「手が掛かる」意味は?言い換えは?ビジネスでも使える?失礼ではない使い方例文

「手が掛かる」意味は?言い換えは?ビジネスでも使える?失礼ではない使い方例文

「手が掛かる」とは、何かを行うために多くの時間や労力、気配りが必要であることを意味します。人や物事に対して手間がかかり、放っておけないような状態を指すことが多く、特に世話が必要な子どもや高齢者、ペット、または細やかな対応を要する仕事などに対して使われる言い回しです。この慣用句は、時に愛情を含んだ意味合いで使われることもありますが、煩わしさや負担を感じている様子を表す場合もあります。

この言い回しを英語で表す際には、文脈によって異なりますが、一般的には「to be a handful」や「to require a lot of attention」、「to take a lot of effort」などが対応する言い回しとして使われます。例えば、「この子は本当に手が掛かる」という場合、「This child is really a handful」や「This child requires a lot of care and attention」などと訳されることが多いです。また、仕事やプロジェクトに対して使う場合は「time-consuming」や「labor-intensive」という単語も使用されます。

検索結果からも、「手が掛かる」という言葉は人間関係や日常のケア、育児、介護、教育、職務など幅広い分野で使用されていることが分かります。そのため、使う相手や場面によって、温かみのある響きにもなれば、やや苦情や愚痴に聞こえることもあるため、注意が必要です。

「手が掛かる」の一般的な使い方と英語で言うと

・幼稚園に通う次男はとても元気で、目を離すとすぐどこかへ行ってしまうので、本当に手が掛かって困っています。
(This younger son in kindergarten is so energetic that he wanders off the moment I look away, which really makes him a handful.)

・この観葉植物は水やりの頻度が高くて、日当たりや風通しも気をつけないといけないから、思った以上に手が掛かります。
(This houseplant needs frequent watering and careful attention to sunlight and ventilation, making it more effort than I expected.)

・新人の教育が思った以上に手が掛かって、他の業務が後回しになってしまっています。
(Training the new employee requires more attention than anticipated, causing delays in my other tasks.)

・犬を飼い始めたのは良いけれど、予想以上に世話が大変で、思った以上に手が掛かっています。
(Getting a dog was great, but caring for it is much more demanding than I expected.)

・このプロジェクトは細部にわたって確認作業が必要で、他の案件と比べて圧倒的に手が掛かります。
(This project needs detailed checking at every stage, making it significantly more demanding than others.)

似ている表現

・面倒を見る
・手を焼く
・世話が焼ける
・気が抜けない
・骨が折れる

「手が掛かる」のビジネスで使用する場面の例文と英語

ビジネスの場面では「手が掛かる」は、業務やクライアント、プロジェクト、製品などに対して、時間や労力が通常以上にかかることを丁寧に伝える際に使用されます。ただし、その言葉がネガティブに受け取られないように、文脈や語調に十分配慮する必要があります。

・今回の案件は手が掛かりますが、完成すれば高い満足度が得られると確信しています。
(This project requires significant attention, but I am confident it will yield great satisfaction once completed.)

・この製品はカスタマイズが多いため、どうしても手が掛かる工程が続きます。
(Since this product involves a lot of customization, it inevitably requires a lot of detailed work.)

・顧客対応に手が掛かる案件ではありますが、継続的な信頼関係構築を重視しております。
(Although the client requires considerable attention, we prioritize building a long-term trusting relationship.)

・この報告書の作成には手が掛かりましたが、その分内容には確実性があります。
(Creating this report was labor-intensive, but it ensures accuracy and reliability in its content.)

・社内調整に手が掛かる件ですが、各部署との連携を密にして進めております。
(This matter involves time-consuming coordination within the company, but we are handling it through close interdepartmental collaboration.)

「手が掛かる」は目上の方にそのまま使ってよい?

「手が掛かる」という言い回しは、親しみを込めて使うこともありますが、状況によっては相手に対して「面倒」「扱いにくい」といった印象を与えてしまうことがあるため、目上の方や取引先にそのまま使うのは避けたほうが良いとされます。特に、クライアントや上司、顧客の要望などに対して「手が掛かる」と直接言ってしまうと、「わがまま」「厄介」と受け取られる可能性があります。そのため、丁寧で配慮のある言い回しが求められます。

たとえば、依頼や要求に対して工数が多いことを伝えたい場合は「慎重な対応が必要です」「詳細な確認を要します」など、直接的な表現を避けてやわらかく伝える工夫が必要です。相手に不快感を与えずに、自分たちの努力や配慮を伝える表現としては、以下のような表現が適しています。

・慎重な対応が求められる内容となっております
・詳細な確認と準備を要する業務です
・お時間をいただいておりますが、万全を期すためでございます
・お手数をおかけしておりますが、丁寧に対応しております
・関係者各位と綿密に連携を取りながら進めております

「手が掛かる」の失礼がない言い換え

・本件につきましては、慎重な対応が求められるため、引き続き丁寧に進めてまいります。
・現在の案件は、細やかな確認を必要とするため、各担当者と連携を強化しております。
・お時間を頂戴しており恐縮ですが、正確性を重視して進行しております。
・対応に一定の工程が必要となるため、順次確実に処理を行っております。
・本業務は要素が多岐にわたるため、調整に配慮しながら進めております。

適した書き出しの挨拶と締めの挨拶は?

書き出し

・いつも多大なるご支援を賜り、心より感謝申し上げます。細部までご確認いただいているご様子に、敬意を表するばかりです。
・平素より格別のお引き立てをいただき、誠にありがとうございます。お世話になっております○○でございます。
・貴重なお時間を割いていただき、本当にありがとうございます。今後とも変わらぬご指導のほど、よろしくお願いいたします。
・お忙しい中、ご確認いただき誠に感謝申し上げます。引き続きどうぞよろしくお願い申し上げます。
・いつも誠にお世話になっております。このたびは慎重なご対応をいただき、感謝の気持ちでいっぱいです。

締めの挨拶

・引き続き誠心誠意努めてまいりますので、何卒ご指導のほどよろしくお願い申し上げます。
・本件につきましては、万全の体制で対応してまいります。何卒ご理解とご協力のほどお願い申し上げます。
・今後ともご期待に添えるよう努めてまいりますので、何卒よろしくお願い申し上げます。
・お手数をおかけしておりますが、引き続き丁寧に進めてまいりますので、何卒ご安心いただけますと幸いです。
・今後とも変わらぬお付き合いを賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

注意する状況・場面は?

「手が掛かる」という言い回しは、丁寧な意味合いで使われることもありますが、言葉の選び方を間違えると相手に対してネガティブな印象を与える危険があります。特にビジネスのやり取りにおいては、相手の要望や案件に対して「面倒だ」「煩わしい」といった感情を含んでいるように受け取られかねないため、配慮が必要です。

また、人に対して「手が掛かる」と使う場合、子どもであれば許容される場面も多いですが、大人や職場の同僚、上司などに対して使用すると、侮辱的・失礼に聞こえる恐れがあります。「この人は手が掛かる」といった言い回しは、相手を見下しているような印象を与えるため、避けるべきです。

【避けるべき使い方の例】

・顧客に対して「この方は手が掛かる」
・上司の依頼に対して「これは手が掛かりますね」
・同僚の対応に関して「手が掛かるやり方ですね」
・業務内容に対して「いちいち手が掛かって面倒です」
・取引先の仕様変更に「また手が掛かる対応ですか?」

細心の注意払った言い方

・本件につきましては、慎重な確認と複数の調整事項がございますため、引き続き丁寧に進行してまいります。
・当該業務は複雑な工程が多く含まれておりますが、確実な成果をお届けすべく努めております。
・詳細確認が必要となる内容のため、精査の上、万全の形でご報告差し上げる所存です。
・多岐にわたる確認項目がございますが、一つ一つ丁寧に確認し、誠意を持って対応いたします。
・ご依頼内容に含まれる要素が多いため、引き続き各方面と連携を取りながら着実に進めてまいります。

「手が掛かる」のまとめ・注意点

「手が掛かる」という言葉は、家庭でも職場でも日常的によく耳にする親しみやすい慣用句の一つですが、その便利さゆえに使い方を誤ると、人間関係にひびが入ることがあります。特にビジネスや公的なやり取りにおいては、誰かや何かに対して「手が掛かる」と表現すると、「面倒だ」「時間を取られる」「やっかいだ」といった否定的なニュアンスが伝わってしまうことがあるため、注意が必要です。

このため、相手に対する敬意を損なわないようにするには、「丁寧な確認が必要」「調整事項が多い」「万全を期すため」など、相手を思いやる形での言い換えが重要です。特に目上の方や取引先へのメールや文書では、「手が掛かる」という直接的な言い方は避け、やわらかく丁寧な表現に置き換えて使うようにしましょう。適切に使えば、自分たちの誠実さや配慮も伝わる有効な言い回しとなります。