Power Automate|メールとTeams通知の両方で重要な通知を送るようにしたい

Power Automateで「メール」と「Teams通知」を同時送信!重要な情報を確実に届けるハイブリッド通知術

「Power Automate(パワー・オートメイト)で重要な通知を送りたいんだけど、メールとTeams(チームズ)の両方に送って、確実にメンバーに気づかせたいな」「緊急性の高い情報だから、メールでもTeamsでも通知を送って、見落としがないようにしたいんだけど、どうすればいいの?」「Power Automateを使って、特定の条件が満たされたら、自動でメールとTeamsの両方に通知を送る仕組みを作りたいんだけど、やり方がわからないな」

こんな風に感じたことはありませんか? 企業や組織における重要な情報伝達では、単一のチャネル(Teamsだけ、あるいはメールだけ)では、情報を見落とすリスクが常に存在します。特に緊急性の高い情報や、全メンバーが確実に目を通すべき情報の場合、複数のチャネルを使って通知を送る「ハイブリッド通知」が非常に効果的です。

Microsoft Power Automateを使えば、プログラミングの知識がなくても、特定のイベントをトリガーとして、メールとTeamsの両方に自動で通知を送信する仕組みを簡単に構築できます。これにより、情報伝達の確実性が大幅に向上し、重要な情報を見落とすリスクを最小限に抑えることができます。


「メール」と「Teams通知」の同時送信ってどんなこと?なぜハイブリッド通知が必要なの?

Power AutomateでメールとTeams通知を同時送信する、とは、あなたが設定した特定の条件(例えば「新しいファイルがSharePoint(シェアポイント)にアップロードされた時」や「Excel(エクセル)の特定の値が変更された時」など)が満たされた際に、Power Automateが自動的に、指定したメールアドレス(個人、グループ、メーリングリストなど)にメールを送信し、同時に指定したTeamsのチャネルや個人チャットにメッセージを投稿する仕組みのことです。

 

なぜ「メール」と「Teams通知」のハイブリッド通知が必要なのか?その主なメリット

このハイブリッド通知を自動化することには、たくさんの良い点があります。

  • 通知の確実性の最大化: メールはフォーマルな通知や詳細な情報を伝えるのに適しており、後から検索して確認しやすいという利点があります。一方、Teams通知はリアルタイム性が高く、チャットの流れの中で素早く情報に気づかせることができます。両方を活用することで、情報がより確実に受信者に届き、見落としのリスクを大幅に低減できます。
  • 緊急時対応の強化: システム障害、セキュリティアラート、緊急の業務連絡など、迅速な対応が求められる情報の場合、メールとTeamsの両方で通知することで、メンバーがすぐに状況を把握し、初動を早めることができます。
  • 受信者の多様な情報収集習慣に対応: 組織内のメンバーには、Teamsを頻繁に確認する人もいれば、メールを定期的にチェックする人もいます。ハイブリッド通知は、それぞれの情報収集習慣に対応できるため、より多くのメンバーに情報を届けることが可能です。
  • 情報共有の標準化: 重要な通知は常に同じチャネル(メールとTeams)で送られるというルールを確立することで、チーム内の情報共有プロセスを標準化し、誰にとっても分かりやすい情報伝達を実現できます。
  • 証跡の確保: メールは正式な記録として残りやすく、Teamsのチャット履歴も後から確認できます。両方に通知を残すことで、情報共有の証跡をより確実に確保できます。

 

「メール」と「Teams通知」同時送信の主要なアクション

Power AutomateでメールとTeams通知を同時に送信するには、主に以下の二つのアクションを組み合わせます。

 

1. メールを送信するアクション

Power Automateが、指定したメールアドレスにメールを送信する際に使います。

  • 「メールの送信 (V2) (Office 365 Outlook)」: 最も一般的に使われるアクションです。差出人、宛先、件名、本文を自由に設定でき、添付ファイルを含めることも可能です。HTML形式でメール本文を作成できるため、リッチな見た目のメールを送ることもできます。

 

2. Teamsにメッセージを投稿するアクション

Power Automateが、Teamsのチャネルや個人チャットにメッセージを投稿する際に使います。

  • 「チャットまたはチャネルでメッセージを投稿する (Teams)」: Teamsの特定のチャネルや個人チャットにメッセージを投稿するためのアクションです。メッセージの本文を自由に設定でき、テキストだけでなく、動的なコンテンツ(例: 現在の日付、SharePointのファイル名など)を含めることも可能です。
  • 「チャットまたはチャネルにアダプティブ カードを投稿して応答を待機する (Teams)」: よりインタラクティブな通知を送りたい場合に使います。カードをTeamsに投稿し、ユーザーがカード上で何か操作を行うまでフローを一時停止させて待機し、その入力データを受け取ることができます。

「メール」と「Teams通知」を同時送信する具体的な手順

ここでは、「SharePointの特定のフォルダーに新しいファイルがアップロードされたら、関係者にメールとTeams通知の両方で知らせる」というフローを例に、具体的な作成手順をステップバイステップで解説します。

 

事前準備1:通知を送りたいSharePointフォルダーの確認

新しいファイルがアップロードされたことをトリガーにしたいSharePointサイトの「ドキュメント ライブラリ」と「フォルダー」(例: サイト「プロジェクト管理」、ドキュメントライブラリ「共有ドキュメント」、フォルダー「報告書」)があることを確認しておきましょう。

 

事前準備2:通知を送りたいTeamsチャネルとメールアドレスの確認

  1. 通知を送りたいTeamsの「チーム」と「チャネル」(例: チーム名「プロジェクトA」、チャネル名「ファイル更新通知」)があることを確認しておきましょう。
  2. 通知メールを送りたい「宛先メールアドレス」(個人アドレス、またはグループメールアドレス)を確認しておきましょう。

 

ステップ1:Power Automateで新しいフローを作成します。

これは、特定のイベント(ファイルアップロード)をきっかけに自動で動かすフローです。

  1. ウェブブラウザを開き、Power Automate(make.powerautomate.com)にアクセスし、あなたのMicrosoft 365アカウントでサインインします。
  2. 左側のナビゲーションメニューで「作成」をクリックします。
  3. 表示されるフローの種類の選択肢の中から「自動化されたクラウド フロー」を選択してください。
  4. フローに分かりやすい名前を付けます(例:「SharePointファイルアップロード通知_メールとTeams」)。
  5. 「フローのトリガーを選択してください」の検索ボックスに「SharePoint」と入力し、「ファイルが作成または変更されたとき (プロパティのみ) (SharePoint)」を選択してください。
    • 【補足】: 「ファイルが作成されたとき (プロパティのみ)」でも良いですが、変更も検知したい場合は「作成または変更されたとき」を選びます。
  6. 作成」ボタンをクリックします。

 

ステップ2:トリガーの詳細を設定します。

どのSharePointサイトのどのフォルダーでファイルが作成・変更されたらフローを開始するかを設定します。

  1. 「ファイルが作成または変更されたとき (プロパティのみ)」トリガーの詳細を設定します。
    • サイトのアドレス: 監視したいSharePointサイトのURLを選択または入力します。
    • ライブラリ名: 監視したいドキュメントライブラリを選択します(例: 「共有ドキュメント」)。
    • フォルダー: 監視したい特定のフォルダーを選択します(例: 「報告書」)。
      • 【ヒント】: 特定のフォルダーのみを監視したい場合は、フォルダーアイコンをクリックして選択します。ライブラリ全体を監視したい場合は空欄のままにします。

 

ステップ3:Teamsに通知を送るアクションを追加します。

新しいファイルがアップロードされたら、まずTeamsにメッセージを投稿します。

  1. 「ファイルが作成または変更されたとき (プロパティのみ)」トリガーの下に「新しいステップ」をクリックします。
  2. 検索ボックスに「Teams」と入力し、「チャットまたはチャネルでメッセージを投稿する (Teams)」アクションを選択してください。
  3. アクションの詳細を設定します。
    • 投稿者: 「Flow bot」を選択します。
    • 投稿先: 「チャネル」を選択します。
    • チーム: 通知を送りたいTeamsの「チーム」を選択します(例: 「プロジェクトA」)。
    • チャネル: 通知を送りたいチーム内の「チャネル」を選択します(例: 「ファイル更新通知」)。
    • メッセージ: Teamsに投稿したいメッセージの内容を入力します。ファイル名やリンクなど、動的なコンテンツを含めると便利です。メッセージの入力例:
      @ファイル更新通知チャネル
      【新しいファイルがアップロードされました!】
      
      ファイル名:@{triggerOutputs()?['body/Name']}
      最終更新者:@{triggerOutputs()?['body/Editor/DisplayName']}
      ファイルへのリンク:@{triggerOutputs()?['body/{Link}']}
      
      ご確認をお願いいたします。
      

      式の解説:

      • @{triggerOutputs()?['body/Name']}: アップロードされたファイルの名前を自動的に取得します。
      • @{triggerOutputs()?['body/Editor/DisplayName']}: ファイルをアップロードしたユーザーの名前を自動的に取得します。
      • @{triggerOutputs()?['body/{Link}']}: アップロードされたファイルへの直接リンクを自動的に取得します。

 

ステップ4:メールを送信するアクションを追加します。

Teams通知に続いて、関係者にメールを送信します。

  1. Teamsのメッセージ投稿アクションの下に「新しいステップ」をクリックします。
  2. 検索ボックスに「Outlook」と入力し、「メールの送信 (V2) (Office 365 Outlook)」アクションを選択してください。
  3. アクションの詳細を設定します。
    • 宛先: 通知メールを送りたいメールアドレス(個人アドレス、またはグループメールアドレス)を入力します。複数の宛先がある場合は、カンマで区切って入力します。
    • 件名: メール件名を入力します。ファイル名など、動的なコンテンツを含めると分かりやすくなります。件名の入力例: 【重要】SharePointファイル更新通知:@{triggerOutputs()?['body/Name']}
    • 本文: メール本文を入力します。Teams通知と同様に、ファイル名やリンクなど、動的なコンテンツを含めます。HTML形式で記述することで、文字の色や太字、リスト表示など、リッチな表現が可能です。本文の入力例 (HTML形式):

      HTML

      <p>関係者の皆様</p>
      <p>いつもお世話になっております。</p>
      <p>SharePointの「報告書」フォルダーに新しいファイルがアップロードされましたので、お知らせいたします。</p>
      <p><b>■ファイル情報</b></p>
      <ul>
          <li>ファイル名:<b>@{triggerOutputs()?['body/Name']}</b></li>
          <li>最終更新者:@{triggerOutputs()?['body/Editor/DisplayName']}</li>
          <li>アップロード日時:@{formatDateTime(triggerOutputs()?['body/Modified'], 'yyyy年MM月dd日 HH時mm分')}</li>
      </ul>
      <p>以下のリンクよりファイルをご確認ください。</p>
      <p><a href="@{triggerOutputs()?['body/{Link}']}">ファイルを開く</a></p>
      <p>よろしくお願いいたします。</p>
      

      式の解説:

      • @{formatDateTime(triggerOutputs()?['body/Modified'], 'yyyy年MM月dd日 HH時mm分')}: ファイルの最終更新日時を、指定した形式で自動的に挿入します。
      • <a href="...">...</a>: HTMLのリンクタグを使って、ファイルへのリンクを分かりやすく表示します。

 

ステップ5:フローを保存してテストします。

すべての設定が完了したら、フローを保存し、自動で動作するように有効化します。

  1. 画面右上の「保存」ボタンをクリックします。
  2. フローが「オン」になっていることを確認してください。もし「オフ」になっている場合は、フローの詳細画面で「オンにする」ボタンをクリックして有効化します。
  3. テストを実行します。 設定したSharePointフォルダーに、新しいファイルをアップロードしてみてください。
  4. しばらく待つと、Teamsの指定チャネルに通知が届き、指定したメールアドレスにメールが届くはずです。両方の通知内容が期待通りかを確認してください。

これで、SharePointに新しいファイルがアップロードされたら、自動でメールとTeams通知の両方に通知が送られるハイブリッド通知フローが完成し、自動で動作するようになります。


 

「メール」と「Teams通知」同時送信をスムーズに運用するための「大切なポイント」

Power AutomateでメールとTeams通知を同時に送信する機能は非常に強力ですが、そのメリットを最大限に引き出し、スムーズな運用を実現するためには、いくつかの重要な注意点を理解し、適切に対処する必要があります。

 

1. 通知の「目的」と「緊急性」を明確にする

  • 使い分けの検討: 全ての通知をメールとTeamsの両方に送る必要はありません。
    • 緊急性・即時性重視: Teams通知(特にメンション付き)が効果的です。
    • 詳細・記録性重視: メールが適しています。
    • 両方必要: 今回のように、見落としが許されない「重要」な通知に限定してハイブリッド通知を活用しましょう。
  • 通知の頻度: 頻繁すぎる通知は、受信者に「通知疲れ」を引き起こし、本当に重要な情報を見落とされる原因になります。通知の頻度を適切に設定し、本当に必要な情報だけを、適切なタイミングで送信するようにしましょう。

 

2. メッセージの「内容」と「表現」をチャネルに合わせて調整する

メールとTeamsでは、それぞれ適したメッセージの表現方法が異なります。

  • Teams通知:
    • 簡潔に: チャットの流れの中で素早く理解できるよう、要点を絞って簡潔に記述します。
    • 視覚的に: 絵文字や太字、改行などを活用して、視覚的に分かりやすくします。
    • メンションの活用: 必要に応じて@チャネル名@チーム名、または特定の個人にメンションを飛ばして、確実に気づかせます。
    • アダプティブカード: 必要に応じて、よりインタラクティブな通知(ボタン、入力欄など)を検討します。
  • メール通知:
    • 詳細に: 必要に応じて、より詳しい情報や背景を記述します。
    • フォーマルに: 適切な件名、宛名、結びの言葉を含め、ビジネスメールとしての体裁を整えます。
    • HTML形式: Power Automateのメール送信アクションではHTML形式で本文を作成できるため、リンク、画像、箇条書きなどを活用して、見やすく、分かりやすいメールを作成できます。

 

3. 宛先と送信者の「権限」と「設定」を確認する

  • 送信元アカウントの権限: Power Automateフローを実行するアカウントが、メール送信(Office 365 Outlook)とTeamsへのメッセージ投稿(Teams)の両方に対して、適切な権限を持っていることを確認してください。
  • 宛先メールアドレスの確認: 送信先のメールアドレスが正確であるか、グループメールアドレスの場合は、そのグループに正しくメンバーが登録されているかを確認してください。
  • Teamsチャネルへのアクセス権: Teamsチャネルにメッセージを投稿するには、フローが使用するアカウントがそのチームのメンバーである必要があります。

 

4. エラーハンドリングと通知を設定する

重要な通知フローであるため、万が一フローが失敗した場合に備えて、必ず「エラーハンドリング」を設定し、問題発生時にすぐに気づけるようにしましょう。

  • 設定方法: 各通知アクション(Teams、メール)の後に、もしそのアクションが失敗したら、管理者へ通知メールを送ったり、エラーログを記録したりするアクションを追加します。具体的には、アクションの「」(三点リーダー)から「設定」を開き、「構成:実行条件」で「前のステップが失敗した場合」にもチェックを入れ、そのパスで通知アクション(例: メール送信)を設定します。
  • フローの監視: Power Automateの管理センターで、フローの実行履歴を定期的に確認し、エラーが発生していないかを監視する習慣をつけましょう。

 

5. テスト環境での十分な検証を行う

本番環境で実際にハイブリッド通知を稼働させる前に、必ずテスト環境(テスト用のSharePointフォルダー、テスト用のTeamsチャネル、テスト用のメールアドレス)でフローを十分にテストしてください。

  • トリガーの確認: 指定した条件(例: ファイルアップロード)でフローが正しく起動するかを確認します。
  • 通知内容の確認: 送信されるメールとTeams通知の内容(件名、本文、動的なコンテンツ、リンクなど)に誤りがないか、期待通りに表示されるかを確認します。
  • 宛先への到達確認: 実際に通知が指定した宛先に届くかを確認します。

 

Power Automateで「メール」と「Teams」の強みを活かした通知を実現しよう!

Power Automateを活用して、メールとTeams通知の両方で重要な情報を送信することは、情報伝達の確実性を高め、組織内のコミュニケーションを強化するための非常に強力な自動化です。

  • トリガー: 特定のイベント(例: ファイル作成、データ変更、スケジュールなど)をきっかけにフローを開始します。
  • アクション: 「チャットまたはチャネルでメッセージを投稿する (Teams)」と「メールの送信 (V2) (Office 365 Outlook)」を組み合わせます。
  • 動的なコンテンツを活用して、通知内容を常に最新かつパーソナルなものにします。
  • 通知の目的と緊急性を考慮し、メッセージの表現をチャネルに合わせて調整することが重要です。
  • エラーハンドリング徹底したテストを行うことで、安定した運用を実現できます。

これらの知識と手順を上手に活用して、あなたの組織の重要な情報伝達プロセスを自動化し、日々の業務をよりスムーズで効率的なものに変えてくださいね。