エンベデッドシステムスペシャリスト試験とは?傾向は?過去問は役に立つ?AIに予想問題を作らせてみた
エンベデッドシステムスペシャリスト(通称:ES)は、身近な電化製品から産業機械まで、あらゆる機器に組み込まれている「組み込みシステム」に関する高度な知識と技能を証明する、情報処理技術者試験の中でも特に難易度が高い「高度試験」の一つです。
組み込みシステムとは、特定の機能を実現するために、家電製品や自動車、医療機器などに内蔵されているコンピュータシステムのことです。例えば、テレビのリモコンを押すとチャンネルが変わる仕組み、炊飯器がお米を美味しく炊き上げるための温度制御、スマートフォンのカメラが被写体を認識する機能など、私たちの生活を支える多くの技術が組み込みシステムによって成り立っています。
この資格を持つ人は、単にプログラムを書くだけでなく、ハードウェア(電子回路、半導体など)とソフトウェア(プログラム)を統合的に理解し、コストや電力消費、性能、安全性といった多くの制約を考慮しながら、最適なシステムを設計・開発することが求められます。
試験の難易度と合格率について
エンベデッドシステムスペシャリスト試験は、情報処理技術者試験の中でも、特に専門性が高い「スペシャリスト系」の高度試験に位置づけられています。合格率は毎回変動しますが、一般的に15%から20%前後で推移しており、非常に難易度が高い試験として知られています。この合格率からも、合格するためには、表面的な知識だけでなく、深い理解と実践的な応用力が不可欠であることがお分かりいただけるかと思います。
試験の出題傾向はどのように変わってきていますか?
エンベデッドシステムスペシャリスト試験の出題傾向は、組み込みシステムの技術トレンドや、新しいデバイスの登場に合わせて、常に変化しています。単に過去の知識を問うのではなく、現代の技術課題を解決するための思考力や判断力を試す問題が増えているのが特徴です。
午前問題の傾向
午前問題は、選択式の四肢択一形式で、組み込みシステムに関する広範な知識が問われます。
- 午前Ⅰ: 応用情報技術者試験の午前問題とほぼ同じレベルの内容が出題されます。マネジメント、テクノロジ、ストラテジの分野から幅広く出題され、基礎的な知識が問われます。
- 午前Ⅱ: 組み込みシステムに特化した専門的な知識が中心となります。ハードウェア(CPU、メモリ、バス、インターフェースなど)、ソフトウェア(リアルタイムOS、プログラミング言語)、そしてシステム開発に関する知識(モデルベース開発、テスト技法など)が問われます。近年では、IoTデバイスの特性や、AIを組み込んだシステム、セキュリティといった、新しい技術トレンドに関する問題も増えています。
これらの問題は、単に用語を覚えるだけでなく、その技術がどのような仕組みで動いているのか、どのような場面で使われるのかといった深い理解が求められます。
午後問題の傾向
午後問題は、記述式で、長文の事例問題を読み解き、論理的に回答する形式です。これがこの試験の最大の難関と言えるでしょう。
- 午後Ⅰ: 組み込みシステムの設計や実装に関する具体的な課題を解決する能力が問われます。例えば、新しい製品の仕様書を読み解き、最適なCPUやリアルタイムOSを選定する問題、デバイスドライバの設計に関する問題などが出題されます。
- 午後Ⅱ: より高度な視点から、システム全体のアーキテクチャ設計や、性能評価、デバッグ手法に関する問題が出題されることが多いです。リアルタイム性を保証するためのスケジューリングに関する問題や、省電力化のための工夫、複数のデバイスを連携させるための通信プロトコルに関する問題などがあります。
午後問題の傾向として、単一の技術知識だけでなく、ハードウェアとソフトウェアの両方の観点から、複数の技術要素を組み合わせて回答させる問題が増えています。また、IoTデバイスの普及に伴い、ネットワーク接続やセキュリティに関する問題も多く出題されるようになってきました。さらに、開発プロジェクトにおける品質管理や、コスト・スケジュールの制約を考慮した設計の妥当性を問うなど、より実践的な対応力が問われるようになっています。
過去問は試験対策に役立ちますか?
過去問はエンベデッドシステムスペシャリスト試験の対策において、非常に重要な役割を果たします。過去問を解くことは、単に問題の答えを覚えるためだけではなく、以下のような、より深い学習効果をもたらします。
- 出題傾向と形式の把握: 過去問を解くことで、どのような分野からどのような形式で問題が出題されるのか、その傾向を肌で感じることができます。特に午後問題では、長文の読み方、設問の意図の汲み取り方、記述の仕方など、独特のコツが必要になります。
- 時間配分の練習: 試験本番では、限られた時間内に膨大な量の問題を解き進める必要があります。特に午後問題は時間が足りなくなることが多いので、過去問を解くことで、どのくらいのペースで進めればよいのか、時間配分の感覚を養うことができます。
- 知識の定着と応用力の強化: 過去問を解いて間違えた問題は、ご自身の弱点を知る良い機会になります。解説をしっかり読み込むことで、なぜその答えになるのかを深く理解し、知識を定着させることができます。また、似たような問題でも少し視点を変えて出題されることが多いため、過去問を通して、学んだ知識を応用する力を鍛えることができます。
ただ、過去問をただ漫然と解くだけでは、十分な効果は得られません。大切なのは、「なぜその答えになるのか」を深く考察し、解説をしっかり読み込むことです。特に午後問題では、解答の根拠が本文のどこにあるのか、なぜその記述が求められているのかを丁寧に分析することが、合格への近道になります。
効果的な学習対策はありますか?
エンベデッドシステムスペシャリスト試験に合格するためには、計画的で効率的な学習が不可欠です。以下に、おすすめの学習方法をいくつかご紹介しますね。
1. 午前問題対策の進め方
- 基礎知識の定着: まずは、午前Ⅰで問われる応用情報技術者試験レベルの基礎知識をしっかりと固めましょう。もし応用情報技術者試験に合格済みであれば、午前Ⅰは免除される場合がありますので、ご自身の状況を確認してみてください。
- 専門知識のインプット: 午前Ⅱ対策としては、組み込みシステムに関する専門書や参考書を使って、体系的に知識をインプットすることが大切です。特に、ハードウェアの仕組み、リアルタイムOSの概念、デバイスドライバの役割などは重点的に学習しましょう。
- 繰り返し問題を解く: 過去問や予想問題集を繰り返し解くことで、知識を定着させます。間違えた問題は、解説を読み、なぜ間違えたのかを理解することが重要です。
2. 午後問題対策の進め方
午後問題は、単なる知識問題ではないため、特別な対策が必要です。
- 過去問を徹底的に分析: 午後問題の対策は、何よりも過去問が最も重要です。過去5年分程度の過去問を、時間を測って実際に解いてみましょう。
- 解答の思考プロセスを学ぶ: 過去問を解いた後は、解説を丁寧に読み込み、正解に至るまでの思考プロセスを理解することが大切です。解説書によっては、解答の根拠が本文のどこにあるのか、どのような知識を組み合わせて解答を導き出すのかが詳しく書かれています。
- 実際に手を動かす経験を積む: ラズベリーパイやArduinoといったシングルボードコンピュータを使って、実際に簡単な組み込みシステムを作ってみるなど、実践的な経験を積むことも、午後問題の理解を深める上で非常に役立ちます。ハードウェアを動かす楽しさを知ることで、より深く学習に取り組めるようになるでしょう。
3. 専門用語を分かりやすく理解する
この試験には多くの専門用語が出てきます。例えば、「リアルタイムOS」や「割り込み処理」、「デバイスドライバ」、「デッドロック」などです。これらの用語をただ覚えるだけでなく、どのような仕組みで、何のために使われているのかを、身近な例え話などを交えて理解すると、記憶に残りやすくなります。
例えば、「リアルタイムOS」は、時間を厳密に守るシェフのようなものだと考えてみましょう。料理(タスク)を決められた時間内に確実に提供(実行)し、少しでも遅れると、料理全体の味が台無しになってしまう(システムに不具合が生じる)というイメージです。このように、専門用語を自分の言葉で説明できるようになることが、深い理解につながります。
どのような仕事に役立ちますか?
エンベデッドシステムスペシャリストの資格は、幅広い職種や業務であなたの専門性を証明し、キャリアアップに繋がります。
1. 組み込みエンジニア
最も直接的に役立つのがこの職種です。自動車のECU(電子制御ユニット)、スマートフォン、家電製品、産業用ロボットなど、さまざまな組み込みシステムの設計、開発、デバッグに携わることができます。この資格は、専門家としての高い技術力を証明する大きな武器となります。
2. IoTエンジニア
IoTデバイスは、組み込みシステムとネットワーク技術を組み合わせたものです。この資格を持つことで、デバイス側の設計から、クラウドとの連携、セキュリティまで、IoTシステム全体を俯瞰して考えることができるようになります。
3. ロボット・制御系エンジニア
ロボットや産業機械の制御システムは、非常に厳密なリアルタイム性が求められます。エンベデッドシステムスペシャリストの知識は、こうした高度な制御システムの設計・開発において、非常に重要な役割を果たします。
4. システムコンサルタント
お客様の課題をヒアリングし、組み込み技術を活用した最適なソリューションを提案する仕事です。この資格を持つことで、お客様は「この人に任せれば安心だ」と感じ、信頼関係を築きやすくなります。
5. 半導体メーカーの設計者
組み込みシステムの知識は、CPUやメモリなどの半導体チップを設計する際にも役立ちます。ソフトウェアが効率的に動作するためのハードウェア設計など、幅広い知識を活かすことができます。
転職時には有利になりますか?
エンベデッドシステムスペシャリストの資格は、転職活動において非常に有利に働きます。特に、自動車、家電、医療機器など、組み込みシステムを扱うメーカーへの転職を考えている方にとっては、大きな武器となります。
1. 専門性の証明
履歴書にこの資格を記載することで、あなたが組み込みシステムに関する専門的な知識と実践的な能力を持っていることを、明確にアピールできます。これは、採用担当者にとって、あなたのスキルレベルを判断する上で非常に分かりやすい指標となります。
2. 企業からの高い需要
近年、IoTや自動運転、スマート家電の普及により、組み込みシステムの専門家に対する需要は非常に高まっています。特に、ハードウェアとソフトウェアの両方を理解できる人材は非常に貴重であり、この資格を持つ人材は、多くの企業で求められています。
3. 信頼性の向上
この資格は、国が認定する国家資格であるため、その信頼性は非常に高いです。お客様や取引先に対しても、あなたの専門家としての信頼性をアピールすることができ、ビジネスの場で有利に働くことがあります。
4. キャリアチェンジのきっかけに
今とは少し違う分野、例えば、Web開発者から組み込みシステム開発へのキャリアチェンジを考えている場合、この資格は、その第一歩を踏み出すための強力な後押しとなります。
ただし、資格を持っているだけでは十分ではありません。資格に加えて、これまでの実務経験や、ご自身がどのように組み込みシステムの知識を活かしてきたのかを、具体的なエピソードを交えて説明できるよう準備しておくことが大切です。
AIに奪われる可能性は?これからも必要とされますか?
「AIが発展したら、組み込みシステムの仕事もAIに取って代わられるのでは?」というご不安は、多くの方がお持ちだと思います。結論から申し上げますと、エンベデッドシステムスペシャリストのような専門家は、これからも必要とされ続ける可能性が非常に高いです。むしろ、AIの進化によって、その役割はより重要になっていくと私は考えています。
AIと組み込みシステムの関係
たしかに、AIはコード生成やデバッグ作業の一部を効率化する可能性があります。しかし、エンベデッドシステムスペシャリストが担う仕事は、単にプログラムを自動生成するだけではありません。
- ハードウェアとの連携: AIは、物理的なハードウェアの特性(電力消費、熱、物理的な制約)を考慮した上で、最適な回路設計やソフトウェア設計を行うことは、現時点では非常に困難です。
- リアルタイム性の保証: 組み込みシステム、特に自動車や医療機器など、安全性が最優先されるシステムでは、決められた時間内に処理を完了する「リアルタイム性」が非常に重要です。AIが予測不能な動作をする可能性を考慮すると、こうしたクリティカルなシステムの設計は、人間の専門家が担うべき領域です。
- 問題解決能力と創造性: 組み込みシステムの開発では、予期せぬ不具合や制約に直面することがよくあります。その際に、既存の知識を組み合わせ、創造的な解決策を導き出す能力は、人間にしかできない仕事です。
これからのエンベデッドシステムスペシャリストの役割
AIの進化は、エンベデッドシステムスペシャリストの仕事を奪うのではなく、むしろ、より高度で戦略的な業務に集中できる環境を整えてくれるものと捉えるべきです。
これからのエンベデッドシステムスペシャリストは、AIを「ツール」として使いこなしながら、以下のような役割を担っていくことになります。
- AIを組み込んだシステムの設計者: 自動運転やスマート家電など、AIを搭載した新しい組み込みシステムの設計・開発は、今後ますます増加します。AIの知識と組み込みシステムの知識を併せ持つ人材が求められます。
- AIが生成したコードの検証者: AIが生成したコードが、電力消費やリアルタイム性といった厳しい制約を満たしているかを、専門家として評価・検証する役割です。
- システム全体のアーキテクト: 複数のAIを搭載したデバイスを連携させ、全体として最適なシステムを構築する、高度なアーキテクチャ設計を行う役割です。
このように、AIが進化すればするほど、その技術を深く理解し、適切に活用し、そしてAIが生み出す新しい組み込みシステムを設計できる、エンベデッドシステムスペシャリストのような専門家の価値は、ますます高まっていくと私は考えています。
情報のまとめと次に進むためのアドバイス
エンベデッドシステムスペシャリスト試験について、幅広くご説明してまいりました。最後に、これまでの内容を整理し、あなたがこれからの一歩を踏み出すためのアドバイスをお伝えしますね。
この記事の主要なポイント
- エンベデッドシステムスペシャリストとは: 身の回りの製品を動かす「組み込みシステム」の専門家として、国が認める国家資格です。
- 試験の傾向: IoTやAIの普及を反映した、ハードウェアとソフトウェアの両方を理解する実践的な知識が問われる問題が増加しています。
- 過去問の活用: 単に問題を解くのではなく、なぜその答えになるのか、思考プロセスを理解することが非常に重要です。
- キャリアへのメリット: 専門性の証明、転職での優位性、そして幅広い職種での活躍が期待できます。
- AIとの未来: AIはツールであり、エンベデッドシステムスペシャリストはAIを使いこなし、より高度で戦略的な役割を担うことで、これからも必要とされる存在であり続けます。
もし、あなたがこの資格に少しでも興味を持たれたのでしたら、まずは情報処理推進機構(IPA)の公式サイトで、過去の試験問題やシラバス(出題範囲)をご覧になってみてください。特に午後問題の事例に目を通すだけでも、「このような問題が問われるのだな」という具体的なイメージが掴めるかと思います。
エンベデッドシステムスペシャリスト試験向けの予想演習問題(AI作成)
- スケジューリング方式の基礎
問 協調型(cooperative)とプリエンプティブ(preemptive)の違いとして最も適切な説明はどれか。
A タスクは常に割込みで切り替わるのが協調型
B タスク自身の明示的な譲渡で切り替えるのがプリエンプティブ
C 優先度に基づく強制切替が可能なのがプリエンプティブ
D タイムスライスが必須なのが協調型
答 C
解説 協調型は自発的に制御を譲る。プリエンプティブは優先度や割込みなどでOSが強制的に切替できる。 - 優先度逆転
問 優先度逆転対策として有効な方式はどれか。
A ラウンドロビン
B 優先度継承
C タイムスライス延長
D スピンロック常用
答 B
解説 低優先度タスクが資源を保持し高優先度を待たせる状況を、継承で一時的に低タスクの優先度を引き上げて解消する。 - RMの実行可能性
問 C1/T1=1/4, C2/T2=1/5, C3/T3=2/10 の3タスク(Rate Monotonic)。このセットはRM理論上実行可能か。
A 実行不可
B 実行可能
C 周期2倍でのみ可
D 優先度同一なら可
答 B
解説 総利用率U=0.25+0.2+0.2=0.65。n=3の上界は3(2^(1/3)−1)≈0.78。U<上界のため理論上可。 - EDFの特徴
問 EDF(Earliest Deadline First)の特徴はどれか。
A 固定優先度
B 最短実行時間優先
C デッドライン最接近優先
D 静的スケジュール必須
答 C
解説 最も締切が近いタスクにCPUを与える動的優先度スケジューリング。 - 割込み遅延の要素
問 割込み応答遅延に直接含まれないものはどれか。
A 割込みマスク解除待ち
B パイプラインフラッシュ
C ISR内部の処理時間
D キャッシュ書戻しの完了待ち
答 C
解説 「応答遅延」はISR突入まで。ISR内部時間は応答後の処理時間。 - スイッチのチャタリング対策
問 最も基本的なソフト対策はどれか。
A 割込み優先度を上げる
B デバウンス用の一定時間再サンプリング
C DMAで読み出す
D フィルタ定数を小さくする
答 B
解説 押下直後の不安定期間は一定時間後に再評価するデバウンスが有効。 - DMAの利点
問 DMA使用の主目的はどれか。
A 低遅延割込み
B CPU負荷削減によるスループット向上
C メモリ保護
D 電力供給安定化
答 B
解説 大容量転送を周辺が自律実行し、CPUを他処理に解放する。 - メモリマップトI/O
問 メモリマップトI/Oの説明として正しいものはどれか。
A I/Oは専用命令のみでアクセス
B I/Oレジスタが通常のアドレス空間上に存在
C キャッシュ対象外は不可能
D 割込み不可
答 B
解説 周辺レジスタがメモリ空間に配置され、ロード/ストアでアクセスする。 - エンディアン
問 リトルエンディアンで0x12345678をアドレスpに格納。pからのバイト列はどれか。
A 12 34 56 78
B 78 56 34 12
C 34 12 78 56
D 56 78 12 34
答 B
解説 下位バイトが低位アドレスから 0x78, 0x56, 0x34, 0x12。 - Fixed-point Q15
問 Q15で0.5を表す値はどれか。
A 16384
B 32767
C 8192
D 24576
答 A
解説 Q15は1.0≈32767、0.5はその半分で16384(厳密には丸め)。 - PIDのサンプリング周期
問 一般的に安定した制御のために推奨されるサンプリング周波数の目安はどれか。
A プラント帯域の2倍
B プラント帯域の約10倍
C プラント帯域と同等
D 任意
答 B
解説 制御帯域の約10倍以上でサンプリングすると離散化誤差や遅れの影響を抑えやすい。 - ナイキスト
問 最大1kHz成分を含む信号のサンプリング周波数として最小条件はどれか。
A 1kHz
B 1.5kHz
C 2kHz
D 4kHz
答 C
解説 ナイキスト定理より少なくとも2倍(2kHz)が必要。 - アンチエイリアス
問 アンチエイリアスフィルタを入れる位置はどれか。
A DAC後
B ADC前(入力側)
C CPUクロック前
D 電源ライン
答 B
解説 ADC前で高周波を除去し折り返し歪みを抑える。 - CANバス
問 CANの優先度決定はどれか。
A データ長
B IDの数値が小さいほど高優先
C 送信回数
D ノード物理位置
答 B
解説 CANは有線与奪でIDの優先ビットが低いほど強く、数値が小さいIDが勝つ。 - SPIとI2C
問 I2Cの特徴として正しいものはどれか。
A 全二重
B クロック同期・2線・アドレス指定
C 片方向・4線
D チップセレクト必須
答 B
解説 I2CはSCL/SDAの2線、マルチマスタ可、アドレス指定通信。 - UARTフレーミングエラー
問 主因として最も妥当なのはどれか。
A ボーレート不一致
B 電源電圧低下
C 内部Flash破損
D DMA未使用
答 A
解説 送受のボーレート差やクロック誤差でストップビット検出失敗が起こる。 - ウォッチドッグ
問 適切な使い方はどれか。
A 初期化後は無効化
B 1回だけキック
C 定期的に正常経路でキックし、ハング時はリセット
D ISR内で常時キック
答 C
解説 正常動作中のみキックされるよう設計するのが基本。 - ブートローダの役割
問 妥当な説明はどれか。
A 実行時の排他制御
B 電源監視
C ファーム更新や検証、アプリ起動の仲介
D DMA管理
答 C
解説 安全な更新・署名検証・ロールバック管理などを担う。 - OTAの安全策
問 更新失敗時の基本対策はどれか。
A 書換領域を1つに固定
B ロールバック用デュアルバンク
C 途中中断不可
D 署名省略
答 B
解説 旧版を保持し復旧できる二領域構成が実務で一般的。 - MISRA Cとvolatile
問 正しい理解はどれか。
A すべての変数にvolatile
B メモリマップトI/Oレジスタ等にvolatile適用
C volatileは最適化を高速化
D volatileで原子性が保証される
答 B
解説 ハードが更新する可能性のある領域に必要。原子性は別問題。 - volatileと原子性
問 32bit MCUで8bit変数の読み書きの原子性について正しいものはどれか。
A volatileなら常に原子
B volatileでも原子性は保証されない
C 8bitは単命令で原子的になりやすいが設計で確認要
D 32bitのみ原子的
答 C
解説 幅とアーキ依存。volatileは最適化抑止であり原子性とは別。 - メモリバリア
問 マルチコアで周辺レジスタ書込→開始ビット設定の順序を保証するために必要なものはどれか。
A 例外ハンドラ
B メモリバリア(フェンス)命令
C DMA禁止
D キャッシュ無効化だけ
答 B
解説 順序の可視化を保証するためにバリアが必要。 - デッドロック回避
問 2資源A,Bに対し回避策として適切なのはどれか。
A ロック順序を統一
B 優先度を等しく
C タイムスライス無効
D 常にスピン
答 A
解説 循環待ちを避ける基本は資源の取得順序を全体で統一する。 - セマフォとミューテックス
問 相互排他に適するのはどれか。
A カウントセマフォ
B バイナリセマフォ
C ミューテックス(所有権・再帰・継承あり)
D メールボックス
答 C
解説 資源の所有概念や優先度継承があるミューテックスが相互排他に適する。 - バッファ設計(生産者−消費者)
問 ISRが毎秒100件投入、タスクが毎秒80件処理。5秒間取りこぼしなくため最小必要バッファ容量はどれか。
A 20
B 40
C 80
D 100
答 D
解説 滞留は(100−80)×5=100件。これを収容できる容量が必要。 - ジッタ低減
問 周期タイマ駆動タスクの周期ジッタを最小化する方法はどれか。
A ディレイ相対待ちをループで使用
B 絶対時刻基準の周期起動
C 同期なしのスリープ
D 高負荷時に周期延長
答 B
解説 絶対時刻で次起動を予約することで累積誤差を抑える。 - タイマカウンタの桁あふれ
問 32bit単調増加のtickで経過時間を安全に求める方法はどれか。
A 符号付きで引き算
B 無符号でt_now−t_prev
C if文でオーバーフロー検出
D 加算で求める
答 B
解説 無符号の減算は桁回りを自動的に扱える(モジュラ演算)。 - スタックとヒープ
問 割込みが多い組込みで望ましいメモリ利用方針はどれか。
A 大量の動的確保
B スタックと静的配列中心
C 逐次malloc/free
D ヒープを断片化させる
答 B
解説 動的確保は断片化や失敗リスクがあるため、決まった領域を使うのが安全。 - リンカスクリプト
問 正しい説明はどれか。
A 割込み優先度を設定
B メモリ領域とセクション配置を定義
C タスクの周期を定義
D 電源シーケンスを定義
答 B
解説 Flash/RAM上の.text/.data/.bss等の配置を決める。 - MPUの活用
問 実行中アプリの暴走によるデータ破壊対策として有効なのはどれか。
A スピンロック
B MPUで領域ごとにアクセス権限
C DMA常時ON
D ウォッチドッグ無効
答 B
解説 不正アクセスをハードで阻止し障害範囲を限定できる。 - DMAとキャッシュ整合
問 キャッシュ有効時の外部→メモリDMA受信で必要なのはどれか。
A 何もしない
B 受信領域を事前にクリーン/無効化し、完了後に無効化
C 書込み禁止
D I2Cを使う
答 B
解説 キャッシュとメモリが不整合にならないよう、適切なクリーン/インバリデートが必要。 - 書き込みポリシー
問 ライトスルーとライトバックの説明として正しい組合せはどれか。
A どちらも常に外部メモリ即時更新
B ライトスルーは即時、ライトバックは後で書戻し
C 両方とも書戻し遅延なし
D いずれもDMA専用
答 B
解説 ライトスルーは一貫性が高く、ライトバックは性能重視だが整合に注意。 - CRCの特性
問 正しい説明はどれか。
A エラー訂正が可能
B すべての偶数個ビット誤りを必ず検出
C 多くの多項式で単一ビットや短いバースト誤り検出に強い
D ハミング距離は常に4
答 C
解説 CRCは検出符号であり訂正はしない。適切な多項式で高い検出力を持つ。 - ハミングSECDED
問 SECDEDの能力はどれか。
A 1ビット訂正・2ビット検出
B 2ビット訂正
C 1ビット検出のみ
D 3ビット訂正
答 A
解説 拡張ハミングで単一訂正・二重検出が可能。 - 電源監視
問 ブラウンアウトリセット(BOR)の目的はどれか。
A 過電圧時に停止
B 低電圧で誤動作を防ぐため自動リセット
C 温度監視
D 交流ノイズ除去
答 B
解説 動作保証電圧を下回ると安全にリセットする。 - 熱設計
問 熱暴走対策として妥当なのはどれか。
A 断熱材で密閉
B サーマルスロットリングや放熱設計
C 電源電圧を常に上げる
D クロック固定最大
答 B
解説 発熱を抑え、熱抵抗を下げる物理設計や動的制御が基本。 - EMI低減
問 一般的に有効な方法はどれか。
A 立上り時間を極端に速く
B ループ面積を最小化
C グランド分割の乱用
D 未使用ピン開放
答 B
解説 電流ループ面積を小さくし輻射を低減する。 - グラウンド設計
問 デジタル・アナログ混在基板での基本はどれか。
A GND完全分離し接続なし
B 単一点で接続しリターンを管理
C 電源で接続
D 任意
答 B
解説 アナログとデジタルのリターンを制御し干渉を抑える。 - PWM分解能
問 48MHzタイマで20kHz PWM。オートリロード値≈2400のとき有効ビット数はおよそいくつか。
A 8bit
B 10bit
C 11bit
D 12bit
答 C
解説 段数≈2400→log2(2400)≈11.2。実効は約11bit。 - ENOB
問 SNR=61.96dBのときENOBに最も近いのはどれか(ENOB≈(SNR−1.76)/6.02)。
A 8
B 10
C 12
D 14
答 B
解説 (61.96−1.76)/6.02≈10。 - 時刻同期
問 μs級同期が必要な産業装置で適する技術はどれか。
A NTP(インターネット標準)
B PTP(IEEE 1588)
C SNTP
D 手動設定
答 B
解説 PTPはハードスタンプ活用で高精度同期が可能。 - ハードリアルタイム
問 適切な説明はどれか。
A 期限遅延に多少の余裕
B 期限遅延は価値低下するが許容
C 期限を一度でも超えるとシステム失敗
D 常に最速処理
答 C
解説 ハードRTは締切違反が不可。ソフトRTは価値低下で許容される場合もある。 - WCET評価
問 WCET測定の落とし穴として適切なのはどれか。
A 最適化を切ると安全
B 代表入力だけでは最悪経路を網羅できない
C 平均時間を見れば十分
D デバッガ単歩実行でOK
答 B
解説 入力・キャッシュ状態・割込み等で経路が変わるため網羅性が課題。 - 状態機械
問 適切な設計指針はどれか。
A 巨大switchに全て直書き
B 明確な状態遷移表/図を先に定義
C 例外処理は未定義のまま
D 遷移条件は複数場所に重複記述
答 B
解説 状態・入力・遷移・アクションを整理し一貫性を保つ。 - 再入可能性
問 ISRとタスクから呼ばれる関数が再入不可な例はどれか。
A 引数のみ使用
B ローカル自動変数のみ
C 静的バッファに書込む
D 定数参照のみ
答 C
解説 共有静的領域は同時実行で破壊される。保護やコピーが必要。 - セキュアブート
問 正しい説明はどれか。
A 速度向上技術
B 署名検証により信頼されたソフトのみ起動
C 暗号化は不要
D デバッグ容易化
答 B
解説 チェーン・オブ・トラストで改ざんを防ぎ、正規イメージのみ許可する。 - キー保護
問 組込みで秘密鍵の保護に適切なのはどれか。
A 平文でFlash格納
B ソースコード直書き
C セキュアエレメントやTPMに格納
D 外部EEPROMにそのまま
答 C
解説 耐タンパ・アクセス制御付きの専用ハードに保存する。 - 乱数
問 鍵生成に適切なのはどれか。
A LCGなど単純PRNG
B TRNGもしくはCSPRNG
C 固定シードPRNG
D 時刻のみシード
答 B
解説 予測困難な真性乱数または暗号学的PRNGが必要。 - テスト形態
問 HILの説明として正しいものはどれか。
A ソフトのみで環境を模擬
B 実機ハード+シミュレータ環境での試験
C 机上レビュー
D 単体テスト
答 B
解説 実機を含めたループで模擬プラント等と接続して検証する。 - MC/DC
問 MC/DCの説明として適切なのはどれか。
A 命令網羅
B 分岐網羅
C 複合条件の各条件が独立に分岐結果へ影響することを示す網羅
D パス全網羅
答 C
解説 安全系で要求される強いテスト基準。各原子条件の独立影響を確認する。
分野別(RTOS、通信、電源・熱、セキュリティ)
RTOS(10問:初級5・中級3・上級2)
概要 リアルタイムOSの基本概念、資源制御、スケジューリング、高精度化を段階的に確認します。
初級
- タスク状態
問 実行可能状態から実行状態に遷移する直接のきっかけはどれか。
A タスクがdelayする B ISR終了 C スケジューラによるディスパッチ D セマフォpost
答 C
解説 実行可能キューにいるタスクへCPUを割り当てるのはスケジューラのディスパッチ。 - タイムスライス
問 固定優先度+ラウンドロビンで同一優先度タスクが複数あるときの公平化手段はどれか。
A タイムスライス B ミューテックス C メールボックス D ワークキュー
答 A
解説 同一優先度内のCPU時間を均等化するのがタイムスライス。 - 割込み遅延低減
問 ISR内で重い処理を避ける一般的な方法はどれか。
A Busy loop B 遅延割込み C デフアード処理(下半部) D タイムスライス延長
答 C
解説 ISRは最小限にし、残りはタスク/ソフトIRQへ渡す。 - 優先度天井
問 優先度逆転対策で「資源ごとに最大優先度を設定し取得時に引き上げる」方式はどれか。
A 優先度継承 B 優先度天井 C デッドロック検出 D ランレングス制御
答 B
解説 天井は資源に結びつく固定上限で、逆転とデッドロックも抑えやすい。 - メッセージキュー
問 送信側が非ブロッキング送信したいときの典型的な手はどれか。
A 常に割込み禁止 B タイムアウト0でsend C ミューテックスで保護 D バリア同期
答 B
解説 タイムアウト0の送信は空きが無ければ即座に失敗し、待たない。
中級
6. 期限ミスの扱い
問 ソフトリアルタイムで期限遅延時に最も一般的な対処はどれか。
A 即システム停止 B 次周期へスキップ C 全タスク再起動 D 優先度を固定最低にする
答 B
解説 遅延が蓄積しないようスキップして整合を保つ。
- Tickless動作
問 Ticklessアイドルの利点はどれか。
A 応答性低下 B 電力削減 C タイマ使用不可 D 優先度逆転解消
答 B
解説 アイドル中の周期Tickを止め長時間スリープし、消費電力を下げる。 - 释放ジッタ
問 周期タスクの起動時刻ばらつきを小さくする手法として適切なのはどれか。
A 相対delayを繰り返す B 絶対時刻基準の周期起動 C Idleで待機 D タイマ共有を避ける
答 B
解説 絶対起点にスケジュールするとドリフトしにくい。
上級
9. Deadline Monotonic(DM)
問 デッドラインが周期未満のタスク集合で固定優先度最適となる代表はどれか。
A RM B DM C EDF D LLF
答 B
解説 締切単調(DM)は相対期限に基づく固定優先度で、RMの拡張。
- サーバ方式
問 ハードRT負荷とベストエフォート負荷を混在させる際、バックグラウンド負荷の実行量を制御する機構はどれか。
A Sporadic Server B メールボックス C Mutex ceiling D Wait-free queue
答 A
解説 サーバはベストエフォートのCPU消費をバジェットで制御し、RTタスクの保証を守る。
通信(10問:初級5・中級3・上級2)
概要 有線/無線の物理・リンク・トランスポートの実装要点を扱います。
初級
- SPIモード
問 CPOL=0, CPHA=0の特徴はどれか。
A 立上りサンプル B 立下りサンプル C クロック無関係 D 常時三態
答 A
解説 一般にCPOL=0はアイドルLow、CPHA=0は第1エッジ(立上り)でサンプル。 - I2Cクロックストレッチ
問 I2CでスレーブがSCLをLowに保持する目的はどれか。
A バスリセット B アドレス競合 C 受信側の処理待ち D スタート生成
答 C
解説 処理が追いつかないときクロックを引き伸ばす。 - RS-485終端
問 長距離で反射を抑える基本はどれか。
A プルアップのみ B 片端だけ終端 C 双端に特性インピーダンスで終端 D 終端不要
答 C
解説 差動ラインは両端終端が基本。加えてフェイルセーフ抵抗を検討。 - Ethernetインタフェース
問 RMIIの特徴はどれか。
A 信号線が多い B 50MHz基準クロックで本数削減 C 125MHz必須 D PHY不要
答 B
解説 RMIIはMIIよりピン数を減らし、共有50MHzクロックを用いる。 - MQTT QoS
問 ネットワーク断がある環境で重複してもよいが欠落は避けたい場合のQoSはどれか。
A 0 B 1 C 2 D 3
答 B
解説 QoS1は少なくとも一度配信で、重複の可能性あり。
中級
6. CAN FD
問 CAN FDの改良点として正しいものはどれか。
A IDが64bit化 B データ長の拡大とデータ位相の高速化 C マルチドロップ不可 D 誤り検出廃止
答 B
解説 CAN FDは最大64バイトやData Phase高速化が特徴。
- Modbus RTU
問 フレーム境界検出に用いるのはどれか。
A 固定ヘッダ B 3.5文字時間以上の無通信間隔 C CRCの先頭一致 D パリティビット
答 B
解説 サイレント期間でフレームを区切るのがRTUの仕様。 - TLSハンドシェイク
問 組込みで接続時間短縮に有効な手段はどれか。
A 毎回鍵生成 B セッション再開/0-RTT(安全要件を満たす場合) C 圧縮有効化 D 証明書検証省略
答 B
解説 再開や早期データは往復回数を減らす(ただし安全性に注意)。
上級
9. Ethernet PHY監視
問 リンク状態をソフトで取得する一般的手段はどれか。
A CAN経由 B MDIOでPHYレジスタ参照 C UARTコマンド D GPIO入力のみ
答 B
解説 MDIO(MDC/MDIO)でPHYのステータスを読む。
- TCP vs UDP
問 遅延ばらつきが許容できず損失はアプリで補う方針のリアルタイム通信で適するのはどれか。
A TCP B UDP C SMTP D HTTP/2
答 B
解説 UDPは再送・輻輳制御がなく遅延ばらつきが小さい。信頼性はアプリ層で補う。
電源・熱(10問:初級5・中級3・上級2)
概要 電源選定、デカップリング、熱抵抗計算、EMIとスイッチングの基礎です。
初級
- LDOのドロップアウト
問 入力3.3V、LDOドロップアウト300mVで安定して出せる最大出力電圧はどれか。
A 3.3V B 3.0V C 3.6V D 2.5V
答 B
解説 出力+ドロップアウト≦入力。3.0V+0.3V=3.3V。 - デカップリング配置
問 デカップリングコンデンサの基本配置はどれか。
A 電源コネクタ付近 B 負荷ICの電源ピン直近 C 基板の端 D 任意
答 B
解説 寄生インダクタを最小にするためICピン直近に置く。 - キャパシタの定格
問 セラミックX5R 10μFを5V系で使うときの注意はどれか。
A 温度のみ影響 B DCバイアスで実効容量が低下 C 周波数で容量増加 D 変化しない
答 B
解説 高DCバイアスで実効容量が大きく下がる。 - スイッチング周波数
問 降圧DCDCのスイッチング周波数を高くすると一般的にどうなるか。
A インダクタ小型化しやすい B 変換効率必ず上昇 C EMI必ず低下 D 入力電圧不要
答 A
解説 高周波化でL・Cを小さくできるが損失やEMIは要トレードオフ。 - サーマルパッド
問 QFNの熱対策で基本となるのはどれか。
A サーマルビアでGND面に熱逃がし B パッドははんだ無し C 絶縁紙を敷く D ビアを極力無くす
答 A
解説 サーマルビアで内部/裏面GNDへ熱を拡散。
中級
6. 熱抵抗見積り
問 θJA=40℃/WのICが発熱1.5W、周囲25℃のとき接合温度はどれか。
A 55℃ B 85℃ C 70℃ D 95℃
答 B
解説 ΔT=1.5×40=60℃、Tj=25+60=85℃。
- インラッシュ制御
問 大容量コンデンサを持つ負荷の突入電流対策として適切なのはどれか。
A 入力に大抵抗 B ソフトスタート/プリチャージ C 出力短絡 D SW周波数を下げるだけ
答 B
解説 ソフトスタートや抵抗・FETで段階的に充電する。 - ブラウンアウト設定
問 MCUのBORしきい値設定で最も適切なのはどれか。
A 最低 B 最高 C 使用電圧と周辺要件に合わせ安全側に設定 D 無効化
答 C
解説 安全動作域を下回らないよう余裕を持って設定。
上級
9. シャント損失
問 0.02Ωシャントで5A計測時の発熱はどれか。
A 0.1W B 0.25W C 0.5W D 1.0W
答 C
解説 P=I²R=25×0.02=0.5W。定格・放熱を要確認。
- EMIのループ面積
問 降圧DCDCで最も優先して小さくすべきループはどれか。
A 出力フィルタループ B スイッチング(入力−スイッチ−ダイオード/ハイサイドFET−入力)ループ C フィードバックループ D GND全体
答 B
解説 スイッチング高dI/dtループの面積縮小がEMI抑制に効く。
セキュリティ(10問:初級5・中級3・上級2)
概要 ブートの信頼、鍵管理、更新と運用、軽量対策までを段階的に確認します。
初級
- セキュアブート
問 セキュアブートの中核はどれか。
A 平文保存 B 署名検証に成功したイメージのみ実行 C デバッグ容易化 D 圧縮展開
答 B
解説 公開鍵で署名検証し、改ざんを排除する。 - 署名方式
問 組込みでフラッシュ・計算資源を節約しやすいのはどれか。
A RSA-4096 B ECDSA-256 C DSA-1024 D MD5
答 B
解説 ECDSAはRSAより短い鍵で同等の強度を得やすい。 - デバッグポート
問 量産時の一般的対応はどれか。
A 常時開放 B 起動直後にロック C 署名検証成功後に開放 D パスワードのみ
答 B
解説 初期段階で無効化/ロックし、不正アクセスを防ぐ。 - 乱数源
問 鍵生成の推奨はどれか。
A LCG B TRNGまたはCSPRNG C 固定シード PRNG D 時刻のみ
答 B
解説 予測困難な乱数が必須。 - 端末識別
問 サーバ側で端末なりすましを抑える基本はどれか。
A MACアドレス固定 B 相手認証+クライアント証明書 C IP固定 D User-Agent確認
答 B
解説 証明書等で相互認証する。
中級
6. アンチロールバック
問 旧版へのダウングレード攻撃を防ぐ仕組みはどれか。
A バージョン無視 B モノトニックカウンタ/fuseと最小許容バージョン C タイムスタンプのみ D 署名鍵の長さ
答 B
解説 不揮発の前進カウンタで下位バージョンを拒否。
- キー格納
問 デバイス内の長期秘密鍵保護に最適なのはどれか。
A 平文Flash B 外部EEPROM C セキュアエレメント D ソース直書き
答 C
解説 耐タンパの専用HWに格納する。 - 通信路保護
問 OTA配布サーバとのチャネル保護で推奨はどれか。
A HTTP B TLS+証明書ピンニング C UDP生データ D 平文+CRC
答 B
解説 TLSで暗号化・認証し、中間者攻撃を防ぐ。ピンニングで偽CA対策。
上級
9. 測定ブート
問 「実行は許可するが測定値を外部へ証明」する概念はどれか。
A セキュアブート B メジャードブート C JTAGロック D ASLR
答 B
解説 測定(ハッシュ)をレポートして真正性を証明する。
- サイドチャネル
問 電力解析攻撃対策として適切なものはどれか。
A 定数時間化やブラインディング B 署名検証を省略 C 平文鍵のRAM常駐 D 乱数不要
答 A
解説 演算を一定化し、乱数で中間値をランダム化して相関を下げる。

