「趣旨」と「目的」との違いは?一般での会話やビジネスメールでの使い分けは?例文を添えて解説

「趣旨」と「目的」の違いは?意味と使い分けの基本

「趣旨」と「目的」は、どちらもビジネス文書や会議、案内文などでよく使われる言葉です。しかし、その意味や使い方には明確な違いがあり、状況によって正しく使い分けることで、伝えたいことがより明確に、そして丁寧に相手に伝わるようになります。ここでは、それぞれの意味と違い、使い分けのコツをわかりやすくご説明します。

「趣旨」のビジネス用語としての説明

「趣旨」は、その行動や企画、文書が「何を言おうとしているのか」「どのような考えや理由に基づいているのか」という基本的な考え方や全体のねらいを意味します。簡単に言うと、「なぜそれをやるのか」「全体として何を大切にしたいのか」「どのような方針で進めるのか」といった全体的な枠組みや意義を示す言葉です。

  • 具体的な目標やゴールというより、「その活動や行動が生まれる根本的な考え方」や「大切にしている理由」
  • 文章やイベントのはじめに「この文書の趣旨」や「会の趣旨」などと説明することで、全体像や背景が伝わりやすくなります
  • 相手に「この取り組みの背景や意図を理解してほしい」ときに使うのがポイントです

例えば、「研修会の趣旨」「提案書の趣旨」「イベントの趣旨」などと使い、その活動全体の“土台”となる考えや意図、主旨をわかりやすく伝えます。

まとめ

  • 行動や文書の「基本となる考え方」や「意義」「全体のねらい」を指す
  • 「なぜそれをやるのか」「何を大切にしたいのか」を伝える言葉
  • ビジネスでは案内文や説明文の冒頭でよく使われる
  • 例:会議の趣旨、イベントの趣旨、報告書の趣旨

「目的」のビジネス用語としての説明

「目的」は、その行動や活動が「最終的に何を達成したいか」「どこをゴールにしているか」という明確な到達点や目標を意味します。「目的」は“最終的なゴール”や“やりたいことそのもの”をハッキリと伝える言葉です。

  • 具体的な「やりたいこと」「達成したいこと」「目指す結果」を指す
  • 「何のためにやるのか」という問いに対して、明確な答えが用意されている状態
  • ビジネスでは会議や研修、プロジェクトの案内文などで「目的」として記載することで、参加者や関係者にゴールや期待する成果が伝わりやすくなります

例えば、「売上向上を目的としたプロジェクト」「お客様満足度の向上が目的」「効率化のために目的を設定する」など、目指す結果を明確に伝えたい時に使います。

まとめ

  • 行動や活動の「最終的なゴール」や「目標」を指す
  • 「何を達成したいのか」「どこに向かっているのか」をハッキリ示す言葉
  • ビジネスでは会議、計画、研修、プロジェクト案内などでよく使われる
  • 例:研修の目的、プロジェクトの目的、計画の目的

「趣旨」と「目的」の一般的な使い方は?

ここでは、「趣旨」と「目的」が実際にどのように使われているのか、わかりやすい日本語例文をいくつかご紹介します。

  • 今回の会議の基本的な考え方を最初にご説明いたします。
  • プロジェクトの達成したいゴールを明確に設定しました。
  • イベント全体の意義を参加者の皆様に共有いたします。
  • 研修の狙いと目指す目標についてご説明します。
  • 提案内容の背景や理由をご案内いたします。

「趣旨」が使われる場面

ビジネスやメールでの使い分け

「趣旨」は、会議や研修、文書の冒頭などで、「なぜこれをやるのか」「どのような意義があるのか」といった全体の枠組みや背景、意図を説明したい時に使います。案内文や説明文のはじめに「この文書の趣旨」や「イベントの趣旨」を伝えることで、受け手が「全体像」や「根本的な意図」を理解しやすくなります。

「目的」と混同しないためには、「趣旨」は“根本となる考え方や意義”、「目的」は“最終的なゴールや目標”という違いを意識することが大切です。

間違えないように使い分けるには?

  • 活動や文章の「基本となる意義」や「なぜやるのか」を説明したい時は「趣旨」
  • 明確な「達成したいゴール」や「目標」を示したい時は「目的」
  • 文書やイベント案内などでは「趣旨」と「目的」を併記することで、より分かりやすくなります

失礼がない使い方・丁寧な伝え方

「趣旨」や「目的」をビジネスメールや公式な文書で伝える場合は、相手に配慮した丁寧な言葉遣いやクッション言葉を心がけましょう。とくに初対面の相手や目上の方、取引先などには、配慮のある説明が大切です。

  • 本研修の全体的な考え方について、冒頭でご説明させていただきます。
  • プロジェクトの目指すゴールにつきまして、改めてご案内申し上げます。
  • 今回の会合の意義を参加者の皆様にご理解いただけますよう努めてまいります。
  • 新しい施策の基本的な理由や考え方について、分かりやすくご案内いたします。
  • 本提案の最終的な目標を明確にしたうえで、今後の進め方をご説明させていただきます。
  • ご多忙のところご参加いただき、誠にありがとうございます。本イベントの全体的な意義や考え方について、皆様に分かりやすくご説明いたします。
  • 本件の基本的な考え方と達成したいゴールについて、ご案内申し上げます。何かご質問等がございましたらご遠慮なくご連絡ください。
  • 新しい取り組みの背景や意図について、改めてご説明させていただきます。皆様にご理解いただけますよう、今後も丁寧に情報提供してまいります。
  • 本プロジェクトの狙いや最終的な目標を共有し、チーム全体での認識を深めてまいります。
  • 研修の全体的な考え方と具体的な目標について、ご確認いただければ幸いです。
  • 今回の会議では、全体の意義と目指すべきゴールについてご説明いたします。
  • 新規施策の狙いと最終的な目標を明確にしたうえで、進行いたします。
  • 提案書の基本的な考え方と達成したい成果についてご案内いたします。
  • イベント開催の理由やねらいを皆様と共有いたします。
  • 今後の活動方針の意義と目標をあらためてご説明申し上げます。
  • 本計画の全体像と最終的なゴールを明確にし、関係者の皆様にご説明します。
  • 研修の全体的な枠組みと目標についてご案内申し上げます。
  • 提案内容の背景や最終的なゴールを資料にまとめております。
  • 会議の意義と到達点を参加者の皆様にお伝えいたします。
  • 新しいプロジェクトの意図と最終的な目標をご確認いただければ幸いです。

「趣旨」と「目的」の間違えた使い方は?

「趣旨」と「目的」は似ているために間違いやすいですが、意味を混同すると誤解を生みやすくなります。下記に間違えやすい例とその解説をご紹介します。

解説:全体の枠組みや理由を伝える場面で、ゴールや到達点を意味する言葉を使うと内容が具体的すぎて伝わりにくくなります。

  • 会議のゴールを冒頭で説明します。

解説:達成したい目標を話すべきところで、背景や枠組みを示す言葉を使うのは適切ではありません。

  • プロジェクトの全体的な意義を設定しました。

解説:活動の基本的な理由を「目的」として伝えると、抽象的で曖昧な印象になってしまうことがあります。

  • 施策の最終的な理由についてご案内します。

解説:明確なゴールや目標を設定する場面で、「趣旨」を使うと目的がぼやけやすくなります。

  • 会合の全体像を設定します。

解説:達成したい内容や結果を「趣旨」と混同すると、相手に具体的な期待値が伝わりません。

  • イベントの全体的な意義を明確にしました。

英語だと違いはある?

「趣旨」と「目的」は英語でも異なる言葉が使われます。それぞれのニュアンスを説明します。

趣旨の英語での説明

「趣旨」は英語で「purpose」「intent」「aim」などが使われますが、特に「intent」や「spirit」「general idea」「objective background」などが、背景や基本的な考え方、意図を示す際に使われます。直訳は難しいですが、“the general intent”や“the underlying reason”といった表現で文書や会合の冒頭に説明を添えることが多いです。

目的の英語での説明

「目的」は「goal」「objective」「aim」「target」などが使われます。「goal」は到達したいゴール、「objective」は具体的な目標、「aim」や「target」も目指す成果を明確に表す時に使われる言葉です。

目上にも使える丁寧な言い回し方は?

「趣旨」や「目的」は、目上の方や取引先に対しても丁寧な言い回しが可能です。クッション言葉や敬語をしっかり使い、背景や狙いを自然な形で伝えましょう。

趣旨を丁寧に伝える方法

「全体の意義」「背景となる考え方」「主旨」「ねらい」などを用い、「ご説明申し上げます」「ご案内いたします」といった敬語を添えると安心です。

目的を丁寧に伝える方法

「最終的な目標」「達成したいこと」「ゴール」「目指すべき結果」などに言い換え、「ご確認いただけますと幸いです」などの丁寧な語尾を使いましょう。

メール例文集

  • 平素より大変お世話になっております。本会議の全体的な意義および目指すべきゴールについて、資料を添付いたしますのでご確認をお願いいたします。
  • 今回の研修の基本的な考え方と、最終的な目標についてご案内申し上げます。ご不明な点がございましたらお知らせください。
  • 本プロジェクトの主旨と、達成したいゴールについて、関係者の皆様と共有できればと存じます。
  • 提案書の背景となる考え方と、明確なゴールをあらかじめご説明いたします。
  • 新しい施策の全体像と目的を明確にし、皆様のご理解を賜りたく存じます。
  • ご多忙のところご確認いただきありがとうございます。本イベントの意図および目指す成果を改めてご説明申し上げます。
  • 今回の会合では、全体的なねらいと目指す目標を資料にまとめております。
  • 研修の趣旨ならびに最終的な目標をご確認いただければ幸いです。
  • 本件に関しましては、活動全体の主旨とゴールを整理し、今後の方針をお伝えいたします。
  • ご提案内容の背景や最終的な目標について、ご意見やご質問がございましたらご連絡ください。

「趣旨」と「目的」相手に送る際・伝え方の注意点・まとめ

「趣旨」と「目的」は、どちらも活動や文書、会議、提案などの冒頭や案内文で非常に重要な役割を果たす言葉です。「趣旨」は、“その活動や文章が生まれた背景や全体的な考え方、何を大切にしたいか”という「基本となる意義」を示すのに使います。一方「目的」は、“最終的に何を実現したいか、どこに到達したいか”という「具体的なゴール」や「目標」を伝える言葉です。

ビジネスメールや文書でこれらの言葉を使う際は、それぞれの違いをしっかり意識し、相手に誤解が生まれないよう配慮しましょう。両者をセットで伝えることで、「なぜそれをやるのか」「何を目指すのか」の両方が分かりやすくなり、受け手の納得感や安心感につながります。

目上の方や取引先への案内・依頼では、クッション言葉や敬語を添えることで、配慮や誠意も伝わりやすくなります。今後も「趣旨」と「目的」を状況に応じて正しく使い分けることで、より丁寧で分かりやすいコミュニケーションを実現してください。何か迷うことがあれば、またお気軽にご相談いただけますと幸いです。