Power Automate「接続が無効」の対処法・改善方法:これでフローは止まらない!
Power Automateでフローを運用していると、ある日突然「接続が無効」というエラーに遭遇することがあります。このメッセージが表示されると、フローは連携先のサービスにアクセスできなくなり、正常に動作しなくなってしまいます。しかし、ご安心ください。「接続が無効」になる原因のほとんどは特定されており、適切な手順を踏むことで問題を解決し、フローを再び稼働させることができます。
「接続が無効」になる主な原因
「接続が無効」になる原因はいくつか考えられますが、多くの場合、以下のいずれかに該当します。
認証情報の期限切れまたは変更
最も一般的な原因です。接続に使用しているアカウントのパスワードが変更された、または認証トークンの有効期限が切れた場合。
多要素認証(MFA)が有効になっている場合、再認証が求められることがあります。
アカウントの権限不足または削除
接続に使用しているアカウントが、連携先のサービス(SharePointサイト、Teamsチャネルなど)へのアクセス権限を失った、またはアカウント自体が削除された場合。
サービス側の問題:
連携先のサービス(Microsoft 365、SalesforceなどのSaaS)側で一時的な障害やメンテナンスが発生している場合。
ネットワークまたはプロキシの問題:
Power Automateから連携先のサービスへの接続が、ネットワーク設定やプロキシ、ファイアウォールによってブロックされている場合。
接続の破損:
ごく稀に、何らかの原因でPower Automate側の接続情報が破損してしまうことがあります。
「接続が無効」の具体的な対処法・改善方法
原因に応じて、以下のいずれかの方法を試してください。上から順に試していくことをお勧めします。
対処法1:接続の再認証(最も一般的で効果的)
これが最も頻繁に問題を解決する方法です。
Power Automateにサインイン
Power Automateのポータル(https://www.google.com/search?q=make.powerautomate.com)にアクセスし、該当の環境にサインインします。
「データ」→「接続」へ移動
左側のナビゲーションメニューから「データ」を展開し、「接続」をクリックします。
無効な接続を見つける
接続の一覧が表示されます。ステータスが「無効」または「エラー」になっている接続を探します。通常、問題のある接続には赤い警告アイコンが表示されています。
接続を修正または再接続する
- 問題のある接続の右側にある「…」(その他のコマンド)をクリックします。
- ドロップダウンメニューから「接続を修正」または「再接続」を選択します。
- 画面の指示に従って、正しいユーザー名とパスワードで再度サインインし、認証を完了させます。
MFA(多要素認証)が有効な場合: スマートフォンアプリでの承認やSMSコードの入力など、MFAの手順を忘れずに実行してください。
フローを再テストする:
接続が正常に再認証されたら、該当のフローに戻り、再度テスト実行して問題が解決したか確認します。
対処法2:新しい接続を作成し、フロー内で置き換える
既存の接続の再認証がうまくいかない場合や、接続が破損していると疑われる場合に有効です。
新しい接続を作成する
- 「データ」→「接続」の画面で、「+ 新しい接続」をクリックします。
- 無効になっている接続と同じコネクタ(例:SharePoint、Outlook)を検索して選択し、新しい接続を作成します。この際、フローで利用したいアカウント情報で認証を行います。
フロー内の接続を置き換える:
- 該当のフローを編集モードで開きます。
- 無効になっている接続を使用している各アクション(例:「SharePointのアイテムを取得」)をクリックします。
- アクションの設定画面で、「接続」のドロップダウンメニューを開き、新しく作成した接続を選択し直します。
- フロー内のすべての該当アクションでこの作業を繰り返します。
フローを保存してテストする:
変更を保存し、フローを再度テスト実行して問題が解決したか確認します。
対処法3:接続アカウントの権限を確認する
接続に使用しているアカウントが、連携先のサービスで必要な権限を持っているかを確認します。
連携先のサービスに直接サインイン:
Power Automateの接続に使用しているアカウントで、直接連携先のサービス(例:SharePoint Online、Outlook Web App、Teamsなど)にサインインしてみます。
必要な操作を実行できるか確認:
- フローが実行しようとしている操作(例:SharePointリストのアイテム作成、特定のフォルダーへのファイルアップロード、メール送信など)を、手動で実行できるか試します。
- もし手動でもできない場合、そのアカウントには必要な権限がない可能性があります。
権限の付与を依頼:
連携先のサービスの管理者(SharePoint管理者、Teams管理者など)に連絡し、フローが実行したい操作に対して、接続アカウントに十分な権限(例:共同作成者、編集者など)を付与してもらうよう依頼します。
対処法4:サービスの状態を確認する
連携先のサービス自体に問題がある可能性も考慮します。
Microsoft 365 サービス正常性ダッシュボードを確認:
- Microsoft 365のサービスに接続できない場合、Microsoft 365 管理センターの「サービス正常性」ダッシュボード(https://www.google.com/search?q=admin.microsoft.com にサインイン後、「正常性」→「サービス正常性」)を確認します。
- ここで、利用しているサービス(SharePoint Online、Exchange Onlineなど)に現在障害やメンテナンスが発生していないかを確認できます。
外部サービスのステータスページを確認:
Salesforce、Dropboxなど、Microsoft以外の外部サービスに接続している場合は、そのサービスの公式ステータスページやSNSアカウントを確認し、サービス障害の情報を探します。
時間をおいて再試行:
サービス側に問題がある場合は、復旧まで待ってから再度フローをテスト実行します。
対処法5:オンプレミスデータゲートウェイの確認(オンプレミスデータに接続している場合)
オンプレミスのSQL Serverやファイル共有など、オンプレミスデータゲートウェイを介してデータに接続している場合にのみ該当します。
ゲートウェイの状態を確認
- Power Automateの左側メニューから「データ」→「ゲートウェイ」をクリックします。
- 該当のゲートウェイのステータスが「オンライン」になっているか確認します。
ゲートウェイのサービスを再起動
ゲートウェイがインストールされているサーバーで、「On-premises data gateway service」が実行されているか確認し、必要であればサービスを再起動します。
ゲートウェイの資格情報を更新:
ゲートウェイの管理画面で、データソースの資格情報が最新であるか確認し、必要であれば更新します。
今後の「接続が無効」を防ぐための改善策
サービスアカウントの利用を検討
個人のアカウントではなく、特定のフローやシステム連携のためだけに用意された「サービスアカウント」を接続に使用することを検討します。これにより、個人のパスワード変更や退職がフローに与える影響を最小限に抑えられます。ただし、サービスアカウントの管理には組織のセキュリティポリシーに従う必要があります。
定期的な接続の確認
重要なフローで使用している接続については、定期的にPower Automateの「接続」画面でステータスを確認する習慣をつけましょう。
エラーハンドリングの導入
フローにエラーハンドリング(Try-Catchのような構造)を導入し、接続エラーが発生した場合に自動でTeams通知やメール通知が飛ぶように設定します。これにより、問題発生を早期に検知できます。
詳細は前回の回答「Power Automateで実行時エラーの内容を取得する」を参照してください。
再試行ポリシーの設定
一時的な接続の問題に備え、各アクションの「設定」で「再試行ポリシー」を設定し、自動で再試行するようにしておくと、軽微な一時的エラーであれば自動で回復します。

