SharePointの「項目の更新」をトリガーにPower Automateを動かす方法:自動化で業務効率アップ!
「SharePointのリストで、担当者がステータスを『完了』に更新したら、自動で関係者に通知を送りたいな」「ドキュメントライブラリのファイルのプロパティ(列)が変更されたら、別のシステムにその情報を連携させたいんだけど、どうすればいいの?」
こんな風に感じたことはありませんか? SharePoint(シェアポイント)で情報を管理していると、特定の項目が更新されたことをきっかけに、様々な自動処理を実行したくなることがありますよね。手動で確認して次のアクションに移るのは手間がかかりますし、見落としのリスクもあります。
Microsoft Power Automate(パワー・オートメイト)を使えば、SharePointのリストアイテム(項目)やファイルのプロパティが更新されたことをトリガー(きっかけ)にして、自動的に一連の処理を実行するフローを簡単に作成できます。これにより、業務の効率化と自動化を大きく進めることができます。
「項目の更新」をトリガーにするとは?そのメリット
Power Automateの「項目の更新」トリガーは、SharePointのリストやドキュメントライブラリに保存されているデータ(項目やファイル)のいずれかの列(プロパティ)が変更されたときに、自動的にPower Automateのフローを実行開始する設定のことです。
どんな時に便利?
- ステータス変更時の通知: タスクリストで「ステータス」列が「進行中」から「完了」に変わったら、担当者やマネージャーに自動でメール通知する。
- 承認フローの開始: 申請リストで「承認状況」列が「承認待ち」に更新されたら、承認者への承認依頼を自動で送る。
- メタデータ変更時の連携: ドキュメントライブラリでファイルの「部署名」や「プロジェクト名」などのプロパティが変更されたら、その情報を別のシステムに自動で連携する。
- データクリーンアップ: 特定の列が空白から値が入力されたら、自動で別の列に日付を記録する。
メリット
- 自動化による効率化: 手動での確認や連絡の手間がなくなり、時間を節約できます。
- ヒューマンエラーの削減: 人為的なミスによる見落としや処理忘れを防ぎます。
- リアルタイムな対応: 更新を検知してすぐに次のアクションを実行できるため、業務のスピードが向上します。
- 一貫性の確保: 常に同じルールに基づいて処理が実行されるため、データやプロセスの整合性を保てます。
Power Automateで「項目の更新」をトリガーにする設定方法
SharePointのリストアイテムの更新をトリガーにする場合と、ドキュメントライブラリのファイルのプロパティ更新をトリガーにする場合で、選択するトリガーが少し異なります。
ステップ1:Power Automateで新しいフローを作成する
- Power Automateにサインインします。ウェブブラウザでPower Automate(https://www.google.com/search?q=make.powerautomate.com)にアクセスし、あなたのMicrosoft 365アカウントでサインインします。
- 「作成」から「自動化したクラウド フロー」を選択します。これは、特定のイベント(今回の場合は「項目の更新」)が発生したときに自動的に実行されるフローを作成するためのものです。
- フロー名を設定し、トリガーを選択します。
- フローに分かりやすい名前を付けます(例: 「SharePointリスト項目更新時通知」)。
- トリガーの検索ボックスに「SharePoint」と入力します。
ステップ2:適切なSharePointトリガーを選択する
ここで、更新を検知したい対象(リストの項目か、ドキュメントライブラリのファイルか)によって、選択するトリガーが変わります。
【A】SharePointリストの「項目」の更新をトリガーにする場合
リストの各行(アイテム)の列の値が更新されたことを検知したい場合は、以下のトリガーを選択します。
- 「項目が変更されたとき (SharePoint)」このトリガーを選択したら、以下の情報を設定します。
- サイトのアドレス: 更新を検知したいSharePointサイトのURLを選択または入力します。
- リスト名: サイト内のどのリストの更新を検知したいかを選択します。
【B】SharePointドキュメントライブラリの「ファイルプロパティ」の更新をトリガーにする場合
ドキュメントライブラリ内のファイル自体(Word、Excel、PDFなど)のプロパティ(列)が変更されたことを検知したい場合は、以下のトリガーを選択します。
- 「ファイルが作成または変更されたとき (プロパティのみ) (SharePoint)」このトリガーを選択したら、以下の情報を設定します。
- サイトのアドレス: 更新を検知したいSharePointサイトのURLを選択または入力します。
- ライブラリ名: サイト内のどのドキュメントライブラリの更新を検知したいかを選択します。
- フォルダー: (オプション)特定のフォルダー内のファイルプロパティの更新のみを検知したい場合に指定します。指定しない場合は、ライブラリ全体が対象になります。
【注意点】: このトリガーは「プロパティのみ」とあるように、ファイルの内容そのものが変更された場合(例: Word文書を開いて文字を書き換えて保存した場合)にはトリガーされません。ファイルに紐づく列(メタデータ)の値が変更された場合にのみトリガーされます。ファイルの内容変更も検知したい場合は、次の「ファイルが変更されたとき」トリガーを検討する必要があります。
【C】SharePointドキュメントライブラリの「ファイル内容」の更新をトリガーにする場合
ファイルの内容そのもの(例: Word文書の本文、Excelのセル値など)が変更されたことを検知したい場合は、以下のトリガーを選択します。
- 「ファイルが変更されたとき (SharePoint)」このトリガーを選択したら、以下の情報を設定します。
- サイトのアドレス: 更新を検知したいSharePointサイトのURLを選択または入力します。
- フォルダー: サイト内のどのドキュメントライブラリ、およびその中のフォルダーの更新を検知したいかを選択します。
【注意点】: このトリガーは、ファイルの内容が変更された場合にトリガーされます。ファイルのプロパティ(列)のみが変更された場合にはトリガーされないことがあります。どちらの変更も検知したい場合は、「ファイルが作成または変更されたとき (プロパティのみ)」とこのトリガーを組み合わせるか、状況に応じて選択してください。
ステップ3:アクションを追加する
トリガーの設定が完了したら、「新しいステップ」を追加して、更新が検知されたときに実行したいアクションを設定します。
例えば、以下のようなアクションが考えられます。
- メールの送信: 「Outlook」コネクタの「メールの送信 (V2)」アクションを使って、指定した宛先に通知メールを送ります。メールの件名や本文には、トリガーから取得できる「動的なコンテンツ」(例: 更新された項目のタイトル、変更者、更新日時など)を挿入できます。
- Teamsへのメッセージ投稿: 「Microsoft Teams」コネクタの「チャネルにメッセージを投稿する」アクションを使って、特定のTeamsチャネルに通知メッセージを送ります。
- 条件分岐: 「条件」コントロールを使って、「もし『ステータス』列が『完了』になったら」といった条件を設定し、その条件が満たされた場合にのみ特定のアクションを実行するようにします。
- SharePointの別の項目を更新: 「SharePoint」コネクタの「項目の更新」アクションを使って、別のリストやライブラリの項目を自動で更新します。
ステップ4:フローを保存し、テストする
- フローの作成が完了したら、画面右上の「保存」をクリックしてフローを保存します。
- フローが正しく動作するか確認するため、「テスト」機能を利用します。手動テストを選択し、実際にSharePointの対象リストやライブラリで項目やファイルを更新してみてください。フローが正常に実行され、意図したアクション(例: 通知メールの受信)が行われるかを確認します。
設定時のポイントと注意点
- トリガーの選択: 目的(リストの項目か、ファイルのプロパティか、ファイルの内容か)に応じて、適切なトリガーを選択することが重要です。
- 動的なコンテンツの活用: トリガーから取得できる「動的なコンテンツ」(例:
Title、Modified by DisplayName、Modifiedなど)をアクションのステップで活用することで、より具体的で役立つ通知や処理が可能です。 - 条件分岐の利用: 特定の条件を満たした場合にのみアクションを実行したい場合は、「条件」コントロールを積極的に活用してください。例えば、「『ステータス』列の値が『完了』と等しい場合」といった条件を設定できます。
- テストの実施: フローを公開する前に、必ずテストを実行して、期待通りに動作することを確認してください。
- 実行履歴の確認: フローが実行されたかどうか、エラーが発生していないかなどは、Power Automateのフローの「実行履歴」で確認できます。

