Teamsのチャネルに添付されたファイルをSharePoint Onlinに自動保存したい!作り方を分かりやすく説明

Teamsのチャネルに添付されたファイルをSharePoint Onlinに自動保存したい!作り方を分かりやすく説明

チャネルでやり取りされるファイル、うっかり見失ったり、必要な時に探し出すのに時間がかかったりしませんか?もし、Teamsに添付されたファイルが、自動的にSharePoint Onlineに整理整頓されて保存されたら、どれほど仕事がスムーズになるだろう…そう思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。まさにその「あったらいいな」を、この記事で実現する方法を分かりやすく説明します。


 

なぜ自動保存が大切なのか?

TeamsとSharePoint Onlineの連携は、日々の業務効率を格段に向上させる強力なツールとなります。ここでは、なぜこの自動保存が重要なのか、その具体的なメリットについて深掘りしていきましょう。

 

ファイル管理の時間を減らせる理由

手動でのファイル管理は、想像以上に多くの時間を消費します。ファイルをダウンロードし、適切なフォルダにアップロードし、名前を付け直す…これらの作業は、一つ一つは些細なことでも、積み重なると膨大な時間になります。自動保存を導入することで、これらの手間が一切なくなり、本業に集中できる時間を大幅に確保できます。

 

欲しいファイルがすぐに見つかる理由

ファイルが散在していると、必要な時に見つけ出すのが困難になります。どこに保存したか忘れてしまったり、検索してもなかなかヒットしなかったり。SharePoint Onlineへ自動保存することで、一元的な管理が可能となり、検索機能も活用しやすくなります。結果として、必要なファイルに素早くアクセスできるようになり、業務の停滞を防ぎます。

 

情報共有がもっとスムーズになる理由

ファイルがSharePoint Onlineに自動的に集約されることで、チーム内での情報共有が格段にスムーズになります。特定のファイルを探す手間が省けるだけでなく、アクセス権限の設定も容易になるため、セキュリティを保ちながらも必要なメンバーがいつでも最新の情報にアクセスできる環境を構築できます。

 

誤って削除するリスクを減らせる理由

人間は誰しもミスを犯すものです。手動でファイルを扱っていると、誤ってファイルを削除してしまったり、上書きしてしまったりするリスクが常に伴います。SharePoint Onlineはバージョン管理機能やごみ箱機能が充実しており、自動保存によってこれらの機能が活用され、万が一のデータ損失のリスクを大幅に軽減できます。


 

自動保存の準備をしよう

自動保存の仕組みを作る前に、いくつか準備しておくべきことがあります。これらをきちんと設定しておくことで、スムーズに自動化を進めることができます。

 

必要なツールの確認

今回の自動保存を実現するためには、主に「Microsoft Teams」と「SharePoint Online」、そして自動化のハブとなる「Power Automate」が必要です。これらのツールが貴社のMicrosoft 365環境で利用可能であることを確認しましょう。特にPower Automateは、フローの作成に不可欠なサービスとなります。

 

保存先のSharePointフォルダを決める

ファイルをどこに保存するかは非常に重要です。事前にSharePoint Online上に、目的のファイルを保存するための専用フォルダを作成しておきましょう。例えば、「Teamsチャネルからの添付ファイル」といった具体的な名称のフォルダを作成すると、後々の管理がしやすくなります。既存のフォルダを活用することも可能ですが、自動保存専用の場所を作ることをおすすめします。

 

必要な権限があるか確認する

Power Automateでフローを作成し、TeamsとSharePoint Onlineを連携させるためには、それぞれのサービスに対する適切なアクセス権限が必要です。具体的には、Teamsのチャネルからファイルを取得する権限と、SharePoint Onlineの指定フォルダにファイルをアップロードする権限が必要となります。もし権限が不足している場合は、システム管理者にご相談ください。

 

ファイルの種類や命名規則を考える

自動保存されるファイルの管理をより効率的にするため、どのようなファイルを保存するのか、そしてどのように命名するのかを事前に決めておくことをお勧めします。例えば、「チャネル名_日付_ファイル名」といった命名規則を設けることで、後からファイルを探しやすくなります。また、特定のファイル形式のみを保存するといった条件設定も、フロー作成時に考慮しておくと良いでしょう。


 

Power Automateで自動化を設定しよう(基本編)

Power Automateを使って自動保存のフローを作成していきます。まずは、最も基本的な設定から見ていきましょう。

 

フローを作成する場所

Power Automateのウェブサイトにアクセスし、左側のメニューから「作成」を選択します。様々な種類のフロー作成オプションが表示されますが、今回は「自動化したクラウド フロー」を選択します。これは、特定のイベントが発生したときに自動的に実行されるフローを作成するためのものです。

 

トリガーを設定する

フローのトリガーとは、「いつ」このフローを実行するかを決定するものです。Teamsのチャネルにファイルが添付されたときにフローを実行したいので、トリガーには「新しいチャネル メッセージが追加されたとき (V2)」または「メッセージにファイルが添付されたとき」といったTeams関連のトリガーを選択します。


作成例:基本的なPower Automateフロー(Teamsチャネルに添付されたファイルをSharePointに保存)

ここでは、Power Automateを使った最も基本的な自動保存フローの作成手順をご紹介します。

  1. Power Automateにサインインします。お使いのMicrosoft 365アカウントでPower Automateのウェブサイト(https://make.powerautomate.com/)にアクセスし、サインインします。
  2. 「作成」から「自動化したクラウド フロー」を選択します。左側のナビゲーションペインにある「作成」をクリックし、表示されるオプションの中から「自動化したクラウド フロー」を選択します。
  3. フロー名を指定し、トリガーを検索します。フロー名には「Teamsチャネル添付ファイルSharePoint保存」など、分かりやすい名前を付けます。「フローのトリガーを選択してください」の検索ボックスに「Teams」と入力し、「新しいチャネル メッセージが追加されたとき (V2)」を選択して「作成」をクリックします。補足:このトリガーは、Teamsのチャネルに新しいメッセージが投稿された際に起動します。メッセージにファイルが添付されているかどうかの判断は後続のアクションで行います。
  4. トリガーの詳細を設定します。
    • チーム: ファイルを自動保存したいチャネルが属するチームを選択します。
    • チャネル: ファイルを自動保存したい特定のチャネルを選択します。
    • 補足:もし複数のチャネルからファイルを保存したい場合は、このフローを複数作成するか、後述の条件分岐を使って対応します。
  5. 新しいステップを追加し、メッセージの詳細を取得します。「+ 新しいステップ」をクリックします。検索ボックスに「Teams」と入力し、「チャネル メッセージの詳細を取得する」を選択します。このアクションでは、トリガーで取得したメッセージのIDを使って、メッセージのさらに詳しい情報を取得します。
    • チーム: トリガーで選択したチームと同じものを選択します。
    • メッセージ ID: 動的なコンテンツのリストから「メッセージ ID」を選択します。
  6. 条件分岐を追加し、添付ファイルがあるかを確認します。「+ 新しいステップ」をクリックし、「条件」を検索して選択します。この条件分岐を使って、メッセージに添付ファイルがある場合のみ、ファイル保存の処理を実行するようにします。
    • 左側の値: 「式」タブを選択し、以下の式を入力します。length(outputs(‘チャネル_メッセージの詳細を取得する’)?[‘body/attachments’])補足:この式は、メッセージの添付ファイルの数(配列の長さ)を取得します。
    • 演算子:次の値より大きい」を選択します。
    • 右側の値: 0 を入力します。
    • 補足:これにより、「添付ファイルの数が0より大きい(つまり、添付ファイルがある)」場合に「はい」のパスに進むように設定されます。
  7. 「はい」のパスに「アタッチメントを適用する」を追加します。「はい」のパスの「+ アクションの追加」をクリックします。検索ボックスに「制御」と入力し、「アタッチメントを適用する」を選択します。このコントロールは、メッセージに複数の添付ファイルがある場合、それぞれの添付ファイルに対して同じ処理を実行するために使用します。
    • 出力の選択: 動的なコンテンツのリストから「attachments」(「チャネル メッセージの詳細を取得する」アクションからの出力)を選択します。
  8. 「アタッチメントを適用する」の中にファイル保存のアクションを追加します。「アタッチメントを適用する」ボックスの中の「アクションの追加」をクリックします。検索ボックスに「SharePoint」と入力し、「ファイルの作成」を選択します。
    • サイトのアドレス: ファイルを保存したいSharePointサイトのURLを選択します。
    • フォルダーのパス: ファイルを保存したいSharePointライブラリ内のフォルダパスを選択します。例えば、「共有ドキュメント/Teams添付ファイル」のように指定します。
    • ファイル名: 動的なコンテンツのリストから「Name」(「アタッチメントを適用する」内のアイテムからの出力)を選択します。これは、添付ファイルの元のファイル名を使用します。補足:ファイル名の重複を避けるために、後述の応用編でファイル名にタイムスタンプなどを追加する方法も紹介します。
    • ファイル コンテンツ: 動的なコンテンツのリストから「ContentBytes」(「アタッチメントを適用する」内のアイテムからの出力)を選択します。これは、添付ファイルの実際のコンテンツです。
  9. フローを保存してテストします。画面右上の「保存」をクリックします。保存後、「テスト」をクリックし、「手動」を選択して「テスト」をクリックします。Teamsの指定したチャネルに、テスト用のメッセージと共にファイルを添付して投稿します。Power Automateのフロー実行履歴を確認し、正常にファイルがSharePointに保存されていることを確認します。

 

アクションを設定する

トリガーが発動したら、次に「何を」するのかを設定します。これがアクションです。

  • Teamsのメッセージからファイルを抽出する: トリガーでメッセージが検出されたら、そのメッセージに添付されているファイルを特定し、そのファイルの内容を取得するアクションを追加します。具体的には、「添付ファイルを取得する」や、メッセージの詳細を取得した後に「アタッチメントを適用する」コントロールを使ってループ処理を行うことになります。
  • SharePointにファイルをアップロードする: 抽出したファイルの内容を、指定したSharePoint Onlineのフォルダにアップロードするアクションを設定します。ここでは、「ファイルの作成」アクションを使用します。ファイルのパス、ファイル名、ファイルの内容を指定することで、自動的にファイルがSharePointに保存されます。

 

保存場所の指定

「ファイルの作成」アクションでは、具体的にどのSharePointサイトの、どのドキュメントライブラリの、どのフォルダにファイルを保存するかを指定します。事前に決めておいた保存先のパスを正確に入力しましょう。ここで間違えると、意図しない場所にファイルが保存されてしまったり、エラーが発生したりする可能性があります。

 

ファイル名の設定

ファイル名は、後からファイルを探しやすくするために非常に重要です。「ファイルの作成」アクションでファイル名を指定できます。Teamsの添付ファイルの元のファイル名をそのまま使うこともできますが、重複を避けるためや、より情報を付加するために、フロー内で動的にファイル名を生成することも可能です。例えば、ファイル名の前に投稿日時やチャネル名を追加するといった工夫が考えられます。


 

Power Automateで自動化を設定しよう(応用編)

基本編で作成したフローをさらに便利にするための応用テクニックを見ていきましょう。

 

ファイル名に日時を追加する

同じ名前のファイルが添付された場合、上書きされてしまう可能性があります。これを避けるため、ファイル名に投稿日時などのユニークな情報を追加することをお勧めします。


作成例:ファイル名に日時を追加するPower Automateフロー

基本編のフローに、ファイル名に日時を追加するステップを組み込みます。

  1. 基本編のフローを開きます。Power Automateの「マイ フロー」から、作成済みの基本編のフローを開きます。
  2. 「アタッチメントを適用する」ボックス内の「ファイルの作成」アクションの前にステップを追加します。「アタッチメントを適用する」ボックスの中の「ファイルの作成」アクションの上にある「+」アイコンをクリックし、「アクションの追加」を選択します。
  3. 「現在の時刻」アクションを追加します。検索ボックスに「日付と時刻」と入力し、「現在の時刻」を選択します。補足:このアクションは、フローが実行された時点のUTC(協定世界時)の時刻を取得します。必要であれば、タイムゾーン変換のアクションを追加することも可能です。
  4. 「タイムゾーンの変換」アクションを追加します(オプション、日本時間に変換する場合)。もし日本時間に変換したい場合は、「現在の時刻」アクションの下に「+ アクションの追加」をクリックし、「日付と時刻」と入力して「タイムゾーンの変換」を選択します。
    • 基本時間: 動的なコンテンツのリストから「現在時刻」(「現在の時刻」アクションからの出力)を選択します。
    • ソース タイム ゾーン:協定世界時」を選択します。
    • ターゲット タイム ゾーン:(UTC+09:00) 大阪、札幌、東京」を選択します。
    • 書式設定文字列: 「カスタム値」を選択し、以下を入力します。yyyyMMddHHmmss補足:これは「年、月、日、時、分、秒」の形式で日時を出力するための書式設定です。例えば、「20250801103045」のようになります。
    • 変換された時間: 動的なコンテンツのリストから「変換された時間」(「タイムゾーンの変換」アクションからの出力)を選択します。
  5. 「ファイルの作成」アクションのファイル名を修正します。「アタッチメントを適用する」ボックス内の「ファイルの作成」アクションをクリックします。「ファイル名」の入力欄を以下のように修正します。
    • もし「現在の時刻」アクションのみを使用する場合:@{formatDateTime(utcNow(), ‘yyyyMMddHHmmss’)}_@{items(‘アタッチメントを適用する’)?[‘Name’]}補足:これは、フローが実行された時点のUTC時刻をyyyyMMddHHmmss形式でフォーマットし、元のファイル名の前に付加します。
    • もし「タイムゾーンの変換」アクションを使用する場合(推奨):@{outputs(‘タイムゾーンの変換’)?[‘body’]}_@{items(‘アタッチメントを適用する’)?[‘Name’]}補足:これは、タイムゾーン変換後の日時を元のファイル名の前に付加します。
  6. フローを保存してテストします。画面右上の「保存」をクリックします。保存後、「テスト」をクリックし、「手動」を選択して「テスト」をクリックします。Teamsの指定したチャネルに、テスト用のメッセージと共にファイルを添付して投稿します。SharePointの指定フォルダで、ファイル名に日時が付加されていることを確認します。

 

特定のファイルのみ保存する

全てのファイルを保存するのではなく、特定の拡張子のファイルだけを保存したい場合があるかもしれません。例えば、PDFファイルやExcelファイルだけを保存するといったケースです。


作成例:特定のファイルのみ保存するPower Automateフロー

基本編のフローに、ファイルの種類を判別する条件分岐を追加します。

  1. 基本編のフローを開きます。Power Automateの「マイ フロー」から、作成済みの基本編のフローを開きます。
  2. 「アタッチメントを適用する」ボックス内の「ファイルの作成」アクションの前に条件分岐を追加します。「アタッチメントを適用する」ボックスの中の「アクションの追加」をクリックし、「条件」を検索して選択します。
  3. 条件を設定します。この条件分岐で、ファイルの拡張子をチェックし、特定の拡張子の場合のみ「はい」のパスに進むようにします。
    • 左側の値: 「式」タブを選択し、以下の式を入力します。split(items(‘アタッチメントを適用する’)?[‘Name’], ‘.’)?[1]補足:この式は、ファイル名(例:document.pdf)を.で分割し、2番目の要素(インデックスは0から始まるため[1]、つまりpdf)を取得します。
    • 演算子:次の値と等しい」を選択します。
    • 右側の値: 保存したいファイルの拡張子を小文字で入力します。例:「pdf」補足:複数の拡張子に対応したい場合は、「または」条件を使って追加します。例えば、「pdf」または「xlsx」と設定します。
  4. 「はい」のパスに「ファイルの作成」アクションを移動します。既存の「ファイルの作成」アクションをドラッグ&ドロップで、新しく追加した条件分岐の「はい」のパスの中に移動させます。
  5. フローを保存してテストします。画面右上の「保存」をクリックします。保存後、「テスト」をクリックし、「手動」を選択して「テスト」をクリックします。Teamsの指定したチャネルに、テスト用のメッセージと共に、保存したい拡張子のファイルと、保存したくない拡張子のファイルを添付して投稿します。SharePointの指定フォルダで、特定の拡張子のファイルのみが保存されていることを確認します。

 

ユーザー別にフォルダを分ける

ファイル投稿者ごとにSharePointのフォルダを分けたい場合、より細やかな管理が可能になります。


作成例:ユーザー別にフォルダを分けるPower Automateフロー

基本編のフローに、投稿者情報を取得し、それに基づいてSharePointのパスを動的に生成するステップを組み込みます。

  1. 基本編のフローを開きます。Power Automateの「マイ フロー」から、作成済みの基本編のフローを開きます。
  2. 「チャネル メッセージの詳細を取得する」アクションの後に、投稿者の詳細を取得するアクションを追加します。「チャネル メッセージの詳細を取得する」アクションの下に「+ 新しいステップ」をクリックし、「アクションの追加」を選択します。検索ボックスに「ユーザー」と入力し、「ユーザー プロファイル (V2) を取得する」を選択します。
    • User (UPN): 動的なコンテンツのリストから「From (ユーザー プリンシパル名)」(「チャネル メッセージの詳細を取得する」アクションからの出力)を選択します。
  3. 「ファイルの作成」アクションのフォルダーのパスを修正します。「アタッチメントを適用する」ボックスの中の「ファイルの作成」アクションをクリックします。「フォルダーのパス」の入力欄を以下のように修正します。
    • 例: 「共有ドキュメント/Teams添付ファイル/@{outputs(‘ユーザー_プロファイル_(V2)_を取得する’)?[‘body/displayName’]}」補足:これにより、SharePointサイトの「共有ドキュメント」配下の「Teams添付ファイル」フォルダの下に、投稿者の表示名(例:山田 太郎)をフォルダ名とする新しいフォルダが自動的に作成され、そこにファイルが保存されます。注意:SharePointに既に同じ名前のフォルダが存在しない場合、Power Automateが自動的にフォルダを作成します。しかし、SharePointのフォルダ名に使用できない特殊文字が含まれる場合、エラーになる可能性があります。その場合は、replace関数などを使って特殊文字を削除する処理を追加することも検討してください。
  4. フローを保存してテストします。画面右上の「保存」をクリックします。保存後、「テスト」をクリックし、「手動」を選択して「テスト」をクリックします。Teamsの指定したチャネルに、テスト用のメッセージと共にファイルを添付して投稿します。SharePointの指定フォルダで、投稿者の表示名でフォルダが作成され、その中にファイルが保存されていることを確認します。

 

複数のチャネルに対応する

特定のチーム内の複数のチャネルからファイルを自動保存したい場合、フローを複数作成する代わりに、一つのフローで対応することも可能です。


作成例:複数のチャネルに対応するPower Automateフロー

基本編のフローを拡張し、複数のチャネルからの添付ファイルを処理できるようにします。

  1. 基本編のフローを開きます。Power Automateの「マイ フロー」から、作成済みの基本編のフローを開きます。
  2. トリガーの「チーム」と「チャネル」の設定を解除します。「新しいチャネル メッセージが追加されたとき (V2)」トリガーをクリックし、「チーム」と「チャネル」のドロップダウンを「(なし)」または「(すべて)」に設定します。補足:これにより、このトリガーは指定したチームの全てのチャネルからのメッセージに反応するようになります。特定のチャネルのみを対象としたい場合は、後続の条件分岐でチャネル名をフィルタリングします。
  3. 「チャネル メッセージの詳細を取得する」アクションの前に条件分岐を追加します(特定のチャネルに限定する場合)。もし特定のチャネルからのメッセージに限定したい場合は、トリガーの直後に「+ 新しいステップ」をクリックし、「条件」を追加します。
    • 左側の値: 動的なコンテンツのリストから「チャネル名」(「新しいチャネル メッセージが追加されたとき (V2)」アクションからの出力)を選択します。
    • 演算子:次の値と等しい」を選択します。
    • 右側の値: 対象としたいチャネル名を入力します。(例:「一般」)補足:複数のチャネルを対象としたい場合は、「または」条件を使って追加します。(例:「一般」または「情報共有」)
  4. 「ファイルの作成」アクションのフォルダーのパスを修正し、チャネル名をパスに含める(オプション)。「アタッチメントを適用する」ボックスの中の「ファイルの作成」アクションをクリックします。「フォルダーのパス」の入力欄を以下のように修正します。
    • 例: 「共有ドキュメント/Teams添付ファイル/@{triggerOutputs()?[‘body/channelDisplayName’]}」補足:これにより、SharePointサイトの「共有ドキュメント」配下の「Teams添付ファイル」フォルダの下に、Teamsチャネル名(例:一般)をフォルダ名とする新しいフォルダが自動的に作成され、そこにファイルが保存されます。注意:チャネル名にSharePointのフォルダ名に使用できない特殊文字が含まれる場合、エラーになる可能性があります。その場合は、replace関数などを使って特殊文字を削除する処理を追加することも検討してください。
  5. フローを保存してテストします。画面右上の「保存」をクリックします。保存後、「テスト」をクリックし、「手動」を選択して「テスト」をクリックします。Teamsの指定した(または全ての)チャネルに、テスト用のメッセージと共にファイルを添付して投稿します。SharePointの指定フォルダで、適切にファイルが保存されていることを確認します。

 

エラー対策とトラブルシューティング

せっかく作ったフローも、エラーが出たら困りますよね。よくあるエラーとその対策、そしてトラブルシューティングのポイントをご紹介します。

 

権限不足のエラー

「アクセスが拒否されました」といったエラーメッセージが表示される場合、Power AutomateがTeamsまたはSharePoint Onlineにアクセスするための権限が不足している可能性があります。

対策: フローで使用しているアカウントが、対象のTeamsチャネルに対する読み取り権限と、SharePoint Onlineの保存先フォルダに対する書き込み権限を持っているか確認してください。必要であれば、システム管理者に連絡して権限を付与してもらいましょう。

 

ファイル名重複のエラー

同じファイル名でファイルを保存しようとしたときに発生します。SharePoint Onlineはデフォルトでバージョン管理を行いますが、完全に同じファイル名だとエラーになる場合があります。

対策: 前述の「ファイル名に日時を追加する」といった方法で、ファイル名をユニークにする工夫をしましょう。これにより、ファイル名が重複するリスクを大幅に減らすことができます。

 

ネットワークの問題

一時的なネットワークの不安定さによってフローが失敗することがあります。

対策: Power Automateは通常、一時的なエラーであれば自動的に再試行します。しかし、何度も失敗する場合は、ネットワーク環境を確認したり、フローに「再試行設定」を追加して、より多く再試行するように設定することも可能です。

 

フローの履歴を確認する

エラーが発生した場合は、Power Automateのフロー実行履歴を確認することが最も重要です。

手順

  1. Power Automateの「マイ フロー」から、該当のフローを選択します。
  2. 実行履歴」タブをクリックします。
  3. 失敗した実行を選択すると、フローの各ステップがどのように実行されたか、どこでエラーが発生したか、そしてエラーメッセージの詳細を確認できます。

ポイント: エラーメッセージには、問題解決のための具体的なヒントが含まれていることが多いため、必ず確認するようにしましょう。


 

自動保存の活用事例

ファイル自動保存の仕組みは、単にファイルを整理するだけでなく、様々な業務シーンで役立ちます。具体的な活用事例を見てみましょう。

 

議事録の自動共有

Teams会議で議事録を作成し、チャネルに添付して共有した場合、自動的にSharePoint Onlineの特定のフォルダに保存されるように設定できます。これにより、議事録の管理が容易になり、後から特定の議事録を探し出す手間が省けます。

 

顧客からの提出書類の一元管理

顧客からTeamsチャットで送られてくる見積書や資料などを、特定のチャネルに添付してもらうことで、自動的にSharePoint Onlineの顧客別フォルダに保存するように設定できます。これにより、顧客ごとの書類を一元的に管理でき、必要な時にすぐにアクセスできます。

 

プロジェクト関連資料の整理

プロジェクトごとにTeamsチャネルを運用している場合、そのチャネルに添付される全てのプロジェクト関連資料を、自動的にSharePoint Onlineのプロジェクトフォルダに保存するように設定できます。これにより、プロジェクト資料の散逸を防ぎ、チーム全体で常に最新の資料にアクセスできる環境を構築できます。

 

研修資料の配布と保管

新しいメンバーへの研修資料や、社内研修の資料をTeamsチャネルに添付して配布する場合、それらの資料をSharePoint Onlineの研修資料用ライブラリに自動的に保管できます。これにより、過去の研修資料も容易に参照できるようになり、ナレッジマネジメントに貢献します。


 

セキュリティとアクセス管理

ファイルが自動的に保存されるからこそ、セキュリティとアクセス管理は非常に重要になります。

 

SharePointのアクセス権限

SharePoint Onlineは、詳細なアクセス権限設定が可能です。自動保存されたファイルが、誰に、どの範囲でアクセスを許可されるべきか、事前に計画しましょう。

設定: SharePoint Onlineのドキュメントライブラリやフォルダごとに、ユーザーやグループに対する「読み取り」「編集」「フルコントロール」などの権限を設定できます。最小限の権限で運用することを心がけましょう。

 

Microsoft 365のコンプライアンス機能

Microsoft 365には、情報漏洩を防ぐための様々なコンプライアンス機能が備わっています。

  • 情報保護: ファイルの内容に基づいて機密情報を自動的に識別し、保護する機能(データ損失防止:DLP)を利用できます。
  • 保持ポリシー: 特定の種類のファイルを一定期間保持したり、不要なファイルを自動的に削除したりする保持ポリシーを設定できます。これにより、コンプライアンス要件を満たしつつ、ストレージを効率的に利用できます。

 

フローのセキュリティ管理

Power Automateフロー自体もセキュリティの観点から管理が必要です。

  • 接続の管理: フローで使用するTeamsやSharePoint Onlineへの接続は、慎重に管理しましょう。不要な接続は削除し、定期的にパスワードを更新するなどの対策を講じましょう。
  • フローの共有: フローを他のユーザーと共有する際は、共有の種類(実行のみ、共同所有者など)を適切に選択し、必要最小限のユーザーにのみ共有するようにしましょう。

 

まとめ

Teamsに添付されたファイルをSharePoint Onlineに自動保存する方法について、基本的な設定から応用、エラー対策、活用事例、そしてセキュリティとアクセス管理まで、幅広く解説してきました。

この自動保存の仕組みは、あなたのチームのファイル管理を劇的に改善し、貴重な時間を創出する強力なツールとなるでしょう。手作業でのファイル整理に費やしていた時間を、より創造的で価値のある業務に充てられるようになります。