「目を付ける」意味は?言い換えは?ビジネスでも使える?失礼ではない使い方例文
「目を付ける」という慣用句は、日本語において非常に広く使われている言い回しのひとつです。この言い回しの基本的な意味は、特定の物や人、もしくは状況に対して関心を持ち、それに注目したり、監視したり、将来何かをするための準備として注意を払ったりすることを指します。また、好意的な意味合いとして使われる場合と、警戒的あるいは否定的な意味で使われる場合とがあります。たとえば、才能のある新人社員に「上司が目を付けた」という場合には、その人材に期待をかけているという前向きな意味で使われます。一方で、問題を起こしそうな人物に対して「警察に目を付けられた」という場合には、ネガティブな文脈になります。
英語でこの「目を付ける」に相当する表現はいくつかありますが、代表的なものには “keep an eye on” や “take notice of”、あるいは “have one’s eye on” があります。文脈によっては “target” や “mark”、”pay attention to” といった言い回しも適切です。例えば、昇進候補として注目されている人に対して “He has his eye on the position” と言ったり、あるいは問題児に対して “The teacher has marked him” などと使うことができます。このように「目を付ける」は日本語でも英語でも、相手の行動や将来に関心を持ち、注意深く見守っている状態を表す便利な言い方です。
「目を付ける」の一般的な使い方と英語で言うと
- 最近入社したばかりの新人なのに、社長がすぐに目を付けて、重要なプロジェクトに抜擢したのは驚きでした。
(The new recruit had just joined the company, but the president immediately took notice of him and assigned him to a key project.) - あの土地は将来価値が上がると見込んで、数年前から目を付けていたんです。
(I’ve had my eye on that land for years, expecting its value to increase in the future.) - 成績が急激に落ちた生徒に、担任の先生が目を付けて毎日のように声をかけているそうです。
(The homeroom teacher has been keeping an eye on the student whose grades suddenly dropped, speaking with them almost daily.) - 警察は不審な行動を繰り返す男に目を付け、24時間体制で監視しているらしい。
(The police have marked the man who keeps acting suspiciously and are monitoring him around the clock.) - 私がずっと目を付けていたバッグが、今日だけ半額になっていたので迷わず購入しました。
(The bag I had been eyeing for a while went on sale for half price today, so I bought it without hesitation.)
似ている言い方
- 注目する
- 気にかける
- 目を光らせる
- 監視する
- チェックしておく
「目を付ける」のビジネスで使用する場面の例文と英語
ビジネスの場面では、「目を付ける」は人材や商機、競合企業など、さまざまな対象に対して関心を示し、将来的に何らかのアクションを取る可能性を示唆する言い方です。たとえば、有望な営業成績をあげている社員に対して上司が注目していたり、競合企業の新製品に対してリサーチを行ったりといったような場面で使われます。必ずしもネガティブなニュアンスではなく、計画的かつ戦略的な関心を持っていることを表します。
- 市場調査の結果から、急成長している中小企業に目を付け、今後の提携を視野に入れています。
(Based on market research, we’ve taken notice of a rapidly growing small business and are considering future collaboration.) - 上層部は、最近結果を出している営業担当に目を付け、来期の昇進候補としてリストアップしているようです。
(The executives have taken note of a sales rep who’s been performing well and are listing them as a promotion candidate for next term.) - 当社の強みを活かせる市場として、アジア圏の消費者動向に早い段階から目を付けておりました。
(We identified the Asian market as a potential opportunity early on by recognizing trends that aligned with our strengths.) - 他社が発表した新技術に早くから目を付け、特許の動向を調査していました。
(We had our eye on a new technology released by a competitor and were already investigating their patent filings.) - 新たな人材育成制度を始めるにあたり、現場で信頼の厚い人材に目を付けて、リーダー候補として任命しました。
(When launching a new employee development program, we selected a trusted field employee early on as a potential leader.)
「目を付ける」は目上の方にそのまま使ってよい?
「目を付ける」という言い回しは、日常会話やカジュアルな文章では広く使用されるものの、目上の方や取引先に対してそのまま使うのは慎重になる必要があります。特に、相手に対して「監視している」や「狙っている」といった印象を与える可能性があるため、言葉の選び方によっては不快感を与えてしまうおそれがあります。また、表現の仕方によっては、上から目線だと受け取られる危険もあります。よって、丁寧な言い回しや、やわらかく婉曲的な表現に置き換える配慮が必要です。
- 相手に関心を持っていることを伝えたい場合には、前向きな関心や評価というニュアンスが伝わるよう工夫することが求められます。
- 上司や取引先の方に関しては、具体的な観察や選考をしている場面でも直接的な表現を避ける方が無難です。
- 相手が目上の場合は「注目させていただいております」や「注視しております」といった言い換えが自然です。
- どうしても使いたい場合でも、「関心を持っております」「注目すべき存在と捉えております」など、やわらかく表現を整えることが重要です。
「目を付ける」の失礼がない言い換え
- 御社の取り組みに深く関心を寄せており、今後の展開についても注視させていただいております。
- 以前より注目しておりました案件につきまして、正式にご相談させていただきたく存じます。
- 当方にて重要な分野と認識しており、これまでも継続して注視してまいりました。
- 可能性のある案件として、慎重に検討を続けておりましたことをお伝え申し上げます。
- 本件については、以前より注目すべき内容と捉えており、引き続き検討を重ねてまいります。
適した書き出しの挨拶と締めの挨拶は?
書き出し
- 貴社の新たな製品展開に深く関心を寄せており、今後の可能性についてぜひ意見を交わさせていただければと考えております。
- 日頃より大変お世話になっております。先日拝見した御社の取り組みに心より感銘を受け、改めてご連絡を差し上げております。
- 貴重なお時間をいただき誠にありがとうございます。貴社のビジネスに強い関心を持っており、本件についてぜひお話を伺いたく存じます。
- 以前より注目しておりました御社の活動に関連しまして、改めてご連絡差し上げました次第です。どうぞよろしくお願いいたします。
- お忙しい中ご連絡を差し上げ失礼いたします。貴社の取組に大変興味を持っており、ぜひ一度ご相談させていただきたく考えております。
締めの挨拶
- 今後のご展開を楽しみにしております。引き続きご指導ご鞭撻のほど何卒よろしくお願い申し上げます。
- 本件につきまして、前向きにご検討いただけますと幸いです。何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。
- 引き続きのご活躍を心より応援しております。今後とも変わらぬご厚誼を賜りますようお願い申し上げます。
- ご多忙のところ恐縮ではございますが、ご一読いただければ幸いに存じます。何卒よろしくお願いいたします。
- 今後も変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げるとともに、さらなるご発展を心よりお祈り申し上げます。
注意する状況・場面は?
「目を付ける」という言い回しは便利で多用途ですが、使用の際には文脈や相手との関係性に十分な注意が必要です。まず、この言葉には「監視」や「疑いの目で見る」といった否定的なニュアンスが含まれる場合もあるため、軽々しく使うことで誤解を招く可能性があります。特に、職場の上司や取引先など、丁寧さが求められる相手に対しては、誤解を避けるためにも使用を控えた方が無難です。また、「狙っている」や「ターゲットにしている」と捉えられることもあるため、プライベートな関係や恋愛の文脈でも使い方に慎重さが求められます。
- 相手が目上の立場である場合
- 公の発表や文書で使う場合
- ネガティブな情報と合わせて使う場合
- 感情的に聞こえる文章に含める場合
- 冗談や軽い会話として誤って伝わる恐れがある場合
細心の注意払った言い方
- 当方としても早い段階より重要な分野と認識し、慎重に動向を注視してまいりました。何卒よろしくお願い申し上げます。
- 長期的な視点から特に有望であると見込んでおり、今後も丁寧に動きを追ってまいりたいと考えております。
- 弊社内でも高い関心が寄せられており、正式な協議に入る前段階として情報収集を続けております。
- 以前より注目しておりました件につきまして、改めてご連絡を差し上げる運びとなりました。今後ともよろしくお願い申し上げます。
- 特に戦略的に価値のある領域と認識しておりますため、今後の変化を注意深く観察してまいりますことを申し添えます。
「目を付ける」のまとめ・注意点
「目を付ける」という言い回しは、日本語の中でも非常に多用途であり、対象に対して関心を持って注視する、あるいは選抜の対象として意識する際などに用いられます。その意味の幅広さから、ポジティブな文脈だけでなくネガティブな意味合いで使われることもあります。例えば、有望な人材や事業に対して関心を持っていることを示す際には前向きな意味合いを持ちますが、犯罪者や問題のある人物に対して使うときには監視や注意を払うといった警戒的な意味になります。このように文脈によって意味が変わるため、誰に対して、どんな場面で使うかを十分に考えた上で使う必要があります。また、ビジネスメールや書面でのやり取りにおいては、そのままの言葉ではやや砕けた印象を与える可能性があるため、「注目」「注視」「関心を寄せている」といった表現への置き換えが望ましいと言えるでしょう。特に目上の方や取引先とのやり取りでは、失礼がないように言葉選びに気を配ることが信頼関係を築くうえで重要です。

