昨対比とは?ビジネスでの意味・言い換え・言い回しての使い方と注意点
昨対比(さくたいひ)とは、ビジネスや経営の場でよく使われる言葉で、前年の同じ時期と現在の数値を比べることを意味します。たとえば、今年の4月の売上を昨年の4月と比較する、あるいは今月の来客数を前年同月と照らし合わせるというように、「前年の同月」と「今年の同月」の数字を並べて見比べることで、業績や変化の流れを把握しやすくするための手法です。
この昨対比は、企業やお店の売上分析、マーケティング戦略の見直し、事業計画の評価など、あらゆる分野で使われています。前年と比べて売上がどの程度伸びたか、あるいは落ち込んだかを見ることで、その要因を探り、改善点や成功の理由を分析する手がかりになります。
特に小売業や飲食業、サービス業などの分野では、季節や天候、イベントによる影響を受けやすいため、昨年と同じ条件での比較が非常に意味のある指標となります。単に前月や先週との比較では正確な判断ができないこともあるため、前年同月との比較は重要な目安となるのです。
また、売上だけでなく、アクセス数や客単価、広告費、利益率など、さまざまなデータに対して昨対比を用いることができます。これにより、成長の兆しを早く捉えたり、異常な数値の原因を早期に発見できるようになります。
一方で、昨対比を用いる際には注意も必要です。たとえば、昨年は特別なイベントやキャンペーンがあって売上が急増していた場合、それを基準に比較すると、今年が悪く見えてしまうこともあります。つまり、比較する時には背景や要因も合わせて確認することが大切なのです。
まとめ:
- 昨年の同じ時期と比べて、現在の数字の増減を確認する手法
- 売上や利益、集客数など、あらゆる数値で利用可能
- 成長や異常の発見、戦略の評価に役立つ
- 比較の背景も考慮する必要がある
- 多くの企業で定期的に活用されている重要な分析手法
昨対比を英語で言うと?
「Year-over-year comparison」または「Year-on-year (YoY) comparison」と言われます。
例:「We saw a 12% increase in sales year over year.」
昨対比の言い換え・言い回しは?
- 前年同月との比較
- 去年との比較
- 過去データとの照合
- 年単位での比較
- 昨年度との実績差
昨対比が使われる場面
- 月次の売上報告書を作成するとき
- 経営会議で業績の進捗を説明するとき
- マーケティングの効果測定を行うとき
- 来客数や販売数の傾向を分析したいとき
- 予算計画の見直しを行う場面
昨対比を言い換えて失礼がない伝え方・目上・取引先に送る場合
- 前年の実績と比較し、本年の傾向を分析いたしました。
(We have analyzed this year’s trend in comparison with last year’s performance.) - 昨年同時期のデータを参考に、変化の要因を精査しております。
(We are reviewing the factors behind the changes by referring to data from the same period last year.) - 昨年度との比較結果をもとに、改善の方向性を検討しております。
(Based on a comparison with last year’s results, we are considering areas for improvement.) - 前年同月比における増減をもとに、今後の対策案を立案しております。
(We are formulating future strategies based on the increase or decrease compared to the same month last year.) - 去年の実績と照らし合わせた結果を、添付資料にてご確認いただけますと幸いです。
(We have attached documents comparing this year’s results with last year’s for your reference.)
昨対比・社内メールで言い換えて使用する例文
- 本月の売上データは、前年同月比で微増となっております。
(This month’s sales data shows a slight increase compared to the same month last year.) - 来週の会議資料に、前年同時期との比較グラフを追加しました。
(I have added a comparison graph with the same period last year to next week’s meeting materials.) - 昨年の実績をベースに、今期の目標設定を進めております。
(We are setting this term’s goals based on last year’s results.) - 集客数の変動については、前年のデータと照らし合わせて分析を行いました。
(We analyzed the fluctuation in visitor numbers in reference to last year’s data.) - 過去データとの比較をもとに、販促の効果を見直しております。
(We are reviewing the effectiveness of the promotion based on a comparison with past data.)
昨対比を使用した本文
売上データの見直しに活用する場合
今月の売上は、前年の同じ月と比べると若干の伸びが見られますが、天候や曜日配列の違いも影響していると考えられます。
(Sales this month have shown a slight increase compared to the same month last year, possibly affected by weather and calendar patterns.)
販売戦略の調整に使う場合
昨年同月と比べて売上が減少しているため、販売方法の見直しを進めております。
(Due to a decline in sales compared to the same month last year, we are reviewing our sales approach.)
客数の推移を分析する場合
前年の来店数と比較したところ、今月は特定曜日に集中している傾向が見受けられました。
(Compared to last year’s visitor count, there is a tendency for visits to concentrate on specific days this month.)
広告効果の検証に使用する場合
プロモーション実施後の数値を昨年と照らし合わせた結果、反応率が大幅に改善していることが確認できました。
(The comparison of post-promotion data with last year shows a significant improvement in response rates.)
業績報告書に取り入れる場合
本報告書では、昨年度との比較をグラフで可視化し、変動要因を分析しております。
(This report includes a visual graph comparing this year and last year to analyze contributing factors.)
昨対比をメールで使用すると不適切な場面は?
昨対比という言葉自体に問題はありませんが、使い方によっては相手に冷たく事務的な印象を与えてしまうことがあります。たとえば、取引先やお客様に対して、単に「昨対比でマイナスです」とだけ伝えると、「数字しか見ていない」と感じられてしまうかもしれません。
また、昨年が特別な事情で業績が高かった、あるいは低かった場合、そのまま比較することが誤解を招く可能性もあります。背景や要因の説明を添えずに数字だけを提示すると、誤った印象を与える恐れがあるため、丁寧な言い換えや補足が必要です。
特に、成果や努力を否定するような伝え方にならないよう、気配りをもって伝えることが大切です。
昨対比 細心の注意を払い誰にでも不快感を与えない伝え方
- 昨年のデータも踏まえて、今期の推移を確認しております。
(We are monitoring this term’s trends with last year’s data in mind.) - 去年の実績と比べながら、状況を丁寧に見ております。
(We are carefully observing the current situation in comparison with last year’s results.) - 昨年度と同時期の内容を参考に、より的確な判断に努めております。
(We are striving for better decisions by referring to the same period last year.) - 昨年との違いを分析し、改善点を明確にしております。
(We are analyzing differences from last year to identify improvement areas.) - 過去の数値との比較をもとに、今後の方向性を検討しております。
(We are reviewing past data to consider the direction moving forward.)
昨対比 メール例文集
目上の方・取引先の企業へ言い換え適したメール例文
前年との比較をもとにご報告申し上げます
いつも大変お世話になっております。今月の販売状況につきまして、昨年同月のデータをもとに傾向を分析いたしました。その結果、一部の商品において昨年を下回る数値が確認されましたが、天候や外部要因の影響も大きいと見られております。引き続き、改善に向けた対策を講じてまいりますので、今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。
業績推移のご報告と今後の対策について
平素より格別のご厚情を賜り、心より御礼申し上げます。先月の実績につきまして、前年同月と照らし合わせた上で、数字の推移と要因分析を行いました。全体としては微減となっておりますが、地域差や販促のタイミングにより個別の変動がございました。今後はより安定的な成長を目指して改善を進めてまいります。
顧客・お客様へ言い換え適したメール例文
ご報告とお詫びを申し上げます
このたびはご利用いただき、誠にありがとうございます。現在、昨年の同時期と比べ一部サービスに遅れが生じており、皆様にはご迷惑をおかけして申し訳ございません。今後は過去の状況を踏まえ、より安定した対応ができるよう改善に努めてまいりますので、引き続きご愛顧賜りますようお願い申し上げます。
ご利用状況に関するご案内
いつもご利用いただき、ありがとうございます。お客様のご利用履歴を前年の傾向とあわせて拝見したところ、今年はご利用頻度が増えており、大変光栄に存じます。今後もご満足いただけるよう、より良いサービス提供に努めてまいります。
社内メールで使う際に言い換え適したメール例文
月次報告の準備について
お疲れ様です。来週の月次会議に向けて、今年の実績を前年同月と比較したデータの整理を進めております。各部門におかれましても、必要な数値をご準備いただけますと幸いです。あわせて、増減要因についての簡単なコメントもお願いします。
売上分析の共有依頼
各位、お疲れ様です。本日までに提出いただいた売上データをもとに、前年との比較を行っております。数字だけでなく、背景にある取り組みや外部要因なども併せてまとめたいと考えておりますので、各担当者より簡単な所感を共有いただけると助かります。
昨対比 相手に送る際の注意点・まとめ
昨対比は便利な分析手法ですが、その伝え方には注意が必要です。特に、相手の取り組みや努力を一切ふれずに、「前年より下がっている」とだけ伝えてしまうと、相手に不快感や責任を押し付けるような印象を与えてしまいます。
また、昨年の特殊な状況(コロナ禍や特需など)を無視して数字だけで判断すると、誤解や不公平な評価につながることもあります。そのため、数字の背景にある事情や、相手の立場に配慮した丁寧な言い換えが必要です。
相手の気持ちに寄り添った言葉選びと、事実をやわらかく伝える工夫があれば、昨対比という数字の話でも、信頼と安心につながるやり取りができるでしょう。数字は冷たいですが、伝える人の言葉には温かさが必要です。

