インクルージョンとは?意味は?ビジネスや政治(ニュース)などで使われる難しい言葉を分かりやすく解説
ビジネスにおける「インクルージョン」は、単に多様な人材を集めること(ダイバーシティ)だけでなく、その多様な一人ひとりが持つ能力や経験、個性を最大限に発揮できるような環境を整えることを指します。例えば、性別、年齢、国籍、障がいの有無、性的指向などに関わらず、誰もが公平に評価され、意見を表明し、貢献できるような職場づくりがこれにあたります。
具体的には、子育て中の社員が働きやすいように柔軟な勤務時間制度を導入したり、外国籍の社員がスムーズに業務に取り組めるように多言語対応を進めたり、障がいのある社員が能力を発揮できるような設備を整えたりすることが挙げられます。このような取り組みは、従業員のモチベーション向上はもちろん、新たなアイデアの創出や、顧客満足度の向上にもつながり、結果として企業の競争力強化に大きく貢献します。
一般的に使われる「インクルージョン」は、より広い意味で「包含」「包摂」といったニュアンスで使われます。例えば、地域コミュニティにおいて、高齢者や子ども、障がいのある人も含めて誰もが安心して暮らせる社会を目指す「地域インクルージョン」といった使い方があります。一方で、ビジネスや政治の文脈では、より戦略的な意図が込められています。ビジネスにおいては、企業の成長や革新を促すための経営戦略の一環として、政治においては、社会全体の公平性や持続可能性を高めるための政策として位置づけられます。
つまり、一般的な使い方とビジネス・政治での使われ方には、以下のような違いがあります。
- 一般的な使い方: 誰もが排除されずに受け入れられ、共に生きる社会を目指す、より広範で理念的な意味合いが強いです。
- ビジネス・政治での使い方: 特定の目標達成(ビジネスの成長、社会の発展など)のために、多様性を活かす具体的な戦略や政策として、より実践的で具体的な意味合いが強いです。
まとめると、「インクルージョン」を英語で言うと「Inclusion」となります。
インクルージョンの言い換えや言い回しは?
「インクルージョン」って、ちょっとカタカナ言葉で硬い印象があるかもしれませんね。でも、もっと親しみやすい言葉で言い換えたり、言い回しを変えることで、色々な場面で使うことができるんです。
- 多様性を活かす
- みんなが輝ける環境
- 共に歩む社会
- 誰も置き去りにしない
- 一体感を育む
インクルージョンが使われる一般的な場面
インクルージョンという考え方は、私たちの身の回りの色々なところで大切にされています。どんな場面で使われることが多いのか、見ていきましょう!
- 職場でのチームビルディング:異なるバックグラウンドを持つメンバーがお互いを尊重し、協力し合うことで、より良い成果を生み出す取り組み。
- 教育現場での特別支援教育:個々の学習ペースや特性に合わせた支援を行い、すべての子どもたちが共に学び成長できるような教育環境づくり。
- 地域社会での高齢者や障がい者支援:誰もが地域の一員として安心して暮らせるよう、バリアフリー化や参加型イベントの推進など。
- 製品開発におけるユニバーサルデザイン:性別、年齢、能力に関わらず、誰もが使いやすい製品やサービスを設計する考え方。
- マーケティングでの多様な顧客層への配慮:特定の層だけでなく、幅広い顧客のニーズに応えるような広告やプロモーション戦略。
失礼がない伝え方、目上や取引先に使う場合
目上の方や取引先の方に「インクルージョン」の考え方を伝えるときは、とっても丁寧な言葉遣いを心がけたいですよね。失礼なく、でもしっかりと思いが伝わるように、いくつかの例文をご紹介します。
- 多様な視点を取り入れることで、より革新的なアイデアが生まれると考えております。(By embracing diverse perspectives, we believe more innovative ideas will emerge.)
- 全ての従業員がそれぞれの能力を最大限に発揮できるような環境整備に注力しております。(We are committed to creating an environment where all employees can maximize their potential.)
- 誰もが安心して参加できるような配慮を徹底してまいります。(We will thoroughly ensure that everyone can participate with peace of mind.)
- 御社との協業を通じて、より多様な価値を創造できることを楽しみにしております。(We look forward to creating more diverse value through collaboration with your company.)
- 皆様のご意見を尊重し、共に発展していくことを目指してまいります。(We aim to respect everyone’s opinions and develop together.)
社内メールに合わせた言い換え
社内メールでは、もう少しフランクに、でもきちんと伝わるように「インクルージョン」の考えを共有したいですよね。堅苦しくなく、チームのみんなに共感してもらえるような言い換えの例文を見てみましょう!
- みんなで意見を出し合い、より良いチームにしていきましょう。(Let’s all share our ideas and make our team even better.)
- それぞれの強みを活かして、協力し合える職場にしていきたいです。(I’d like us to create a workplace where everyone can leverage their strengths and cooperate.)
- 新しいメンバーもすぐに馴染めるような温かい雰囲気を大切にしましょう。(Let’s cherish a warm atmosphere where new members can quickly feel at home.)
- 性別や年齢に関わらず、誰もが安心して働ける環境を目指しています。(We aim for an environment where everyone, regardless of gender or age, can work with peace of mind.)
- 全員が主役になれるようなプロジェクトにしていきましょうね。(Let’s make this a project where everyone can be the main character!)
インクルージョンを使用する際の注意点
インクルージョンという言葉は、とてもポジティブで大切な概念ですが、使い方を間違えると誤解を招いてしまうこともあります。だからこそ、使うときには少しだけ気をつけたいポイントがあるんです。
まず、一番大切なのは、インクルージョンが単なる「流行語」として使われないようにすること。形だけ「インクルージョン」を掲げても、実態が伴っていなければ、それは本当のインクルージョンとは言えません。例えば、「ダイバーシティ&インクルージョン」という言葉がよく使われますが、多様な人材を集めるだけで、その人たちが意見を言える場がなかったり、公平な評価がされていなかったりすると、それは本当の意味でのインクルージョンが達成されているとは言えないんです。
次に、インクルージョンを推進する際には、具体的な行動や取り組みを伴うことが重要です。ただ「インクルージョンを大切にします」と言うだけでなく、実際にどのような制度を導入するのか、どのような研修を行うのか、どのような意識改革を目指すのかを明確にする必要があります。例えば、育児中の社員が働きやすいようにリモートワークを導入したり、国籍の異なる社員が意見交換しやすいように多言語でのコミュニケーションツールを導入したりするなど、具体的なアクションが求められます。
また、インクルージョンは「誰か」のためのものではなく、「みんな」のためのものであるという意識を持つことも大切です。特定のグループだけを優遇するような印象を与えてしまうと、かえって分断を生んでしまう可能性もあります。インクルージョンは、一人ひとりが尊重され、それぞれの個性を活かせる社会を目指すものなので、その本質を理解した上で、誰もが納得できるような形で進めていくことが大切です。
そして、インクルージョンは一度達成したら終わり、というものではありません。社会の変化や多様な人々のニーズに合わせて、常に改善を重ねていく継続的なプロセスなんです。だから、定期的に見直しを行い、より良い環境を作り続ける努力が必要になります。

