エージェンシー|ビジネスでの意味・日本語で言い回しての使い方と例文・メールでの注意点
「エージェンシー」という言葉は、もともと英語の “agency” に由来しています。ビジネスの場面では非常に幅広い意味を持ちますが、大きく分けて「代理」や「仲介」、「業務代行」などの意味合いで使われることが多くあります。
たとえば、広告エージェンシーや人材エージェンシーなどのように、ある特定の業務や役割を企業や個人に代わって行う会社のことを指します。つまり、エージェンシーは「他者の意向や利益を代行して行動する組織や個人」であると言えます。
また、ビジネスの契約関係においては、「エージェント(代理人)」が「プリンシパル(委任者)」の代わりに契約や交渉を行う関係のことを「エージェンシー関係」と呼ぶことがあります。この関係性は、法的な責任や役割がはっきりしており、エージェントがプリンシパルの意図に従って行動することが求められます。
たとえば、企業が新しい市場に進出する際、現地の広告エージェンシーにマーケティング活動を依頼するケースがあります。この場合、現地に詳しいエージェンシーが企業に代わって調査や戦略立案、広告展開などを行うことで、企業は効率的に目標を達成することができます。
もうひとつ重要なのは、「エージェンシー理論」という経営学や経済学の考え方です。これは、上司(プリンシパル)と部下(エージェント)の間に情報の非対称性や利害のずれがある場合、どのように信頼関係や成果を保つかを考える理論です。特に大きな組織や企業では、このような関係性のマネジメントが重要になります。
まとめると、「エージェンシー」は以下のような意味合いを含んでいます:
- 他者の業務や活動を代行する組織や個人
- 契約や交渉を代理する関係性
- 専門性や地域性に応じた業務を提供する企業
- 経営学における「エージェンシー理論」としての考察対象
- ビジネス効率化のための外部委託先
「エージェンシー」を英語で言うと?
→ agency
言い換え・言い回しは?
- 代理業務
- 委託先
- 外部パートナー
- 仲介会社
- サービス提供者
使われる場面
- 広告キャンペーンを他社に任せるとき
- 人材採用を外部企業に依頼するとき
- 海外での販売活動を現地企業に任せるとき
- 商品輸出入で通関手続きを委託するとき
- 顧客対応を外部のコールセンターに依頼するとき
言い換えて失礼がない伝え方・目上・取引先に送る場合
- 本件につきましては、専門の外部パートナーに対応を依頼しております。
(We have entrusted this matter to a specialized external partner.) - 現在、当方が委託しております業務代行会社より進捗の報告がございます。
(We have received a progress report from the service provider we are currently working with.) - 該当業務は、信頼のおける仲介会社にお願いしておりますのでご安心ください。
(Please rest assured that the task has been entrusted to a reliable intermediary.) - 本件に関しましては、当社が長年契約している外部委託先が対応しております。
(This matter is being handled by an external contractor we have been working with for years.) - 今回の対応は、専門知識を持つ外部業者に依頼させていただいております。
(We have asked an external expert to handle this task.)
社内メールで言い換えて使用する例文
- この件については、外注先に連絡を取り次第、報告いたします。
(I will report as soon as I contact the subcontractor regarding this matter.) - 委託会社より提出された資料を添付いたします。
(Please find attached the materials submitted by the outsourced company.) - 外部の協力会社に再確認をお願いしております。
(We have asked the external partner for a confirmation.) - 業務委託先との調整が完了しましたので、次のステップに進めます。
(Coordination with the outsourced party is complete, so we can move on to the next step.) - 本プロジェクトは外部パートナーとの連携で進行中です。
(This project is currently underway in collaboration with an external partner.)
使用した本文
- 今回の業務は、専門的な知識が求められるため、長年実績のある外注会社に依頼いたしました。
(As this task requires specialized knowledge, we have entrusted it to a subcontractor with a proven track record.) - 弊社単独では対応が難しい内容のため、信頼できる業務委託先に協力を要請しました。
(Since it’s challenging for our company to handle this alone, we have requested cooperation from a trusted outsourcing partner.) - 顧客対応をスムーズに進めるため、外部のサポート会社と連携して対応しております。
(To ensure smooth customer support, we are working in coordination with an external support company.) - 海外展開に関しては、現地の事情に詳しい外部業者に相談しております。
(For overseas expansion, we are consulting with an external provider who is familiar with local conditions.) - 本件は、弊社が日頃より連携しているパートナー企業にて対応済みです。
(This matter has been handled by a partner company we regularly work with.)
メールで使用すると不適切な場面は?
「エージェンシー」という言葉は、カタカナであるため、受け取る相手によっては意味が伝わりにくく、曖昧に感じられる可能性があります。特に、年齢層が高めの方やカタカナに馴染みのない方、法的・契約的な内容を含むやり取りの場では注意が必要です。
また、「エージェンシー」という言葉だけでは、具体的にどのような業務や役割を担っているかが伝わらないため、誤解を招くおそれもあります。たとえば、広告の話か人材紹介の話か、何の業務を依頼しているのか明確に伝える必要があります。
そのため、曖昧なまま「エージェンシーに依頼しております」とだけ伝えると、相手によっては不信感を抱くこともあり得ます。信頼関係を築く上では、できるだけ具体的な説明や言い換えを心がけることが大切です。
細心の注意を払い誰にでも不快感を与えない伝え方
- 本件に関しては、信頼する業務代行会社と連携のうえ、慎重に対応しております。
(Regarding this matter, we are working in coordination with a trusted service company to respond carefully.) - 関連業務は、経験豊富な委託先と進めておりますのでご安心ください。
(The related tasks are being carried out with an experienced contractor, so please rest assured.) - 現在、弊社と長く取引のある外部協力先が対応中です。
(Our long-time external collaborator is currently handling the matter.) - 今回のご依頼内容につきましては、専門知識を持つ提携企業に対応を依頼しております。
(We have requested support from a partner company with specialized expertise for this request.) - 業務の円滑な遂行のため、信頼ある協力会社と連携を図っております。
(To ensure smooth execution of the task, we are coordinating with a trusted partner company.)
メール例文集
目上の方・取引先の企業へ言い換え適したメール例文
外部業者への業務委託について丁寧に報告する文面
平素より大変お世話になっております。さて、先日ご相談いただいた件につきまして、弊社内での検討の結果、特定の技術が求められる業務内容であることから、当社が長年信頼を寄せている業務代行会社にて対応を進めさせていただく運びとなりました。なお、進捗状況につきましては随時ご報告申し上げますので、引き続きご指導のほどよろしくお願い申し上げます。
専門業務の外部委託について説明する丁寧な文章
いつも格別のご高配を賜り、誠にありがとうございます。本件については、技術的な要素や法的知識が関わる部分が多いため、当社の提携先である専門会社に処理を依頼いたしました。過去にも同様の対応実績があり、迅速かつ的確な対応が期待できることからの判断です。今後ともご安心のうえ、ご確認をお願い申し上げます。
顧客・お客様へ言い換え適したメール例文
サービス提供を外部に依頼していることを丁寧に伝える
お客様にはいつも格別のご愛顧を賜り、心より御礼申し上げます。このたびのご要望につきましては、専門的な知識が必要なため、弊社と提携している外部のサポート業者に対応をお願いしております。お客様にとって最適なご案内ができるよう、責任を持って進めておりますので、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。
外部サポートにて迅速な対応をお約束する内容
いつも弊社サービスをご利用いただき、誠にありがとうございます。今回のご相談内容は迅速な処理が求められるため、弊社の外部サポート体制を通じて早期にご対応させていただきます。今後の流れやお手続きの詳細につきましては、担当者よりご案内させていただきますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
社内メールで使う際に言い換え適したメール例文
外注先との進捗確認を上司に報告するメール
お疲れ様です。表題の件につきまして、外注先に進捗状況の確認を行ったところ、予定通り納品できる見通しとのことでした。詳細は添付資料をご確認いただければと存じます。引き続き、社内調整も進めてまいりますので、ご指示いただけますと幸いです。
委託先とのやりとりをチームへ共有する内容
各位
お疲れ様です。先日ご相談いただいた案件について、業務委託先と打ち合わせを行い、今後の対応方針が決まりましたので共有いたします。資料をチームフォルダにアップしましたので、ご確認のうえ、ご質問があればお知らせください。
「エージェンシー」相手に送る際の注意点・まとめ
「エージェンシー」という言葉はビジネス用語として浸透しているように見えても、その意味は相手にとって必ずしも明確ではありません。特に、カタカナは受け手の経験や業界知識によって理解に差が出やすく、「結局どんな会社なのか?」「何をしているのか?」といった疑問を招くこともあります。
また、「エージェンシーに任せています」と言ってしまうと、責任の所在が不明確に感じられたり、自社で対応しないことへの不信感を持たれる場合もあります。信頼関係を築くうえでは、「どのような理由で」「どのような専門性を持ったパートナーに」「どの範囲まで依頼しているか」を具体的に伝えることが大切です。
さらに、年配の方や他業界の方にとっては、馴染みのない言葉になりやすいため、なるべく日常的な日本語に置き換えるか、説明を添えて使用するのが安心です。相手にとってわかりやすく、安心して任せてもらえるような伝え方を心がけましょう。

