Power Automate と Teams の連携方法は?分かりやすく説明

Power Automate と Teams の連携方法は?分かりやすく説明

Power Automate(パワー・オートメイト)とMicrosoft Teams(マイクロソフト・チームズ)の連携は、日々のコミュニケーションと業務プロセスを劇的に効率化するための強力な手段です。これらを連携させることで、情報の自動通知、承認プロセスの合理化、タスク管理の自動化など、多岐にわたる自動化が可能になります。

ここでは、Power AutomateとTeamsの連携方法について、その基礎から具体的な手順、そして一般的な活用例までを分かりやすく解説していきます。

「連携」と聞くと難しそうに感じるかもしれませんが、ご安心ください。Power Automateは、プログラミングの知識がなくても直感的な操作でTeamsとの連携フローを簡単に作成できます。

本記事では、Power AutomateとTeamsを連携させるための基本的な考え方から、具体的な設定方法、そしてすぐに役立つ活用事例までを、初心者の方にも分かりやすく丁寧に解説していきます。さあ、Teamsでの共同作業をさらにスマートにしていきましょう!


 

なぜPower AutomateとTeamsを連携させるのか?

Power AutomateとTeamsの連携は、単に通知を自動化するだけではありません。両者の強みを組み合わせることで、以下のようなメリットが期待できます。

 情報の伝達を効率化する

  • タイムリーな通知: 重要な情報やイベントが発生した際に、Teamsの特定のチャネルや個人チャットに自動で通知を飛ばすことができます。これにより、見落としを防ぎ、情報共有のスピードを向上させます。
  • コンテキストの提供: 通知に加えて、関連するファイルへのリンクや、Power Appsで作成したアプリへのリンクを含めることで、通知を見た人がすぐに次のアクションに移れるようになります。

承認プロセスを簡素化する

  • Teams上での承認: Power Automateで作成した承認フローをTeamsと連携させることで、承認依頼がTeamsのチャットや「承認」アプリに直接届きます。承認者はTeamsを離れることなく、内容を確認し、承認・却下を行うことができるため、承認までの時間を大幅に短縮できます。
  • 承認状況の可視化: 誰が承認済みで、誰が未承認なのかといった状況もTeams上で確認できるため、承認プロセスの透明性が向上します。

タスクやプロジェクト管理を支援する

  • タスクの自動割り当てと進捗通知: SharePointリストやPlannerの更新をトリガーに、Teamsのチャネルにタスクの割り当てや進捗状況を自動で通知できます。
  • 会議の準備と議事録の共有: 会議の前に必要な資料を自動で投稿したり、会議後に議事録の作成を促す通知を送ったりすることで、会議関連の業務を効率化できます。

 

Power AutomateとTeamsの連携の「基本のキ」

Power AutomateとTeamsを連携させるために使うのは、Power Automateの「Microsoft Teamsコネクタ」です。このコネクタには、Teamsの様々な機能を操作するための「トリガー」と「アクション」が用意されています。

連携の仕組み:トリガーとアクションの活用

 

トリガー(Teams関連の「きっかけ」)

  • 「メッセージが追加されたとき」: Teamsの特定のチャネルに新しいメッセージが投稿されたことをきっかけにフローを開始します。(例:新入社員が自己紹介を投稿したら)
  • 「キーワードがメンションされたとき」: 特定のキーワード(例:「至急」「承認依頼」)がチャネルで言及されたらフローを開始します。
  • 「新しいチームメンバーが追加されたとき」: 新しいユーザーがTeamsのチームに参加したことをきっかけにフローを開始します。(例:新メンバー参加時に歓迎メッセージを自動投稿)
  • 「選択したメッセージに対して」: Teamsのチャットやチャネルメッセージの「…」(その他のオプション)メニューから手動でフローを開始するトリガーです。(例:特定のメッセージに対して承認フローを開始)

アクション(Teamsで「実行する内容」)

「メッセージを投稿する」: Teamsのチャットやチャネルに、テキストメッセージを自動で投稿します。最もよく使われるアクションの一つです。

「承認を開始して待機する」: 承認フローを開始し、承認者がTeamsの「承認」アプリやチャットで応答するまでフローを待機させます。

「アダプティブカードをチャットまたはチャネルに投稿して応答を待機する」: よりリッチな見た目の情報カード(アダプティブカード)をTeamsに投稿し、ユーザーからの入力を待つことができます。例えば、アンケートフォームのようなものをTeamsに表示し、回答を収集できます。

「会議の作成」: Teamsの会議を自動でスケジュールします。

「ユーザーをTeamsに追加する」: 指定したユーザーをTeamsのチームに自動で追加します。

これらのトリガーとアクションを組み合わせることで、様々な自動化を実現します。


 

Power AutomateとTeamsの連携方法:具体的な手順

ここでは、最も一般的な「特定のイベントが発生したらTeamsにメッセージを投稿する」フローを例に、具体的な設定手順を解説します。

 

例:SharePointリストに新しいアイテムが追加されたら、Teamsのチャネルに通知する

このフローは、新しいタスクや申請がSharePointリストに追加されたことを、チーム全員にTeamsで通知する際に役立ちます。

Power Automateにサインイン:

ウェブブラウザで https://make.powerautomate.com/ にアクセスし、Microsoft 365アカウントでサインインします。

新しいクラウドフローを作成:

  • 左側のメニューから「作成」をクリックし、「自動化したクラウドフロー」を選択します。
  • 「フロー名」に分かりやすい名前(例:「SharePointリスト新規アイテム通知(Teams)」)を入力します。
  • 「フローのトリガーを選択してください」の検索ボックスに「SharePoint」と入力し、「項目が作成されたとき (SharePoint)」を選択します。
  • 「作成」ボタンをクリックします。

SharePointトリガーを設定

  • 「サイトのアドレス」: 通知したいSharePointリストがあるサイトのアドレス(URL)を入力または選択します。
  • 「リスト名」: サイト内の対象のリストを選択します。

新しいステップを追加(Teamsアクション):

  • SharePointトリガーの下にある「新しいステップ」をクリックします。
  • 検索ボックスに「Teams」と入力し、「Microsoft Teams」コネクタを選択します。
  • アクションの一覧から「メッセージを投稿する (V3) (Flow bot)」または「チャットまたはチャネルにメッセージを投稿する (V3)」を選択します。
  • Flow botはシステムからの投稿、もう一つはユーザーの代理投稿です。通常はFlow botが推奨されます。

Teamsアクションを設定:

  • 「投稿者」: 「Flow bot」または「ユーザー」を選択します。(通常は「Flow bot」でOKです)
  • 「投稿先」: 「チャネル」または「グループチャット」または「Chat with Flow bot」などを選択します。(ここでは「チャネル」を選択します)
  • 「チーム」: メッセージを投稿したいTeamsのチームを選択します。
  • 「チャネル」: チーム内の対象チャネルを選択します。
  • 「メッセージ」: Teamsに表示したいメッセージを入力します。ここでは、動的なコンテンツ(SharePointトリガーから取得したリストの項目情報)を挿入できます。
  • 例:「新しい項目が追加されました!\nタイトル:[動的なコンテンツから「タイトル」を選択]\n担当者:[動的なコンテンツから「担当者表示名」を選択]\n詳細はこちら:[動的なコンテンツから「アイテムへのリンク」を選択]」
  • \n は改行を意味します。

フローを保存してテスト

画面右上の「保存」ボタンをクリックします。

「テスト」ボタンをクリックし、「手動」を選択してテストを開始します。

SharePointリストに新しいアイテムを追加してみて、Teamsにメッセージが投稿されるか確認します。


 

Power AutomateとTeams連携の活用事例

上記以外にも、Power AutomateとTeamsの連携で実現できることは多岐にわたります。

承認フローをTeamsで完結させる

シナリオ: 従業員が休暇申請フォーム(Microsoft FormsやPower Apps)を送信したら、上司にTeamsで承認依頼が届き、上司はTeamsで承認・却下できる。

活用アクション: 「フォームの送信時」トリガー → 「承認を開始して待機する」アクション(Teamsの承認アプリと連携) → 「メッセージを投稿する」アクション(承認結果をチャネルに通知)。

Outlookメールの添付ファイルをTeamsチャネルに自動共有

シナリオ: 特定の件名や送信元からのメールに添付されたファイルを、自動でTeamsのチャネルに共有する。

活用アクション: 「新しいメールが届いたとき (V3) 」トリガー → 「添付ファイルを取得する」アクション → 「ファイルをSharePointに作成する」アクション(Teamsチャネルの裏側のSharePoint) → 「メッセージを投稿する」アクション(チャネルにファイル共有を通知)。

会議前のリマインダーをTeamsに自動投稿

シナリオ: スケジュールされた会議の15分前になったら、その会議に関連するTeamsチャネルにリマインダーメッセージを自動投稿する。

活用アクション: 「スケジュール済みクラウドフロー」(繰り返しトリガー)→ 「Outlookカレンダーからイベントを取得する」アクション → 「条件」(会議の時間を確認) → 「メッセージを投稿する」アクション。

特定のTeamsメッセージからタスクを自動作成

シナリオ: Teamsのチャットやチャネルメッセージを右クリックし、「…」(その他のオプション)から「このメッセージからPlannerタスクを作成」といったカスタムメニューを起動し、Plannerに自動でタスクを作成する。

活用アクション: 「選択したメッセージに対して」トリガー → 「Plannerタスクを作成する」アクション → 「メッセージを投稿する」アクション(タスク作成完了をユーザーに通知)。

新入社員がTeamsに参加したら自動で歓迎メッセージと資料を共有

シナリオ: 新しいユーザーがTeamsの特定のチームに参加したら、自動で歓迎メッセージを個人チャットで送り、オンボーディング資料へのリンクを共有する。

活用アクション: 「新しいチームメンバーが追加されたとき (Teams)」トリガー → 「チャットまたはチャネルにメッセージを投稿する」(投稿先を「Chat with Flow bot」にし、メッセージに歓迎文と資料リンクを含める)。


 

TeamsとPower Automate連携のベストプラクティス

より効果的に連携を運用するために、以下の点を考慮しましょう。

チャネル構造を明確にする

  • 自動通知や情報の整理を効率的に行うため、Teamsのチャネルは目的別に明確に構造化しましょう。
  • 「お知らせ用」「承認依頼用」「システム通知用」など、自動化されたメッセージ専用のチャネルを設けるのも有効です。

メッセージの内容を分かりやすく簡潔に

  • Teamsに投稿されるメッセージは、一目で内容が理解できるよう、簡潔かつ明確に記述しましょう。
  • 必要に応じて、アダプティブカードを活用して、より視覚的に分かりやすい情報を提供することも検討してください。

通知の頻度を適切に

  • 過度な通知は、ユーザーの「通知疲れ」を引き起こし、本当に重要なメッセージが見落とされる原因になります。
  • 通知の頻度やタイミングを適切に調整し、本当に必要な情報だけを通知するようにしましょう。

エラーハンドリングと監視

フローがエラーを起こしてTeamsに通知されない、あるいは誤った通知がされるといった事態を防ぐため、フローには必ずエラーハンドリングを設定し、定期的に実行履歴を監視しましょう。

テストを徹底する

新しいフローや変更を加えたフローは、必ず本番環境にデプロイする前に、テスト用のチームやチャネルで十分にテストを行い、期待通りに動作するかを確認しましょう。


 

まとめ

Power AutomateとMicrosoft Teamsの連携は、単なる機能の組み合わせ以上の価値を提供します。それは、チーム内のコミュニケーションをよりスムーズにし、承認プロセスを高速化し、メンバーがより重要な業務に集中できる時間を作り出す力です。

ぜひ、このガイドを参考に、あなたのチームのTeams活用をさらに一歩進め、業務の自動化と効率化を実現してください。