「目星を付ける」意味は?言い換えは?ビジネスでも使える?失礼ではない使い方例文

「目星を付ける」意味は?言い換えは?ビジネスでも使える?失礼ではない使い方例文

「目星を付ける」という言い回しは、日常の会話やビジネスにおいても頻繁に使われる、非常に身近でありながら奥深い慣用句です。この言葉は、何かを探しているときに「見当をつける」「おおよその見込みを立てる」「候補を絞り込む」という意味合いで使われます。たとえば、警察が事件の容疑者に対して捜査を進める過程で、「目星を付けた人物がいる」と発言することがありますが、これはその人物が容疑者である可能性が高いと推測していることを意味します。つまり、まだ確実ではないが、可能性の高い対象に焦点を当てている状態です。

英語で表現する場合、「have one’s eye on」「zero in on」「narrow down」「identify a likely target」などが適切に使われます。具体的な状況によって使い分けが必要ですが、いずれも「おおよその目安を付けて対象を絞り込む」というニュアンスを持っています。たとえば、「We’ve got our eyes on a few candidates for the position.」という場合は、「目星を付けている候補者が数人いる」となります。

この慣用句は、元々「目」と「星」という漢字を使っているため、視覚や光の要素が暗示されています。「目」は観察や意識を意味し、「星」は点としての存在、つまり多数の中から目立つ存在を指します。そこから転じて、「多くのものの中から自分の直感や経験に基づいて、有力な候補に目をつける」という意味合いで使われるようになったのです。なお、似たような意味で使われる「当たりを付ける」や「見当をつける」との違いは、「目星を付ける」の方がより自信を持って対象を定める意志を感じさせる点にあります。

「目星を付ける」の一般的な使い方

・引っ越し先の候補地については、すでにいくつか目星を付けており、週末に現地を下見する予定です。
(We’ve already narrowed down a few locations for our next home and plan to check them out this weekend.)

・面接を受ける企業は十社ほどありますが、その中でも特に志望度の高い五社には目星を付けています。
(I have interviews scheduled with about ten companies, but I’ve already set my sights on five that I’m especially interested in.)

・紛失した財布を探している最中ですが、最後に立ち寄ったお店に目星を付けて確認しに行くつもりです。
(I’m trying to locate my lost wallet, and I plan to check the shop I suspect I last visited.)

・イベントで配布するノベルティグッズは、いくつか候補があり、その中でもコストとデザインのバランスが良いものに目星を付けています。
(We’ve considered several items for the event giveaways and have focused on those that strike a balance between cost and design.)

・今度のプロジェクトリーダーに誰を任命するかはまだ検討中ですが、有力候補にはすでに目星を付けています。
(We’re still deciding on the new project leader, but we’ve already identified a few strong candidates.)

似ている表現

・当たりを付ける
・見当をつける
・狙いを定める
・候補を絞る
・目をつける

「目星を付ける」のビジネスで使用する場面の例文と英語

「目星を付ける」という言い方は、ビジネスの場面でも非常に役立ちます。特に、営業戦略や人材選定、調達先の検討など、複数の選択肢の中から有力な候補を選び出す場面でよく使われます。

・次期システム導入に関しては、コストと機能面から見て、三社に目星を付けております。
(Regarding the next system implementation, we’ve narrowed it down to three companies based on cost and functionality.)

・新たな市場開拓に向けて、アジア圏の中で成長が見込める地域に目星を付けています。
(For market expansion, we’ve identified promising regions within Asia that show strong growth potential.)

・中途採用の再開にあたり、即戦力となる人材に目星を付け、今月中に面接を予定しております。
(We’ve identified some mid-career professionals who could contribute immediately and plan to interview them within the month.)

・コスト削減の観点から、外注先の見直しを進めており、品質と納期に強みのある業者に目星を付けました。
(From a cost-saving perspective, we’re reviewing our outsourcing partners and have focused on those with strengths in quality and delivery.)

・来季の新製品開発については、デザイン案を複数検討し、ユーザーの反応が良かったものに目星を付けました。
(We’ve reviewed several design proposals for next season’s new product and have identified the one with the most positive feedback.)

「目星を付ける」は目上の方にそのまま使ってよい?

「目星を付ける」という表現はカジュアルな響きがあるため、目上の方や取引先とのやり取りでは注意が必要です。日常的な会話の中ではそれほど問題になることは少ないですが、ビジネスの文書やメールでは少し改まった表現に置き換えたほうが無難です。特に初対面や公式なやり取りにおいては、直接的で軽い印象を与える恐れがあります。あくまで内輪の打ち合わせや部内ミーティングであれば問題ありませんが、外部とのやり取りや文書上では、敬意や丁寧さを意識した言い方にするべきです。

・「候補を絞っております」
・「有力な案を検討中でございます」
・「選定作業を進めております」
・「比較検討の段階に入っております」
・「注目すべき対象を選びつつあります」

「目星を付ける」の失礼がない言い換え

・現在、有力な候補について比較検討を進めておりますので、決定次第ご報告申し上げます。
・対象を複数確認しており、優先的に確認すべき案件を選定中でございます。
・複数の案の中から、重点的に確認すべき事項を明確にしつつございます。
・弊社内にて、慎重に候補の絞り込みを行っており、近日中に詳細をお伝えする予定でございます。
・只今、関係部門と協議のうえ、有力と思われる選択肢に注目しながら検討を重ねております。

適した書き出しの挨拶と締めの挨拶は?

書き出し

・本件につきまして、調査を進めており、いくつか注視すべき点を見つけた段階にございます。
・平素より多大なるご配慮を賜り、誠にありがとうございます。現在、関連項目を精査中でございます。
・このたびの件につき、事前に確認したうえで注目すべき対象を見定めております。
・貴社からのご依頼事項について、候補の絞り込みを進めておりますこと、ご報告申し上げます。
・関係部署と連携し、重点的に検討すべき点について、現在確認を進めております。

締めの挨拶

・候補の選定につきましては慎重に対応しておりますので、今しばらくお時間をいただければ幸いに存じます。
・引き続き丁寧に検討を重ねてまいりますので、今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。
・具体的なご案内は改めて差し上げますので、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。
・該当事項について、近日中にご報告いたしますので、引き続きご確認のほどお願い申し上げます。
・今後とも変わらぬご支援とご理解を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

注意する状況・場面は?

「目星を付ける」という言い方は、確かに便利で使いやすいものですが、使い方によっては相手に軽く受け取られてしまったり、不快感を与えてしまう可能性もあります。特に、目上の方や取引先とのやり取りでは、直接的な言葉が丁寧さを欠く印象を持たれる場合があるため注意が必要です。業務において相手の信頼を得るには、慎重さや礼儀を言葉遣いに反映させることが重要です。「目星を付ける」という言い方は、非公式な会話や部内での打ち合わせでは問題になりませんが、文書化する際には別の表現に置き換えた方が安全です。

・初対面の相手に対して使う場合
・目上の上司や役員に対して報告する場合
・契約や見積もりに関する重要な打ち合わせの場面
・ビジネスメールや報告書などの文書に書く場合
・面談や商談など緊張感のあるやりとりを行うとき

細心の注意払った言い方

・現在、弊社内にて対象の候補について慎重に比較検討を行っておりますため、決定次第ご報告申し上げます。
・お申し出いただいた件につきまして、関連情報を精査のうえ、有力候補を選定中でございます。
・候補選定の段階に入っており、近日中に具体的な方針をご案内できる見込みでございます。
・当該件については、関係部署と連携しながら、重要な選択肢に注目して進行させていただいております。
・現在の進捗状況では、有力な対象の選定を進めており、最終調整段階にございますことを申し添えます。

「目星を付ける」のまとめ・注意点

「目星を付ける」という言い回しは、私たちの生活や仕事の中で、何かを見つけようとしたり、候補を決める場面において非常に便利なものです。しかし、この言葉はカジュアルな響きを持っているため、使う場面を誤ると相手に軽く受け取られたり、不快に感じさせてしまうおそれがあります。ビジネスでは特に、相手の立場や関係性を考慮し、より丁寧で慎重な言い換えを用いることが求められます。また、「目星を付ける」は仮定や予測を前提とした言葉なので、確定的な結論として受け取られないような注意も必要です。文書やメールなどでは、「候補を絞る」「注目している」「選定中」といった表現に置き換えることで、誤解を避けつつ丁寧さも保てます。ビジネスでは、言葉の一つひとつが信頼に直結するため、曖昧さや軽さを感じさせない言い回しを心がけることが大切です。