SharePointのハブとは?何ですか?分かりやすく説明・解説

SharePointの「ハブ」って何?バラバラのサイトを一つにまとめる司令塔を徹底解説!

「会社のSharePointサイトが部署やプロジェクトごとにたくさんあって、どこに何があるか分かりにくい…」「各サイトのデザインがバラバラで、統一感がない」「全社のニュースや情報をまとめて見たいのに、あちこち見に行かなければいけない…」

こんな風に感じたことはありませんか? SharePoint(シェアポイント)は、組織の情報を整理し、共同で作業を進めるためのとても便利な場所です。しかし、会社が大きくなるにつれて、部署ごとやプロジェクトごとにたくさんのSharePointサイトが作られ、まるでバラバラの建物が乱立しているように感じられることがあります。これでは、情報を見つけにくくなったり、会社の情報がどこにあるか迷子になってしまったりするかもしれません。


SharePointの「ハブ」ってどんなもの?バラバラのサイトをまとめる司令塔

SharePointの「ハブ」サイトとは、特定のテーマや目的(例えば、事業部、地域、大規模なプロジェクトなど)に基づいて作られた、複数のSharePointサイトを論理的に結びつけ、それらをまとめて管理するための「中心となるサイト」のことです。これは、会社全体や特定の部門の情報を、より分かりやすく、そして使いやすくするための仕組みだと考えてみてください。

 

複数のサイトを結びつける「論理的な親」

従来のSharePointでは、サイトを階層化する際に「サブサイト」という物理的な仕組みが使われることがありました。しかし、ハブサイトは、物理的に親子の関係を作るのではなく、複数の独立したサイトを、あたかも一つの大きなまとまりであるかのように「論理的に関連付け」ます。これは、物理的な建物を移動させることなく、地図上で特定のテーマに沿って建物をグループ化するようなイメージです。例えば、一つの事業部に属する複数の部署サイトや、関連する複数のプロジェクトサイトを、一つのハブサイトの下に関連付けることができます。

 

サイトの集合体を見やすくする「玄関口」

ハブサイトは、関連付けられたサイト群の「玄関口」のような役割を果たします。ハブサイトにアクセスすれば、そのテーマに関連する全てのサイトの最新情報や活動状況をまとめて確認できるため、利用者が個々のサイトを一つずつ巡回する手間を省くことができます。これにより、必要な情報へのアクセスが格段にスムーズになります。

 

組織の情報構造を整理する大切な機能

ハブサイトは、情報が散乱しがちな大規模な組織において、情報の「整理整頓」と「見える化」を促進する大切な機能です。例えば、営業部門全体に関するハブサイトを作れば、その下に各地域の営業所サイトや、製品ごとの営業プロジェクトサイトなどを関連付け、部門全体の情報を一元的に管理できるようになります。これは、社員が会社全体の情報構造を理解し、必要な情報に迷わずたどり着くための手助けとなります。


 

ハブサイトを使うと何が便利になるの?その大きなメリット

SharePointのハブサイトを使うことには、多くのメリットがあります。これらは、ユーザーの利便性を高めるだけでなく、管理者の運用負荷を軽減し、組織全体の情報共有を効率化することに繋がります。

統一されたデザインで分かりやすくなる

ハブサイトに設定された共通のテーマ(色、ロゴ、フォントなど)は、関連付けられたすべてのサイトに自動的に適用されます。これにより、複数のサイト間を移動してもデザインが統一されているため、ユーザーは「同じ系列のサイト群を見ている」という一体感を持つことができ、サイト間の移動時に迷いにくくなります。会社全体のブランドイメージや部門の統一感を、デジタル空間でも表現できるのです。

 

共通のナビゲーションで迷わない

ハブサイトには、共通のナビゲーションバー(メニュー)を設定することができます。この共通ナビゲーションは、関連付けられたすべてのサイトの上部に表示されます。これにより、ユーザーはどのサイトにいても、ハブサイト内の他の関連サイトへ簡単に移動できるようになります。例えば、全社ポータルをハブサイトにし、そのナビゲーションに各事業部のサイトへのリンクを設定すれば、ユーザーは会社のどこからでも、他の部署のサイトへ瞬時にアクセスできるのです。これは、情報の横断的な探索を大きく助けます。

情報をまとめて検索できるから探しやすい

ハブサイトの検索機能は、そのハブサイト自身だけでなく、関連付けられたすべてのサイトのコンテンツ(ファイル、ページ、リストアイテムなど)をまとめて検索する範囲になります。これにより、ユーザーは情報を探す際に、個々のサイトを一つずつ検索する必要がなくなり、ハブサイトの検索窓から、関連する全ての情報の中から必要なものを効率的に探し出すことができます。権限管理も連携しており、ユーザーがアクセス権を持つコンテンツのみが検索結果に表示されるため、セキュリティも保たれます。

ニュースや活動が自動で集まってくる

ハブサイトのページに「ニュース」や「強調表示されたコンテンツ」といったWebパーツ(表示部品)を配置すると、関連付けられたすべてのサイトで公開されたニュース記事や、更新された重要なコンテンツ、イベントなどが自動的に集約されて表示されます。ハブサイトを見れば、関連するサイトの最新の活動状況が一覧できるため、わざわざ各サイトを訪問しなくても、重要な情報を見逃す心配が少なくなります。これは、部門全体の活動を俯瞰したり、大規模プロジェクトの進捗をまとめて確認したりするのに非常に便利です。

ハブサイトはどんな時に役立つ?活用例

ハブサイトは、特定のテーマや組織の構造に合わせて様々な場面で活用することができます。

事業部や部門のポータルサイトとして

複数の部署が協力して一つの事業を運営している場合、その事業部全体を統括するハブサイトを作成できます。そのハブサイトの下に、各部署(例:営業部、開発部、マーケティング部)の個別サイトや、共有資料サイトなどを関連付けます。ハブサイトには、事業部全体のお知らせや共通の目標、事業部の共通規定などを表示し、各部署の最新ニュースも集約表示させることができます。これにより、事業部全体の連携を強化し、情報の一元管理を促進します。

大規模プロジェクトの管理拠点として

複数のチームや、外部の協力会社が関わるような大規模なプロジェクトでは、プロジェクト全体を管理するハブサイトを作成することが非常に有効です。そのハブサイトの下に、フェーズごと(例:企画フェーズサイト、開発フェーズサイト)や、チームごと(例:フロントエンドチームサイト、バックエンドチームサイト)の個別プロジェクトサイトを関連付けます。ハブサイトでは、プロジェクト全体の進捗ダッシュボードや、全体のお知らせ、共有ドキュメントへのリンクなどを配置し、各チームの活動をまとめて把握できるようになります。これにより、プロジェクト全体の進捗状況が可視化され、ボトルネックの早期発見につながります。

 

地域ごとの情報集約ポイントとして

複数の支店や営業所が全国に点在している企業では、地域ごとの情報集約ポイントとしてハブサイトを活用できます。例えば、「関東地区ハブサイト」を作成し、その下に東京支店、横浜支店、埼玉支店などの個別サイトを関連付けます。ハブサイトには、地域全体のお知らせや、共通の営業戦略、地域限定のイベントなどを集約し、各支店からのニュースや活動状況をまとめて表示できます。これにより、地域全体の連携と情報共有がスムーズになります。

 

特定のテーマを深掘りする情報源として

特定の技術分野、製品ライン、あるいは社内活動(例:ボランティア活動、社員クラブ)など、共通のテーマを持つ情報を集約するためにもハブサイトは役立ちます。例えば、「AI研究ハブサイト」を作成し、その下にAI関連の各プロジェクトサイトや、研究論文をまとめたドキュメントライブラリ専用サイトなどを関連付けます。ハブサイトには、最新の研究ニュースや関連イベント、共有ドキュメントへのリンクなどを配置し、関連情報を一元的に提供することで、社員がそのテーマに関する情報を効率的に学習・共有できる環境を整えられます。


 

ハブサイトの作り方と関連付け方

ハブサイトは、通常のSharePointサイトを一つ選び、それを「ハブサイトとして登録」する形で作成します。そして、他のサイトをそのハブサイトに「関連付ける」ことで、論理的なまとまりが生まれます。

 

まずは「普通の」SharePointサイトを用意する

最初に、ハブサイトの中心となる普通のSharePointサイトを一つ作成します。これは、コミュニケーションサイトでもチームサイトでも構いません。例えば、「〇〇事業部ポータル」という名前のサイトを新しく作成します。このサイトが、後でハブサイトの司令塔となります。

 

作ったサイトを「ハブサイトとして登録」する

ハブサイトの登録は、SharePointの全体を管理する管理者(通常はIT部門の担当者)が行います。

  1. SharePoint管理センター(ウェブブラウザでアクセスします)を開きます。
  2. 左側のナビゲーションメニューから「サイト」を展開し、「アクティブなサイト」を選択します。
  3. ハブサイトにしたい通常のSharePointサイト(例:「〇〇事業部ポータル」)を選択します。
  4. 画面上部のメニューにある「ハブ」というボタンをクリックし、「ハブサイトとして登録」を選択します。
  5. ハブサイトの名前(例:「〇〇事業部ハブ」)を設定し、サイトをこのハブに関連付けることを許可するユーザー(管理者)を設定して、「登録」ボタンをクリックします。これで、そのサイトがハブサイトとしての機能を持つようになります。

 

他のサイトをハブサイトに「関連付ける」

ハブサイトとして登録されたサイトに、他の通常のSharePointサイトを関連付けていきます。これは、各サイトの所有者が行うか、管理者がまとめて行うことも可能です。

  1. 関連付けたいSharePointサイト(例:「営業部サイト」「開発部サイト」など)にアクセスします。
  2. サイトの右上にある歯車アイコン(設定)をクリックし、「サイト情報」を選択します。
  3. 「ハブサイトの関連付け」という欄があるので、ドロップダウンメニューから、関連付けたいハブサイトの名前(例:「〇〇事業部ハブ」)を選択します。
  4. 「保存」ボタンをクリックします。これで、そのサイトがハブサイトに関連付けられ、ハブサイトのデザインや共通ナビゲーションを継承し、コンテンツもハブサイトに集約表示されるようになります。

 

ハブサイトをさらに活用するためのヒント

ハブサイトを効果的に運用するために、いくつかのヒントがあります。

共通ナビゲーションをしっかり設定する

ハブサイトの中心となる共通ナビゲーションは、関連付けられたサイト間をスムーズに移動するために非常に重要です。ハブサイトの管理者として、このナビゲーションを分かりやすく、使いやすいように計画し、設定しましょう。例えば、主要な事業部のサイト、よく使う共有ドキュメントライブラリへのリンクなどをここに配置します。

 

ニュースやコンテンツのWebパーツを配置する

ハブサイトのトップページには、「ニュース」Webパーツや「強調表示されたコンテンツ」Webパーツを積極的に配置しましょう。「ハブ内のすべてのサイトのニュース」を表示する設定にすれば、関連付けられたサイトからの最新情報が自動的に集約されて表示されるようになります。これにより、ユーザーはハブサイトを見るだけで、関連する全ての活動を把握できるようになります。

 

サイトの権限はハブサイトに影響しない

ハブサイトとサイトの関連付けは、サイトのアクセス権限には影響しません。つまり、ハブサイトに関連付けられたからといって、そのサイトのコンテンツがハブサイトのメンバー全員に見えるようになるわけではありません。あくまで、ユーザーがアクセス権限を持つコンテンツのみが表示されます。そのため、ハブサイトと関連付けられたサイトのユーザーが、ハブサイトのコンテンツにアクセスできるように、ハブサイトのアクセス権限も適切に設定する必要があります。

 

必要に応じて「承認フロー」を設定する

ハブサイトによっては、サイトをハブに関連付ける際に承認が必要なように設定することもできます。これは、関連付けを管理者がコントロールしたい場合に役立ちます。SharePoint管理センターの「ハブ」設定で、関連付けの承認フローを設定することが可能です。


まとめ

SharePointの「ハブ」サイトは、バラバラになりがちな複数のSharePointサイトを論理的に結びつけ、共通のナビゲーションやデザイン、集約された情報を利用できるようにする、非常に強力な機能です。

これを活用することで、ユーザーは必要な情報を見つけやすくなり、企業の情報共有はより効率的で統一感のあるものになります。まるで、たくさんの小道が入り組んだ場所から、分かりやすく整備された「情報の大通り」を作り出すようなものです。