SharePoint|ヘッダー フィールドが長すぎますエラーの原因・改善方法を分かりやすく説明

SharePointで「情報が多すぎて読み込めない!」原因と解決策:「ヘッダー フィールドが長すぎます」エラーを徹底解説!

「SharePoint(シェアポイント)にアクセスしようとしたら、『ヘッダー フィールドが長すぎます』ってエラーメッセージが出て、サイトが表示されないんだけど、これってどういうこと?」「特にたくさんのグループに所属している人が、SharePointを開くとエラーになるみたいなんだけど、どうすれば直るの?」

こんな風に感じたことはありませんか? SharePointは、会社やチームの情報を管理し、共同作業を進めるための大切な場所です。しかし、サイトにアクセスしようとした際に、「ヘッダー フィールドが長すぎます」という、普段あまり見慣れないエラーが表示されると、どこに問題があるのか分からず、困惑してしまうかもしれません。このエラーは、インターネットでの情報のやり取りの仕組みに関わる、少し専門的な問題です。

SharePointで「ヘッダー フィールドが長すぎます」となる原因はいくつか考えられますが、その多くは特定でき、適切な対処法を知っていれば、比較的簡単に解決できます。これは、特にユーザーが多くのグループに所属している場合に発生しやすい問題です。


 

「ヘッダー フィールドが長すぎます」ってどんな意味?「身分証が分厚すぎる」というサイン

SharePointにアクセスする際に表示される「ヘッダー フィールドが長すぎます」というエラーは、あなたのWebブラウザがSharePointのサーバーに送った「HTTPヘッダー(エイチティーティーピー・ヘッダー)」という情報の一部が、サーバーが受け付けられる上限のサイズを超えてしまったことを意味します。

 

HTTPヘッダーとは?

HTTPヘッダーとは、Webサイトにアクセスする際、あなたのWebブラウザがサーバーに対して送る「付帯情報」のことです。これは、あなたがお店に入る際に、レジに並ぶ前に店員に「こんにちは、私は〇〇です。今日は〇〇を買いに来ました」と伝えるようなものです。ヘッダーには、あなたのブラウザの種類、アクセスしているページのURL、そしてあなたが誰であるかを示す認証情報などが含まれています。

 

「認証情報(Cookieやトークン)」が問題の核心

このエラーの多くの場合、問題となるのは、ヘッダーの中に含まれる「認証情報(ニンショウ・ジョウホウ)」の部分です。SharePointにログインすると、あなたが誰であるか、どのグループに所属しているか、どんな許可を持っているかといった情報が、「認証トークン」や「Cookie(クッキー)」という形でWebブラウザに一時的に保存され、その後のアクセス時にHTTPヘッダーの一部としてサーバーに送られます。

もし、あなたが非常に多くのActive Directory(アクティブ・ディレクトリ)グループやSharePointグループに所属していると、この認証情報が非常に長くなり、ヘッダー全体のサイズがサーバーが受け付けられる上限(既定では通常16KB程度)を超えてしまうことがあります。これが、「ヘッダー フィールドが長すぎます」エラーの主な原因となるわけです。

 

なぜ「身分証が分厚すぎる」になるのか?

例えるなら、会社に入る際に、あなたの社員証に「所属部署」「プロジェクト」「役職」「担当業務」などが何十、何百と書き込まれていて、それが分厚くなりすぎて、入退室ゲートのセンサーが読み取れない、といった状況に近いかもしれません。サーバーが、あなたの身分を証明する情報が多すぎて、処理しきれない、という状態なのです。


 

「ヘッダー フィールドが長すぎます」が起きる主な原因

SharePointでこのエラーが発生する場合、その原因はほとんどの場合、ユーザーの所属するグループの数や、認証情報が複雑すぎることにあります。

 

1. ユーザーが所属する「グループの数が多すぎる」(最も一般的な原因)

これが「ヘッダー フィールドが長すぎます」エラーの最も一般的で、かつ中心的な原因です。

  • あなたが、会社のActive Directory(活動ディレクトリ)グループや、SharePointグループに、非常に多くの数(目安として150~200以上)所属している。ユーザーが所属するグループの数が増えるほど、認証トークンに含める情報が増え、ヘッダーのサイズが大きくなります。
  • 特に、グループがさらに別のグループを内包する「ネストされたグループ」の構造が非常に深い場合も、認証情報が複雑になり、サイズが肥大化することがあります。
  • ユーザーが、多くのSharePointサイトやフォルダーに「固有のアクセス許可」(親からの権限の継承を停止して個別に設定された権限)を多数持っている場合も、認証トークンに含まれる情報が増えることがあります。

 

エラーメッセージの例

  • Webブラウザに直接表示されるエラーページに「ヘッダー フィールドが長すぎます」と表示される。
  • まれに、HTTPステータスコード「400 Bad Request」(不正な要求)としてログに記録されることもあります。

 

2. ブラウザのキャッシュやCookieの問題

ブラウザに保存されている情報が原因で、一時的に問題が発生することがあります。

Webブラウザが、以前のセッションで取得した非常に大きな認証用Cookieやキャッシュを保持しており、それが破損している、または古すぎるために、新しいリクエスト時に問題を引き起こしている。

エラーメッセージの例

アクセス時にエラーが発生する。

 

3. サーバー側の「ヘッダーサイズ制限」が低い(SharePoint Serverオンプレミスの場合)

会社でSharePoint Server(自社サーバーで運用するSharePoint)を使っている場合、サーバー自体の設定が原因であることがあります。

原因

Webサーバー(IIS:アイアイエス)やSharePointの設定で、HTTPヘッダーの最大サイズが、既定値のまま低く設定されており、多くのグループに所属するユーザーの認証情報を処理できない。

エラーメッセージの例

  • HTTP Error 400 - Bad Request (Request header too long)
  • Bad request - Request Too Long

 

4. 認証の複雑さや連携の問題

複雑な認証システムを使っている場合、認証トークンの生成方法が原因で大きくなりすぎることがあります。

  • ADFS(アクティブ・ディレクトリ・フェデレーション・サービス)など、複雑なクレームベース認証(身分証明書の内容を細かく定義する方式)を利用しており、ユーザーの認証トークン(SAMLトークンなど)に多くの属性やクレームが含まれている。
  • Kerberos(ケルベロス)認証など、特定の認証方式が、認証ヘッダーを肥大化させている。

 

5. カスタムコードやPower AutomateのHTTPアクションの問題

SharePointにアクセスするカスタムコードや、Power Automateの「HTTP要求を送信します」アクションで、意図せず非常に長いカスタムヘッダーを送信している場合です。

  • Power AutomateのHTTPアクションの「ヘッダー」欄に、非常に長い文字列や、繰り返し出力される動的なコンテンツを誤って設定してしまった。
  • カスタムJavaScriptやWebパーツが、Webリクエストを行う際に、過剰な情報をヘッダーに含めている。

エラーメッセージの例:

フローの実行履歴にエラーが表示される(HTTP 400 Bad Request とともに「Request header too large」といった詳細)。


 

「ヘッダー フィールドが長すぎます」の具体的な修復・改善方法

このエラーは、問題がユーザーの所属グループや、Webサーバーの設定にあるため、以下の対処法を順番に試していくことが推奨されます。

 

対策1:WebブラウザのキャッシュとCookieをクリアする(まず試すべきこと)

これが「ヘッダー フィールドが長すぎます」エラーを解決する上で、最も手軽で、かつ中心的な解決策です。一時的なブラウザの問題であればこれで解決します。

  1. WebブラウザのキャッシュとCookieをすべてクリアします。お使いのWebブラウザ(Google Chrome、Microsoft Edge、Firefoxなど)の設定を開き、「プライバシーとセキュリティ」または「閲覧履歴データの消去」といった項目に進んでください。「キャッシュされた画像とファイル」と「Cookieと他のサイトデータ」の両方にチェックを入れ、「すべての期間」を選択してクリアを実行します。
  2. ブラウザを完全に終了し、再起動します。キャッシュクリア後、ブラウザのウィンドウをすべて閉じ、一度完全に終了させてから再度起動します。
  3. もう一度SharePointにアクセスします。SharePointサイトにアクセスし、問題が解決したか確認してください。

 

対策2:所属グループの数を見直す(根本的な原因への対処・管理者向け)

多くのグループに所属していることが原因の場合、会社全体のActive Directory(またはAzure AD)やSharePointの権限管理の見直しが必要になります。これはIT管理者やActive Directory管理者が行うべき作業です。

  1. ユーザーが属するグループの数を把握する:まず、問題が発生しているユーザーが、現在いくつのActive DirectoryグループやSharePointグループに所属しているかを調べます。
  2. 不要なグループからの脱退を検討する:ユーザーが業務上必要としないグループがあれば、そこから脱退することを検討します。
    • : 過去のプロジェクトのグループなど、現在はアクセス不要なもの。
  3. グループのネスト構造を最適化する:グループがネスト(グループの中にグループがある状態)しすぎている場合、それを最適化し、グループの階層を浅くすることを検討します。これにより、認証トークンに含まれる情報量を減らせる可能性があります。
  4. 「サイトグループ」の活用を徹底する:SharePointのアクセス許可は、個々のユーザーに直接付与するのではなく、Microsoft 365グループやSharePointグループ(例: 「サイトメンバー」「サイト閲覧者」)を介して付与するように徹底します。ユーザーが直接多くのSharePointグループに所属するのを避け、より大きな、管理しやすいグループ(例: 部門ごとのMicrosoft 365グループ)に集約することを検討します。

 

対策3:Webサーバーのヘッダーサイズ制限を増やす(オンプレミスSharePoint Server向け)

会社でSharePoint Server(自社サーバーで運用するSharePoint)を使っている場合、Webサーバーの設定を変更することで、このエラーを解決できます。

IIS (Internet Information Services) の設定を変更する:SharePoint Serverがインストールされているサーバーにログインし、IISマネージャーを開きます。

サイトの最大要求ヘッダーサイズを設定: 該当のWebサイト(SharePointのWebアプリケーション)を選択し、「制限」→「最大URLサイズ」や「最大クエリ文字列」といった設定を確認・調整します。

maxRequestHeadersKbとmaxFieldLengthの設定を増やす:SharePointのWebアプリケーションのweb.configファイル(通常、C:\inetpub\wwwroot\wss\VirtualDirectories\[サイトのポート番号]\web.config)をテキストエディタで開きます。<httpRuntime>セクションを探し、maxRequestHeadersKbとmaxFieldLengthの値を増やします。

: <httpRuntime maxRequestHeadersKb="32768" maxFieldLength="32768" ... />

既定値は通常16384(16KB)なので、これを2倍や4倍に増やすことを検討します。ただし、これはセキュリティ上の影響があるため、慎重な検討と会社の承認、そして専門家(SharePoint管理者)の監督のもとで行うべきです。

 

対策4:一時的な問題や別のブラウザで試す

  • 時間をおいてから再試行する:SharePointサービスの一時的な不具合であれば、数分から数時間待ってから再度サイトにアクセスしてみてください。
  • 別のWebブラウザで試す:普段使っているブラウザでうまくいかない場合、別のブラウザ(例: Microsoft EdgeやFirefox)でSharePointを開き直し、問題が解決するか確認します。
  • VPN接続を一時的に切断してみる:VPNを利用している場合、一度VPNを切断して、直接インターネット経由でSharePointにアクセスできるか試してみてください。これで解決すれば、VPN接続が原因である可能性が高いです。

 

対策5:カスタムコードやPower AutomateのHTTPアクションを見直す

もしサイトのカスタマイズやPower Automateのフローが原因でエラーが発生している場合です。

  1. Power AutomateのHTTPアクションのヘッダーを確認する:フローの「HTTP要求を送信します」アクションを使用している場合、そのアクションの「ヘッダー」欄に、意図せず非常に長い文字列や、繰り返し出力される動的なコンテンツを設定していないか確認します。必要であれば、不要なヘッダーを削除したり、短くしたりします。
  2. カスタムコードの修正を依頼する:サイトに適用されたカスタムJavaScriptやWebパーツが原因と疑われる場合、開発者に連絡し、コードを見直してもらうか、一時的に無効にして問題を切り分けてもらいましょう。

 

「ヘッダー フィールドが長すぎます」を防ぐための「大切なポイント」

このエラーは、ユーザーが多くのグループに所属している大規模な組織で発生しやすいため、予防策を講じることが重要です。

1. Active DirectoryとSharePointのグループ管理を最適化する

  • 必要最小限のグループのみ所属させる: ユーザーが業務上本当に必要なグループのみに所属するように、Active DirectoryやSharePointのグループポリシーを見直します。
  • ネストされたグループの最適化: グループの中にグループを組み込む「ネストされたグループ」の構造が深すぎないかを確認し、できる限りシンプルに保ちます。
  • 「配布グループ」と「セキュリティグループ」の使い分け: メール配信目的のグループ(配布グループ)と、アクセス許可目的のグループ(セキュリティグループ)を明確に使い分け、セキュリティグループの数を不必要に増やさないようにします。

 

2. SharePointの権限管理をシンプルにする

  • 「継承」を基本とし、「固有のアクセス許可」は最小限に: 可能な限り、サイトやドキュメントライブラリの権限は「継承」を基本とし、個々のファイルやフォルダーに細かく権限を設定する「固有のアクセス許可」は、本当に必要な場合に限定し、その数を最小限に抑えます。固有のアクセス許可は、認証トークンを肥大化させる一因となることがあります。
  • SharePointグループやMicrosoft 365グループを活用する: 個々のユーザーに直接権限を付与するのではなく、Microsoft 365グループやSharePointグループを介して権限を付与するように徹底します。

 

3. ユーザーへのガイダンスを徹底する

もしこのエラーが発生した場合、まずはユーザー自身に「ブラウザのキャッシュクリア」を試してもらうように、簡単な手順を周知しておくことが有効です。

 

4. 管理者による定期的な監視と監査

ユーザーのグループメンバーシップや、サイトの権限構造を定期的に監査し、肥大化していないかを確認することで、エラー発生を未然に防ぐことができます。


SharePointで「ヘッダー フィールドが長すぎます」というエラーは、主にユーザーの所属グループの多さや、認証情報の複雑さが原因で発生します。上記で解説した原因と対処法を理解し、特にグループ管理の最適化ブラウザキャッシュのクリアを実践することで、あなたはこれらの問題を解決し、SharePointへのスムーズなアクセスを維持できるようになるでしょう。