顧客の声(VoC)をAIが分析!サービス改善のヒントを自動で発見!
サービス業に携わる方、顧客サポート部門の皆さん、日々たくさんのお客様の声(VoC:Voice of Customer)に触れていることでしょう。アンケートの自由記述欄、お問い合わせメール、SNSでのコメント…お客様からの貴重なフィードバックは、サービス改善のための宝の山です。しかし、これらの膨大なテキストデータを一つひとつ読み解き、共通の課題や潜在的な要望を見つけ出す作業は、非常に骨が折れるものです。
「たくさんフィードバックは来るけれど、どこから手をつけていいか分からない…」
「お客様は不満そうだけど、具体的な原因や改善策が見えてこない…」
こんな状況では、せっかく寄せられた「お客様の声」が、具体的なサービス改善に活かされないままになってしまうかもしれません。
しかし、もし、お客様から寄せられたテキスト形式の声をAIが自動で分析し、その感情(ポジティブ・ネガティブなど)を判定してくれるだけでなく、頻出するキーワードや具体的な改善提案まで自動で抽出してくれたら? そして、その分析結果をリアルタイムでダッシュボードに表示し、いつでもサービス改善のヒントを把握できるとしたら、どうでしょう?
Googleのノーコード開発ツール「AppSheet」と、最先端の生成AI「Gemini」の連携は、この「お客様の本音の見える化」を誰でも簡単に実現します。プログラミングの知識は一切不要。AIが膨大なテキストデータの中から価値あるインサイトを瞬時に抽出し、顧客満足度向上とサービス成長に直結する改善活動を強力にサポートしてくれるのです。
なぜ今、VoC分析にAIが不可欠なのか?その課題とAIの価値
お客様の声(VoC)は、サービス改善や新サービス開発の最も強力な源泉です。しかし、その収集から分析、そして活用に至るまで、多くの企業が共通の課題を抱えています。
「非構造化データ」の分析難易度
お客様の声は、アンケートの自由記述、メール本文、チャットログ、SNS投稿など、形式が定まっていない「非構造化データ」がほとんどです。これらのテキストデータから意味のある情報を抽出するには、高度な自然言語処理の技術や、専門的な知識を持った人材が必要です。手作業では、膨大な時間と労力がかかり、また分析者の主観が入り込むリスクも避けられません。
「感情」や「意図」の把握の難しさ
お客様のコメントは、表面的な言葉だけではその真の感情や意図を正確に把握できないことがあります。例えば、「普通」という言葉一つとっても、文脈によっては「まあまあ良い」という意味もあれば、「期待外れ」という意味を含むこともあります。AIによる感情分析は、このような微妙なニュアンスを客観的に捉え、顧客の満足度や不満の度合いを数値化する上で非常に有効です。
「リアルタイム性」の欠如と対応の遅れ
お客様からのフィードバックは、問題発生から時間が経過すればするほど、その価値が薄れていきます。特にクレームや不満の声は、迅速に対応しなければ、顧客満足度の低下やブランドイメージの毀損に直結します。従来のVoC分析では、データの収集、整理、分析に時間がかかり、問題への対応が後手に回ってしまうことが少なくありませんでした。リアルタイムでの分析と検知が求められています。
「潜在ニーズ」の見落とし
お客様は、必ずしも自分の要望を明確な言葉で表現するとは限りません。多くの声の中に埋もれた、まだ顕在化していない「潜在的なニーズ」や「改善のヒント」を見つけ出すには、膨大なデータを横断的に分析し、パターンを認識する能力が必要です。これは人間の力だけでは非常に困難な作業です。
ここに、Gemini in AppSheetが大きな解決策を提示します。AIが膨大なVoCデータを自動で、かつ客観的に分析し、感情の傾向、頻出キーワード、そして具体的な改善提案などを瞬時に抽出します。これにより、上記の問題を根本から解決し、顧客中心のサービス改善に向けた迅速かつデータに基づいた意思決定を可能にするのです。
顧客の声(VoC)をAIが分析し、サービス改善のヒントを自動で発見するアプリの作り方:Google Geminiをフル活用!
実際にGoogle Gemini in AppSheetを活用して、顧客の声(VoC)をAIが分析し、サービス改善のヒントを自動で発見するアプリの具体的な作り方をステップバイステップで解説していきます。
このシステムを構築するには、サービスや商品情報、そしてお客様からのフィードバックデータを統合し、AIによる分析結果をリアルタイムで可視化する仕組みを構築します。
アプリの「土台」となるサービス・フィードバックデータを準備する
AIがお客様の声を分析するためには、対象となるサービスや商品情報と、お客様から寄せられたフィードバックのテキストデータが必要です。ここでは、Google スプレッドシートをデータソースとして活用します。
ステップ1:Google スプレッドシートでサービス/商品マスタとフィードバックデータを定義する
Google スプレッドシートを開き、新しいシートを作成します。サービス/商品情報と、それに対するお客様のフィードバック情報を管理するための列見出しを入力しましょう。
例:サービスマスタ シート
| サービスID | サービス名 | カテゴリ | 平均評価 | フィードバック数 | AIポジティブ率 | AIネガティブ率 | AI主要改善点 | AI推奨アクション |
| S001 | オンライン学習プラットフォーム | 教育 | ||||||
| S002 | 〇〇飲食店予約システム | ITサービス |
- サービスID: 各サービスを一意に識別するID。
- サービス名: サービスや商品の名称。
- カテゴリ: サービスや商品のカテゴリ。
- 平均評価: アプリで計算する平均評価(アンケートの星評価など)。
- フィードバック数: 該当サービスへのフィードバック総数。
- AIポジティブ率 / AIネガティブ率: AIが分析したフィードバックのポジティブ/ネガティブな感情の割合。
- AI主要改善点: AIがフィードバックから抽出した、そのサービスの主要な改善点(キーワードやフレーズ)。
- AI推奨アクション: AIが提案する具体的な改善アクション(例: FAQの拡充、UI改善、スタッフ研修強化)。
例:お客様フィードバック シート
| フィードバックID | サービスID(参照) | 評価(数値/星) | 自由記述コメント | 投稿日時 | お客様メールアドレス | 感情(AI判定) | 抽出キーワード(AI) | 提案改善点(AI) | 緊急度(AI判定) |
| F001 | S001 | 4 | コース内容が充実していて満足です。 | 2025/07/20 10:30 | customer1@mail.com | ||||
| F002 | S001 | 2 | 動画が途中で止まることがあり、ストレスを感じました。 | 2025/07/21 14:00 | customer2@mail.com | ||||
| F003 | S002 | 1 | 予約システムが非常に使いにくいです。何度もエラーが出ました。 | 2025/07/22 09:15 | customer3@mail.com |
- フィードバックID: 各フィードバックを一意に識別するID。
- サービスID(参照): どのサービスに対するフィードバックかを示すID(サービスマスタのサービスIDを参照)。
- 評価(数値/星): お客様が付けた評価(1~5など)。
- 自由記述コメント: お客様の自由なコメント。ここがAI分析の対象となります。
- 投稿日時: フィードバックが投稿された日時。
- お客様メールアドレス: お客様への返信などに利用。
- 感情(AI判定): AIがコメントの感情を判定した結果(例: ポジティブ, ネガティブ, 中立)。
- 抽出キーワード(AI): AIがコメントから抽出した重要なキーワード。
- 提案改善点(AI): AIがコメントから提案する具体的な改善点。
- 緊急度(AI判定): AIがコメントの緊急度を判定した結果(例: 低, 中, 高)。
ステップ2:AppSheetで新しいアプリを作成する
AppSheetのウェブサイト(appsheet.com)にアクセスし、Googleアカウントでログインします。「+ Make a new app」から「Start with your own data」を選択し、アプリの名前(例:「VoC分析ダッシュボード」)とカテゴリを設定します。
データソースの選択画面で、先ほど準備したGoogle スプレッドシートを選択し、「Select」をクリックします。AppSheetがスプレッドシートの各シートをテーブルとして認識し、自動的にアプリの基本的な形を生成してくれます。
Google Geminiを組み込む!VoCの「感情分析」「キーワード抽出」「改善提案」のAI Taskを設定する
ここからが、Google Geminiの「AI Task」をAppSheetのAutomationに組み込む核心部分です。AIがフィードバックコメントを分析し、感情判定、キーワード抽出、具体的な改善提案、さらには緊急度判定まで行う仕組みを構築します。
ステップ1:AIによる「フィードバックコメント分析」Automationを設定する
- AppSheetエディタの左側メニューから「Automation」を選択し、「+ New Bot」をクリックして新しいボットを作成します(例:「VoCコメント分析」)。
- Event(いつ動かすか):
- Event Type: 「Data change」
- Table: 「お客様フィードバック」テーブルを選択します。
- Change Type: 「Adds only」(新しいフィードバックが追加されたとき)。
- これで、新しいフィードバックが投稿されるたびに、この自動化プロセスが開始されます。
- Process(何をするか):
- ステップ1:「AI Task – 感情判定」
- 「+ Add a step」をクリックし、「Run a task」を選択します。
- Task Type: 「AI Task」を選び、その中の「Generate content」を選択します。
- Prompt for AI: ここに、AIにフィードバックコメントの感情を判定させるプロンプトを記述します。
以下の顧客からのフィードバックコメントを読み、その感情が「ポジティブ」「ネガティブ」「中立」のいずれであるかを判断してください。単語一つで回答してください。 フィードバックコメント: [自由記述コメント] - Save the generated content to these columns: AIが生成した感情判定結果を保存するカラムとして、「感情(AI判定)」を選択します。
- ステップ2:「AI Task – キーワード抽出と改善点提案」
- Condition (オプション): 特にネガティブなフィードバックの場合のみ詳細分析を行うように条件を設けることも可能です。例えば、
[感情(AI判定)] = "ネガティブ"または[評価(数値/星)] <= 2のように設定します。 - 「+ Add a step」をクリックし、「Run a task」を選択します。
- Task Type: 「AI Task」を選び、その中の「Generate content」を選択します。
- Prompt for AI: ここに、AIにフィードバックコメントから重要なキーワードと具体的な改善点を抽出・提案させるプロンプトを記述します。
以下の顧客からのフィードバックコメントを読み、そのコメントが示唆する重要なキーワード(3つ以内)と、具体的なサービスまたは商品の改善点(1つ)を簡潔に提案してください。 フィードバックコメント: [自由記述コメント] 出力形式: キーワード: [キーワード1], [キーワード2], [キーワード3] 改善点: [改善点の具体的な提案] - Save the generated content to these columns: AIが生成した結果を保存するカラムとして、「抽出キーワード(AI)」と「提案改善点(AI)」を選択します。
- Condition (オプション): 特にネガティブなフィードバックの場合のみ詳細分析を行うように条件を設けることも可能です。例えば、
- ステップ3:「AI Task – 緊急度判定」
- Condition (オプション): ネガティブなフィードバックの場合のみ緊急度を判定するように条件を設けることができます。
- 「+ Add a step」をクリックし、「Run a task」を選択します。
- Task Type: 「AI Task」を選び、その中の「Generate content」を選択します。
- Prompt for AI: ここに、AIにフィードバックコメントの緊急度を判定させるプロンプトを記述します。
以下の顧客からのフィードバックコメントを読み、その緊急度を「低」「中」「高」のいずれかで判断してください。単語一つで回答してください。特に、サービス利用に直接的な支障をきたす内容や、早急な対応が求められる内容であれば「高」と判断してください。 フィードバックコメント: [自由記述コメント] - Save the generated content to these columns: AIが生成した緊急度判定結果を保存するカラムとして、「緊急度(AI判定)」を選択します。
- ステップ1:「AI Task – 感情判定」
これで、新しいフィードバックが投稿されるたびに、AIがそのコメントを分析し、感情判定、キーワード抽出、改善点提案、そして緊急度判定を自動で行うようになります。
ステップ4:サービスマスタの「AIポジティブ率」「AIネガティブ率」「AI主要改善点」「AI推奨アクション」を更新するAutomationを設定する
AIが個々のフィードバックを分析できたら、次にその結果をサービスマスタに集計し、サービスごとの顧客満足度や改善点をリアルタイムで可視化します。
- AppSheetエディタの左側メニューから「Automation」を選択し、「+ New Bot」をクリックして新しいボットを作成します(例:「サービスマスタ集計更新」)。
- Event(いつ動かすか):
- Event Type: 「Data change」
- Table: 「お客様フィードバック」テーブルを選択します。
- Change Type: 「Adds only」(新しいフィードバックが追加されたとき)。
- Condition:
ISNOTBLANK([感情(AI判定)])(AIによる分析が完了した場合)。
- Process(何をするか):
- ステップ1:「関連するサービスレコードを取得」
- 「+ Add a step」をクリックし、「Data: Find rows to process」を選択します。
- Table: 「サービスマスタ」テーブルを選択します。
- Condition:
[サービスID] = [_THISROW].[サービスID(参照)](現在処理中のフィードバックに紐づくサービスレコードを取得)。 - Result in: 変数名(例:
TargetService)。
- ステップ2:「サービスマスタの評価関連カラムを更新」
- 「+ Add a step」をクリックし、「For each row in」を選択します。
- Row list:
TargetServiceを選択します。 - このループ内で、以下のタスクを実行します。
- タスクA:「サービスマスタの集計値を更新」
- 「+ Add a step」をクリックし、「Data: Set the values of some columns in this row」を選択します。
- Set these columns:
- 平均評価:
AVERAGE(SELECT(お客様フィードバック[評価(数値/星)], [サービスID(参照)] = [_THISROW].[サービスID]))SELECTで該当サービスの全フィードバックの評価を取得し、AVERAGEで平均を計算します。
- フィードバック数:
COUNT(SELECT(お客様フィードバック[フィードバックID], [サービスID(参照)] = [_THISROW].[サービスID]))- 該当サービスのフィードバック総数をカウントします。
- AIポジティブ率:
COUNT(SELECT(お客様フィードバック[フィードバックID], AND([サービスID(参照)] = [_THISROW].[サービスID], [感情(AI判定)] = "ポジティブ"))) / COUNT(SELECT(お客様フィードバック[フィードバックID], [サービスID(参照)] = [_THISROW].[サービスID])) * 100- 該当サービスのポジティブ判定フィードバック数を総数で割って、パーセンテージを計算します。
- AIネガティブ率:
COUNT(SELECT(お客様フィードバック[フィードバックID], AND([サービスID(参照)] = [_THISROW].[サービスID], [感情(AI判定)] = "ネガティブ"))) / COUNT(SELECT(お客様フィードバック[フィードバックID], [サービスID(参照)] = [_THISROW].[サービスID])) * 100- 該当サービスのネガティブ判定フィードバック数を総数で割って、パーセンテージを計算します。
- AI主要改善点:
TOP(UNIQUE(SELECT(お客様フィードバック[提案改善点(AI)], AND([サービスID(参照)] = [_THISROW].[サービスID], ISNOTBLANK([提案改善点(AI)]), [緊急度(AI判定)] <> "低"))), 3)- 該当サービスのレビューからAIが提案した改善点の中から、緊急度が高い(中または高)ものに絞り込んで、最も頻出する上位3つなどを抽出します。
UNIQUEで重複を排除し、TOPで上位を取得します。
- 該当サービスのレビューからAIが提案した改善点の中から、緊急度が高い(中または高)ものに絞り込んで、最も頻出する上位3つなどを抽出します。
- AI推奨アクション: ここに、AIが提案する具体的な推奨アクションを生成させます。
- 「+ Add a step」として、再度「AI Task – Generate content」をこのステップの中に追加します。
- Prompt for AI:
以下のサービスに関する主要な改善点(AIが抽出したキーワード)とネガティブなフィードバックの傾向に基づいて、サービス改善のための具体的な推奨アクションを箇条書きで3つ提案してください。アクションは実行可能で、具体的なステップを含めるようにしてください。 サービス名: [_THISROW].[サービス名] 主要な改善点: [_THISROW].[AI主要改善点] ネガティブレビューの傾向: [ここに該当サービスのネガティブレビューを数件ピックアップして渡すか、ネガティブ率とコメントの概要を渡す] (例: 「充電速度が遅い」「システムが落ちやすい」「サポートの返信が遅い」といったコメントが散見される。) 出力形式: - [アクション1] - [アクション2] - [アクション3] - Save the generated content to these columns: 「AI推奨アクション」カラムに保存します。
- 平均評価:
- タスクA:「サービスマスタの集計値を更新」
- ステップ1:「関連するサービスレコードを取得」
これで、新しいフィードバックが投稿されるたびに、AIがコメントを詳細に分析し、その結果がサービスマスタに集計され、顧客満足度の傾向と具体的な改善点がリアルタイムで把握できるようになります。
アプリを実際に使ってみる
- アプリを保存し、デプロイします。
- サービスデータを登録します。
- テストのため、新しいお客様フィードバックを登録します。
- アプリから「お客様フィードバック」を追加し、「サービスID(参照)」で対象サービスを選び、「自由記述コメント」に具体的な内容を入力します。
- 例1(ポジティブ): 「UIがとても直感的で使いやすいです。サポートも迅速で助かりました!」
- 例2(ネガティブ・中緊急度): 「特定の機能の動作が重いです。もう少しスムーズだと良いのですが…」
- 例3(ネガティブ・高緊急度): 「ログインが全くできません!緊急で対応してください。業務が止まっています!」
- データを保存すると、バックグラウンドでGeminiのAI Task(ステップ1、2)が実行され、「感情(AI判定)」「抽出キーワード(AI)」「提案改善点(AI)」「緊急度(AI判定)」カラムが自動で埋まります。
- AI分析が完了すると、その結果をトリガーに「サービスマスタ集計更新」ボット(ステップ4)が実行され、該当サービスの「平均評価」「フィードバック数」「AIポジティブ率」「AIネガティブ率」「AI主要改善点」「AI推奨アクション」が自動で更新されるはずです。
- アプリでサービスマスタや、後述するダッシュボードを開き、顧客満足度や改善点がリアルタイムで可視化されていることを確認してください。
これで、手動でのVoC集計や分析の手間から解放され、AIが「お客様の声」をリアルタイムで分析し、サービス改善のための強力なインサイトを提供してくれるようになりました!
Googleの機能連携で、VoC分析とサービス改善戦略をさらに強化する!
このVoC分析アプリは、Googleの他の強力な機能と連携することで、その価値を何倍にも高めることができます。
Google Looker Studio (旧 Google Data Studio) との連携:VoCダッシュボードの構築
- プロフェッショナルなダッシュボード作成: AppSheetのサービスマスタやお客様フィードバックデータをGoogle スプレッドシート経由でGoogle Looker Studioに連携させ、VoC分析結果をリアルタイムで可視化する、プロフェッショナルなダッシュボードを構築します。
- ダッシュボードの表示例:
- 全サービス/商品の平均評価とフィードバック総数の推移
- サービス/商品別、カテゴリ別のポジティブ/ネガティブ率の比較(棒グラフ、円グラフ)
- AIが抽出した「主要改善点」のワードクラウドやランキング
- 「緊急度(AI判定)」別のフィードバック件数と、緊急度の高いコメント一覧
- 期間ごとの感情トレンドの変化
- AIが提案する具体的な「推奨アクション」の一覧
- ダッシュボードの表示例:
- 戦略的意思決定の支援: このダッシュボードを見るだけで、経営層やサービス開発チーム、カスタマーサポートチームは、どのサービスに問題があるのか、お客様が何を求めているのか、次に何を改善すべきか、そしてその緊急度はどうかといった、具体的なアクションに繋がる意思決定を迅速に行えるようになります。
Google Chat / Google Meetとの連携:緊急クレーム発生時の迅速な対応
ネガティブなフィードバックや、特に「緊急度:高」と判定されたクレームが発生した場合、迅速なチーム連携が不可欠です。
- Automationの設定: フィードバックの「感情(AI判定)」が「ネガティブ」で、かつ「緊急度(AI判定)」が「高」と判定された場合に、Google Chatの特定のサービス担当者グループや緊急対応チームのスペースに自動でメッセージを投稿するAutomationを設定します。
- 緊急会議の自動招集: 重大なクレームの場合、自動でGoogle Meetの緊急会議を招集するAutomationを設定することも可能です。関係者に即座に会議URLを共有し、状況共有と対策検討の場を迅速に提供できます。
- 例:
- Event: 「お客様フィードバック」テーブルの「緊急度(AI判定)」が「高」になったとき。
- Process:
- 「Run a task」で「Send a message to a channel」を選択し、緊急対応チャットに通知。
- メッセージ例:
【🚨緊急🚨】高緊急度フィードバック発生! サービス名: [サービスID(参照)].[サービス名] 評価: [評価(数値/星)]星 コメント: [自由記述コメント] AI提案改善点: [提案改善点(AI)] 早急な対応をお願いします! 詳細確認・対応状況入力はこちら: <<LINKTOROW([フィードバックID], "お客様フィードバック_Detail")>> - 同時に、「Run a task」で「Google Meet: Create a meeting」を選択し、会議URLを生成してチャットに投稿。
Google Formsとの連携:フィードバック収集チャネルの多様化
AppSheetアプリと連携して、Google Formsを使ってレビューやフィードバックを収集することも可能です。
- 簡単なフィードバック投稿: サービス利用後のお客様に、Google Formsで作成したフィードバックフォームのURLをメールなどで送信します。QRコードを店舗に設置することも可能です。
- 自動でAppSheetに連携: Google Formsの回答は自動的にGoogle スプレッドシートに保存されるため、そのスプレッドシートをAppSheetの「お客様フィードバック」テーブルとして設定すれば、スムーズにAI分析の対象とすることができます。
Gmail / Google Docsとの連携:顧客への個別対応とFAQ作成
特に重要なフィードバックや、個別返信が必要な顧客からの声に対して、迅速にアプローチできます。
- Gmailによる個別返信の支援: AIが分析したフィードバック内容に基づいて、カスタマーサポート担当者がGmailで個別に返信する際のテンプレートをAIに生成させたり、簡易的な返信を自動送信するAutomationを設定したりできます。お客様メールアドレスカラムをAppSheetでリンクとして設定し、タップ一つでGmailアプリを起動できるようにするのも便利です。
- FAQの自動作成支援: 頻繁に寄せられる質問や、AIが抽出した「主要改善点」から、Google DocsでFAQ(よくある質問)の草案を自動生成するAutomationを設定できます。これにより、カスタマーサポートの負担を軽減し、顧客自身が問題を解決できる環境を整備できます。
まとめ
Google Gemini in AppSheetを活用した顧客の声(VoC)分析システムは、単なるテキスト分析ツールではありません。それは、「お客様の声」という企業の最も貴重な資産を、データとAIの力で最大限に活用し、顧客中心のサービス改善サイクルを確立するための、極めて強力な戦略的ツールです。
このシステムを導入することで、以下の大きなメリットが享受できます。
- お客様の「本音」をリアルタイムで把握: 膨大なフィードバックデータの中から、顧客の真の感情、具体的な要望、潜在的なニーズをタイムリーに、かつ客観的に把握できるようになります。
- 迅速な課題発見と解決: AIがネガティブなフィードバックや緊急度の高いクレームを自動で検知し、即座に担当者に通知するため、問題が深刻化する前に迅速な対策を講じられます。
- データに基づいたサービス改善: 感情分析、キーワード抽出、改善点提案、推奨アクションといったAIの知見に基づき、顧客ニーズに合致したサービス改善や新サービス開発をデータドリブンで行えます。
- 顧客満足度とロイヤルティの向上: お客様の声に耳を傾け、それをサービス改善に反映させる企業姿勢は、顧客からの信頼を獲得し、顧客満足度と長期的なロイヤルティを高めます。
- 競合優位性の確立: 競合他社に先駆けて顧客ニーズを把握し、素早くサービスに反映することで、市場における競争優位性を確立できます。

