power automate desktop インストールできない?原因と改善策は?

Power Automate Desktopが「インストールできない」原因と解決策:RPAの第一歩をスムーズに踏み出そう!

 

「Power Automate Desktop(パワー・オートメイト・デスクトップ)をパソコンに入れようとしたんだけど、『インストールできませんでした』ってエラーが出て困っているな…」「RPA(アールピーエー)でパソコンの作業を自動化したいんだけど、そもそもインストールができないと何も始まらない…どうすればいいんだろう?」

こんな風に感じたことはありませんか? Power Automate Desktop(PAD:パッド)は、あなたのパソコンの画面操作を自動化できる非常に便利なツールです。しかし、せっかく使ってみようと思っても、インストールが途中で止まってしまったり、エラーが出てしまったりすると、とても困りますよね。これは、RPAによる業務自動化の第一歩を阻む大きな壁となります。

Power Automate Desktopが「インストールできない」という問題は、いくつか考えられる原因があり、そのほとんどは特定でき、適切な対処法を知っていれば、多くの場合、比較的簡単に解決できます。これは、パソコンの環境設定や、ネットワークの問題、あるいは一時的な状況によるものかもしれません。


 

Power Automate Desktop(PAD)ってどんなツール?なぜインストールが必要なの?

Power Automate Desktop(PAD)は、Power Automate(パワー・オートメイト)というマイクロソフトの自動化サービスの一部です。これは、RPA(Robotic Process Automation:ロボティック・プロセス・オートメーション)と呼ばれる機能を提供し、あなたのパソコンの画面上での操作を自動化することに特化しています。

 

なぜPADのインストールが必要なのか?

Power Automateで作成する「クラウドフロー」(Webブラウザ上で動作するフロー)は、インストール不要でブラウザから直接使えます。しかし、PADは、あなたのパソコンのキーボード入力、マウス操作、Webブラウザの特定の要素のクリック、デスクトップアプリケーションの起動・操作など、「人間の手」が行うようなパソコンの操作を直接再現するために、あなたのパソコンにソフトウェアとしてインストールされる必要があるのです。

  • パソコンの操作を自動化: Webサイトのデータ取得、Excelアプリの操作、古いシステムへのデータ入力など、Webブラウザやデスクトップアプリの画面を直接操作して自動化したい場合にPADを使います。
  • クラウドフローとの連携: PADで作った自動化の仕組み(デスクトップフロー)は、Power Automateのクラウドフローから呼び出して実行することができます。これにより、Webとデスクトップをまたがる複雑な業務プロセスも自動化できるようになります。

 

PADの動作環境の前提

PADをインストールし、スムーズに動作させるためには、いくつかの前提条件があります。

  • OS: Windows 10またはWindows 11(Home/Pro/Enterprise)、Windows Server 2016/2019/2022の最新バージョンが推奨されます。
  • ハードウェア: プロセッサーはデュアルコア以上(1.00 GHz以上)、ストレージは1GB以上、RAMは2GB以上が最低要件です。推奨環境としては、プロセッサーが1.60 GHz以上、ストレージ2GB以上、RAM4GB以上が挙げられます。
  • .NET Framework: バージョン4.7.2以降、または.NET 8 Runtimeが必要です。インストーラーが自動的にインストールすることもあります。
  • Microsoftアカウント: PADの利用には、Microsoftアカウント(個人向けアカウントまたは会社/学校のMicrosoft 365アカウント)でサインインすることが必須です。

 

Power Automate Desktopが「インストールできない」主な原因

PADのインストールがうまくいかない場合、様々な理由が考えられます。エラーメッセージが表示されることもあれば、途中で進行が止まってしまうこともあります。

1. パソコンの管理者権限が足りない

これは、MSIインストーラー版(マイクロソフトのウェブサイトからダウンロードするインストーラー版)のPADをインストールする際によくある原因です。

  • 原因: PADのインストールには、ローカルコンピューターの管理者権限が必要です。もし、現在ログインしているユーザーが管理者権限を持っていない場合、インストールが許可されずにエラーが発生します。
  • エラーメッセージの例: エラーコード:0x80070005 (アクセスが拒否されました) 、「管理者権限が必要です」といったメッセージ。

 

2. Windowsのシステム要件や環境が満たされていない

パソコンのOSのバージョンが古かったり、必要なシステムコンポーネントが不足していたりする場合です。

原因

  • サポート対象外のWindowsバージョン: Windows 8以前のOSを使用している。
  • .NET Framework が不足している: PADの動作に必要な.NET Frameworkのバージョンがインストールされていない、または破損している。
  • Windowsの更新が古い: Windows Updateが適用されておらず、必要なシステム変更が有効になっていない。再起動が必要な変更が保留されている場合も影響します。
  • サービスの起動失敗: インストール中にPower Automateに関連するWindowsサービス(例: Power Automate Windows ServiceUIFlowService)の起動に失敗している。イベントビューアーにエラーが記録されることがあります。

 

エラーメッセージの例: サービスが開始できませんでしたDLL 'uiflowsclient.dll' を読み込むことができませんSystem.DllNotFoundExceptionなど。

 

3. ネットワークやセキュリティソフトによるブロック

インターネットからのダウンロードや、インストール中の通信が、セキュリティ設定によって妨げられている場合です。

原因

  • インターネット接続の不安定さ: ダウンロード中にインターネット接続が切れたり、不安定になったりする。
  • ファイアウォールによるブロック: Windowsのファイアウォールや、会社が導入しているセキュリティ製品(ファイアウォール、プロキシサーバー)が、PADのインストーラーや、インストール中のマイクロソフトのサーバーへの通信をブロックしている。
  • アンチウイルスソフトの干渉: パソコンにインストールされているウイルス対策ソフトが、PADのインストールファイルを「脅威」と誤検知し、インストールを停止させている。

 

エラーメッセージの例: ネットワークエラーが発生しましたファイルのダウンロードに失敗しましたアクセスが拒否されました不明な発行元

 

4. 既存のインストールに関する問題や競合

以前のPADのインストールがうまくいかなかったり、関連する別のソフトと競合したりする場合です。

原因

  • 以前のインストールが不完全: 過去にPADのインストールを試みて失敗し、その時の残骸がシステムに残っているため、新しいインストールができない。
  • MSI版とストアアプリ版の競合: Power Automate Desktopには、マイクロソフトのウェブサイトからダウンロードするMSIインストーラー版と、Microsoft Store(マイクロソフト・ストア)からインストールするアプリ版の二種類が存在します。両方を同時にインストールしようとしたり、互換性のないバージョンが共存したりすることで、問題が発生することがあります(通常は推奨されません)。
  • 古いブラウザ拡張機能の残骸: 以前のPADのバージョンで使っていたブラウザ拡張機能が、新しいインストールと競合する。

 

エラーメッセージの例: 別のバージョンの製品が既にインストールされています競合するバージョンが存在します

5. インストーラーファイルの破損

ダウンロードしたPADのインストーラーファイル自体に問題がある場合です。

  • 原因: インストーラーのダウンロード中にデータが破損した、またはダウンロードが完全に終了していない。
  • エラーメッセージの例: ファイルが破損していますセットアップファイルを開けません

 

Power Automate Desktopが「インストールできない」時の具体的な対処法

PADのインストールがうまくいかない場合、以下の対処法を順番に試していくことが推奨されます。

対処法1:基本的な確認と再起動(まず試すべきこと)

  1. パソコンを再起動する:Windowsの変更が有効になっていなかったり、一時的なシステムリソースの問題でインストールがブロックされたりすることがあります。まずはパソコンを完全に再起動し、何も他のソフトを起動せずにもう一度インストールを試してみてください。
  2. インストーラーを「管理者として実行」する:ダウンロードしたPADのインストーラーファイル(Setup.Microsoft.PowerAutomate.exe)を右クリックし、「管理者として実行」を選択してください。ユーザーアカウント制御のダイアログが表示された場合は「はい」をクリックして許可します。これにより、管理者権限の不足が原因であれば解決します。
  3. インターネット接続を確認する:インターネットに安定して接続できているか確認してください。他のウェブサイトにアクセスできるか試してみるのも良いでしょう。不安定な場合は、Wi-Fiルーターの再起動や、有線LAN接続への切り替えを試してください。
  4. インストーラーファイルを再ダウンロードする:ダウンロードしたインストーラーファイルが破損している可能性もあります。マイクロソフトの公式サイトから、もう一度PADのインストーラーファイルをダウンロードし直し、ダウンロードが完全に終了したことを確認してから、その新しいファイルでインストールを試みてください。

対処法2:システム環境の見直しと調整

パソコンのシステム設定や環境に問題がある場合に試すべきことです。

  1. Windows Updateを実行し、OSを最新の状態にする:Windowsのスタートメニューから「設定」を開き、「更新とセキュリティ」または「Windows Update」に進み、利用可能な更新プログラムをすべてインストールし、パソコンを再起動します。最新のOSバージョンにすることで、PADの動作に必要なシステムコンポーネントが更新されることがあります。
  2. .NET Framework の状態を確認する:PADは.NET Frameworkに依存しています。Windowsのコントロールパネルから「プログラムと機能」→「Windowsの機能の有効化または無効化」で、.NET Framework 3.5や4.xが有効になっているか確認します。不足している場合は有効化します。最新バージョンのPADインストーラーは、必要な.NET Runtimeを自動でインストールするはずですが、念のため確認してみてください。
  3. 既存のPower Automate Desktopを完全にアンインストールする(もしインストール済みの場合):以前のインストールがうまくいかなかった場合や、異なるバージョンが競合している可能性がある場合は、一度完全にPADを削除し、クリーンな状態にしてから再インストールします。
    • Windowsのスタートメニューを右クリックし、「アプリと機能」または「設定」→「アプリ」→「アプリと機能」に進みます。
    • アプリの一覧から「Power Automate Desktop」を探して選択し、「アンインストール」をクリックします。
    • アンインストールが完了したら、パソコンを再起動し、再度インストーラーを実行してみてください。
    • 【注意】: ストアアプリ版とMSIインストーラー版の両方がインストールされている可能性がある場合は、両方をアンインストールしてから再インストールすることをおすすめします。

 

対処法3:ネットワークやセキュリティ設定の確認

セキュリティソフトやネットワークの設定が原因である場合に試すべきことです。

  1. 一時的にセキュリティソフト(アンチウイルス)を無効にする:パソコンにインストールされているウイルス対策ソフト(Windows Defender以外のサードパーティ製も含む)が、PADのインストーラーやインストール中のプロセスをブロックしている可能性があります。一時的にセキュリティソフトを無効にしてから、インストールを試してみてください。インストールが成功したら、すぐにセキュリティソフトを有効に戻しましょう。
  2. Windows Defender ファイアウォールの設定を確認する:Windowsのスタートメニューから「Windows Defender ファイアウォール」を検索して開きます。「Windows Defender ファイアウォールを介したアプリまたは機能を許可」を選択し、Power Automate Desktopに関連する項目が許可されているか確認します。あるいは、一時的にファイアウォールを無効にして試すことも考えられますが、これはセキュリティリスクを伴うため、インストール後すぐに元に戻すべきです。
  3. プロキシサーバーやネットワーク設定の確認(会社のパソコンの場合):会社のネットワーク環境でプロキシサーバーが設定されている場合、PADのインストールに必要なマイクロソフトのサーバーへの通信がブロックされている可能性があります。会社のIT部門やネットワーク管理者に連絡し、Power Automate Desktopのインストールに必要な通信(URLやポート)が許可されているか確認してもらいましょう。

 

対処法4:ブラウザの拡張機能を確認する

特定のブラウザ拡張機能がインストールプロセスに干渉するケースも稀にあります。

  1. ブラウザの拡張機能を一時的に無効にする:Webブラウザ(Chrome, Edgeなど)の拡張機能管理画面を開き、すべての拡張機能を一時的に無効にしてから、PADのインストールを試みてください。特に、広告ブロッカーやセキュリティ関連の拡張機能が干渉することがあります。インストールが成功したら、拡張機能を有効に戻し、問題が再発しないか確認しましょう。

 

上記を試しても解決しない場合:専門家への相談

上記で解説した様々な対処法を試してもPower Automate Desktopがインストールできない場合は、より専門的な調査が必要になる可能性があります。

  1. 会社のIT部門やシステム管理者に相談する:会社のパソコンを使用している場合は、必ずIT部門やシステム管理者に相談してください。彼らは、会社のネットワークポリシー、セキュリティ設定、グループポリシー、または特定のシステム環境に関する詳細な情報を持っており、問題解決のための適切なサポートを提供できるはずです。また、イベントビューアーのログを分析し、より詳細なエラー原因を特定することも可能です。
  2. マイクロソフトのサポートを利用する:もし個人で利用している場合や、会社のIT部門でも解決できない場合は、マイクロソフトの公式サポートに問い合わせることを検討してください。インストール時のエラーコードや、試した対処法を具体的に伝えると、スムーズなサポートを受けられます。

Power Automate Desktopが「インストールできない」という問題は、多くのユーザーが経験することですが、原因を特定し、適切な手順を踏むことで解決できることがほとんどです。諦めずに、一つずつ対処法を試してみてください。