SharePoint|記憶域領域が不足していますの原因・改善方法を分かりやすく説明

SharePointで「容量がいっぱい!」となる原因と解決策:「記憶域領域が不足しています」エラーを徹底解説!

 

「SharePoint(シェアポイント)にファイルをアップロードしようとしたら、『記憶域領域が不足しています』ってエラーが出てしまって困ったな…」「新しいプロジェクトのサイトを作りたいのに、容量がないって言われたんだけど、どうすればいいの?仕事が進まなくて困るな…」

こんな風に感じたことはありませんか? SharePointは、会社の大切なファイルをたくさん保管し、共同作業を進めるための便利な場所ですが、その「保管できる量」には限りがあります。いざファイルを追加したり、新しいサイトを作ろうとした際に、「記憶域領域が不足しています」というメッセージが表示されると、どこに問題があるのか分からず、非常に困惑してしまうかもしれません。このエラーは、SharePointに割り当てられた「保管できる場所の広さ」(ストレージ容量)が、もう足りないことを明確に示しています。

SharePointで「記憶域領域が不足しています」となる原因はいくつか考えられますが、その多くは特定でき、適切な対処法を知っていれば、比較的簡単に解決できます。これは、ファイルが多すぎたり、古いデータが残りすぎていたり、あるいは会社全体の容量が足りなくなっていたりすることによるものかもしれません。


 

「記憶域領域が不足しています」ってどんな意味?「保管場所がいっぱい」のサイン

SharePointでファイルを追加したり、サイトを作成したりしようとした際に表示される「記憶域領域が不足しています」というエラーメッセージは、その名の通り、SharePointに割り当てられている「データやファイルを保存するためのスペース(ストレージ容量)」が、もう足りなくなってしまったことを意味します。

 

なぜ「保管場所がいっぱい」になるのか?その背景

SharePoint Online(シェアポイント・オンライン)のようなクラウドサービスであっても、利用できるストレージ容量には限りがあります。これは、マイクロソフトがリソースを効率的に管理し、利用者ごとのサービス品質を維持するため、そしてコストを最適化するために、各テナント(あなたの会社が契約しているMicrosoft 365全体)や、個々のSharePointサイトにストレージ容量の上限を設けているからです。

  • テナント全体のクォータ(上限):あなたの会社全体がMicrosoft 365の契約で利用できるSharePointの総ストレージ容量には上限があります。これは、契約しているユーザー数やプランによって決まります。
  • サイトコレクションのクォータ(上限):SharePointの各サイト(例えば「営業部サイト」や「プロジェクトAサイト」など)は、「サイトコレクション」という単位で管理されており、それぞれに割り当てられるストレージ容量の上限が設定されています。この個々のサイトの容量がいっぱいになることもあります。
  • OneDrive for Business:OneDrive(ワンドライブ)もSharePointの技術基盤上にありますが、「記憶域領域が不足しています」というエラーは、通常、個人のOneDriveではなく、SharePointの共有サイトの容量不足を示す場合が多いです。

このエラーが出たということは、あなたの会社が使っているSharePointの「デジタルな保管庫」のどこかが、もう新しいファイルを受け入れられない状態になっている、というサインなのです。


「記憶域領域が不足しています」が起きる主な原因

SharePointで「記憶域領域が不足しています」となる場合、様々な理由が考えられます。エラーメッセージは明確ですが、その背景にある具体的な原因はいくつかありますので、一つずつ確認していくことが大切です。

 

1. 大量のファイルや大容量のファイルが保存されている(最も多い原因)

これは、SharePointの容量不足の最も一般的で、かつ中心的な原因です。

原因

  1. ファイル数が非常に多い:ドキュメントライブラリやフォルダーに、画像ファイルや小さな文書ファイルなどが数万、数十万といった非常に大量に保存されている。
  2. 個々のファイルサイズが大きい:動画ファイル、CADデータ、高解像度の画像、大規模なデータベースファイルなど、一つ一つのファイルのサイズが非常に大きいものが多数保存されている。
  3. 古いファイルが削除されずに残っている:プロジェクトが終了したり、情報が古くなったりしたファイルが、SharePointから削除されずに残り続けている。

 

エラーメッセージの例

  • 記憶域領域が不足しています。
  • Not enough storage space.
  • The storage limit for this site has been exceeded.

 

2. ファイルの「バージョン履歴」が肥大化している

SharePointのドキュメントライブラリには、ファイルの変更履歴を自動的に保存する「バージョン管理」機能があります。これは便利な機能ですが、設定によっては大量のストレージを消費します。

原因

  • 頻繁に更新される大容量のファイル(例: 数十MBのExcelファイルやPowerPointファイル)に対して、バージョン履歴の保存数が非常に多く設定されている(例: 無制限、または数千バージョン)。
  • 各バージョンの変更点がわずかであっても、すべてのバージョンが保存されるため、最終的な合計容量が非常に大きくなる。

 

エラーメッセージの例

ファイルアップロード時や編集保存時に発生。

 

3. 「ごみ箱」の中に削除されたファイルが残っている

SharePointでファイルやフォルダーを削除しても、それらはすぐに完全に消えるわけではありません。まず「ごみ箱」に移動し、そこでもストレージ容量を消費し続けます。

原因

  • ユーザーが削除したファイルが、まだ「サイトのごみ箱」に残っている。
  • サイトのごみ箱から削除されたファイルが、さらに「サイトコレクションのごみ箱」(管理者のみアクセス可能)に残っている。
  • ごみ箱内のファイルもストレージ容量としてカウントされるため、大量の削除済みファイルが残っていると、それが容量不足の原因となることがあります。

 

4. 不要な「サイト」や「コンポーネント」が残っている

使われなくなったSharePointサイトや、その中のリソースが残っている場合です。

原因

  • 過去のプロジェクトで作成されたが、もう使われていないSharePointサイトが多数存在し、そのサイトが持つデータが容量を消費している。
  • 開発段階で作成されたテスト用のサイトや、機能検証用に使われた一時的なサイトが削除されずに残っている。

エラーメッセージの例

新しいサイトを作成しようとした際に表示されることが多い。

 

5. Microsoft 365の「契約プラン」のストレージ容量が足りない

会社全体でMicrosoft 365の契約プランで利用できるSharePointの総ストレージ容量が、現在の利用状況に見合っていない場合です。

原因

  • 会社のMicrosoft 365の契約プランが、元々提供されるSharePointのストレージ容量が少ない、またはユーザー数が少ないため、基本容量が不足している。
  • 会社のデータが予想以上に増大し、現在の契約プランのストレージでは対応しきれなくなった。

エラーメッセージの例

サイト作成時や、容量を追加しようとした際に表示されることがある。

 

6. SharePoint Server(オンプレミス版)の場合の固有の原因

もし会社でSharePoint Server(自社サーバーで運用するSharePoint)を使っている場合、サーバー側の物理的なストレージが原因です。

原因

  • SharePointが使用するデータベースサーバーのディスク容量が不足している。
  • SharePointサーバーの物理ディスク容量が不足している。

エラーメッセージの例

SharePoint Onlineの場合と同じエラーが表示されるか、データベースエラーが表示されることもあります。


 

「記憶域領域が不足しています」の具体的な対処法

このエラーは、容量を「増やす」か「減らす」かの二つのアプローチで解決します。多くの場合は「減らす」アプローチが推奨されます。

対策1:SharePointの「ごみ箱」を空にする(最も手軽で効果的)

これが「記憶域領域が不足しています」エラーを解決する上で、最も手軽で、かつ中心的な解決策です。削除されたファイルはごみ箱に残っており、ストレージを消費しているため、これを空にすることで容量を回復できます。

  1. 「サイトのごみ箱」を確認し、空にします。ウェブブラウザでSharePointサイトにアクセスし、左側のナビゲーションメニューに「ごみ箱」という項目があればそれをクリック。もし見当たらなければ、サイトの歯車アイコン(設定)をクリックして、「サイトのコンテンツ」を選択し、そのページの上部または右側に「ごみ箱」のリンクがあることが多いです。ごみ箱に入っている不要なファイルをすべて選択し、「選択範囲を削除」をクリックします。
  2. 「サイトコレクションのごみ箱」を確認し、空にします(管理者向け)。サイトのごみ箱から削除されたファイルは、さらに「サイトコレクションのごみ箱」に移動します。これはSharePointサイトの管理者やMicrosoft 365管理者しかアクセスできません。
    • やり方: サイトのごみ箱の画面下部にある「サイトコレクションのごみ箱」のリンクをクリックします。ここでも同様に、不要なファイルをすべて選択し、「選択範囲を削除」をクリックします。これにより、ファイルは完全にSharePoint上から削除され、ストレージ領域が解放されます。

 

対策2:ファイルの「バージョン履歴」を見直す

頻繁に更新されるファイルがある場合、バージョン履歴が大量の容量を消費している可能性があります。

ドキュメントライブラリのバージョン設定を調整する(管理者向け):容量を多く消費していると思われるドキュメントライブラリの「ライブラリの設定」を開き、「バージョン設定」をクリックします。「保持するメジャーバージョンの数」を、現在の数よりも少ない数(例: 50や100など)に減らしてください。これにより、古いバージョンが自動的に削除され、容量が解放されます。

【注意】: バージョン履歴はファイルの変更を追跡するための重要な機能です。あまり少なく設定しすぎると、過去のバージョンに戻れなくなるリスクがあるため、慎重に設定してください。

 

対策3:不要なファイルやサイトを削除/アーカイブする

容量を多く消費している不要なファイルや、使われていないサイトを整理することで、ストレージ領域を回復できます。

  1. 容量を多く消費している場所を特定する:SharePointサイトの「サイトの設定」→「サイトコレクションの管理」→「ストレージメトリック」という機能を使うと、サイト内のどこでどれくらいのストレージが使われているか(どのドキュメントライブラリ、どのフォルダー、どのファイルが容量を消費しているか)を詳しく確認できます。
  2. 不要なファイルを削除する:特定した大容量の不要なファイルや、古いファイルを削除します。削除後、必ずごみ箱からも削除して容量を解放してください。
  3. 使用されていないサイトを削除する(管理者向け):Power Platform管理センターで、使用されていないSharePointサイトを特定し、サイト所有者に確認後、削除することを検討します。これにより、サイトが使用しているストレージ容量を解放できます。

 

対策4:SharePointの「ストレージ容量」を増やす(Microsoft 365管理者向け)

会社のMicrosoft 365管理者が、SharePointのストレージ容量を増やす方法です。

  1. 既存のストレージ容量を増やす:Microsoft 365管理センターから、会社のSharePoint全体のストレージ容量を確認し、必要であれば追加のストレージ容量を購入することを検討します。Microsoft 365の契約プランのアップグレードによって、基本容量が増えることもあります。
  2. サイトコレクションの割り当て容量を増やす:SharePoint管理者は、個々のサイトコレクションに割り当てるストレージ容量の上限を、より大きな値に手動で変更することができます。これにより、特定のサイトが容量不足になるのを防げます。

 

対策5:SharePoint Server(オンプレミス版)の対処法

会社でSharePoint Serverを使っている場合、サーバーの物理的なストレージを確認・増強します。

  1. データベースサーバーのディスク容量を確認する:SharePointが使用するSQL Serverデータベースサーバーのディスク容量が不足していないか確認します。必要であれば、ディスクの増設や不要なデータの削除を行います。
  2. SharePointサーバーの物理ディスク容量を確認する:SharePointアプリケーションサーバー自体の物理ディスク容量も確認します。

 

容量不足を未然に防ぐための「大切なポイント」

SharePointの記憶域領域不足は、一度発生すると業務に大きな影響を与えます。これを未然に防ぎ、スムーズな運用を行うために、以下のベストプラクティスを実践することが非常に重要です。

 

1. ストレージの「利用状況」を定期的に確認する

SharePoint管理者は、Microsoft 365管理センターやSharePoint管理センターから、テナント全体および個々のサイトのストレージ使用状況を定期的に確認する習慣をつけましょう。これにより、容量不足の兆候を早期に発見できます。

 

2. 「ごみ箱」と「バージョン履歴」の管理ルールを設ける

  • ごみ箱の定期的な空き状況確認: 定期的にサイトとサイトコレクションのごみ箱を確認し、不要なファイルを完全に削除する運用ルールを設けます。
  • バージョン履歴の保存数を最適化する: ドキュメントライブラリのバージョン設定を見直し、必要最小限のバージョン数(例: 50〜100程度)のみを保持するように調整します。すべてのバージョンを無制限に保存しないようにしましょう。

 

3. 不要なファイルやサイトを「アーカイブ」または「削除」するポリシーを策定する

  • ファイルの種類に応じたライフサイクル管理: 会社の情報資産について、その種類(例: プロジェクト終了後の資料、古い契約書)に応じて、いつ削除・アーカイブすべきかというルールを明確に定めます。
  • 使われていないサイトの棚卸し: 定期的にSharePointサイトの棚卸しを行い、使用されていない、または活動のないサイトを特定し、内容を確認後、アーカイブまたは削除する運用ルールを設けます。

 

4. ユーザーへの「ファイル整理」の啓蒙を行う

ユーザーがSharePointにファイルをアップロードする際に、ファイルサイズを意識したり、不要なファイルを削除したりする意識を持つように、社内で啓蒙活動を行いましょう。大容量の動画ファイルなどは、Stream(マイクロソフト・ストリーム)などの動画ストリーミングサービスに保存するように促すことも有効です。

 

5. 「保持ポリシー」を活用する(管理者向け)

Microsoft Purviewの保持ポリシーを活用することで、コンプライアンス要件に基づいて特定のファイルを一定期間保持しつつ、その期間が過ぎれば自動的に削除されるように設定できます。これにより、長期保存と削除のバランスを自動で管理できます。


SharePointで「記憶域領域が不足しています」というエラーは、主に大量のファイル、バージョン履歴の肥大化、またはごみ箱に残るデータが原因です。上記で解説した原因と対処法を一つずつ確認し、ベストプラクティスを実践することで、あなたはこれらの問題を解決し、SharePointのストレージを効率的に管理し、スムーズな運用を維持できるようになるでしょう。