Gemini in AppSheet/AppSheetで「よくあるエラー20選」と改善方法
AppSheetでアプリ開発を進めていると、エラーは避けて通れない道です。しかし、エラーメッセージの意味を理解し、適切な改善方法を知っていれば、開発は格段にスムーズになります。ここでは、AppSheetでよく遭遇する20のエラーパターンと、それぞれに対する具体的な改善方法、そしてAIであるGeminiがどのようにその解決をサポートしてくれるのかを詳しく解説します。
【データ関連のエラー】
データの入力、保存、表示に関するエラーは、AppSheetアプリの根幹に関わるため、最も頻繁に発生します。
1. 「Column ‘X’ cannot be added to table ‘Y’ because it is already present.」
このエラーは、Google スプレッドシート(データソース)に、AppSheetアプリで既に存在するカラム名と同じ名前の新しい列を追加してしまった場合に発生します。AppSheetは同じテーブル内で同じカラム名を複数持つことは許しません。
- Geminiによる改善方法: Geminiにこのエラーメッセージを伝えると、「AppSheetが参照しているGoogle スプレッドシートのテーブルに、重複した列名がないか確認してください。 例えば、’備考’という列が二つないか、’名前’という列が複数ないか、といった点です。もし重複があれば、スプレッドシートの列名を変更するか、AppSheetのData -> Columnsで不要な重複カラムを削除してください」と具体的に指示してくれます。
- 具体的な対策:
- スプレッドシートの列名を確認・修正する: データソースであるGoogle スプレッドシートを開き、エラーメッセージで指摘されたテーブル
Yの列名を確認します。重複している列があれば、どちらか一方の名前を_旧や_新規など、一意になるように変更します。 - AppSheetでカラムを再同期する: スプレッドシートを修正したら、AppSheetエディタのData -> Tablesで、該当テーブルの右側にある三点リーダー(
...)をクリックし、「Regenerate structure」を選択して構造を再読み込みします。 - AppSheetで不要なカラムを削除する: もしAppSheet側で既に不要なカラムとして認識されている重複カラムがあれば、Data -> Columnsから該当カラムを削除します。
- スプレッドシートの列名を確認・修正する: データソースであるGoogle スプレッドシートを開き、エラーメッセージで指摘されたテーブル
2. 「Column ‘X’ in table ‘Y’ is not of type ‘Z’.」
このエラーは、スプレッドシートのデータの種類(例: 数字)と、AppSheetで設定されているカラムのデータ型(例: Date型)が一致していない場合に発生します。これは、スプレッドシートに「2025/01/01」という日付が入っているのに、AppSheetのカラムタイプがNumberになっていたり、あるいはその逆のケースです。また、数式の結果の型がカラムの型と合わない場合にも発生します。
- Geminiによる改善方法: Geminiにエラーメッセージと該当カラム名を伝えると、「カラムXのデータ型がZであるべきですが、現在の設定やデータがその型に合っていません。 まず、Google スプレッドシートの該当列のデータが意図する型(例: 日付、数値)で入力されているか確認してください。次に、AppSheetのData -> Columnsで、カラムXのタイプをスプレッドシートのデータ型に合うように修正してください」と具体的な確認点と修正箇所を教えてくれます。
- 具体的な対策:
- スプレッドシートのデータを確認する: エラーが発生しているカラムのデータが、本当にその型に合っているか(例: 日付カラムに「未定」などのテキストが入っていないか)確認し、必要に応じて修正します。
- AppSheetのカラムデータ型を修正する: AppSheetエディタのData -> Columnsに移動し、該当カラム
Xの「Type」を、スプレッドシートのデータ内容に最も適した型(例:Text,Number,Date,DateTime,Enumなど)に修正します。
3. 「Cannot save changes. Some data is invalid.」 (入力フォームでの保存エラー)
このエラーは、アプリの入力フォームで、必須項目が未入力であるか、そのカラムに設定されているValid If(入力規則)の条件を満たしていないデータを入力しようとした場合に発生します。例えば、「年齢は0以上120以下」というValid Ifがあるのに「-5」と入力した場合などです。
- Geminiによる改善方法: Geminiにエラーメッセージを伝えると、「データが保存できないのは、入力されたデータがアプリの設定に違反しているためです。 具体的には、必須項目が空欄になっていないか、またはそのカラムに設定されている
Valid Ifという入力規則に違反していないかを確認してください。Valid Ifの設定が厳しすぎる可能性もあります。数式が複雑な場合は、それを単純化してテストしてみてください」と原因の切り分けと具体的なチェックポイントを提示します。 - 具体的な対策:
- エラーメッセージを確認する: エラーダイアログに表示される具体的なメッセージを確認し、どのカラムが、どのような理由で無効なのかを特定します。
- 必須項目をチェックする: Data -> Columnsで、該当カラムの「Required」設定がオンになっている場合、必ず何か入力されているか確認します。
- Valid Ifの条件を見直す: Data -> Columnsで該当カラムの「Valid If」に設定された数式を確認します。入力したいデータがその数式に合致するように修正するか、数式が過剰に厳しくないか見直し、必要であれば修正します。数式が複雑な場合は、AppSheetのExpression Assistantを使って部分的にテストし、期待通りの
TRUE/FALSEが返るか確認しましょう。
4. 「Failed to retrieve data.」
このエラーは、AppSheetがデータソース(Google スプレッドシートなど)にアクセスできない場合に発生します。これは、スプレッドシートが削除された、ファイル名が変更された、Google Driveなどの共有設定が変更されてAppSheetのアクセス権がなくなった、インターネット接続が一時的に切れている、AppSheetの認証トークンが期限切れになっている、などが考えられます。
- Geminiによる改善方法: Geminiにエラーメッセージを伝えると、「AppSheetがデータソースに接続できていません。 まず、インターネット接続が安定しているか確認してください。次に、データソースファイル(例: Google スプレッドシート)が削除されていないか、またはファイル名が変更されていないか確認してください。最後に、AppSheetにデータソースへのアクセス権限が与えられているか、AppSheetアカウントの認証が切れていないか、Settings -> Integrations -> Sourcesで再認証を試みてください」と、段階的な確認手順を指示します。
- 具体的な対策:
- インターネット接続を確認する: デバイスのインターネット接続が安定していることを確認します。
- データソースの存在とパスを確認する: Google Driveなどで、データソースファイルが削除されていないか、移動されていないか、ファイル名が変わっていないか正確に確認します。
- 共有設定を確認する: Google スプレッドシートの場合、AppSheetがアクセスできる共有設定(通常は編集者権限)になっているか確認します。
- AppSheetのデータソースを再認証/再同期する: AppSheetエディタのSettings -> Integrations -> Sourcesで、該当するデータソースの接続状況を確認し、必要であれば「Authorize」ボタンをクリックして再認証を行います。また、Data -> Tablesで該当テーブルの右側にある三点リーダー(
...)をクリックし、「Regenerate structure」して再同期を試みます。
5. 「Duplicate key entry for row ‘X’.」
このエラーは、主キー(Keyカラム)として設定されているカラムに、既に存在する重複した値を入力しようとした場合に発生します。主キーは、各行を一意に識別するためのものであり、同じ値を複数持つことは許されません。
- Geminiによる改善方法: Geminiにこのエラーを伝えると、「主キー(Keyカラム)に重複する値が入力されようとしています。 AppSheetでは、Keyカラムの値は各行で一意である必要があります。手動でKeyを入力している場合は、既存の値と重複しないように確認してください。Keyカラムを
UNIQUEID()関数で自動生成するように設定することをお勧めします」と原因と推奨される対策を具体的に示します。 - 具体的な対策:
- 手動入力の場合: 該当テーブルのKeyカラムを確認し、重複しないように値を修正して再入力します。必要であれば、スプレッドシートの重複行を削除します。
- 自動生成を強く推奨: Keyカラムに
UNIQUEID()関数をInitial valueとして設定することで、AppSheetが自動的に一意のIDを生成してくれるようになります。これにより、手動での重複入力エラーを完全に回避できます。設定は、Data -> ColumnsでKeyカラムを選び、「Initial value」にUNIQUEID()と入力します。
【数式(Expression)関連のエラー】
Valid If, Show If, Initial Value, 仮想カラムなどで使われるAppSheetの数式は、アプリの複雑さが増すほどエラーの温床になりがちです。
6. 「Expression ‘X’ is invalid because it contains an invalid operator/function ‘Y’.」
このエラーは、数式の中に、AppSheetに存在しない関数名(スペルミスを含む)や、間違った演算子(例: 全角の記号など)が含まれている場合に発生します。AppSheetの数式は厳格な構文に従う必要があります。
- Geminiによる改善方法: Geminiにエラーメッセージと、エラーが発生している数式
Xを渡すと、「数式内にAppSheetで認識されない関数名’Y’が含まれています。 スペルミスがないか、またはAppSheetで利用可能な関数かどうかを公式ドキュメントで確認してください。例えば、COUNTIFはAppSheetには存在せず、代わりにCOUNT(SELECT(...))を使用する必要があります。AppSheet独自の関数名ルールに注意してください」と具体的な関数の修正候補や、一般的なAppSheetの数式ルールを提示します。 - 具体的な対策:
- 数式の構文チェック: AppSheetエディタの数式入力欄(鉛筆アイコンをクリック)を開き、数式が正しい構文に従っているか確認します。関数名や演算子(
=,+,-,*,/,AND,ORなど)のスペル、大文字小文字(SUMはSUM、sumはエラー)、引数の数や型が正しいかを確認します。 - 公式ドキュメント参照: AppSheetの公式ヘルプ(特に「Expression Language」のセクション)で、使用したい関数の正しい記述方法を確認しましょう。Expression Assistantも活用し、関数のヘルプを見たり、数式をテストしたりできます。
- 数式の構文チェック: AppSheetエディタの数式入力欄(鉛筆アイコンをクリック)を開き、数式が正しい構文に従っているか確認します。関数名や演算子(
7. 「Expression ‘X’ is invalid because it cannot parse this text into a true/false value.」 (Show If, Valid Ifでよく発生)
このエラーは、Show If(表示条件)やValid If(入力規則)など、数式の結果がブール型(TRUEまたはFALSE)であることを期待する設定箇所で、数式が真偽値以外(例: 数値、文字列、リストなど)を返している場合に発生します。よくあるのは、「ステータス」というカラムの値をそのままShow Ifに設定してしまった場合などです。
- Geminiによる改善方法: Geminiにエラーメッセージと数式
Xを伝えると、「数式が真偽値(TRUEまたはFALSE)を返していません。Show IfやValid Ifでは、条件が正しいか否かを判断できる結果が必要です。比較演算子(=,<,>,NOTなど)や論理演算子(AND(),OR())を使って、数式がTRUEかFALSEになるように修正してください。例えば、[ステータス] = "完了"のように、値を比較する形にする必要があります」と具体的な修正方法をアドバイスします。 - 具体的な対策:
- 数式の最終的な結果がTRUEまたはFALSEになるように修正します。
- 悪い例:
[ステータス](これは文字列を返す) - 良い例:
[ステータス] = "完了"(これはTRUE/FALSEを返す) - 良い例:
AND([金額] > 0, [日付] <= TODAY())
- 悪い例:
- Expression Assistantで数式をテストし、結果の型が「Boolean (TRUE/FALSE)」になっているか確認します。
- 数式の最終的な結果がTRUEまたはFALSEになるように修正します。
8. 「Expression ‘X’ is invalid because it cannot parse this text into a number.」
このエラーは、数値型を期待する場所(例: Number型のカラムのInitial Value、数値計算を行う仮想カラムの数式)で、数式が文字列や日付など、数値を返さない値を返している場合に発生します。また、NUMBER()関数で型変換しようとした際に、引数が数値に変換できない文字列(例: 「未定」)である場合も起こります。
- Geminiによる改善方法: Geminiにエラーメッセージと数式
Xを伝えると、「数式が数値を返していません。 数値型のカラムを参照しているか、NUMBER()関数でテキストや他の型の値を数値に正しく変換しているか確認してください。特に、空欄の可能性があるカラムを参照している場合は、IF(ISNOTBLANK(...), NUMBER(...), 0)のように空欄処理を組み込むと、エラーを回避し、デフォルト値を設定できます」と具体的な関数を使った修正例を提示します。 - 具体的な対策:
- 数式の計算結果が数値になるように修正します。
- 文字列を数値に変換する場合は
NUMBER()関数を、空欄処理にはISBLANK()やISNOTBLANK()関数を適切に使用します。- 例:
NUMBER([価格テキストカラム]) - 例:
IF(ISNOTBLANK([数量]), [数量] * [単価], 0)(数量が空欄なら0を返す)
- 例:
9. 「Expression ‘X’ is invalid because it cannot be used with table ‘Y’.」
このエラーは、SELECT(), LOOKUP(), REF_ROWS()など、他のテーブルのデータを参照する関数において、参照しているテーブル名やカラム名が間違っているか、そもそも存在しない場合に発生します。あるいは、参照元のデータ型が参照先のKeyカラムのデータ型と一致していない場合も考えられます。
- Geminiによる改善方法: Geminiにエラーメッセージと数式
Xを伝えると、「数式で参照しているテーブル’Y’やその中のカラムが見つからない、または参照方法が正しくありません。 Data -> Tablesでテーブル名’Y’が正しく登録されているか確認してください。また、数式内で参照しているカラム名が正しいか、そして参照元のカラムと参照先のKeyカラムのタイプが一致しているか確認してください」と、具体的な確認箇所と原因を特定します。 - 具体的な対策:
- 参照しているテーブル名とカラム名の正確性を確認する: AppSheetエディタのData -> Tablesで、参照しているテーブル名
Yが正確に登録されているか確認します(大文字小文字も含む)。 - カラム名の確認: 数式内で
[カラム名]のように参照しているカラム名が、実際にそのテーブルに存在するか確認します。 - データ型の確認:
Refカラムを使ってテーブルを参照している場合、参照元のカラム(例: 顧客ID)と、参照先のテーブルのKeyカラム(例: 顧客マスタの顧客ID)のデータ型が完全に一致していることを確認します。
- 参照しているテーブル名とカラム名の正確性を確認する: AppSheetエディタのData -> Tablesで、参照しているテーブル名
10. 「Circular reference detected for column ‘X’.」
このエラーは、仮想カラムや数式の設定において、お互いが直接的または間接的に互いを参照し合い、無限ループ(循環参照)が発生している場合に起こります。例えば、Aというカラムの数式がBを参照し、Bの数式がAを参照している場合などです。AppSheetは、このループを検知するとこのエラーを出します。
- Geminiによる改善方法: Geminiにこのエラーを伝えると、「カラム’X’で循環参照が発生しています。 これは、数式が自分自身を間接的に参照している状態です。カラム’X’の数式、およびその数式が参照している他のカラムの数式を一つずつ確認し、依存関係がループしていないか確認してください。例えば、計算結果が別の計算の入力になっている場合は、その流れが一方通行になるように修正し、相互参照を避ける必要があります」と、循環参照の概念と解決の方向性を示します。
- 具体的な対策:
- 数式の依存関係を可視化する: エラーが出ているカラム
Xの数式を確認し、それがどのカラムを参照しているかを書き出します。次に、参照先のカラムがさらにどのカラムを参照しているかをたどり、循環している箇所を特定します。 - 数式の見直し: 循環参照が発生している数式を修正します。片方の数式がもう一方の数式の結果に依存しないように、あるいは計算の順序が一方通行になるように、数式を再設計します。
- 例:
[合計金額] = [数量] * [単価]と[数量] = [合計金額] / [単価]のように互いを参照させない。
- 例:
- 数式の依存関係を可視化する: エラーが出ているカラム
【Automation(自動化)関連のエラー】
特定のトリガーで自動処理が実行されるAutomationは、アプリの核となる機能ですが、設定ミスでエラーになりがちです。
11. 「Automation ‘X’ failed to run because of an invalid event or process configuration.」
このエラーは、Automation全体の設定、特にEvent(トリガーの条件)やProcess(実行するタスクの順序や内容)の構成自体に根本的な誤りがある場合に発生します。例えば、存在しないテーブルをEventの対象に指定している、Process内のタスクタイプが間違っている、タスクに必要な情報が不足しているなどです。
- Geminiによる改善方法: Geminiにエラーメッセージと該当Automation
Xを伝えると、「Automation’X’のイベントまたはプロセス設定に根本的な問題があります。 Automationエディタで、Event(例: データ変更、スケジュール)の設定が正しいか、特に対象テーブルや変更タイプが適切か確認してください。次に、Processの各ステップ(例: メール送信、データ更新、AI Task)のタスクタイプ、宛先、入力情報、参照カラム名が正しいか、一つずつ詳細に確認し直してください。特に、AI Taskではプロンプトの指定が重要です」と、Automation設定の全体像と具体的なチェックポイントを網羅的に指示します。 - 具体的な対策:
- Automation設定の総点検: AppSheetエディタのAutomation -> Botsで該当ボット
Xを開き、EventとProcessの各設定項目を、まるで新しいAutomationを設定するかのように、最初から一つずつ丁寧に確認し直します。 - テーブル/カラム名の確認: Eventの対象テーブル名や、Process内の数式や設定で参照しているカラム名が、正確に存在し、スペルミスがないか確認します。
- タスクタイプの整合性: 選択したタスクタイプ(例:
Send an email,Set the values of some columns,Run a taskなど)が、そのステップで実行したい内容と一致しているか確認します。
- Automation設定の総点検: AppSheetエディタのAutomation -> Botsで該当ボット
12. 「Failed to send email/notification. Recipient ‘X’ is invalid.」
このエラーは、Automationの「Send an email」タスクや「Send a notification」タスクで、宛先のメールアドレスXが無効であるか、AppSheetからアクセスできないメールアドレスである場合に発生します。例えば、スペルミス、存在しないドメイン、またはAppSheetが認証していない外部メールアドレスが指定されているなどが考えられます。
- Geminiによる改善方法: Geminiにこのエラーを伝えると、「指定された宛先メールアドレス’X’が無効か、またはメール送信設定に問題があります。 まず、宛先メールアドレスのスペルが正しいか、そのメールアドレスが実際に有効なアドレスか確認してください。次に、AppSheetのSettings -> Integrations -> Emailで、AppSheetがメールを送信するためのGoogleアカウントの認証が正しく行われているか、または
From Email Addressに指定されているアドレスが適切かを確認してください」と、宛先と送信元両方の確認を促します。 - 具体的な対策:
- 宛先メールアドレスの正確性を確認: Automation設定の「Send an email」タスクで指定している「To」カラムや直接入力しているメールアドレスが正しいか、有効な形式かを確認します。もしカラムを参照している場合は、そのカラムに実際に有効なメールアドレスが入力されているか、データソースも確認します。
- AppSheetのメール送信設定の確認: Settings -> Integrations -> Emailで、AppSheetのメール送信が正しく認証されているか確認し、必要であれば「Authorize」ボタンをクリックして再認証を行います。
13. 「Automation ‘X’ failed due to a missing/invalid file path for action ‘Y’.」
このエラーは、Automationでファイルの作成、コピー、移動、削除などのアクション(例: 「Create a new file from a template」「Copy a file」)を設定した際に、指定されたファイルパスやフォルダが存在しない、またはAppSheetにその場所へのアクセス権がない場合に発生します。誤ったフォルダIDやパスの記述(例: スラッシュの抜け、全角文字)も原因となります。
- Geminiによる改善方法: Geminiにエラーメッセージと該当Automation
Xを伝えると、「ファイル操作のアクション’Y’で指定されたパスが無効です。 まず、Google Driveなどの指定されたフォルダが実際に存在するか、フォルダ名やIDが正しいか確認してください。次に、AppSheetのサービスアカウントにそのフォルダへの編集者またはオーナー権限が付与されているか確認してください。パスの記述(例:/MyAppData/Reports)がAppSheetの規約に合っているかも重要です」と、パスの確認と権限の重要性を強調します。 - 具体的な対策:
- ファイルパス/フォルダIDの正確性を確認: Google Driveで、Automationで指定されているフォルダが実際に存在し、そのパスまたはフォルダIDが正確かを確認します。
- Google Driveの共有設定と権限を確認: AppSheetがGoogle Driveにアクセスするためのアカウント(通常はアプリ作成者のGoogleアカウント)に、該当フォルダへの
編集者以上の権限が付与されているか確認します。 - パスの記述方法の確認: AppSheetでのパス記述は相対パス(例:
/フォルダ名/サブフォルダ名)やIDを使うことが多いため、正しい記述方法に従っているか確認します。
14. 「Failed to set column ‘X’. This column is read-only or not editable.」
このエラーは、Automationやアクション(例: 「Set the values of some columns in this row」)で、ターゲットとしているカラムXが、読み取り専用として設定されているか、または何らかの理由で編集が許可されていない場合に発生します。よくあるのは、Keyカラムを編集しようとしたり、Formulaタイプの仮想カラムに直接値を書き込もうとしたりした場合などです。
- Geminiによる改善方法: Geminiにこのエラーを伝えると、「Automationがカラム’X’に値を書き込めません。 まず、Data -> Columnsでカラム’X’が
Editable(編集可能)になっているか確認してください。また、カラム’X’がKeyとして設定されており、AppSheetが自動生成するIDのようなものである場合、直接値を書き換えることはできません。あるいは、Formulaタイプの仮想カラムではないか確認してください。仮想カラムは数式の結果を表示するだけで、直接値を設定することはできません」と、カラムの特性と編集可否に関する設定を詳しく指摘します。 - 具体的な対策:
- カラムのEditable設定を確認する: AppSheetエディタのData -> Columnsで該当カラム
Xを選択し、「Update behavior」セクションの「Editable」がチェックされていることを確認します。 - カラムのタイプを確認する: カラムが
Keyとして設定されている場合や、Formulaタイプの仮想カラムには、Automationやアクションで直接値を書き込めません。値を書き込む必要がある場合は、別の「Text」や「Number」などの基本型のカラムを用意し、そこに書き込むようにAutomationを修正します。
- カラムのEditable設定を確認する: AppSheetエディタのData -> Columnsで該当カラム
【AI Task(Gemini連携)関連のエラー】
Geminiとの連携部分、特にAIがテキストを生成したり抽出したりする際に発生する可能性のあるエラーです。
15. 「AI Task failed to generate content. Check the prompt or input data.」
このエラーは、AI Task(Generate contentやExtract from textなど)を実行する際に、AIに与えたプロンプトが不明瞭すぎる、入力データ(Source Columnやプロンプト内で参照するカラム)が空欄であるか、AIが理解できない不適切な形式である、またはAIの生成能力の範囲を超えた複雑な要求である場合に発生します。
- Geminiによる改善方法: Geminiにエラーメッセージと使用したプロンプトを伝えると、「AIがコンテンツを生成できませんでした。 まず、プロンプトが具体的で明確か確認してください。AIに与える情報が不足していないか、または空欄になっていないか(
ISNOTBLANK()でチェックするなど)確認してください。プロンプトが複雑すぎる場合は、より簡潔にしたり、段階的に情報を与えるように修正したりすることを検討してください」と、プロンプトの質と入力データの重要性を強調します。 - 具体的な対策:
- プロンプト(指示文)の徹底的な見直し: AIへの指示をより具体的かつ明確に記述します。
- 具体例の提示: 「〇〇のような形式で出力してください」と例示することで、AIの理解度が高まります。
- 役割の明確化: 「あなたは〇〇の専門家として、…してください」のように、AIの役割を明確にすると、回答の質が上がることがあります。
- 制約の追加: 「50文字以内で」「箇条書きで3点」など、出力の形式や長さを指定します。
- 入力データ(AIに渡す情報)の確認: AI Taskの
Source Columnとして指定したカラム、またはプロンプト内で[カラム名]として参照しているカラムが、実際にデータを含んでいるか確認します。もしデータが空欄の可能性がある場合は、IF(ISNOTBLANK([カラム名]), [カラム名], "(情報なし)")のように数式で空欄を処理してからAIに渡すと、エラーを回避できます。 - プロンプトの段階的な複雑化: まずは非常にシンプルなプロンプトで試してみて、期待通りの結果が出たら徐々に複雑な要求を追加していくようにします。
- プロンプト(指示文)の徹底的な見直し: AIへの指示をより具体的かつ明確に記述します。
16. 「AI Task failed due to insufficient permissions or API limits.」
このエラーは、Gemini AI Taskの利用に必要なAppSheetライセンスが不足している(例: AI Taskの高度な機能はAppSheet Enterprise Plusライセンスが必要)、またはGoogle Cloud側のAI API利用制限(Quota)に達した、あるいはGoogle Cloud Platform(GCP)でのAPIの有効化や認証設定に問題がある場合に発生します。
- Geminiによる改善方法: Geminiにこのエラーを伝えると、「AI Taskの実行に必要な権限またはAPI利用制限に関する問題です。 まず、お使いのAppSheetライセンスがAI Taskの利用条件(AppSheet Enterprise Plusなど)を満たしているか確認してください。次に、Google Cloud Platformのコンソールで、AppSheetが利用するAI関連API(例: Vertex AI, Cloud Vision AIなど)が有効になっているか、課金設定がされているか、APIの利用制限(Quota)に達していないかを確認してください」と、ライセンスとGCP設定の両方をチェックするように指示します。
- 具体的な対策:
- AppSheetライセンスの確認: 利用しているAI Taskが、現在のAppSheetライセンスで利用可能か確認します。特定のAI TaskはAppSheet Enterprise Plusライセンスが必要です。
- GCP設定の確認: Google Cloud Platformのコンソールにアクセスし、AppSheetアプリが紐づいているプロジェクトで、以下の点を確認します。
- APIの有効化: AI Taskで利用するGoogle CloudのAPI(例:
Generative Language APIなど)が「有効」になっているか。 - 課金設定: プロジェクトに課金アカウントが紐付けられ、有効になっているか。
- APIの割り当て(Quota): APIの利用制限に達していないか確認し、必要であれば制限緩和の申請を検討します。
- サービスアカウントの権限: AppSheetがGoogle Cloudのリソースにアクセスするためのサービスアカウントに、適切な権限が付与されているか確認します。
- APIの有効化: AI Taskで利用するGoogle CloudのAPI(例:
17. 「Extracted content type mismatch for column ‘X’.」 (Extract from textで発生)
このエラーは、AI Taskの「Extract from text」で、抽出された情報(例えばAIが「2025年1月1日」という日付を抽出した)の型と、その情報を保存しようとしているAppSheetカラムXのデータ型(例えばNumber型)が一致していない場合に発生します。
- Geminiによる改善方法: Geminiにエラーメッセージを伝えると、「AIが抽出したコンテンツの型と、保存先のカラム’X’のデータ型が一致していません。 例えば、AIが日付を抽出したのにカラムが数値型になっていませんか?Data -> Columnsでカラム’X’のデータ型が、AIが抽出する情報の内容(日付なら
Date、金額ならNumber、短いテキストならText)に合っているか確認し、修正してください」と、型の不一致を明確に指摘し、修正箇所を提示します。 - 具体的な対策:
- AI Taskの
Output Parametersの型を確認: AutomationのAI Task設定で、「Extract from text」のOutput Parametersで、Field nameごとのTypeが正しく設定されているか確認します(例: 「日付」はDate、「金額」はNumber)。 - AppSheetカラムのデータ型を修正: AppSheetエディタのData -> Columnsで、エラーが出ているカラム
Xの「Type」を、AIが実際に抽出する情報の種類に合わせて修正します。両者の型が一致していることが重要です。
- AI Taskの
18. 「AI Task timeout. The response took too long.」
このエラーは、AI Taskの処理(特にGenerate contentやExtract from textで非常に長いテキストを処理する場合)に時間がかかりすぎ、設定された制限時間内に完了できなかった場合に発生します。複雑な生成を大量のデータに対して実行させたり、ネットワークが不安定な場合にも起こりやすいです。
- Geminiによる改善方法: Geminiにエラーメッセージを伝えると、「AI Taskが処理時間内に完了できませんでした。 以下の点を確認し、処理負荷を軽減してください。
- 入力テキストの長さ: AIに与えるテキスト(例: 議事録全文、契約書全文)が非常に長すぎないか? 可能であれば、要点だけを渡すように調整するか、テキストを複数回に分けて処理することを検討してください。
- プロンプトの複雑さ: AIへの指示(プロンプト)が複雑すぎないか? AIが推論に時間のかかるような抽象的な指示や、非常に多くの情報を参照する指示は避けて、より簡潔なプロンプトで試してみてください。
- 処理対象のデータ量: 一度に大量のデータに対してAI Taskを実行していないか? AutomationのEventの条件を絞り込むか、スケジュール実行の間隔を広げることを検討してください」と、パフォーマンス改善のための具体的なアプローチを提案します。
- 具体的な対策:
- 入力テキストの短縮: AI Taskに渡すテキストの長さを短くする(例: レビューの全文ではなく、先頭数百文字だけを渡す)。
- プロンプトの最適化: AIへの指示をより明確で、かつ簡潔なものに修正します。AIが推論しやすいように、具体的な例をプロンプト内に含めるのも有効です。
- Automationの実行頻度調整: スケジュール実行のAutomationの場合、実行頻度を減らして、一度に処理するデータ量を減らします。リアルタイム実行の場合、入力時の負荷が大きすぎないかを確認します。
【ユーザーインターフェース (UI) 関連のエラー】
アプリの見た目や操作性に関する問題で、ユーザーの使いやすさに直結します。
19. 「The view ‘X’ has no valid data to display.」
このエラーは、アプリのビュー(画面)Xに表示されるはずのデータが、ビューに設定されたフィルタリング条件によって全て除外されてしまっているか、そもそもそのビューが参照しているデータソースに表示すべきデータが存在しない場合に発生します。よくあるのは、USEREMAIL() = [担当者]などのフィルタ条件が厳しすぎたり、データがまだ入力されていなかったりするケースです。
- Geminiによる改善方法: Geminiにエラーメッセージを伝えると、「ビュー’X’に表示されるデータがありません。 まず、データソース(Google スプレッドシートなど)に表示すべきデータが実際に入力されているか確認してください。次に、AppSheetエディタのUX -> Viewsで、ビュー’X’に設定されている
Filter条件を確認してください。フィルタ条件が厳しすぎるか、誤っている可能性があります。例えば、[ステータス] = "完了"としているのに、完了したデータがない、といったケースです」と、データの有無とフィルタ条件のチェックを促します。 - 具体的な対策:
- データソースのデータを確認する: 該当するテーブルに、表示されるべきデータが実際に存在するか確認します。テストデータをいくつか入力してみましょう。
- ビューのフィルタリング条件を確認・緩和する: AppSheetエディタのUX -> Viewsで、該当ビュー
Xの「Filter」セクションを確認します。- 数式が正しいか、意図しない条件になっていないかを見直します。
- 一時的にフィルタリングを無効にするか、条件を緩和してみて、データが表示されるか確認します。例えば、
TRUEと設定するとすべてのデータが表示されます。 USEREMAIL()のような関数を使っている場合、プレビュー時のユーザー(AppSheetエディタ右上)が正しく設定されているかも確認します。
20. 「Unable to find data source ‘X’.」
このエラーは、AppSheetアプリが参照しているデータソースX(Google スプレッドシート、Excel Online、Salesforceなど)が削除された、ファイル名やシート名が変更された、またはAppSheetのデータソースリストからリンクが切れた場合に発生します。これは、アプリが「データがない!」と叫んでいる状態です。
- Geminiによる改善方法: Geminiにエラーメッセージを伝えると、「データソース’X’が見つかりません。 データソースが削除された、ファイル名やシート名が変更された可能性があります。Google Driveなどでデータソースの存在と名前を再確認してください。AppSheetエディタのData -> Tablesに移動し、該当テーブルの右側にある三点リーダー(
...)をクリックして「Regenerate structure」を試すか、または「Source」タブでデータソースを再接続してください」と、具体的な確認箇所とAppSheet上での対応手順を指示します。 - 具体的な対策:
- データソースの存在と名前を確認する: データソースファイル(例: Google スプレッドシート)がGoogle Driveなどに存在するか、ファイル名やシート名がAppSheetで設定されているものと一致するかを正確に確認します(大文字小文字、全角半角も含む)。
- AppSheetでデータソースを再同期/再接続する: AppSheetエディタのData -> Tablesで、該当テーブルを選択し、「Source」タブでデータソースの接続状況を確認します。必要であれば、「Browse」をクリックして正しいデータソースを再選択するか、または「Regenerate structure」を実行してAppSheetに構造を再読み込みさせます。

