「いう」とは?意味は?使い方は?大河ドラマや古語・古典を詳しく現代風に解説

「いう」とは?意味は?使い方は?大河ドラマや古語・古典を詳しく現代風に解説

古典における「いう」は、単なる発話ではなく、心の中の思いや感情、詩歌や物語などに表される意味を込めて伝える行為を指していました。これは単なる話すことを超えて、雅やかな雰囲気や精神的な共有を含む行為でした。特に平安時代などでは、恋文や歌を「いう」ことによって、自身の感情や身の上を相手に届ける手段とされました。一方で近世以降になると、「いう」は日常的な会話や事実の報告、命令や注意など、単なる発話動作としての意味が強くなりました。時代劇などでは「申す」「申される」「仰せられる」など敬語化された用法が多く見られ、丁寧な話し方としての形式が整えられています。また「おっしゃる」「言うた」「仰せごと」など多様な変化も生まれました。語源としては「言(こと)」に由来し、「ことばを発する」という意味から始まっています。現代では「伝える」と「述べる」の中間のような意味で使われがちですが、古典においては単に内容を告げるだけでなく、言葉に込められた感情や文学的美意識までが含まれていた点で本質的な違いがあります。現代人がこの違いを誤解することで、文学表現や敬語の使い方において曖昧になることがあり、正しい理解が求められます。古典での使用例では、恋愛や和歌において「思いをいう」ことが重視され、語りとしての「いう」には情緒や機微が込められていました。近世以降の時代劇での「いかが申すか」「これにて申し上げ候」などの使用は、敬語・武家言葉としての位置づけであり、現代の「言う」とは文脈も意味合いも異なります。古典と近世での「いう」は、語義と感情表現の領域において明確な違いがあると言えます。

一言で言うと?

  • 古典:心の中の想いや詩的な意味を言葉にする(To express one’s inner thoughts poetically)
  • 近世:敬語や儀礼を伴って口に出す(To speak with formal respect or ritual)
  • 現代:伝える、述べる、口にする(To say, tell, or mention)

「いう」の一般的な使い方と英語で言うと

  • 先ほどのお話の内容ですが、部内でも共有するようにいたしますので、ご安心くださいませ。
    (I will make sure to share the contents of our earlier conversation with the team.)
  • 担当の者にその旨をしっかりと伝えておきましたので、次回の対応に反映される予定です。
    (I have clearly conveyed the message to the person in charge, so it should be reflected in the next response.)
  • 本件につきましては、改めて上長にも申し上げておりますので、重ねてご確認いただけますと幸いです。
    (I have informed my superior again regarding this matter, so I would appreciate it if you could confirm it once more.)
  • 取引先に説明する際の内容については、あらかじめ詳細までお伝えしておきました。
    (I have already informed the client in advance about the details for the explanation.)
  • 念のため、変更事項について口頭だけでなくメールでもお伝えさせていただきました。
    (Just to be sure, I have conveyed the changes not only verbally but also by email.)

似ている表現と失礼がない言い回し

  • 申し上げる
  • お伝えする
  • ご報告する
  • ご案内する
  • ご説明申し上げる

性格や人格として言われた場合は?

「いう」が人格に関して使われる場合、「口が軽い」「言いたがる」「自分の意見をよく述べる」などの傾向を示す言葉として用いられることがあります。つまり、発言が多い人、よく口を開く人という意味合いで使われます。ただしこれには若干の否定的含意が伴うこともあり、場面によっては「黙っていられない人」「配慮のない発言をする人」という受け取られ方をすることもあります。そのため、性格や人格の一部として使う場合は、相手との関係性や場の空気をよく考慮した上で、慎重に言葉を選ぶ必要があります。

「いう」のビジネスで使用する場面の例文と英語

  • 本件については、上司にも既に申し上げておりますので、確認の上でご対応いただければと存じます。
    (Regarding this matter, I have already informed my superior, so I hope you can proceed after confirming.)
  • 変更点については関係各所にもご説明済みですので、ご安心いただければと存じます。
    (The changes have already been explained to all relevant parties, so please rest assured.)
  • 納期に関して再度確認が必要な場合は、こちらからお伝えいたしますのでご指示ください。
    (If a re-confirmation of the delivery date is necessary, please instruct us and we will inform you accordingly.)
  • お客様からのご要望は、責任者へも直接申し上げております。
    (I have conveyed the customer’s request directly to the person in charge.)
  • 先ほどのご質問についてですが、明日中に回答を差し上げるよう担当に申し伝えました。
    (Regarding your earlier question, I have instructed the person in charge to provide a response by tomorrow.)

「いう」は目上の方にそのまま使ってよい?

ビジネスや丁寧な対話において「いう」という言葉は、そのままでは直接的で無礼な印象を与えることがあり得ます。特に目上の方や取引先に対しては、発話や伝達の意図を丁寧に、かつ適切な敬語表現に置き換えることが求められます。「いう」は本来極めて基本的な動詞ですが、日常語のままで使用すると相手の立場に対する配慮が欠けていると受け取られる恐れがあります。代わりに「申し上げる」「お伝えする」などの丁寧な表現を使うことで、敬意をきちんと示すことが可能になります。特に書面やメールではより一層言葉遣いに注意し、対面での会話以上に丁寧な言葉を選ぶことが推奨されます。

  • そのまま使うと率直すぎて無礼になる可能性がある
  • 敬語に置き換えて初めて丁寧な表現になる
  • 特に書き言葉では、言葉選びが一層重要になる
  • 目上の人には「いう」を「申し上げる」に言い換えることが推奨される
  • 一語でも印象が変わるため、細部に注意するべき

「いう」の失礼がない言い換え

  • 本日のご説明については、後ほど改めて資料にてご案内申し上げますので、何卒よろしくお願いいたします。
  • お申し出の件につきましては、責任者へ正式にご報告させていただいております。
  • ご要望いただきました内容は、速やかに担当者へ申し伝えましたので、今後ともよろしくお願い申し上げます。
  • お知らせした情報に誤りがないか、再度精査のうえご報告申し上げますので、今しばらくお待ちくださいませ。
  • 先般の打ち合わせで申し上げた件ですが、近日中に実行へ移す予定となっております。

注意する状況・場面は?

「いう」という言葉は、日常的で素朴な語である反面、使用する相手や場によっては誤解や不快感を生じさせることがあります。特に目上の方や正式な連絡文であれば、より丁寧な言い換えが必要です。たとえば「言いました」は無遠慮に響く場合があり、「申し上げました」や「お伝えしました」に直すことで印象が柔らかくなります。過度に直接的な表現は、相手の感情や立場を軽視しているように捉えられることがあるため、敬語体系を意識することが大切です。また、命令形や断定口調での「いう」は、指示や批判と受け取られかねないため、十分に注意するべきです。

  • 相手が上司や取引先の場合は敬語表現を優先する
  • メールや報告書では日常語のまま使わない
  • 命令調や断定形では使わないよう意識する
  • 第三者に向けた伝聞の場合は丁寧な語尾にする
  • 会話内容の再確認などでは婉曲な表現にする

「いう」のまとめ・注意点

「いう」という語は、単純な動詞でありながら、その使い方一つで印象が大きく変わります。古典では内面の想いや文化的な意味を含んだ深い語でしたが、時代が進むにつれて日常的で実用的な意味に変化しました。現代では、場に応じた敬語化が求められる言葉であり、相手に対する敬意の有無が語尾や言い換えで明確になります。ビジネスや対外的な場面では、「いう」だけで済ませず、「申し上げる」「お伝えする」など適切な敬語を選ぶことが円滑な関係構築に繋がります。相手や状況を意識しない不用意な使用は、配慮に欠けるとされることもあります。言葉の背景にある意味を理解し、伝える力を高める上でも、「いう」という語の使い方には常に注意が必要です。正しい言葉選びは、信頼を築く基礎であり、丁寧な言い換えは相手への思いやりを表します。言葉一つで関係性が変わることを念頭に、慎重に使うことが大切です。

古語とは何か

古語とは、昔の時代に使われていた言葉のことで、現代ではほとんど使われなくなった語句を指します。たとえば『いとをかし』『あはれなり』『あいなし』などのように、今の会話では聞かれない表現がそれにあたります。これらは平安時代や鎌倉時代の文章、特に『源氏物語』や『徒然草』といった古典文学の中で使われており、その時代の人々の感情や考え方を知る手がかりとなるものです。現代でも古典の授業や伝統文化を学ぶ際に使われますが、日常生活ではほとんど用いられません。

古語の特徴

古語には、今とはまったく違う語順や助動詞の使い方があることが特徴です。また、一つの言葉に複数の意味があることも多く、文脈によって意味が変わることもあります。たとえば『あはれ』は、感動・悲しみ・愛しさなど、いくつもの感情を含んだ言葉であり、現代語にそのまま訳すことが難しいものです。そのため、古語を学ぶ際には、単に意味を覚えるのではなく、その背景にある文化や当時の生活まで理解することが求められます。

古語の他の言い方

古語にはいくつかの別の言い方があり、場面によって使い分けることができます。たとえば『旧語』という表現は、古語と同じように過去に使われていた言葉を意味しますが、より学術的・記録的な印象を与えます。また『古典語』という言い方もあり、これは特に古典文学の中で使われる言葉に限定して用いられることが多いです。さらに『昔言葉』という呼び方はややくだけた言い回しで、会話の中で親しみをこめて使われることがあります。いずれも内容としては似ていますが、使う相手や文脈によって選び分けることが大切です。

現代での使われ方

古語は学校の授業や古典文学の研究だけでなく、舞台演劇や時代劇の脚本、伝統芸能のせりふ、あるいは文学作品の中でも使われることがあります。特に歌舞伎や能などの世界では、今でも古語がそのまま使われており、当時の雰囲気や世界観を再現するための大切な要素となっています。一般の人にとっては難しく感じるかもしれませんが、意味を知れば知るほど、昔の人の感じ方や考え方に触れることができるため、学ぶ価値の高い分野と言えます。