SharePointで「短いアドレスが使えない!」原因と解決策:「相対 URL の使用はサポートされていません」エラーを徹底解説!
「SharePoint(シェアポイント)のページに、画像やファイルを貼り付けようとしたり、どこかへ飛ぶリンクを設定しようとしたりしたら、『相対 URL の使用はサポートされていません』ってエラーが出たんだけど、これってどういうこと?」「いつも使っているファイルのパスを入れたつもりなのに、なんで『サポートされていません』って言われるんだろう?どうすれば直るの?」
こんな風に感じたことはありませんか? SharePointでWebページを作成したり、ファイルを連携させたりする際、情報の場所を示す「URL(ユーアールエル)」、つまりウェブアドレスは非常に大切な役割を果たします。しかし、このURLの指定方法を誤ると、「相対 URL の使用はサポートされていません」というエラーメッセージが表示され、作業が中断してしまうことがあります。このエラーは、URLの「書き方」が、SharePointが期待する形と異なっていることを明確に示しています。これは、以前にご説明した「タイプの相対URLはサポートされていません」というエラーメッセージと、全く同じ根本原因と解決策を持つ、非常に似た状況であることをご理解ください。
SharePointで「相対 URL の使用はサポートされていません」となる原因はいくつか考えられますが、その多くは特定でき、適切な対処法を知っていれば、比較的簡単に解決できます。これは、URLの基本的な考え方(相対URLと絶対URLの違い)を理解すると、ぐんと分かりやすくなります。。
「相対URL」と「絶対URL」って何?エラーの意味を深く理解する
まず、このエラーメッセージを理解するために不可欠な、「相対URL」と「絶対URL」という、URLの二つの書き方について、改めて詳しく理解していきましょう。
1.1. 「絶対URL」とは?:どこからでも迷わずたどり着ける「完全な住所」を示すアドレス
「絶対URL(ゼッタイ・ユーアールエル)」とは、あなたがWebサイトを見るときに、Webブラウザのアドレスバーに表示されるような、情報の場所を地球上のどこからでも、誰でも、迷うことなくたどり着けるように、完全に示すアドレスのことです。これは、インターネット上のあらゆる場所からアクセスしても、常に同じ情報に到達できる「完全な住所」だと考えてください。住所に都道府県、市町村、番地、建物名、部屋番号まで全て書かれている状態です。
「https://」という通信方式から始まり、あなたの会社のSharePointサーバー名、特定のサイト名、ドキュメントライブラリ名、フォルダー名、そしてファイル名まで、情報がどこにあるかを特定するために必要な全ての情報が漏れなく含まれています。この完全な住所をたどれば、どの場所からアクセスしても、確実に目的のファイルに到達できます。
1.2. 「相対URL」とは?:現在の位置を基準にした「簡易的な案内」を示すアドレス
「相対URL(ソウタイ・ユーアールエル)」とは、あなたが現在いる場所(現在のページやファイルがある場所)を基準にして、そこから目的の情報までの「道筋」や「案内」を示すアドレスのことです。これは、「ここから右に曲がって、2つ目の角を左に曲がったところのあの建物」というような、現在地からの指示だと考えてください。完全な住所が含まれていないため、あなたが今いる「現在地」が変わると、この相対URLが指し示す場所も変わってしまう、という性質を持っています。
- 例:
/sites/marketing/Shared Documents/report.docx(これはSharePointのウェブアプリケーションのルート(一番上の階層)からの相対的なパスです。例えばhttps://yourcompany.sharepoint.com/を基準にしています。)../documents/image.png(現在のフォルダーの一つ上の階層にある「documents」フォルダーの中の「image.png」という画像、というような意味です。)report.docx(現在のフォルダーの中に「report.docx」というファイルがある場合、そのファイルそのものを指します。)
このように、どのSharePointサイトのどのページからこの相対URLを見るかによって、実際に開かれるファイルや移動する場所が変わってしまいます。
1.3. 「相対 URL の使用はサポートされていません」エラーの真意
このエラーメッセージは、あなたがURLを入力したその場所(例えば、SharePointの特定のWebパーツの設定欄、ナビゲーションリンクの入力欄、リストの列の設定など)が、「あいまいな案内である『相対URL』では、どこを指しているか判断できないので使えません!完全に場所を特定できる『絶対URL』で入力してください!」ということをSharePointが明確に伝えているのです。
SharePointが、常に正しい情報にアクセスし、セキュリティや機能の安定性を確保するために、迷いや間違いが生じる可能性のある「相対URL」ではなく、迷うことなく一意に場所を特定できる「絶対URL」を求めている場合に、このエラーが発生します。
「相対 URL の使用はサポートされていません」エラーが起きる主な原因
このエラーが発生する状況はいくつか考えられます。多くの場合、URLを入力する欄が「絶対URL」を要求しているにもかかわらず、誤って「相対URL」を入力してしまっていることが根本的な原因です。
1. Webパーツの設定で、完全なURLが求められている(最も頻繁)
SharePointのページ上に、画像やリンク、埋め込みコンテンツなどを表示するための「Webパーツ」(Webページに配置できる部品)を設定する際に、このエラーが非常に頻繁に発生します。
原因
- 「画像」Webパーツで画像ファイルのURLを指定する際や、「リンク」Webパーツでリンク先を指定する際に、絶対URLを期待している入力欄に、サイトのルートからの相対パスや、現在のフォルダからの相対パスのような相対URLを入力してしまった。
- 「埋め込み」Webパーツを使って外部のWebサイトのコンテンツ(iframeなど)を埋め込む場合、そのWebサイトのURLは必ず
https://から始まる完全な絶対URLである必要があります。相対URLでは機能しません。
エラーメッセージの例
- Webパーツの設定パネルで、URL入力欄の近くに直接このエラーが表示されることが多いです。
- 場合によっては、
Value cannot be null.のように、関連するURLが正しく解決できないため、内部的にnullとして扱われた結果、表示されることもあります。
2. カスタマイズやスクリプトの問題
SharePointサイトに適用されているカスタムJavaScript(ジャバスクリプト)やHTMLコードが、Webリソースへのパスを誤って指定している場合に発生することがあります。
原因
- サイトの「コンテンツエディター」Webパーツや、「テキスト」Webパーツに直接入力されたカスタムのHTMLコードで、画像ファイル、CSSファイル(カスケード・スタイル・シート)、JavaScriptファイルなどへのパスを相対URLで記述したが、そのHTMLがページ内の異なる場所でレンダリングされるため、相対パスの基準が狂ってしまい、リソースが正しく解決できない。
- SharePoint Framework(SPFx)以外の、旧来の方法でサイトにカスタムスクリプトを適用している場合、リソースへのパス指定に誤りがある。
エラーメッセージの例
画面にエラーが表示されるか、Webブラウザの開発者ツール(F12キーで開けることが多いです)のコンソールログにエラーが記録されることがあります。
3. リストやドキュメントライブラリの「列(カラム)」の設定の問題
SharePointのリストやドキュメントライブラリで、ハイパーリンクを格納する列や、他のリストの項目を参照する列(参照列)を設定する際に、問題が生じることがあります。
原因
- 「ハイパーリンクまたは画像」列で、リンクを登録する際に、絶対URLを期待しているのに誤って相対URLを入力してしまった。
- 「計算列」(数式に基づいて値を自動計算する列)において、数式の中で生成されるURLが、完全な絶対URLではなく相対URLになってしまっている。
エラーメッセージの例
リストの項目を保存しようとした際にエラーが発生することがあります。
4. ナビゲーション(メニュー)の設定の問題
SharePointサイトのグローバルナビゲーション(サイトの上部に表示される主要なメニュー)や、ローカルナビゲーション(サイトの左側に表示されるメニュー)に、手動でリンクを追加する際に、誤ったURL形式を入力する場合があります。
原因
サイトのナビゲーションメニューに、外部サイトや別のSharePointサイト内の特定のページへのリンクとして、相対URLを入力してしまった。
エラーメッセージの例
ナビゲーション設定の保存時にエラーが表示されるか、メニューをクリックしても目的の場所に飛ばないことがあります。
5. Power AutomateやPower Appsのアクションの問題
Power Automate(パワー・オートメイト)のフローやPower Apps(パワー・アップス)のアプリで、URLを扱う際に、このエラーが発生することがあります。
原因
- Power Automateのフローで、「HTTP要求を送信します」アクションや特定のコネクタ(例: SharePointコネクタのファイル操作系)のパラメーターとしてURLを渡す際に、絶対URLを期待している箇所に、誤って相対URLを渡してしまった。
- Power Appsで、Webサイトを表示するコンポーネントや、外部へのリンクを生成する式において、相対URLを使用しようとしている。
エラーメッセージの例
Power Automateのフロー実行履歴でエラーが表示される(HTTP 400 Bad Requestなどとして現れることもあります)。
「相対 URL の使用はサポートされていません」エラーの具体的な修復・改善方法
このエラーは、URLの「書き方」が原因であるため、問題を解決するためには、原因となっている場所で、正しいURL形式(絶対URL)を正確に指定し直すことがほとんどです。
対策1:常に「絶対URL」を使うことを徹底する(最も確実な解決策)
このエラーを回避するための最もシンプルで、かつ最も確実な方法は、URLを指定する際には、常に「絶対URL」を使うという習慣を身につけることです。SharePointのどこにいるか、どのデバイスからアクセスしているかに関わらず、そのURLが指し示す場所が完全に特定できるため、迷いや誤解が生じません。
SharePointから「絶対URL」を簡単に取得する方法:リンクしたいSharePointのファイルやページ、またはフォルダーがある場所をウェブブラウザで開きます。
- ファイルの場合: リンクしたいファイル名の横にある「…」(三点リーダー)をクリックし、「リンクをコピー」を選択します。表示されるダイアログで「コピー」ボタンをクリックすれば、完全な絶対URLがクリップボードにコピーされます。
- ページの場合: そのSharePointページをウェブブラウザで開き、アドレスバーに表示されているURL全体をコピーします。
- サイトやドキュメントライブラリの場合: 目的のサイトやドキュメントライブラリのトップページを開き、ブラウザのアドレスバーに表示されているURL全体をコピーします。
コピーした「絶対URL」を貼り付け直す:エラーが出ているWebパーツの設定、ナビゲーションの設定、リスト列の入力欄など、問題の箇所に、先ほどコピーした完全な絶対URLを正確に貼り付け直してください。この操作で、多くの場合はエラーが解消されます。
対策2:Webパーツの設定を見直す
Webパーツでエラーが発生している場合、そのWebパーツの設定を詳しく確認し、正しいURL形式を指定します。
- ページを編集モードにする:問題のSharePointページを開き、上部の「編集」ボタンをクリックして、ページを編集できる状態にします。
- エラーが出ているWebパーツを選択し、設定を開く:該当のWebパーツ(例: 「画像」Webパーツ、「埋め込み」Webパーツ、「リンク」Webパーツなど)をクリックし、そのWebパーツの設定パネルを開きます。
- URL入力欄に絶対URLを貼り付け直す:設定パネル内のURL入力欄(例: 「画像のリンク先」「Webサイトのアドレス」「リンク先」など)に、先ほど取得した完全な絶対URLを正確に貼り付け直してください。URLの入力欄が複数ある場合は、全てを確認します。
- ページを保存または発行する:設定変更後、ページ上部の「発行」または「再発行」をクリックして変更を保存し、公開します。
対策3:カスタムスクリプトやHTMLコードを修正する(開発者向け)
もしサイトにカスタムスクリプトやHTMLコードが適用されている場合、専門的な知識が必要になります。
- 開発者に相談する:会社のIT部門や、サイトを開発した担当者に連絡し、問題のカスタムコードを調査してもらいましょう。
- 相対URLを絶対URLに修正する:カスタムコード内で画像、CSS、JavaScriptなどのリソースを相対URLで参照している箇所があれば、それを絶対URLに修正します。これは、コード内の全てのパスを見直す作業になります。
- SPFx(SharePoint Framework)への移行を検討する:旧来のJavaScriptインジェクションなど、レガシーな方法でカスタムスクリプトを適用している場合、モダンなSPFx(SharePoint Framework)での開発に移行することで、セキュリティと安定性が向上し、このようなURLの問題も発生しにくくなります。
対策4:リストやドキュメントライブラリの列設定を修正する
リストの列でエラーが発生している場合、その列の定義を見直します。
- リスト/ドキュメントライブラリの設定を開く:該当のリストまたはドキュメントライブラリの「設定」→「リストの設定」(または「ライブラリの設定」)→「列」に進みます。
- 該当列の定義を修正する:問題の列(例: 「ハイパーリンク」列や「参照」列、または「計算列」)をクリックして編集画面を開き、URLの入力形式や、参照先の指定方法に誤りがないか確認します。特に計算列の場合、数式が絶対URLを返すように修正します。
対策5:Power AutomateやPower Appsのフロー/アプリを修正する
Power AutomateのフローやPower AppsのアプリでURLを扱っている場合にエラーが出るなら、そちらのロジックを見直します。
- フローの実行履歴でエラーを特定する:Power Automateのフローの実行履歴を確認し、エラーになったアクションの「入力」と「出力」を確認します。渡しているURLが相対URLになっていないか、あるいは絶対URLが正しく生成されているかを確認します。
- URLの生成ロジックを修正する:フローやアプリ内でURLを生成する際に、必ずhttps://から始まる完全な絶対URLが生成されるようにロジックを修正します。SharePointの「ファイルのプロパティを取得」アクションなどで取得できる「{Link}」プロパティは、通常絶対URLを提供しますので、これを利用すると良いでしょう。URLを連結する際は、concat()関数などを使い、スラッシュの入れ方にも注意が必要です。
「相対URLはサポートされていません」は「完全な住所を教えて!」のサイン!
SharePointで「相対 URL の使用はサポートされていません」というエラーが表示されるのは、あなたが「不完全なWebアドレス」を、完全なアドレスが求められる場所に入力してしまったことを意味します。
- 最も確実な対策は、常に「絶対URL」(
https://から始まる完全なWebアドレス)を使うことです。 SharePointから直接リンクをコピーする方法を習慣化しましょう。 - エラーが出た場所がWebパーツやリストの列、ナビゲーションなどの設定であれば、そこに入力されているURLを、正しい絶対URLに貼り付け直します。
- カスタムスクリプトやPower Automateのフローが原因であれば、コードやロジックを見直して、絶対URLが生成・使用されるように修正が必要です。
これらの知識と手順を理解し、実践することで、あなたはSharePointでこのエラーを解決し、Webページやリンク、自動化フローをスムーズに構築できるようになるでしょう。

