
準備ができたリストをテンプレートとして保存します。該当のリストにアクセスし、右上の歯車アイコン(設定)をクリックして、「リストの設定」を選んでください。「リストの設定」画面にたどり着いたら、「権限と管理」という項目の中に「リストをテンプレートとして保存」というリンクがあるはずです。これをクリックします。
「テンプレートとして保存」画面が表示されますので、そこでいくつかの情報を入力します。「ファイル名」にはテンプレートファイルの分かりやすい名前を、「テンプレート名」には新しいリストを作る時に表示されるテンプレートの名前を入れます。必要であれば「テンプレートの説明」も入力しておきましょう。全ての入力が終わったら「OK」をクリックします。
これで、リストのテンプレートが作成され、SharePointの「リストテンプレートギャラリー」という場所に保存されます。
作成したリストテンプレートの活用
作成したリストテンプレートは、新しいリストを作成する際に利用できます。SharePointサイトの「+新規」から「リスト」を選び、「テンプレートから」作成する際に、あなたが作ったテンプレートが表示されるようになります。それを選択することで、同じ構造を持つ新しいリストをすぐに作れるようになります。
ファイルのテンプレートを作る方法:特定の種類の資料のひな形を登録する
これは、特定の種類のドキュメント(例えば、会議の議事録や企画書)を作成する際に、あらかじめ決められたフォーマットやロゴ、ヘッダー、フッターなどが設定されたひな形ファイルを使いたい場合に非常に便利です。この機能は主に「コンテンツタイプ」という仕組みと連携して利用します。
ファイルのテンプレート作成の基本的な流れ
まず、テンプレートとして登録したいファイル(Wordファイル、Excelファイルなど)を作成します。このファイルには、会社のロゴ、標準のヘッダー・フッター、特定のセクションのタイトルなど、毎回共通して使いたいフォーマットや内容をあらかじめ入れておきます。これが「ひな形ファイル」となります。
次に、このひな形ファイルをSharePointサイトのどこかにアップロードします。例えば、「サイトのコンテンツ」にある「サイトのアセット」ドキュメントライブラリなど、テンプレート専用の場所が良いでしょう。
その上で、「コンテンツタイプ」を作成します。コンテンツタイプは、そのファイルが「どんな種類の情報」であるかを定義するものです。例えば、「議事録」というコンテンツタイプを作り、そのコンテンツタイプに先ほどのひな形ファイルを紐づけます。コンテンツタイプは、サイトの設定から「サイトのコンテンツタイプ」という場所で作成できます。ここで、「親コンテンツタイプ」を「ドキュメント」として、「新しいコンテンツタイプ」として「議事録テンプレート」のような名前を付けます。
作成したコンテンツタイプに、先ほどアップロードしたひな形ファイルを関連付けます。コンテンツタイプの詳細設定画面で、「詳細設定」を選び、「新しいドキュメントテンプレート」という項目を探します。そこで、「新しいテンプレートURL」として、アップロードしたひな形ファイルのURLを入力し、「OK」をクリックします。
最後に、このコンテンツタイプを使いたいドキュメントライブラリに、この「議事録テンプレート」というコンテンツタイプを追加します。ドキュメントライブラリの設定を開き、「詳細設定」に進みます。「コンテンツタイプの管理を許可する」を「はい」に変更し、そこから「既存のサイトコンテンツタイプから追加」という項目を選び、作成した「議事録テンプレート」というコンテンツタイプを追加してください。
これで、そのドキュメントライブラリで「新規」ボタンをクリックした際に、「議事録テンプレート」という選択肢が現れ、これを選ぶと、あらかじめ設定しておいたひな形ファイルが新しいドキュメントとして作成されるようになります。
まとめ
SharePointでテンプレートを作成する機能は、サイト全体から個々のファイルまで、様々なレベルで利用できます。
- サイトのテンプレート: 同じ構造のサイトを繰り返し作る場合に便利です。
- ドキュメントライブラリのテンプレート: 同じ設定のファイル棚を簡単に作れます。
- リストのテンプレート: 同じ構造の情報管理表をすぐに作成できます。
- ファイルのテンプレート: 特定の種類の資料に、あらかじめ決められたフォーマットを適用したい場合に役立ちます。
これらのテンプレート機能を適切に使いこなすことで、あなたは作業時間を大幅に短縮し、作成される情報の品質を統一し、さらには共同作業をよりスムーズに進めることができるでしょう。ぜひ、あなたの会社で繰り返し作るものを見つけて、テンプレート化に挑戦してみてください

