Power Automateで内部監査チェックリストをTeamsで管理し自動通知する魔法!
「膨大なチェックリストの中から、未完了の項目を見つけるのが大変」「担当者へのリマインドが漏れてしまう」「監査の進捗状況が見えにくい」。こんな悩みを抱えていませんか?内部監査は企業の健全性を保つ上で非常に重要ですが、その管理プロセスは複雑で手間がかかりがちです。手作業での進捗管理や通知は、見落としや遅延のリスクを高め、監査の品質に影響を及ぼす可能性があります。
Power AutomateとTeams、そしてSharePointリストを組み合わせることで、内部監査チェックリストの管理から担当者への自動通知、進捗状況の可視化までの一連の流れを、効率的に自動化できます。
なぜ内部監査チェックリストの自動管理が大切なのでしょう?
内部監査は企業のガバナンスとリスク管理の要です。そのチェックリストを適切に管理することは、監査の成功に直結します。自動管理がもたらす具体的なメリットについて、一緒に見ていきましょう。
監査準備と実行のプロセスをスムーズにできるから
監査は多岐にわたる項目を、決められた期間内で確認する必要があります。手動でのチェックリスト管理では、各項目の担当者の割り当て、進捗の把握、必要な資料の収集に時間がかかります。自動化されたシステムは、チェックリスト項目を一覧化し、担当者へのタスク割り当てと通知を自動で行うため、監査準備から実行までのプロセスを大幅に効率化できます。
未完了タスクの見落としを防ぎ、監査の品質を高められるから
多忙な業務の中で、監査項目の対応が遅れたり、未完了のまま見落とされたりすると、監査結果の信頼性が損なわれる可能性があります。自動通知システムは、提出期限が迫っている未完了のチェックリスト項目を自動で検知し、担当者へリマインドを送信します。これにより、対応漏れを防ぎ、監査の抜け漏れをなくして、全体の品質を向上させることが可能になります。
監査進捗の「見える化」で、関係部門との連携を強化できるから
監査の進捗状況が不透明だと、監査チームと被監査部門の間で情報の認識齟齬が生じやすくなります。Teams上でチェックリストの進捗状況がリアルタイムで「見える化」されることで、監査チームは全体像を把握し、被監査部門は自身のタスク状況を常に確認できます。これにより、スムーズな情報共有が促され、監査プロセス全体の透明性が高まり、関係部門間の連携が強化されるでしょう。
担当者の負担を軽減し、監査への集中を促せるから
チェックリストの作成、担当者への依頼、進捗確認、リマインドといったルーティンワークは、監査担当者にとって大きな負担です。これらの作業をPower Automateが自動化することで、担当者は事務作業から解放され、監査項目の詳細な確認や、課題の本質的な分析といった、監査の核心業務に集中できるようになります。結果として、担当者の生産性向上とストレス軽減に貢献するでしょう。
管理システムの準備を始めましょう
内部監査チェックリストの自動管理・通知システムを構築する前に、いくつか確認し、準備しておくべきことがあります。これらを事前に整理しておくことで、スムーズに自動化を進めることができます。
内部監査チェックリストの「置き場所」を決めましょう
内部監査のチェックリスト項目と、その進捗状況をPower Automateが管理するためには、その情報がどこかに保存されている必要があります。ここでは、「SharePointリスト」にチェックリストを登録することを想定します。
- SharePointリストの作成:
- 監査部門(例:監査室、品質管理部など)が利用するSharePointサイトを選択または新規作成します。
- リスト名(例:
内部監査チェックリスト)で新しいリストを作成します。 - 必要な列の追加(例):
- タイトル(既定): チェック項目名(例: 「情報セキュリティポリシーの遵守状況」)
- 監査区分: 選択肢(例: 「情報セキュリティ」「個人情報保護」「財務会計」など)
- 担当部署: テキスト(1行)または選択肢(被監査部署)
- 担当者: ユーザー列(チェック項目に対応する被監査部門の担当者)
- 依頼日: 日付と時刻
- 提出期限: 日付と時刻(必須)
- 現状: 複数行テキスト(被監査部門からの現状報告)
- 証拠資料URL: ハイパーリンクまたは画像(提出された証拠資料のURL)
- 監査ステータス: 選択肢(例:「未着手」「対応中」「確認中」「完了」「遅延」)、既定値は「未着手」
- 監査チームコメント: 複数行テキスト
- 監査完了日: 日付と時刻
- 通知状況: 選択肢(例:「初回依頼済」「期限前7日通知済」「期限到来通知済」「監査完了通知済」)
通知を送るTeamsのチャネルを決めましょう
監査項目の依頼、進捗確認、リマインドなどを通知するTeamsのチャネルを準備します。
- 監査チーム用チャネル: 監査チーム内での情報共有や、全体進捗の確認用(例:
監査室_進捗管理)。 - 被監査部門向けチャネル: 各被監査部門への依頼や進捗状況の共有用(例:
経理部_監査対応、総務部_監査対応)。 - 個人への通知: 各チェック項目の担当者(被監査部門の担当者)へ、個人のTeamsチャットで通知を送ります。
通知メッセージの内容とタイミングを考えましょう
自動で送信される通知メッセージは、簡潔かつ分かりやすく、必要な情報が過不足なく含まれている必要があります。
初回依頼通知(担当者向け)
件名、チェック項目名、依頼日、提出期限、依頼内容の概要、証拠資料の提出方法(SharePointフォルダへのリンクなど)、チェックリスト項目へのリンク。
リマインド通知(担当者向け)
未完了のチェック項目名、提出期限の再通知、対応を促すメッセージ、チェックリスト項目へのリンク。
ステータス変更通知(監査チーム向け)
チェック項目名、担当者、新しいステータス、対応内容の概要、チェックリスト項目へのリンク。
監査完了通知(担当者向け)
監査完了の報告、今後の流れ。
必要な権限があるか確認しましょう
Power Automateでフローを作成し、SharePointリストを操作し、Teamsにメッセージを送信するためには、フローを実行するアカウントが適切な権限を持っている必要があります。
- SharePointリストへのアクセス権: 対象のSharePointリストに対して、「読み取り」「作成」「編集」権限が必要です。監査室の担当者またはシステム管理者がフローを作成・管理するのが望ましいでしょう。
- Teamsへのメッセージ投稿権: 通知先のTeamsチャネルまたは個人チャットへのメッセージ投稿権限が必要です。
Power Automateで自動化を設定しましょう(基本編)
Power Automateを使って内部監査チェックリストの管理と通知フローを作成していきます。SharePointリストに新しいチェックリスト項目が登録されたことをトリガーに、担当者へ初回依頼通知を送信する基本的なフローから見ていきましょう。
フローを作成する場所を決めましょう
Power Automateのウェブサイトにアクセスし、左側のメニューから「作成」を選択します。今回は、SharePointリストに新しいチェックリスト項目が追加されたときに自動的に実行されるフローなので、「自動化したクラウド フロー」を選択します。
トリガーを設定しましょう
フローのトリガーとは、「いつ」このフローを実行するかを決定するものです。SharePointリストに新しいチェックリスト項目が追加されたときにフローを実行したいので、トリガーには「新しい項目が作成されたとき (SharePoint)」を選択します。
作成例1:チェックリスト項目がSharePointリストに追加されたら担当者へ初回依頼通知
このフローは、SharePointリストに新しい内部監査チェックリスト項目が作成されたことを検知し、その項目に割り当てられた担当者へTeamsチャットで依頼通知を送信します。
- Power Automateにサインインします。お使いのMicrosoft 365アカウントでPower Automateのウェブサイト(https://make.powerautomate.com/)にアクセスし、サインインします。
- 「作成」から「自動化したクラウド フロー」を選択します。左側のナビゲーションペインにある「作成」をクリックし、表示されるオプションの中から「自動化したクラウド フロー」を選択します。
- フロー名を指定し、トリガーを検索します。フロー名には「内部監査チェックリスト_初回依頼通知」など、分かりやすい名前を付けます。「フローのトリガーを選択してください」の検索ボックスに「SharePoint」と入力し、「新しい項目が作成されたとき (SharePoint)」を選択して「作成」をクリックします。
- トリガーの詳細を設定します。
- サイトのアドレス: 内部監査チェックリストリストを作成したSharePointサイトのURLを選択します。
- リスト名: 作成したSharePointリスト(例:
内部監査チェックリスト)を選択します。
- 新しいステップを追加し、Teamsに担当者への依頼通知を投稿します。「+ 新しいステップ」をクリックします。検索ボックスに「Teams」と入力し、「チャットまたはチャネルにメッセージを投稿する (Teams)」を選択します。
- 投稿者: 「Flow bot」を選択します。
- 投稿先: 「チャット」を選択します。
- 受信者: SharePointリストの「担当者」列から取得した担当者のメールアドレスを選択します。
- メッセージ:
@{triggerOutputs()?['body/担当者']?['DisplayName']}様 【📢内部監査_チェックリスト対応依頼】 内部監査に関する以下のチェック項目へのご対応をお願いいたします。 チェック項目: @{triggerOutputs()?['body/Title']} 監査区分: @{triggerOutputs()?['body/監査区分']?['Value']} 提出期限: @{formatDateTime(triggerOutputs()?['body/提出期限'], 'yyyy/MM/dd HH:mm')} 担当部署: @{triggerOutputs()?['body/担当部署']} 詳細確認と進捗更新はこちらから: [チェックリスト項目へのリンク]@{triggerOutputs()?['body/WebUrl']} ご不明な点がございましたら、監査室までご連絡ください。補足:
TitleはSharePointリストの「チェック項目名」列、監査区分などはリストの列名に対応します。formatDateTime関数は日付の表示形式を整えるために使用します。@{triggerOutputs()?['body/WebUrl']}は、作成されたSharePointリストアイテムへの直接リンクを生成します。
- 新しいステップを追加し、SharePointリストの「通知状況」を更新します(オプション)。「項目を更新します (SharePoint)」アクションを追加します。
- サイトのアドレス: トリガーで指定したサイト
- リスト名:
内部監査チェックリスト - ID: トリガーの
IDを選択します。 - タイトル: トリガーの
Titleを選択(既存値を維持) - 通知状況: 「初回依頼済」を選択します。
- 補足:これにより、同じ通知が何度も送られるのを防ぎ、通知履歴を管理できます。
- フローを保存してテストします。画面右上の「保存」をクリックします。保存後、「テスト」をクリックし、「手動」を選択して「テスト」をクリックします。SharePointリスト(内部監査チェックリスト)に新しいアイテム(チェック項目)を手動で登録します。
Power Automateのフロー実行履歴を確認し、担当者のTeamsに通知が届いていることを確認します。
アクションを設定しましょう
トリガーが発動したら、次に「何を」するのかを設定します。これがアクションです。
SharePointアクション
- 「新しい項目が作成されたとき」: チェックリスト項目がSharePointリストに追加されたことを検知するトリガー。
- 「項目を更新します」: チェックリストの「監査ステータス」や「通知状況」を更新する際に使用します。
- 「アイテムの取得」: 応用編でリマインド通知を行う際に、未完了の項目を取得するために使用します。
Teamsアクション
「チャットまたはチャネルにメッセージを投稿する」: 担当者、監査チーム、関係部門へ通知を送信します。このアクションを複数回使用し、それぞれの通知先とメッセージ内容をカスタマイズします。
通知メッセージのカスタマイズをしましょう
メッセージの内容は、動的なコンテンツを利用して、チェック項目名、監査区分、担当者、提出期限、詳細へのリンクなどを自動的に埋め込むことができます。
- チェック項目名:
Title - 監査区分:
監査区分(SharePointリストの列名) - 担当者:
担当者/DisplayName - 提出期限:
提出期限 - 詳細へのリンク:
WebUrl(SharePointリストアイテムへの直接リンク)
これらの情報をメッセージ本文に適切に配置することで、受け取った関係者が一目で何の項目か、いつまでに対応が必要か、どこに詳細があるのかを把握できるように工夫しましょう。特に、チェックリスト項目への直接リンクを含めることで、迅速な確認と次のアクションを促せます。
Power Automateで自動化を設定しましょう(応用編)
基本編で作成したフローをさらに便利にするための応用テクニックを見ていきましょう。
提出期限が近づいたら自動でリマインドする
監査項目の提出期限が近づいているのに「未着手」または「対応中」の場合、担当者へ自動でリマインド通知を送ることで、対応漏れや遅延を防ぎます。これは別の「スケジュール済みクラウド フロー」として作成するのが適切です。
作成例2:提出期限が近づいたら自動でリマインドするPower Automateフロー(別フロー)
このフローは、毎日実行され、提出期限が近づいている未完了のチェックリスト項目を検索し、担当者へTeamsでリマインドを送信します。
- 新しいフローを「スケジュール済みクラウド フロー」として作成します。
- フロー名:「内部監査チェックリスト_リマインダー」
- 繰り返し: フローを実行したい頻度を設定します。例:毎日、午前9時。
- 新しいステップを追加し、SharePointリストから未完了のチェックリスト項目を取得します。「アイテムの取得 (SharePoint)」アクションを追加します。
- サイトのアドレス: 内部監査チェックリストリストのSharePointサイトを選択します。
- リスト名:
内部監査チェックリストリストを選択します。 - フィルタークエリ:
監査ステータス ne '完了' and 監査ステータス ne '遅延' and 提出期限 le '@{formatDateTime(addDays(utcNow(), 7), 'yyyy-MM-dd')}' and 通知状況 ne '期限前7日通知済'- 補足: これは「監査ステータスが『完了』または『遅延』ではない」、かつ「提出期限が現在から7日以内」、かつ「7日前通知がまだ」の項目を抽出します。
- 新しいステップを追加し、取得した各項目に対して処理を繰り返します。「アプライ トゥー イーチ」コントロールを追加し、「アイテムの取得」アクションの値を選択します。
- 「アプライ トゥー イーチ」の中に条件分岐を追加し、通知のタイミング(例えば、7日前と1日前)を判断します。
- 新しいステップを追加し、提出期限までの日数を計算する式を設定します。「作成」アクションを追加し、以下の式を入力します。div(sub(ticks(items(‘アプライ_トゥー_イーチ’)?[‘提出期限’]), ticks(utcNow())), 864000000000)
- 「条件」アクションを追加し、日数に基づいて分岐します。
- 左側の値: 日数計算の出力(例:
outputs('作成'))を選択します。 - 演算子: 「次の値より小さいか、または等しい」
- 右側の値:
7 - 「または」条件: 同じく日数計算の出力が
1
- 左側の値: 日数計算の出力(例:
- 各条件(日数)に応じてTeamsへのリマインド通知を投稿し、「通知状況」を更新します。
- 例:提出期限7日前のリマインド(1つ目の「条件」の「はい」のパス)
- 「チャットまたはチャネルにメッセージを投稿する (Teams)」アクション:
- 投稿先: チャット
- 受信者: 担当者のメールアドレス
- メッセージ:
@{items('アプライ_トゥー_イーチ')?['担当者']?['DisplayName']}様 【リマインダー】内部監査チェックリスト:提出期限まであと7日です。 チェック項目: @{items('アプライ_トゥー_イーチ')?['Title']} 提出期限: @{formatDateTime(items('アプライ_トゥー_イーチ')?['提出期限'], 'yyyy/MM/dd HH:mm')} 現在のステータス: @{items('アプライ_トゥー_イーチ')?['監査ステータス']?['Value']} 至急ご対応の上、進捗のご報告をお願いいたします: @{items('アプライ_トゥー_イーチ')?['WebUrl']}
- 「項目を更新します (SharePoint)」アクション:
- 通知状況: 「期限前7日通知済」に更新します。
- 「チャットまたはチャネルにメッセージを投稿する (Teams)」アクション:
- 例:提出期限1日前のリマインド(2つ目の「条件」の「はい」のパス)
- 上記と同様に設定し、メッセージと通知状況を調整します(例: 「期限前1日通知済」)。
- 例:提出期限7日前のリマインド(1つ目の「条件」の「はい」のパス)
- フローを保存してテストします。SharePointリストにテスト用のチェック項目(提出期限が現在の7日後、1日後などに設定し、監査ステータスを「未着手」または「対応中」に設定)を登録します。スケジュール実行でフローが動作し、担当者のTeamsにリマインダーが届くことを確認します。
監査ステータスの変化を自動で通知する
担当者や監査チームがSharePointリストの「監査ステータス」を更新した際に、その変更内容を関係者(例: 監査チーム、被監査部門責任者)に自動で通知することで、常に最新の進捗状況を共有できます。
作成例3:監査ステータスの変化を自動で通知するPower Automateフロー(別フロー)
このフローは、SharePointリストのアイテムが変更されたことをトリガーに、ステータスの変更を検知して通知します。
- 新しいフローを「自動化したクラウド フロー」として作成します。
- フロー名:「内部監査_ステータス変更通知」
- トリガー: 「項目が変更または作成されたとき (SharePoint)」を選択します。
- サイトのアドレス: 内部監査チェックリストリストのSharePointサイトを選択します。
- リスト名:
内部監査チェックリストリストを選択します。
- 新しいステップを追加し、ステータスの変更を検知する条件分岐を設定します。
- 「条件」アクションを追加します。
- 左側の値: 動的なコンテンツのリストから「監査ステータス 値 (変更前)」(トリガーからの出力)を選択します。
- 演算子: 「次の値と等しくない」を選択します。
- 右側の値: 動的なコンテンツのリストから「監査ステータス 値 (変更後)」(トリガーからの出力)を選択します。
- 補足:これにより、「監査ステータス」列の値が変更された場合のみ「はい」のパスに進みます。
- 「はい」のパスに「切り替え」アクションを追加し、新しいステータスの種類に応じて通知を分岐します。
- 「切り替え」アクションを追加します。
- On: 動的なコンテンツのリストから「監査ステータス 値 (変更後)」(トリガーからの出力)を選択します。
- 各ステータス変更に応じた通知を設定します。
- Case 1: 「対応中」になった場合
- 「チャットまたはチャネルにメッセージを投稿する (Teams)」アクション(監査チーム向け):
- 投稿先: チャネル
- チーム: 監査チームのチーム
- チャネル:
監査室_進捗管理チャネル - メッセージ: 「チェック項目 @{triggerOutputs()?[‘body/Title’]} (担当者: @{triggerOutputs()?[‘body/担当者’]?[‘DisplayName’]}) の対応が開始されました。」
- 「チャットまたはチャネルにメッセージを投稿する (Teams)」アクション(監査チーム向け):
- Case 2: 「確認中」になった場合
- 「チャットまたはチャネルにメッセージを投稿する (Teams)」アクション(監査チーム・法務部向け):
- 投稿先: チャネル
- メッセージ: 「チェック項目 @{triggerOutputs()?[‘body/Title’]} が確認待ちです。監査チームは内容をご確認ください。」
- (オプション)監査チームリーダーへの個人チャット通知: 「アクションを開始して承認を待機します」アクションを使って、監査チームリーダーに確認承認を依頼することも可能です。
- 「チャットまたはチャネルにメッセージを投稿する (Teams)」アクション(監査チーム・法務部向け):
- Case 3: 「完了」になった場合
- 「チャットまたはチャネルにメッセージを投稿する (Teams)」アクション(監査チーム・被監査部門責任者向け):
- 投稿先: チャネル
- メッセージ: 「【✅監査項目完了】チェック項目 @{triggerOutputs()?[‘body/Title’]} (担当者: @{triggerOutputs()?[‘body/担当者’]?[‘DisplayName’]}) が完了しました。」
- 「項目を更新します (SharePoint)」アクション: 「監査完了日」を
utcNow()に更新します。
- 「チャットまたはチャネルにメッセージを投稿する (Teams)」アクション(監査チーム・被監査部門責任者向け):
- Case 4: 「遅延」になった場合
- 「チャットまたはチャネルにメッセージを投稿する (Teams)」アクション(担当者・監査チーム・責任者向け):
- 投稿先: チャネルまたは担当者個人
- 重要度: 「重要」または「緊急」
- メッセージ: 「【🚨遅延発生🚨】チェック項目 @{triggerOutputs()?[‘body/Title’]} が遅延しています!至急ご対応ください。担当者: @{triggerOutputs()?[‘body/担当者’]?[‘DisplayName’]}」
- 「チャットまたはチャネルにメッセージを投稿する (Teams)」アクション(担当者・監査チーム・責任者向け):
- Case 1: 「対応中」になった場合
- フローを保存してテストします。SharePointリストのチェック項目を開き、ステータスを「未着手」→「対応中」→「確認中」→「完了」などと変更してみて、それぞれの通知がTeamsに届くことを確認します。
エラー対策とトラブルシューティングを確認しましょう
Power Automateフローは、確実に動作することが求められます。特に内部監査に関する通知は、その信頼性が非常に重要です。よくあるエラーとその対策、そしてトラブルシューティングのポイントをご紹介します。
権限不足のエラーが出た場合
「アクセスが拒否されました」といったエラーメッセージが表示される場合、Power AutomateがSharePointのリストを操作したり、Teamsにメッセージを送信したりするための権限が不足している可能性があります。
対策: フローを実行するアカウントが、対象のSharePointリストに対して「編集」権限(作成・更新のため)と、Teamsチャネルへのメッセージ投稿権限、個人チャットへのメッセージ送信権限を持っていることを確認してください。監査室やシステム管理者がフローを作成・管理するのが望ましいでしょう。
SharePointリストのデータ型不一致の場合
チェックリスト項目をSharePointリストに登録・更新する際、列のデータ型とフローから送られるデータの型が一致しない場合にエラーが発生することがあります。
対策
- SharePointリストの列のデータ型と、Power Automateで処理する際のデータ型が一致しているか確認します。
formatDateTime()などを使用して、日付や時刻の形式を変換・整形するようにしましょう。- 「担当者」列がユーザー列の場合、
担当者/Emailなどの形式でメールアドレスを渡しているか確認しましょう。
通知がTeamsに届かない場合(フローは成功しているのに)
Power Automateの実行履歴ではフローが「成功」しているのに、Teamsに通知が届かない場合があります。
対策
- Teamsの通知設定: 受信側のTeamsで、Flow botからの通知がブロックされていないか、ミュートされていないかなどを確認してください。
- チャネル/チャットの選択ミス: 「チャットまたはチャネルにメッセージを投稿する」アクションで、意図したチャネルや受信者が正しく選択されているか、タイプミスがないかを再確認しましょう。
- 接続の正常性: Power Automateの「データ」→「接続」で、Teamsへの接続が正常に確立されているかを確認しましょう。
フローの履歴を確認しましょう
エラーが発生した場合や、フローが意図通りに動作しない場合は、Power Automateのフロー実行履歴を確認することが最も重要です。
手順
- Power Automateの「マイ フロー」から、該当のフローを選択します。
- 「実行履歴」タブをクリックします。
- 失敗した実行、または成功したものの動作が怪しい実行を選択すると、フローの各ステップがどのように実行されたか、どこでエラーが発生したか、そしてエラーメッセージの詳細を確認できます。
ポイント: 各アクションの「入力」と「出力」を確認することで、どのデータがどのように処理され、どこで問題が発生したのかを詳細に把握できます。特にSharePointリストからの「アイテムの取得」アクションで、期待通りのチェック項目が抽出されているか、フィルタークエリが正しく機能しているかを確認しましょう。
セキュリティとアクセス管理を確認しましょう
内部監査に関する情報は、企業の機密情報であり、コンプライアンスに関わる重要なデータです。自動化システムを構築する際は、セキュリティとアクセス管理に細心の注意が必要です。
SharePointリストの権限設定を適切にしましょう
内部監査チェックリストリストに保存されたデータは、誰が閲覧・編集できるべきかを厳密に管理する必要があります。
- 監査チーム: 「アイテムの追加」「アイテムの編集」「アイテムの読み取り」権限。
- 被監査部門担当者: 自身が担当する項目のみ「編集」権限(または限定的な権限)を付与し、他の項目や監査チームのコメントは閲覧できないように設定しましょう。SharePointの「項目レベルの権限」設定を検討することも有効です。
- 責任者/監査役: 「読み取り」権限。
- 最小限の原則: 必要な人にのみ最小限の権限を与えましょう。
- グループの活用: 個々のユーザーに権限を付与するのではなく、Active DirectoryグループやMicrosoft 365グループを利用して権限を管理することで、運用が容易になります。
Teamsチャネルの権限設定を適切にしましょう
監査通知が送信されるTeamsチャネルのメンバーシップも適切に管理しましょう。
- プライベートチャネルの利用: 監査進捗や機密性の高い情報が流れるチャネルは、必ず「プライベート」チャネルとし、必要なメンバーのみを招待しましょう。
- 一般チャネルへの通知の制限: 全員がアクセスできる「一般」チャネルには、機密性の低い、概要のみの情報に留めるか、通知自体を行わないようにしましょう。
フローの作成と実行権限を管理しましょう
この自動化フローは、会社の重要な機密情報、特に監査に関わる情報を扱うため、不用意に作成・変更・実行できないように、適切な権限管理が必要です。
- フロー作成者の制限: 重要なフローの作成権限は、監査室の担当者や特定のシステム管理者にのみ付与することを検討しましょう。
- 共有の最小化: フローを他のユーザーと共有する際は、実行のみの権限に限定し、共同所有者としての共有は慎重に検討しましょう。共同所有者はフローを編集できるため、意図しない変更のリスクがあります。
- サービスアカウントの利用: フローの実行アカウントが個人アカウントではなく、専用のサービスアカウントであれば、個人の人事異動や退職の影響を受けにくく、権限管理も一元化しやすいでしょう。
まとめ
Power AutomateとTeams、SharePointリストを組み合わせることで、内部監査チェックリストの管理と自動通知を行う方法について、基本的な設定から応用、エラー対策、そしてセキュリティとアクセス管理まで解説してきました。
この自動通知システムは、内部監査プロセスの透明性を高め、対応漏れや遅延のリスクを解消するための強力なツールとなるでしょう。結果として、監査業務の負担軽減、監査品質の向上、そして企業のコンプライアンス体制の強化に大きく貢献できます。

