SharePointで「用語のインポートがうまくいかない!」原因と解決策:情報分類の課題を乗り越えよう!
「SharePoint(シェアポイント)で使っている用語集(メタデータ)を新しく追加しようとしたら、『すべての用語が正常にインポートされませんでした』ってエラーが出たんだけど、これってどういうこと?」「Excel(エクセル)で作った用語のリストをアップロードしたいんだけど、なぜかうまくいかないな…どうすれば直るの?」
こんな風に感じたことはありませんか? SharePointの「用語ストア」という機能は、会社で使う言葉(例えば、部署名、製品名、プロジェクトの種類など)を統一し、情報を整理・分類するために非常に便利な仕組みです。しかし、既存の用語をまとめて追加したり、新しい用語を登録したりするために、用語のインポート機能を使おうとした際に、このエラーメッセージに遭遇することがあります。これは、せっかくの便利な情報分類の仕組みが、最初の一歩でつまずいてしまう frustrating な状況です。
SharePointで「すべての用語が正常にインポートされませんでした」となる原因はいくつか考えられますが、その多くは特定でき、適切な対処法を知っていれば、比較的簡単に解決できます。これは、インポートするファイルの準備、あなたの権限、あるいはSharePointの用語ストア自体の設定によるものかもしれません。
SharePointの「用語ストア」ってどんなもの?なぜ用語をインポートしたいの?
まず、「用語ストア」が何であり、なぜ用語をインポートしたいのかを理解しておきましょう。
用語ストアは「会社の言葉の辞書」
SharePointの「用語ストア」は、会社で使う共通の言葉や分類(これを「用語」と呼びます)を、一元的に管理するための場所です。例えば、SharePointのドキュメントライブラリに「プロジェクト名」という列(メタデータ)を作った時、その列に入れることができるプロジェクト名を「プロジェクトA」「プロジェクトB」「プロジェクトC」のように、あらかじめ用語ストアに登録しておくことができます。これにより、社員がバラバラな言葉を使ったり、表記ゆれ(同じ意味なのに違う書き方をすること)を防いだりして、情報を整理しやすくなります。これは、会社全体で使う言葉の「辞書」のような役割を果たします。
なぜ用語をインポートしたいのか?その主な理由
用語をインポートしたいと考える背景には、いくつかの目的があります。
- 既存の用語をまとめて登録する:既にExcelなどで管理している用語リストがある場合、それを一つずつ手入力する代わりに、まとめて用語ストアに登録したい。
- 部署やプロジェクトの用語を効率よく追加する:新しい部署ができた際や、新しいプロジェクトが始まる際に、その部署やプロジェクト固有の用語を一括で追加したい。
- 用語の階層構造を効率的に作成する:大分類、中分類、小分類といった階層的な用語構造を、CSVファイル(コンマ区切りテキストファイル)の形式で一度に作成したい。
- 用語の修正や更新を効率的に行う:既存の用語の定義や階層を変更する際に、インポート機能を使って効率よく更新したい。
「用語のインポートがうまくいかない!」主な原因
「すべての用語が正常にインポートされませんでした」というエラーが表示される場合、様々な理由が考えられます。エラーメッセージだけでは具体的な原因が分かりにくいため、一つずつ確認していくことが大切です。
1. インポートする「CSVファイル」の内容や形式が正しくない(最も多い原因)
これは、用語のインポートで最も頻繁に発生する原因です。インポートに使うCSVファイルが、SharePointが求める形式やルールに合っていないと、エラーになります。
- 原因:
- CSVのフォーマットが間違っている:CSVファイルの列の並び順(例: Term Set Name,Term Description,Term IDなど)、必須の列、あるいは列の数などが、SharePointの要求するテンプレートと異なっている。
- 区切り文字が間違っている:CSVファイルは通常「カンマ(,)」で区切られていますが、誤ってタブやセミコロンなどの別の文字で区切られている。
- 文字コードの問題:CSVファイルの文字コードが、SharePointが読み込める形式(例: UTF-8 (BOM付き) が推奨されることが多い)になっていないため、文字化けしたり、内容が正しく認識されなかったりする。
- 特殊文字や不正な文字が含まれている:用語や説明の中に、SharePointがサポートしない特殊な記号や制御文字が含まれている。
- 空の行や余分なスペース:CSVファイルの最後に空の行があったり、用語の前後や途中に不要なスペースが含まれていたりする。
- 「親の用語」や「用語セット」の名前が間違っている:階層的な用語をインポートする場合、CSVファイルで指定されている親の用語の名前や、その用語が属する用語セットの名前が、SharePointの用語ストアに実際に存在しないか、名前が間違っている。
- エラーメッセージの例:
There was a problem importing your terms. See the log file for more information.The term set name specified in the file could not be found.Invalid format for CSV file.Failed to parse the file.
2. インポートを実行する「あなたの権限」が不足している
用語ストアに用語をインポートするには、特定の権限が必要です。
- 原因:
- あなたが「用語ストアの管理者」の権限、または「用語セットの共同作成者」の権限を持っていない。
- インポートしようとしている用語が属する「用語グループ」や「用語セット」に対して、あなたが十分な権限を持っていない。
- エラーメッセージの例:
Access denied. You do not have permission to perform this action.(HTTP 403 Forbidden)You do not have sufficient permissions to perform this operation.
3. 用語ストアの「設定」や「状態」に問題がある
用語ストア自体や、その中の用語グループ、用語セットの設定が原因であることがあります。
- 原因:
- インポートしようとしている用語が属する「用語グループ」や「用語セット」が、SharePointの用語ストアに存在しない、または名前が間違っている。
- 用語セットが「開かれた」状態になっていない(新しい用語の作成や変更が許可されていない状態)。
- 用語ストアが、何らかの一時的な問題で利用できない、または同期中である。
- インポートしようとしている用語が、既存の用語と重複しており、競合が発生している。
- エラーメッセージの例:
The term group specified in the file could not be found.This term set is not open for new submissions.Duplicate term encountered.
4. インポートする「用語の数」が多すぎる
一度に大量の用語をインポートしようとすると、タイムアウトしたり、SharePointのスロットリング(API制限)に引っかかったりすることがあります。
- 原因:
- CSVファイルの行数が非常に多い(数万行を超えるなど)。
- 用語ストアへのインポート操作が、SharePointのAPI制限に達している。
- エラーメッセージの例:
Request timed out.429 Too Many Requests
「すべての用語が正常にインポートされませんでした」時の具体的な対処法
原因を特定し、以下の対処法を順番に試していくことが推奨されます。
対策1:CSVファイルの内容と形式を徹底的に確認・修正する(最も重要!)
これが「すべての用語が正常にインポートされませんでした」エラーを解決する上で、最も重要で、かつ頻繁に解決につながる対策です。
- 公式のCSVテンプレートを使用する:SharePointの用語ストアのインポート画面で「サンプルファイル」をダウンロードできることが多いです。これをダウンロードし、そのテンプレートの形式(列の並び順、ヘッダー行、区切り文字など)に合わせてCSVファイルを修正してください。これが最も確実な方法です。
- 区切り文字が「カンマ」であることを確認する:CSVファイルは「カンマ区切り」であることを確認してください。ExcelでCSVファイルを作成・保存する際に、誤って「セミコロンで区切られたCSV」などを選んでいないか確認しましょう。
- 文字コードを「UTF-8(BOM付き)」にする:CSVファイルの文字コードが正しくない場合、文字化けしたり、インポートに失敗したりします。
- Excelで作成する場合: ExcelでCSVを保存する際、「名前を付けて保存」→「ファイルの種類」で「CSV (コンマ区切り)(*.csv)」を選び、さらに「ツール」→「Webオプション」→「エンコード」タブで「Unicode (UTF-8)」を選んで保存します。
- テキストエディタで確認する場合: サクラエディタやVisual Studio CodeなどのテキストエディタでCSVファイルを開き、文字コードが「UTF-8 BOM付き」になっているか確認します。
- 用語名や説明に不要な文字やスペースがないか確認する:用語名や説明のテキストの中に、改行コード、タブ、余分なスペース、あるいはWebで使うような特殊な記号(例: < > &)などが含まれていないか確認してください。特に、Excelからコピー&ペーストしたデータには、目に見えない制御文字が含まれている場合があります。
- 階層構造(親の用語)の名前が正しいか確認する:CSVファイルで階層的な用語(親-子)をインポートする場合、親の用語や用語セットの名前が、SharePointの用語ストアに実際に存在し、かつCSVファイル内の名前と完全に一致しているか(タイプミス、大文字・小文字、スペースも含む)を厳密に確認します。親の用語セットや親用語が先に存在している必要があります。
対策2:インポートを実行する「あなたの権限」を確認・付与する
権限不足が原因の場合、適切な権限を持つユーザーが行うか、管理者に依頼します。
- 用語ストアの管理者権限を確認する:SharePoint管理センターの「用語ストア」にアクセスします。画面左側の「管理者」の欄に、あなたのユーザーアカウントが追加されているかを確認します。もし追加されていなければ、追加してもらうようSharePointの管理者に依頼してください。
- 用語セットへの貢献者権限を確認する:インポートしようとしている用語が属する用語グループや用語セットを右クリック(または選択して「プロパティの編集」)し、「貢献者」(Contributor)の欄に、あなたのユーザーアカウントが追加されているか確認します。もし追加されていなければ、追加してもらうよう依頼してください。
対策3:用語ストアの「設定」や「状態」を確認・調整する
用語ストア側の設定がインポートを妨げている場合があります。
- 用語グループや用語セットが「開かれている」か確認する:インポートしたい用語が属する用語グループや用語セットが、新しい用語の追加や変更を許可する「開かれた」状態になっているか確認します。用語ストア管理ツールで、該当の用語セットを選択し、「全般」タブで「新しい用語の提出のためにこの用語セットを開く」がチェックされていることを確認します。
- 重複する用語がないか確認する:インポートしようとしているCSVファイル内に、既に用語ストアに存在する用語と同じ名前のものが複数含まれていないか確認します。CSVファイル内で重複がないかチェックツールなどで確認してください。
- 用語ストアの一時的な状態:用語ストア自体が何らかの同期処理中であるなど、一時的に不安定な状態になっている可能性もゼロではありません。しばらく時間をおいてから、再度インポートを試してみてください。
対策4:インポートする「用語の数」を調整する
一度にインポートする用語の数が多すぎる場合、処理がタイムアウトしたり、API制限に引っかかったりすることがあります。
- インポートを分割する:非常に大きなCSVファイルの場合、ファイルを複数の小さなCSVファイルに分割し、数回に分けてインポートすることを検討してください。例えば、1000行ずつに分割してインポートしてみるなどです。
- ネットワーク環境を確認する:インターネット接続が不安定だと、大規模なファイルのインポートに失敗しやすくなります。安定したネットワーク環境でインポートを試みてください。
用語のインポートを成功させるための「大切なポイント」
用語のインポートは、情報分類の基盤となる重要な作業です。エラーを未然に防ぎ、スムーズなインポートを実現するためには、以下のベストプラクティスを実践することが非常に重要です。
1. 必ず「サンプルファイル」をベースにする
SharePointの用語ストアには、インポート用の「サンプルファイル」(CSVテンプレート)が用意されています。このサンプルファイルをダウンロードし、その形式(列の並び順、ヘッダーの記述、区切り方など)をそのまま踏襲してあなたの用語リストを作成するようにしてください。これが、形式のエラーを避けるための最も確実な方法です。
2. 文字コードは「UTF-8(BOM付き)」を徹底する
CSVファイルの文字コードは、必ず「UTF-8 (BOM付き)」で保存するようにしてください。これは、日本語の文字化けを防ぎ、SharePointがファイルを正しく読み込めるようにするために非常に重要です。
3. 用語の「階層構造」を正確に表現する
用語に階層を持たせたい場合、CSVファイルではタブ(\t)を使って階層を表現します。例えば、
グループ名,用語セット名,,用語1
グループ名,用語セット名, ,用語1_子用語1 (タブが1つ)
グループ名,用語セット名, ,用語1_子用語1_孫用語1 (タブが2つ)
のように記述します。タブの数で階層の深さを表現するため、タブの数と位置が非常に重要です。
4. 事前に関連する「用語グループ」と「用語セット」を作成しておく
インポートしようとしている用語が属する「用語グループ」と「用語セット」が、SharePointの用語ストアに事前に作成済みであり、かつ名前がCSVファイルと完全に一致していることを確認してください。もし存在しない場合、インポートは失敗します。
5. インポートログを必ず確認する
インポートに失敗した場合、SharePointは詳細なエラー内容を記した「インポートログファイル」を提供してくれることがあります。このログファイルには、どの行のどの用語で、どのような種類のエラーが発生したか(例: 「行5の用語『ABC』は、親の用語が見つからないためスキップされました」)といった具体的な情報が書かれています。このログを確認することが、問題解決のための最も重要な手がかりとなります。
6. 少量のデータで「テストインポート」を行う
大規模な用語リストをインポートする前に、まずは数行〜数十行程度の少ないデータで、テスト用の用語グループや用語セットを作成し、インポートが正常に機能するかどうかをテストすることをお勧めします。これにより、問題が早期に発見でき、大きなリストをインポートする際のリスクを減らせます。
SharePointで「すべての用語が正常にインポートされませんでした」というエラーは、主にCSVファイルの形式、権限、用語ストアの設定、またはデータの量が原因で発生します。上記で解説した原因と対処法を理解し、特にCSVファイルの準備と文字コードの確認を徹底することで、あなたはこれらの問題を解決し、SharePointの用語ストアをスムーズに管理できるようになるでしょう。

