SharePoint|グループが削除される原因・改善方法を分かりやすく説明

SharePointの「グループ」が消えた!原因と解決策を徹底解説:アクセス権管理のトラブルを乗り越えよう!

 

「SharePoint(シェアポイント)で設定していたはずのグループが、いつの間にかなくなってしまっているんだけど、どういうこと?」「アクセス権限を管理していたグループが消えちゃったから、メンバーがファイルにアクセスできなくて困るな…どうすれば元に戻せるの?」

こんな風に感じたことはありませんか? SharePointの「グループ」は、サイトやファイルへのアクセス権限をまとめて管理する上で、非常に大切な役割を果たします。グループにメンバーを追加したり削除したりするだけで、権限の管理がぐんと楽になるからです。しかし、その大切なグループが何らかの理由で削除されてしまうと、グループに属していたメンバーが突然ファイルにアクセスできなくなったり、システム管理者が権限の再設定に追われたりする、といった大きな問題に直面することがあります。

SharePointのグループが削除される原因はいくつか考えられますが、その多くは特定でき、適切な対処法を知っていれば、比較的簡単に解決できます。これは、グループの種類、削除された経緯、あるいはMicrosoft 365(マイクロソフト・サンロクゴ)全体の設定によるものかもしれません。


 

SharePointの「グループ」ってどんなもの?種類と役割を理解する

SharePointにおける「グループ」は、サイトやファイルへのアクセス許可を、個々のユーザーに直接付与するのではなく、複数のユーザーをまとめて管理するための「まとまり」です。これにより、権限の管理が非常に効率的になります。

SharePointでは、主に以下の3種類のグループが関連してきます。

1.1. SharePointグループ(サイト内での権限管理の主役)

これは、特定のSharePointサイトの中で、そのサイトのアクセス許可を管理するために作られるグループです。例えば、新しいSharePointサイトを作ると、自動的に「サイト所有者」「サイトメンバー」「サイト閲覧者」といったSharePointグループが作成されます。これらのグループにユーザーを追加することで、そのサイト内のファイルや情報へのアクセス権限をまとめて与えることができます。SharePointのサイト設定から直接管理できるグループです。

1.2. Microsoft 365グループ(TeamsやOutlookなどと連携するグループ)

Microsoft 365グループ」は、SharePointだけでなく、Teams(チームズ)、Outlook(アウトルック)グループ、Planner(プランナー)など、Microsoft 365の様々なサービスやツールにまたがって利用される「共通のまとまり」です。Teamsで新しい「チーム」を作成すると、その裏側で自動的にこのMicrosoft 365グループが一つ作成されます。このグループにメンバーを追加すると、自動的にそのチームが持つSharePointサイトへのアクセス権も付与されます。つまり、Teamsのチームの削除は、このMicrosoft 365グループの削除に繋がり、それがSharePointサイトの削除にも影響を与えます。

1.3. セキュリティグループ(Azure ADグループ:会社全体のユーザーのまとめ)

セキュリティグループ」は、会社のMicrosoft Entra ID(マイクロソフト・アントラ・アイディー、旧Azure AD:アジュール・エーディー)という、会社全体のユーザーやグループを管理するシステムで作られるグループです。このセキュリティグループをSharePointのアクセス許可に利用することができます。例えば、営業部のセキュリティグループをSharePointサイトの「メンバー」グループに追加すれば、営業部の全社員がそのサイトにアクセスできるようになります。これは、会社全体でユーザーとグループを一元管理している場合に、特に効率的な管理方法となります。


 

SharePointの「グループ」が削除される主な原因

SharePointのグループが削除される場合、様々な理由が考えられます。意図しない削除を防ぐためには、その原因を知ることが大切です。

1. 意図的な、または誤った「手動削除」(最も多い原因)

  1. SharePointグループの場合:サイトの「フルコントロール」権限や「デザイン」権限を持つサイト所有者や管理者が、SharePointサイトの設定から、グループを削除してしまった。これは、不要なグループを整理する目的で行われることもありますが、誤って必要なグループを削除してしまうこともあります。
  2. Microsoft 365グループの場合:グループの所有者(オーナー)が、Teamsアプリ、Outlookグループ、またはMicrosoft 365管理センターから、そのMicrosoft 365グループを削除してしまった。これは、例えば「使わなくなったTeamsのチームを削除した」という操作が、裏側で紐づくMicrosoft 365グループの削除、ひいてはそのグループが持っていたSharePointサイトや関連するSharePointグループの削除に繋がります。
  3. セキュリティグループの場合:会社のActive Directory(またはMicrosoft Entra ID)の管理者が、そのセキュリティグループを削除してしまった。

 

エラーメッセージの例

グループ自体が消えるため、特定のエラーメッセージは出ず、アクセスできなくなる。

グループの削除時に「このグループを削除してもよろしいですか?」といった確認メッセージは表示されます。

 

2. グループの「有効期限ポリシー」による自動削除

Microsoft 365グループには、特定のポリシーが設定されている場合があります。

会社のMicrosoft 365管理者が、Microsoft 365グループに対して「有効期限ポリシー」を設定しており、グループが一定期間活動がない場合に、自動的に削除されるようにしている。例えば、90日間活動がないグループは自動で削除される、といった設定です。削除される前にグループの所有者には通知が行き、更新を促されますが、所有者が気づかないと削除されてしまいます。

エラーメッセージの例

グループ自体が消えるため、特定のエラーメッセージは出ず、アクセスできなくなる。

 

3. グループが紐づく「親のリソース」の削除

グループが他の主要なMicrosoft 365リソースに紐づいている場合、そのリソースの削除がグループの削除に繋がることがあります。

  • Teamsのチームが削除された: Teamsのチームを削除すると、そのチームに紐づくMicrosoft 365グループ、そしてそのMicrosoft 365グループに紐づくSharePointサイト(とその中のSharePointグループ)もすべて削除されます。
  • Microsoft 365グループ自体が削除された: Outlookグループなど、Teams以外の方法で作成されたMicrosoft 365グループが削除された場合、それに紐づくSharePointサイトやSharePointグループも削除されます。

エラーメッセージの例

グループ自体が消えるため、特定のエラーメッセージは出ず、アクセスできなくなる。

 

4. 自動化されたスクリプトやフローによる誤削除

ごく稀ですが、PowerShell(パワーシェル)スクリプトやPower Automate(パワー・オートメイト)のフロー、またはサードパーティ製の管理ツールが誤動作し、グループを削除してしまう場合があります。

  • 不適切な条件で設定されたPowerShellスクリプトが、削除対象ではないグループを誤って削除した。
  • Power Automateフローで、グループを削除するアクションが意図しないグループに適用されてしまった。

エラーメッセージの例:

グループが消えるため、特定のエラーメッセージは出ないが、監査ログには操作記録が残る。

 

5. ディレクトリ同期の問題(オンプレミスActive Directory連携時)

会社がオンプレミスのActive DirectoryとMicrosoft Entra ID(クラウドのユーザー管理システム)を同期している場合、同期の問題でグループが削除されることがあります。

原因

オンプレミスのActive Directoryでグループが削除された、または同期の構成に問題が生じたため、Microsoft Entra ID上のグループが同期解除され、削除されてしまった。


消えたグループを「復元」する方法

SharePointのグループが削除されてしまった場合でも、グループの種類や削除からの経過時間によって、復元できる可能性があります。

1. Microsoft 365グループの復元(削除後30日以内)

これが最も復元しやすいケースです。Teamsのチームの削除や、OutlookからのMicrosoft 365グループの削除は、通常「論理的な削除」という状態になり、削除後30日間はMicrosoft 365管理センターから復元できます。復元すると、紐づいていたSharePointサイトや、その中のSharePointグループ、ファイルなども一緒に戻ってきます。

やり方(Microsoft 365管理者向け)

  1. ウェブブラウザでMicrosoft 365管理センター(https://www.google.com/search?q=admin.microsoft.com)にアクセスし、管理者アカウントでサインインします。
  2. 左側のメニューで「グループ」を展開し、「削除済みグループ」を選択します。
  3. 削除されたMicrosoft 365グループが一覧で表示されますので、復元したいグループを選択し、画面上部の「グループを復元」ボタンをクリックします。
  4. 復元が完了するまでしばらく待ちます。復元後、グループのメンバーやSharePointサイトが利用可能になるまで時間がかかる場合があります。

 

2. SharePointグループの復元(Microsoft 365グループに紐づかない場合)

SharePointグループ自体を直接削除した場合(Microsoft 365グループに紐づかないクラシックサイトのグループなど)の復元は、Microsoft 365管理センターからは直接できません。

  • 監査ログで削除者を確認する:まず、Microsoft Purview コンプライアンス ポータルの「監査」ログで、誰がいつそのSharePointグループを削除したかを確認します。
  • 削除者またはサイト所有者に再作成を依頼する:もし、グループの定義が分かっていれば、サイト所有者が手動で同じ名前のSharePointグループを再作成し、再度メンバーを追加していくことになります。完全な復元は難しく、再構築に近い形になります。

 

3. セキュリティグループの復元

セキュリティグループが削除された場合の復元は、Microsoft Entra ID(旧Azure AD)の管理者が行います。

やり方(Microsoft Entra ID管理者向け):Microsoft Entra 管理センター(https://www.google.com/search?q=portal.azure.com)から、削除されたグループを管理し、復元できる場合があります。削除から30日間が復元可能な期間となることが一般的です。


グループ消失を「防ぐ」ための「大切なポイント」

グループが消えてしまう問題は、管理の複雑さやヒューマンエラー、設定ミスによって発生します。これを未然に防ぎ、グループ管理をより安全にするためには、以下のベストプラクティスを実践することが非常に重要です。

 

1. グループの「所有者」を複数設定する

Microsoft 365グループやTeamsのチームには、必ず複数の所有者(オーナー)を設定しておきましょう。これにより、一人の所有者が退職したり、誤ってグループを削除してしまったりした場合でも、他の所有者が復元操作を行ったり、グループを管理したりできるようになります。所有者が不在になると、グループが「所有者なし」(オーファン)状態になり、管理不能になるリスクがあります。

 

2. グループの削除ポリシーと手順を社内で周知する

グループを削除する際の明確な社内ルールや手順を作成し、グループの所有者全員に周知徹底しましょう。

  • Microsoft 365グループの削除は、そのグループに紐づくSharePointサイトやファイルも削除することになる」という点を特に強調します。
  • 削除の前に、必ずグループ内のファイルや情報を確認し、必要なものは別の場所に移動したり、バックアップを取ったりするよう促します。

3. 「Microsoft 365グループの有効期限ポリシー」を適切に設定・管理する(管理者向け)

グループの自動削除を防ぐために、管理者が「有効期限ポリシー」を適切に設定し、運用することが重要です。

  • 設定方法: Microsoft 365管理センターで、有効期限ポリシーを設定します。
  • 所有者への通知: ポリシーによってグループが削除される前に、所有者に更新の通知が自動的に送られるため、所有者がこの通知を見落とさないように注意喚起することが大切です。活動を検知して自動でグループを更新する仕組みを検討することもできます。

4. 定期的な「グループの監査」と「棚卸し」を行う

使用されていない、あるいは所有者が不明なグループがないか、定期的に確認する習慣をつけましょう。

  • 方法: Microsoft 365管理センターの「グループ」セクションで、使用状況レポートを確認したり、所有者のいないグループを検索したりできます。
  • 対策: 長期間活動のないグループは、所有者に確認を取り、不要であれば計画的にアーカイブまたは削除します。

5. サイト作成やグループ作成の権限を適切に管理する

会社によっては、ユーザーが自由にMicrosoft 365グループを作成できる権限を制限し、サイトやグループの作成は特定の担当部署(IT部門など)を経由するプロセスを導入することもあります。これにより、無秩序なグループの乱立を防ぎ、管理を容易にできます。

 

6. 「監査ログ」を活用して削除履歴を追跡する

グループが意図せず削除された場合、Microsoft Purview コンプライアンス ポータルで「監査ログ」を検索することで、誰が、いつ、どのようにグループを削除したかという詳細な記録を確認できます。これにより、原因究明を迅速に行えます。


SharePointのグループが削除される問題は、ヒューマンエラー、管理設定、または他のMicrosoft 365サービスとの連携に起因することが多いです。上記で解説した原因と対処法を理解し、特にグループの所有者を複数設定すること削除の影響を理解し手順を周知すること、そして定期的な監査を行うことが、グループの消失を防ぎ、アクセス権管理を安定させるための鍵となります。