「決議」と「決定」との違いは?一般での会話やビジネスメールでの使い分けは?例文を添えて解説

「決議」と「決定」の違い?使い分けは?

「決議」と「決定」は、どちらも「物事をはっきりと定める」「何かを決める」という意味を持つ日本語ですが、実際の使い方やニュアンス、ビジネス現場での適切な使い分けには明確な違いがあります。相手にしっかり意図を伝えるためには、それぞれの意味や使われる場面をしっかり理解しておくことが大切です。ここでは、優しく丁寧にその違いと使い方を解説します。

ビジネス用語としての「決議」の説明

「決議(けつぎ)」は、主に会議や組織などの集団において、「議題について意見を出し合い、最終的にみんなの合意や多数決によって正式に結論を出すこと」を意味します。法律用語や会社法、組織の規程にも出てくる言葉で、「議決」とも呼ばれることがあります。

特徴的なのは、「決議」は個人の判断や少人数の合意ではなく、正式な会議体や組織のルールに基づき、多数決や満場一致などの方法で結論を出すという点です。そのため、企業の株主総会、取締役会、自治体の議会、協会の総会など、公式な集団意思決定が必要な場面で使われます。

  • 組織・団体・会議などで、複数のメンバーによって意見を出し合い、合意形成や多数決で正式に決まること
  • 「決議事項」「決議案」「決議書」など、議事録や公式文書にも多く使われる
  • 決議された内容は、組織全体の方針や規則、行動指針となる
  • 「決議」はその組織内での「拘束力」「公式性」が非常に高い

たとえば、「本日の取締役会において、新規事業への投資が決議された」「定款変更の決議を行う」「株主総会の決議を経て人事が決まる」など、会議体の公式なプロセスを経て決まったことに使われます。

ビジネス用語としての「決定」の説明

「決定(けってい)」は、「物事の内容や方針、具体的な行動などを最終的に決めること」を意味します。「決定」は個人、少人数、あるいは組織内の会議、責任者によってなされる場合も多く、「議決」や「決議」のような公式な集団意思決定ではなくても使える、もっと幅広い意味の言葉です。

例えば、上司が部下に「プロジェクトの進め方はこれで決定とする」「日程が決定した」「新商品を発売することに決定した」など、組織全体でなくても意思決定できる内容に広く使えます。

  • 物事の方針や方法、行動などを最終的に決めること(個人・グループ・会議・責任者など幅広い主体でOK)
  • 「決定事項」「決定通知」「最終決定」など、公式文書や日常的なやり取りにも多用
  • 決議ほどの「公式性」や「拘束力」はないが、日常のビジネス判断や行動の決まりに最適
  • 場合によっては、会議や協議を経ずにリーダーや責任者の判断で決まることも多い

たとえば、「新しい会議日程が決定しました」「上司の判断で対応方法を決定する」「申請内容を精査の上、採用を決定する」など、柔軟に使える言葉です。

まとめ

  • 決議…会議や組織などの「複数メンバー」で意見を出し合い、正式な手続きを経て「公式に」決まること。拘束力が高く、文書化されることが多い。
  • 決定…個人や小規模なグループ、責任者の判断なども含め、「最終的に内容を決める」広い意味の言葉。日常的なやりとりや業務の判断にも使える。

どちらも「決める」という意味ですが、「決議」は集団・公式なプロセスを強調、「決定」はその幅広い決まりごと全般に使うのが大きな違いです。


「決議」と「決定」の一般的な使い方は?

決議の使い方

  1. 株主総会で役員選任の決議がなされた。
  2. 定款変更の決議を行うため、臨時会議が開かれた。
  3. 議題ごとに賛成多数で決議が成立した。
  4. 新規プロジェクトへの資金投入が決議された。
  5. 総会の決議に基づき、今後の方針を決定した。

決定の使い方

  1. 新しい会議日程が決定したので、お知らせいたします。
  2. 本日をもって取扱商品の価格改定を決定しました。
  3. 来年度の事業計画が経営陣により決定されました。
  4. イベントの開催日時を決定いたしました。
  5. 担当者を変更することに決定しました。

「決議」が使われる場面

ビジネスやメールで「決議」を使うのは、公式な会議や組織内の複数人での合意形成・議決が必要なときです。議事録や公式文書、対外的な発表など、集団の総意を示す場合にぴったりです。たとえば、「株主総会で決議された内容」「協会で議題の決議を行った」など、公式性や拘束力を伝えたい時に用います。

一方、「決定」はもっと幅広く、日常業務の中での最終的な判断や、グループや責任者・個人での方針決めなど、よりフレキシブルに使えます。「決議」ほど堅苦しくなく、意思決定全般に活用できるのが特徴です。

  • 決議は「集団の公式な決めごと」、会議・議事録・規程などに多い
  • 決定は「判断・最終的な選択」、公式なものから日常業務まで幅広く使える
  • 使い分けることで、状況や決め方の違いが相手に正確に伝わる

失礼がない使い方

決議と決定を、ビジネスメールや公式文書などで丁寧に伝えるための自然な例文をご紹介します。会議の議事録や案内、重要な意思決定の通知にそのまま活用できる内容を意識しました。

  • 本日の取締役会において、新規プロジェクトの実施が決議されましたことをご報告いたします。
  • 定款変更につきましては、臨時株主総会の決議を経て実施する予定です。
  • 総会の決議内容に基づき、今後の業務方針を改めて策定してまいります。
  • ご提案いただいた議題については、協議の上、賛成多数で決議されました。
  • 議事録には、本日の決議事項を記載しておりますのでご確認ください。
  • 新商品発売日が決定いたしましたので、関係各位にご案内申し上げます。
  • 来年度の事業計画が経営会議で決定されました。詳細は別途ご連絡いたします。
  • 社内イベント開催について、担当部署にて日時を決定いたしました。
  • 重要案件につきましては、責任者の判断により早期に決定いたします。
  • 新体制への移行が正式に決定しましたので、準備を進めてまいります。
  • 決議内容の詳細につきましては、後日書面にてご案内申し上げます。
  • 決定した事項に関するご質問がございましたら、遠慮なくお問い合わせください。
  • 決議および決定事項は、必ず関係部署と共有いたします。
  • 今後の方針決定にあたり、ご意見やご提案をお待ちしております。
  • 決議・決定の経緯は議事録や通知で明確にご案内いたします。

英語だと違いはある?

決議・決定英語だと違いはある?

英語で「決議」に該当する単語は「resolution」「motion」「vote」などがあります。とくに「resolution」は、議会や株主総会、取締役会などでの公式な決めごと(議決・決議)を表します。「A resolution was passed at the board meeting(取締役会で決議が可決された)」のように使います。

「決定」にあたる英単語は「decision」「determination」などです。より広い意味で「決定する」「判断する」「内容が決まる」ことを指し、個人の意思決定からグループの最終判断まで、幅広く活用できます。「We have made a decision on the schedule(スケジュールが決定しました)」などが一般的です。

決議の説明

「resolution」は、集団(会議・議会・委員会・株主総会など)による公式な採択や議決を指します。公式性や拘束力が強い言葉です。

決定の説明

「decision」は、個人・グループ・組織などによる「物事の最終的な決まりごと」全般に使えます。幅広い場面で使われる言葉です。


メール例文集

  • 取締役会において新規事業推進が決議されました。詳細につきましては後日ご案内いたします。
  • 株主総会の決議内容を踏まえ、組織体制の変更を実施いたします。
  • 新サービス開始日が決定しましたので、ご確認をお願いいたします。
  • 本件については責任者の判断により、早急に決定いたしました。
  • ご提案いただいた案件は、協議の上、決議を経て実施する運びとなりました。
  • 新体制発足が正式に決定し、関係部署への周知を行っております。
  • 決議内容や決定事項に関し、ご不明な点がございましたらご連絡ください。
  • 議事録には、会議での決議事項および決定事項を記載しております。
  • 決議後の手続きについて、必要に応じてご案内いたします。
  • 決定事項の実施にあたり、皆様のご協力をお願い申し上げます。

「決議」と「決定」相手に送る際・伝え方の注意点・まとめ

「決議」と「決定」は、ともに「決める」という意味を持つ言葉ですが、その背景や重み、使われる場面が異なります。「決議」は、公式な会議体や組織内で議論や合意形成を経て、多数決や全員一致で「正式に決まった内容」を指し、その内容には拘束力や公式性が伴います。議事録や公式通知、規程などに明記され、関係者すべてに共有されるべきものです。

一方、「決定」は、個人や少人数、または会議・責任者の判断による「最終的な決まりごと」を意味し、日常業務やフットワークの軽い判断にも幅広く使われます。必ずしも公式な手続きを必要とせず、柔軟に意思決定できる場面に適しています。

ビジネスメールや報告書でこれらの言葉を使う際は、相手に誤解や混乱を与えないよう、「誰が」「どのような手続きを経て」「何を決めたのか」を明確に伝えることが大切です。公式な場では「決議」を、業務や日常判断には「決定」を、それぞれ適切に使い分けることで、信頼されるやりとりが実現します。

また、英語では「resolution」と「decision」など、それぞれの背景や公式性に合わせた言葉選びを心がけると、よりスムーズな国際コミュニケーションにもつながります。相手や状況に合わせた丁寧な言葉遣いを意識し、誤解のない明快なコミュニケーションを目指しましょう。