間違えて使いやすい言葉一覧!正しい意味は?間違えて使われている意味は?ビジネスマナー
- 「とんでもございません」
本来の意味: 「とんでもないことです」の丁寧な表現。相手の過度な褒めや感謝に対し、「滅相もない、そんなことはありません」と謙遜して否定する語。
よくある誤用: 感謝や謝罪への返答として「どういたしまして」「いいえ」の意味で使う。
なぜ誤用されるのか: 「ございます」が付くため丁寧な返事全般と誤解されやすい。「とんでもない」は一語の形容詞で、機械的な丁寧化は不自然。丁寧に言うなら「恐れ入ります」「とんでもないことでございます」などが適切。 - 「役不足」
本来の意味: 役目が軽すぎること。実力に対して与えられた役が簡単・物足りないという意。
よくある誤用: 実力が足りず役目をこなせないこと。
なぜ誤用されるのか: 「力不足」との混同。「役」と「不足」から直感的に「役に対する力が足りない」と解してしまう。 - 「情けは人のためならず」
本来の意味: 人に情けをかけることは巡り巡って自分のためになる、という教訓。
よくある誤用: 情けをかけるのはその人のためにならない、甘やかすなという意味。
なぜ誤用されるのか: 「〜のためならず」を「〜のためにならない」と解しやすい。「ならず」は古語の断定「なり」の否定形で、否定の意味ではない。 - 「割愛」
本来の意味: 惜しいと思いながら、あえて不要部分を削ること。伝えるべき情報を時間等の制約で泣く泣く省く場面で用いる。
よくある誤用: 単なる「省略」「省く」。
なぜ誤用されるのか: 定型句「〇〇は割愛します」が普及し、惜しむニュアンスが脱落して単純な省略と誤認されている。 - 「敷居が高い」
本来の意味: 高級・格式が高く、恐れ多くて入りにくいこと。
よくある誤用: 心理的ハードルが高いこと一般。
なぜ誤用されるのか: 「入りにくい」を広く指す語と受け取られがちだが、本来は「高級・格式」のニュアンスが重要。「常連ばかりで入りにくくて敷居が高い」は意味がずれる。 - 「破天荒」
本来の意味: 前代未聞のことを成し遂げる、誰もやっていない偉業をすること。
よくある誤用: 無茶苦茶・型破りな行動。
なぜ誤用されるのか: 「天を破る」の字面から常識外れの振る舞いと誤解されやすいが、本来はポジティブな意味合いで用いる。 - 「気の置けない」
本来の意味: 遠慮せずに打ち解けられる相手。
よくある誤用: 気が抜けない、気を使う相手。
なぜ誤用されるのか: 「置けない」を否定的に捉え、「気を置けない=気を抜けない」と誤解。 - 「失笑」
本来の意味: 思わず吹き出して笑うこと。
よくある誤用: あきれて笑えない、苦笑。
なぜ誤用されるのか: 「失」の字面から「笑いを失う」と解釈。 - 「憮然」
本来の意味: 失望してぼんやりするさま。
よくある誤用: 怒っているさま。
なぜ誤用されるのか: 「ぶぜん=むっとする」という音の印象。 - 「姑息」
本来の意味: 一時しのぎ。
よくある誤用: 卑怯。
なぜ誤用されるのか: 中国古典の語感や現代語の連想から。 - 「小春日和」
本来の意味: 晩秋〜初冬の穏やかな晴天(秋の季語)。
よくある誤用: 春に使う。
なぜ誤用されるのか: 「小春」を直感的に春と捉えるため。 - 「他力本願」
本来の意味: 仏教で阿弥陀仏の本願に頼る教え。
よくある誤用: 他人任せで不真面目。
なぜ誤用されるのか: 字面の直訳的理解。 - 「煮詰まる」
本来の意味: 議論や検討が進み結論に近づく。
よくある誤用: 行き詰まる。
なぜ誤用されるのか: 「詰まる」を停滞と結びつけるため。 - 「さわり」
本来の意味: 話や曲の最もおもしろい要点。
よくある誤用: 冒頭部分。
なぜ誤用されるのか: 「触り=触れはじめ」の連想。 - 「御の字」
本来の意味: たいへんありがたい、上出来。
よくある誤用: 仕方がないが受け入れる水準。
なぜ誤用されるのか: 謙遜の口調と混同。 - 「うがった見方」
本来の意味: 物事の本質を鋭く掘り下げた見方。
よくある誤用: ひねくれた見方。
なぜ誤用されるのか: 「穿つ」の負のイメージ。 - 「やぶさかでない」
本来の意味: 喜んで…する用意がある、やる気がある。
よくある誤用: しぶしぶ/消極的。
なぜ誤用されるのか: 否定形に見える語形。 - 「白羽の矢が立つ」
本来の意味: 大勢から選ばれる・抜擢される。
よくある誤用: 罰や厄介ごとの対象に選ばれる。
なぜ誤用されるのか: 古い伝承(生贄)の連想。 - 「辛党」
本来の意味: 酒好き。
よくある誤用: 辛い食べ物が好き。
なぜ誤用されるのか: 「辛」の字面から。 - 「耳障り」
本来の意味: 聞いて不快。
よくある誤用: 耳に心地よい。
なぜ誤用されるのか: 「目障り」との混同で肯定に誤転。 - 「二の舞」
本来の意味: 先人の失敗を繰り返すこと。
よくある誤用: 二番目の演目・続き物の舞。
なぜ誤用されるのか: 直訳的理解。 - 「喧々囂々」
本来の意味: 人々がやかましく騒ぐさま。
よくある誤用: 活発で建設的な議論。
なぜ誤用されるのか: 会議文脈で皮肉交じりに使われ定着。 - 「小康状態」
本来の意味: 病状や事態が一時的に落ち着く。
よくある誤用: 完全に快方・順調。
なぜ誤用されるのか: 「康」の字の安心感。 - 「他山の石」
本来の意味: よそのつまらぬことでも自分の修養に役立つ。
よくある誤用: 他者の良い例を参考にする。
なぜ誤用されるのか: 成句の背景知識不足。 - 「爆笑」
本来の意味: 多くの人がどっと笑う。
よくある誤用: 一人で大笑いする。
なぜ誤用されるのか: ネット俗語の影響で主語が個人に。 - 「檄を飛ばす」
本来の意味: 大義を訴え奮い立たせる。
よくある誤用: 厳しく叱責する。
なぜ誤用されるのか: 使われる場面が叱咤と近い。 - 「失念」
本来の意味: うっかり忘れる。
よくある誤用: 失礼・無礼の婉曲。
なぜ誤用されるのか: 音が似るため。 - 「雰囲気(ふんいき)」
本来の意味: その場の空気・ムード。
よくある誤用: 読みを「ふいんき」とする。
なぜ誤用されるのか: 音便の誤習。 - 「代替(だいたい/だいがえ)」
本来の意味: 置き換え・代わり。
よくある誤用: 読みを「だいがえ」限定、または「だいたい=大体」と混同。
なぜ誤用されるのか: 同音異義と表記の近似。 - 「踏襲(とうしゅう)」
本来の意味: それまでのやり方を受け継ぐ。
よくある誤用: 読みを「ふしゅう」。
なぜ誤用されるのか: 形の似た熟語の影響。 - 「相殺(そうさい)」
本来の意味: 差し引きして打ち消す。
よくある誤用: 読みを「そうさつ」。
なぜ誤用されるのか: 連濁の誤推定。 - 「早急(さっきゅう)」
本来の意味: すぐに・至急。
よくある誤用: 読みを「そうきゅう」だけとする。
なぜ誤用されるのか: 一般化した誤読が流通。 - 「一段落(ひとだんらく)」
本来の意味: 物事がひとまず落ち着く。
よくある誤用: 読みを「いちだんらく」。
なぜ誤用されるのか: 数詞の機械的適用。 - 「所以(ゆえん)」
本来の意味: 理由・根拠。
よくある誤用: 読みを「しょい」。
なぜ誤用されるのか: 日常使用頻度が低い。 - 「目途(めど)」
本来の意味: 見通し・当て。
よくある誤用: 読みを「もくと」。
なぜ誤用されるのか: 目と途の直訳的読法。 - 「切磋琢磨」
本来の意味: 互いに競い励まし合い向上する。
よくある誤用: 助け合い・仲良し協力のみ。
なぜ誤用されるのか: 競争の側面が抜けやすい。 - 「雨模様」
本来の意味: 今にも雨が降りそう/降ったりやんだり。
よくある誤用: 雨の柄や意匠。
なぜ誤用されるのか: 「模様」の一般語義に引きずられる。 - 「天地無用」
本来の意味: 上下を逆にしてはならない(天地を定めて扱え)。
よくある誤用: 上下どちらでもよい。
なぜ誤用されるのか: 「無用」を不要の意と早合点。 - 「琴線に触れる」
本来の意味: 心が深く動かされる(多くは肯定)。
よくある誤用: 神経を逆なでする、怒りを買う。
なぜ誤用されるのか: 「逆鱗に触れる」と混同。 - 「手をこまねく」
本来の意味: 何もせず傍観する。
よくある誤用: 準備して待機する。
なぜ誤用されるのか: 手を組む仕草の連想。 - 「ご教授」
本来の意味: 学問・専門的事項の教授。
よくある誤用: ちょっと教えての場面(正: ご教示)。
なぜ誤用されるのか: 「教える」の美化語と混同。 - 「了解しました」
本来の意味: 対等・部下側での承諾。
よくある誤用: 目上への返答(正: 承知しました/かしこまりました)。
なぜ誤用されるのか: ビジネス敬語の簡便化。 - 「ご苦労さまです」
本来の意味: 目上から目下へのねぎらい。
よくある誤用: 目上に対して使う。
なぜ誤用されるのか: ねぎらい全般の表現と誤解。 - 「お伺いさせていただく」
本来の意味: 二重敬語で過剰(正: 伺います/お伺いします)。
よくある誤用: ていねいさの強調。
なぜ誤用されるのか: 「させていただく」の乱用。 - 「お越しになられる」
本来の意味: 二重尊敬(正: お越しになる/いらっしゃる)。
よくある誤用: とにかく敬語を重ねる。
なぜ誤用されるのか: 敬語=重ねれば丁寧という思い込み。 - 「ご覧になられる」
本来の意味: 二重尊敬(正: ご覧になる)。
よくある誤用: ていねい過多。
なぜ誤用されるのか: パターン化した付加。 - 「拝見させていただく」
本来の意味: 二重敬語(正: 拝見します)。
よくある誤用: 丁重表現の万能化。
なぜ誤用されるのか: 「〜させていただく」の過用。 - 「存じ上げません」
本来の意味: 人(お名前・ご経歴)を存じない。
よくある誤用: 物事や事実に対して用いる(正: 存じません)。
なぜ誤用されるのか: 「存じる」を一律化。 - 「お亡くなりになられる」
本来の意味: 二重尊敬(正: お亡くなりになる/ご逝去)。
よくある誤用: 慇懃無礼な多重敬語。
なぜ誤用されるのか: 不幸ごとで過剰丁寧に傾く。 - 「〜の方(ほう)」乱用
本来の意味: 方角・方面・選択肢の一方。
よくある誤用: 住所の方・金額の方…と無目的に付ける。
なぜ誤用されるのか: ていねい風のクッション語。 - 「〜になります」乱用
本来の意味: 状態変化の述語。
よくある誤用: 「こちらコーヒーになります」(正: でございます)。
なぜ誤用されるのか: 敬語化の誤パターン。 - 「〜でよろしかったでしょうか」
本来の意味: 過去の確認。
よくある誤用: 現在の注文確認。
なぜ誤用されるのか: 接客マニュアル語の拡散。 - 「お体ご自愛ください」
本来の意味: 重複表現(自愛=体を大切に)。
よくある誤用: 丁寧さの強調。
なぜ誤用されるのか: 定型句の混交。 - 「ご査収ください」
本来の意味: 受け取り確認の依頼。
よくある誤用: 内容確認や検収の依頼(正: ご確認ください/ご検収ください)。
なぜ誤用されるのか: 似たビジネス語の混同。 - 「御社/貴社」
本来の意味: 口頭は御社、書面は貴社が一般的。
よくある誤用: 書面で御社・口頭で貴社。
なぜ誤用されるのか: 場面差の認識不足。 - 「弊社/当社」
本来の意味: 社外へは謙遜の弊社、社内・中立は当社。
よくある誤用: 社外にも当社を多用。
なぜ誤用されるのか: 謙譲の方向性の理解不足。 - 「ご教示ください」
本来の意味: 方法・情報を教えてください。
よくある誤用: 専門教育全般(正: ご教授)。
なぜ誤用されるのか: 35と逆方向の混同。 - 「敷衍する」
本来の意味: 意味や議論を押し広げて詳しく述べる。
よくある誤用: 敷延・敷園など誤表記。
なぜ誤用されるのか: 日常使用が少なく字形が難しい。 - 「愛想が尽きる」
本来の意味: すっかりあきれる。
よくある誤用: 愛想が良いの強調。
なぜ誤用されるのか: 「愛想」の肯定語義に引きずられる。 - 「御用達」
本来の意味: 宮中・大名家などの指定納入者。
よくある誤用: 常連向け・高級店というだけの称。
なぜ誤用されるのか: 商業コピーの影響。 - 「俄然」
本来の意味: にわかに、急に。
よくある誤用: 断然・圧倒的に。
なぜ誤用されるのか: 音の近さによる混同。 - 「割り箸の『割り』」
本来の意味: 二つに裂くこと。
よくある誤用: 割引の「割」と混同して語呂合わせに使う。
なぜ誤用されるのか: 同字異義の安直な連想。 - 「骨が折れる」
本来の意味: 苦労が多い。
よくある誤用: 骨折した。
なぜ誤用されるのか: 直喩と慣用の混線。 - 「役回り」
本来の意味: 割り当てられた役目。
よくある誤用: 「役周り」と誤表記。
なぜ誤用されるのか: 音に引かれた当て字。 - 「確信犯」
本来の意味: 信念・思想に基づく犯罪。
よくある誤用: わざと悪いと知ってやる行為全般。
なぜ誤用されるのか: 常識犯との対比の俗用。 - 「姑息手段」
本来の意味: 一時的な処置。
よくある誤用: 卑怯な手段。
なぜ誤用されるのか: 4と同根の誤解。 - 「役どころ」
本来の意味: 俳優に割り当てられた役柄。
よくある誤用: 役不足の婉曲表現。
なぜ誤用されるのか: 近い領域での意味拡張。 - 「雨天決行」
本来の意味: 雨でも予定どおり実施。
よくある誤用: 荒天でも無条件に実施。
なぜ誤用されるのか: 注意書きを精読しない。 - 「割増/割り増し」
本来の意味: 増額・上乗せ。
よくある誤用: 表記を混同し文書内で揺れる。
なぜ誤用されるのか: 常用漢字の表記差。 - 「破顔」
本来の意味: ほほえむ。
よくある誤用: 大笑い。
なぜ誤用されるのか: 「破顔一笑」のイメージ。 - 「矢面に立つ」
本来の意味: 批判や攻撃の直接の的になる。
よくある誤用: 先頭に立って活躍する。
なぜ誤用されるのか: 先頭=矢面の誤連想。 - 「敷島」
本来の意味: 日本の美称。
よくある誤用: 島国全般。
なぜ誤用されるのか: 文語表現の意味の拡散。 - 「辛辣」
本来の意味: 表現や批評が手厳しい。
よくある誤用: 辛い味。
なぜ誤用されるのか: 「辛」の字義の直結。 - 「つつがなく」
本来の意味: 無事に。
よくある誤用: つつが=瑕疵の意と取り違え否定文に使う。
なぜ誤用されるのか: 語源への無知。 - 「御足労」
本来の意味: 来てもらう側からの相手への労をねぎらう語。
よくある誤用: 自分が出向くことに用いる。
なぜ誤用されるのか: 主客の取り違え。 - 「一子相伝」
本来の意味: 師がただ一人にのみ伝える。
よくある誤用: 代々受け継がれる一般的秘伝。
なぜ誤用されるのか: 伝統全般への拡張。 - 「旗色」
本来の意味: 形勢・情勢。
よくある誤用: 旗の色彩の話。
なぜ誤用されるのか: 字面の直解。 - 「おざなり」
本来の意味: いいかげんにその場を取り繕う。
よくある誤用: 「なおざり」と混同。
なぜ誤用されるのか: 音が近い二語の混乱。 - 「なおざり」
本来の意味: 何もしないで放置する。
よくある誤用: その場しのぎ(おざなり)。
なぜ誤用されるのか: 72と表裏。 - 「二つ返事」
本来の意味: 即座に快諾する。
よくある誤用: 二度返事する(失礼)。
なぜ誤用されるのか: 字面の直解。 - 「善処します」
本来の意味: できる最善を尽くす。
よくある誤用: 何もしない・先送りの婉曲。
なぜ誤用されるのか: 政治家答弁のイメージ。 - 「検討します」
本来の意味: よく調べ考える。
よくある誤用: お断りの婉曲固定句。
なぜ誤用されるのか: 社会慣用の皮肉的変化。 - 「大丈夫です」
本来の意味: 問題ない・不要。
よくある誤用: 肯定/否定の判断が不明瞭な返答。
なぜ誤用されるのか: クッション語の多義化。 - 「役得」
本来の意味: 役目上の立場で受けられる利益。
よくある誤用: 不正な利益。
なぜ誤用されるのか: ニュアンスの悪化。 - 「敷設」
本来の意味: 施設や線路を敷く。
よくある誤用: 施設の設置一般(正: 設置)。
なぜ誤用されるのか: 音の近似。 - 「薄氷を踏む」
本来の意味: 非常に危険な状態。
よくある誤用: 緊張感のある真剣勝負なら何でも。
なぜ誤用されるのか: 比喩の汎化。 - 「足元を見る」
本来の意味: 相手の弱みにつけ込み値を吊り上げる。
よくある誤用: 自分の足元を見つめ直す。
なぜ誤用されるのか: 自己啓発語彙の影響。 - 「お見えになります」
本来の意味: 相手方(尊敬)の来訪。
よくある誤用: 自社の人に使う。
なぜ誤用されるのか: 内外の敬語区別の欠如。 - 「ご一緒いたします」
本来の意味: 謙譲で自分側の同行。
よくある誤用: 「ご一緒させていただきます」と二重化。
なぜ誤用されるのか: 38と同根。 - 「斜(しゃ)に構える」
本来の意味: ひねくれてすなおでない態度。
よくある誤用: 横向きに構える。
なぜ誤用されるのか: 直訳的理解。 - 「狼狽」
本来の意味: うろたえる。
よくある誤用: 怒る・激昂。
なぜ誤用されるのか: 強い情動一般に拡張。 - 「恣意的」
本来の意味: 一定の基準なく勝手に選ぶ。
よくある誤用: 故意の・悪意の。
なぜ誤用されるのか: 音が「しい」=悪いの連想。 - 「煮え湯を飲まされる」
本来の意味: 裏切られる。
よくある誤用: 熱湯を飲まされる(物理)。
なぜ誤用されるのか: 直喩化。 - 「天地神明に誓って」
本来の意味: 厳粛な誓い。
よくある誤用: 軽い強調句。
なぜ誤用されるのか: 過度の誇張表現化。 - 「役不足」関連表現「力不足」
本来の意味: 力が足りない。
よくある誤用: 役不足と混用。
なぜ誤用されるのか: 似た構造語の混交。 - 「お言葉ですが」
本来の意味: 失礼を承知で異論を述べる前置き。
よくある誤用: 丁寧な同意。
なぜ誤用されるのか: クッション語の誤解。 - 「凡例」
本来の意味: 図表・地図の注記。
よくある誤用: 一般例。
なぜ誤用されるのか: 「例」の字に引かれる。 - 「偏愛」
本来の意味: かたよった愛情。
よくある誤用: 熱烈な愛。
なぜ誤用されるのか: 「偏」の負の価値を見落とす。 - 「破談」
本来の意味: 縁組・契約が取りやめになる。
よくある誤用: 議論が決裂。
なぜ誤用されるのか: 話し合い=談の一般化。 - 「時雨」
本来の意味: 晩秋から初冬のにわか雨。
よくある誤用: 春先の通り雨。
なぜ誤用されるのか: 季語の知識不足。 - 「ご清栄」
本来の意味: 相手の繁栄・健康を祝う(近況伺いの書簡語)。
よくある誤用: 口頭のあいさつ。
なぜ誤用されるのか: 文面・口頭の区別喪失。 - 「お見舞い申し上げます」
本来の意味: 災害・病気へのお悔やみ・お励まし。
よくある誤用: 慶事に使う。
なぜ誤用されるのか: 定型文の混線。 - 「合点がいく」
本来の意味: 理解して納得する。
よくある誤用: 我慢する。
なぜ誤用されるのか: 方言的用法の影響。 - 「常套句」
本来の意味: 決まり文句。
よくある誤用: ふさわしい表現。
なぜ誤用されるのか: 「常」の肯定的印象。 - 「お耳汚し」
本来の意味: 相手の耳に不快かもしれない前置き。
よくある誤用: 自慢話の前置き。
なぜ誤用されるのか: 謙遜の型の形骸化。 - 「割愛」系の「省略」
本来の意味: 惜しみつつ省く。
よくある誤用: 単なる省略。
なぜ誤用されるのか: 事務文書での形式化(再掲意識づけ)。 - 「敷居が高い」と「ハードルが高い」
本来の意味: 前者は格式・高級さ、後者は心理的難度。
よくある誤用: 互換に使う。
なぜ誤用されるのか: 「入りにくい」の一語化。 - 「水を差す」
本来の意味: 盛り上がりを台無しにする。
よくある誤用: 冷静さを与える。
なぜ誤用されるのか: 比喩の方向を取り違え。 - 「采配を振るう」
本来の意味: 指揮を執る。
よくある誤用: 「采配を振る」と活用を間違える。
なぜ誤用されるのか: 動詞の語形固定の誤認。 - 「徒労」
本来の意味: 無駄骨。
よくある誤用: 肉体労働。
なぜ誤用されるのか: 「労」の直解。 - 「逐一」
本来の意味: ひとつひとつ詳しく。
よくある誤用: 次第に。
なぜ誤用されるのか: 「逐次」との混同。 - 「敷設」と「施設」
本来の意味: 前者は線路や配線を敷く。
よくある誤用: 施設を作る意味で敷設。
なぜ誤用されるのか: 音の近似(79と関連)。 - 「破談」と「頓挫」
本来の意味: 前者は取りやめ、後者は行き詰まり。
よくある誤用: 互換使用。
なぜ誤用されるのか: 進行の停止という共通点。 - 「要請」と「要望」
本来の意味: 要請は公的・強め、要望は希望。
よくある誤用: 互換使用。
なぜ誤用されるのか: ニュアンス差の無視。 - 「確度」
本来の意味: 実現の確からしさ(確率の高さ)。
よくある誤用: 精度(accuracy)。
なぜ誤用されるのか: 英語由来語の混交。 - 「進捗」
本来の意味: 物事の進み具合。
よくある誤用: 「進捗状況」を重ねて冗長に。
なぜ誤用されるのか: ビジネス語の型。 - 「遡及」
本来の意味: 効力を過去にさかのぼらせる。
よくある誤用: 追及・追求と混同。
なぜ誤用されるのか: 発音が近い三語の紛れ。 - 「気が知れない」
本来の意味: 相手の考えが理解できない。
よくある誤用: 気持ちがわからない(軽い意味)。
なぜ誤用されるのか: 語勢いの弱化。 - 「割譲」
本来の意味: 領土などを譲り渡す。
よくある誤用: 株式・シェアの譲渡一般。
なぜ誤用されるのか: 歴史語の転用。 - 「煽情的」
本来の意味: 感情をかき立てる。
よくある誤用: 扇動的=政治的煽りのみ。
なぜ誤用されるのか: ネット言論の用法に引きずられる。 - 「専ら」
本来の意味: もっぱら・主として。
よくある誤用: 専門的に。
なぜ誤用されるのか: 形容動詞「専門」との混線。 - 「薄謝」
本来の意味: わずかな礼金。
よくある誤用: 謝罪の軽さ。
なぜ誤用されるのか: 「謝」の字の連想。 - 「濫用」
本来の意味: 度を超して使う。
よくある誤用: 乱用と混同(表記のみの問題)。
なぜ誤用されるのか: 同音異字。 - 「願わくは」
本来の意味: どうか〜であってほしい。
よくある誤用: 願ってばかりいる。
なぜ誤用されるのか: 文語の理解不足。 - 「前人未到」
本来の意味: いまだ誰も到達していない。
よくある誤用: 前例が少ない程度。
なぜ誤用されるのか: 語勢の弱体化。 - 「世間ずれ」
本来の意味: 世間の裏を知っていてずる賢い。
よくある誤用: 社会に適応している。
なぜ誤用されるのか: 「ずれ」を巧みと誤読。 - 「的を射る」
本来の意味: 要点をうまく突くこと。
よくある誤用: 「的を得る」を正用とみなす。
なぜ誤用されるのか: 「要点を得る」との混交で形が固定化。 - 「汚名返上」
本来の意味: 汚名を返上して名誉を回復する。
よくある誤用: 「汚名挽回」。
なぜ誤用されるのか: 「挽回」の語感が強く対象を取り違える。 - 「押しも押されもせぬ」
本来の意味: 誰にも引けを取らない確かな地位。
よくある誤用: 「押しも押されぬ」。
なぜ誤用されるのか: 音の省略と慣用の弱化。 - 「奇特」
本来の意味: 殊勝で立派なさま。
よくある誤用: 奇妙・変わっている。
なぜ誤用されるのか: 「奇」の字面連想。 - 「気丈」
本来の意味: 心が強く気持ちを保つさま。
よくある誤用: 勝ち気・強情。
なぜ誤用されるのか: 「気が強い」の言い換えと誤認。 - 「遺憾」
本来の意味: 残念だが謝罪ではない。
よくある誤用: 謝罪語の代用。
なぜ誤用されるのか: 公的表現の婉曲が謝罪と混同。 - 「独擅場(独壇場)」
本来の意味: 独り舞台(本来は独擅場、独壇場も慣用化)。
よくある誤用: 表記差を誤りと断定。
なぜ誤用されるのか: 誤表記が広く定着。 - 「五月雨式」
本来の意味: 断続的・小刻みに続くさま。
よくある誤用: 一斉・一括。
なぜ誤用されるのか: 季語イメージの誤拡張。 - 「やおら」
本来の意味: ゆっくり静かに。
よくある誤用: いきなり・突然。
なぜ誤用されるのか: 「やにわに」と混同。 - 「悪しからず」
本来の意味: ご了承願いたいの婉曲。
よくある誤用: 「悪く思うな」の強い否定。
なぜ誤用されるのか: 直訳的理解。 - 「冥利に尽きる」
本来の意味: 立場にふさわしい最高の幸せ。
よくある誤用: 皮肉・不満の強調。
なぜ誤用されるのか: 反語的用法の誤拡張。 - 「杞憂」
本来の意味: 取り越し苦労。
よくある誤用: 現実的な大問題にも使用。
なぜ誤用されるのか: 強い否定に使いやすい語感。 - 「伝家の宝刀」
本来の意味: ここぞという場面だけの切り札。
よくある誤用: 常用の得意技。
なぜ誤用されるのか: 比喩の一般化。 - 「雪辱」
本来の意味: 前の恥を晴らす。
よくある誤用: 新たに恥をかく。
なぜ誤用されるのか: 語構成の直感的誤解。 - 「流れに棹さす」
本来の意味: 時勢にうまく乗じる。
よくある誤用: 流れに逆らう。
なぜ誤用されるのか: 文字面の逆方向連想。 - 「虎の子」
本来の意味: 大切に守る貴重な資金・戦力。
よくある誤用: 有望株の意。
なぜ誤用されるのか: 報道語での用法拡張。 - 「うろ覚え」
本来の意味: あいまいに覚えている。
よくある誤用: 「うる覚え」。
なぜ誤用されるのか: 音の類推。 - 「取り付く島もない」
本来の意味: 取りかかりの手がかりがない。
よくある誤用: 「取り付く暇もない」。
なぜ誤用されるのか: 近い意味の置換。 - 「笑止」
本来の意味: ばかばかしいこと。
よくある誤用: 微笑ましい。
なぜ誤用されるのか: 「笑」の肯定連想。 - 「然るべき」
本来の意味: ふさわしい・当然の。
よくある誤用: 巧妙・賢明。
なぜ誤用されるのか: 音感からの過大評価。 - 「逡巡」
本来の意味: 決断できずためらう。
よくある誤用: 周辺を巡る。
なぜ誤用されるのか: 字義の取り違え。 - 「斟酌」
本来の意味: 相手事情をくみ取って配慮。
よくある誤用: 自分に都合よく割り引く。
なぜ誤用されるのか: 「酌量」と混同。 - 「差し障り/差し支え」
本来の意味: 前者=妨げ・不都合、後者=実行上の不便。
よくある誤用: 互換乱用。
なぜ誤用されるのか: 近義語の混交。 - 「卑下する」
本来の意味: 自分を低く言う。
よくある誤用: 他人を貶める。
なぜ誤用されるのか: 「卑しめる」と混同。 - 「折衷/折衝」
本来の意味: 折衷=案を混ぜる、折衝=交渉。
よくある誤用: 用語の取り違え。
なぜ誤用されるのか: 音形の近似。 - 「斡旋」
本来の意味: 間に立って世話をする。
よくある誤用: 「圧戦」と表記。
なぜ誤用されるのか: 音の連想。 - 「遺憾なく」
本来の意味: 十分に・存分に。
よくある誤用: 遺憾(残念)と同義。
なぜ誤用されるのか: 語感に引きずられる。 - 「所作」
本来の意味: 立ち居振る舞い。
よくある誤用: 作法・礼儀一般。
なぜ誤用されるのか: 近接概念の混同。 - 「出不精/出無精」
本来の意味: 出かけるのを面倒がる気質。
よくある誤用: 出来が悪い人。
なぜ誤用されるのか: 「不精」=不器用の誤解。 - 「大勢(たいせい)/大勢(おおぜい)」
本来の意味: 前者=形勢、後者=多数。
よくある誤用: 互換使用。
なぜ誤用されるのか: 同形異義。 - 「間髪を入れず」
本来の意味: かんはつをいれず。
よくある誤用: かんぱつ。
なぜ誤用されるのか: 音便の誤習。 - 「やにわに」
本来の意味: にわかに・突然。
よくある誤用: ゆるやかに(やおら)。
なぜ誤用されるのか: 古語語感の希薄化。 - 「元旦」
本来の意味: 一月一日の朝。
よくある誤用: 正月全体。
なぜ誤用されるのか: 期間語化。 - 「なるほど」
本来の意味: 納得の応答。
よくある誤用: 「なるほどですね」の重ね表現。
なぜ誤用されるのか: 接客語の過丁寧化。 - 「最初」
本来の意味: 物事の始まり。
よくある誤用: 「一番最初」の冗長。
なぜ誤用されるのか: 強調の重複。 - 「違和感がある」
本来の意味: しっくりこない感覚。
よくある誤用: 「違和感を感じる」の冗長。
なぜ誤用されるのか: 「感」を動詞化する癖。 - 「危機感を抱く」
本来の意味: 危険の予兆を強く感じる。
よくある誤用: 「危機感を感じる」の冗長。
なぜ誤用されるのか: 直訳的表現。 - 「過半数」
本来の意味: 全体の半数を超える数。
よくある誤用: 「過半数を超える」の重複。
なぜ誤用されるのか: 数量表現の二重化。 - 「被害を受ける」
本来の意味: 害をこうむる。
よくある誤用: 「被害を被る」の同語反復。
なぜ誤用されるのか: 丁寧化の誤認。 - 「気を遣う」
本来の意味: 配慮する。
よくある誤用: 「気を使う」表記。
なぜ誤用されるのか: 同音で表記が紛れる。 - 「お世話になります」
本来の意味: 取引先等への丁重挨拶。
よくある誤用: 「お世話様です」を社外に。
なぜ誤用されるのか: 挨拶の一般化。 - 「鑑みる/顧みる」
本来の意味: 前者=参照判断、後者=振り返る。
よくある誤用: 互換使用。
なぜ誤用されるのか: 同訓異義。 - 「ご無沙汰しております」
本来の意味: 久しぶりの挨拶。
よくある誤用: 「御無沙汰様です」。
なぜ誤用されるのか: 定型の乱造。 - 「机上の空論」
本来の意味: 実際に役立たない理屈。
よくある誤用: 「机上の理論」。
なぜ誤用されるのか: 表現の誤変換。 - 「嗜好/志向/指向」
本来の意味: 好み/目指す方向/向かう性質。
よくある誤用: 互換使用。
なぜ誤用されるのか: 同音三語の混同。 - 「押印/捺印」
本来の意味: 行為/印影。
よくある誤用: 区別なく使用。
なぜ誤用されるのか: 実務での混在。 - 「すべからく」
本来の意味: 当然〜すべきだ。
よくある誤用: すべて。
なぜ誤用されるのか: 「総べて」との音近似。 - 「危険を孕む」
本来の意味: 内在的に危険を含む。
よくある誤用: 「危険を含む」と機械置換。
なぜ誤用されるのか: 述語の弱体化。 - 「目に余る」
本来の意味: 看過できない。
よくある誤用: 「目に余す」。
なぜ誤用されるのか: 自動詞化の誤推定。 - 「朝令暮改」
本来の意味: 方針をしばしば変える。
よくある誤用: 「朝礼暮改」。
なぜ誤用されるのか: 形の類似。 - 「没交渉」
本来の意味: 無関係。
よくある誤用: 交渉決裂。
なぜ誤用されるのか: 語感に引きずられる。 - 「気が回る/気が利く」
本来の意味: 前者=配慮の及び、後者=気配り上手。
よくある誤用: 互換乱用。
なぜ誤用されるのか: 近義。 - 「藪から棒」
本来の意味: 突然・前触れなし。
よくある誤用: 「藪蛇」と混同。
なぜ誤用されるのか: 語頭の一致。 - 「藪蛇」
本来の意味: 余計なことで災いを招く。
よくある誤用: 突然の出来事。
なぜ誤用されるのか: 直訳的理解。 - 「我田引水」
本来の意味: 自分に都合よく解釈。
よくある誤用: 積極的自己主張。
なぜ誤用されるのか: 自己PR語彙の影響。 - 「僭越ながら」
本来の意味: 身分不相応をわきまえた前置き。
よくある誤用: 相手に使う敬語。
なぜ誤用されるのか: 謙譲の方向誤り。 - 「見られる/来られる」
本来の意味: 標準の可能・受身形。
よくある誤用: 「見れる/来れる」のら抜き。
なぜ誤用されるのか: 口語普及。 - 「いささか」
本来の意味: わずか・少し。
よくある誤用: かなり。
なぜ誤用されるのか: 文語語感の誤解。 - 「単刀直入」
本来の意味: 前置きなく核心に入る。
よくある誤用: 無礼の意。
なぜ誤用されるのか: 直截さの負評価。 - 「危機一髪」
本来の意味: 間一髪の危機。
よくある誤用: 「危機一発」。
なぜ誤用されるのか: 音の当て字。 - 「取り付ける/取り付く」
本来の意味: 設置する/とりすがる。
よくある誤用: 使い分けを欠く。
なぜ誤用されるのか: 音の近似。 - 「うそぶく」
本来の意味: 知らぬ顔で平然とする。
よくある誤用: 大口をたたく。
なぜ誤用されるのか: 俗語的用法の影響。 - 「沙汰」
本来の意味: 措置・知らせ。
よくある誤用: 騒ぎ。
なぜ誤用されるのか: 慣用句連想。 - 「目鼻がつく」
本来の意味: 見通しが立つ。
よくある誤用: 顔立ちが整う。
なぜ誤用されるのか: 字面直解。 - 「焦眉の急」
本来の意味: 差し迫った急務。
よくある誤用: 激怒。
なぜ誤用されるのか: 直訳的誤解。 - 「鬼門」
本来の意味: 凶とされる方角。
よくある誤用: 苦手分野。
なぜ誤用されるのか: 比喩の一般化。 - 「青天の霹靂」
本来の意味: 思いがけない出来事。
よくある誤用: 良い驚き限定。
なぜ誤用されるのか: PR文脈の影響。 - 「一矢報いる」
本来の意味: 一度は反撃する。
よくある誤用: 大勝する。
なぜ誤用されるのか: 反撃=逆転の拡大。 - 「瑣末」
本来の意味: 取るに足らない。
よくある誤用: 粗末。
なぜ誤用されるのか: 音の近似。 - 「顰蹙を買う」
本来の意味: ひんしゅくを買う。
よくある誤用: びんしゅく、と読誤。
なぜ誤用されるのか: 漢字音の難度。 - 「端緒」
本来の意味: 手がかり・はじまり。
よくある誤用: 短所。
なぜ誤用されるのか: 音・字面連想。 - 「高を括る」
本来の意味: 見くびる。
よくある誤用: 「こうをくくる」。
なぜ誤用されるのか: 読みの乖離。 - 「寸暇を惜しむ」
本来の意味: わずかな暇も惜しむ。
よくある誤用: 読み「すんか」。
なぜ誤用されるのか: 口語誤読。 - 「結構です」
本来の意味: 充分/不要(文脈依存)。
よくある誤用: 肯否不明のまま使用。
なぜ誤用されるのか: 多義の定型化。 - 「あながち」
本来の意味: 必ずしも(多く否定伴う)。
よくある誤用: どうしても・むしろ。
なぜ誤用されるのか: 肯定文に安易添付。 - 「遜色ない」
本来の意味: 引けを取らない。
よくある誤用: 否定的に解釈。
なぜ誤用されるのか: 「遜」の負イメージ。 - 「慇懃無礼」
本来の意味: 表面は丁寧だが実は無礼。
よくある誤用: きわめて丁寧。
なぜ誤用されるのか: 前半の好印象に引かれる。 - 「朝三暮四」
本来の意味: 目前の利に惑う・言い換えでごまかす。
よくある誤用: 柔軟な方針転換。
なぜ誤用されるのか: 物語の表層理解。 - 「二律背反」
本来の意味: 両立しない二命題が並立する関係。
よくある誤用: 単なる矛盾。
なぜ誤用されるのか: 哲学語の一般化。 - 「物議を醸す」
本来の意味: 世論の議論・非難を引き起こす。
よくある誤用: 「物議を呼ぶ」に軽置換。
なぜ誤用されるのか: 動詞置換で語勢低下。 - 「以後/以降/以来」
本来の意味: 以後=その時より後、以降=それ以後すべて、以来=その時から今まで。
よくある誤用: 互換使用。
なぜ誤用されるのか: 時制ニュアンス無視。 - 「的確/適格」
本来の意味: 的確=要点に当たる、適格=資格に適う。
よくある誤用: 表記取り違え。
なぜ誤用されるのか: 同音。 - 「出社/出勤」
本来の意味: 出社=会社へ入る、出勤=勤務に就く。
よくある誤用: 互換使用。
なぜ誤用されるのか: 実務混在。 - 「朝方/朝型」
本来の意味: 朝方=朝ごろ、朝型=生活タイプ。
よくある誤用: 互換。
なぜ誤用されるのか: 表記近似。 - 「危惧」
本来の意味: 心配して恐れる。
よくある誤用: 危機そのもの。
なぜ誤用されるのか: 「危機」との音近似。 - 「頓挫」
本来の意味: 進行が急に止まる。
よくある誤用: 破談・中止と同義扱い。
なぜ誤用されるのか: ニュアンス差無視。 - 「折り返し」
本来の意味: すぐに電話等を戻す。
よくある誤用: 後日・いつか。
なぜ誤用されるのか: 定型の希釈。 - 「至上命題」
本来の意味: 最優先の課題。
よくある誤用: 絶対の命令。
なぜ誤用されるのか: 語感の強さ。 - 「自ずと」
本来の意味: 自然に・ひとりでに。
よくある誤用: 自分から。
なぜ誤用されるのか: 「自」の直解。 - 「思うつぼ」
本来の意味: 相手の思惑どおり。
よくある誤用: 自分の思いどおり。
なぜ誤用されるのか: 主語の取り違え。 - 「火に油を注ぐ」
本来の意味: 事態を悪化させる。
よくある誤用: 良い意味の勢いづけ。
なぜ誤用されるのか: 比喩方向の誤解。 - 「檄文」
本来の意味: 大義を訴え鼓舞する文。
よくある誤用: 叱責文。
なぜ誤用されるのか: 叱咤と鼓舞の混交。 - 「声を荒げる」
本来の意味: 「荒げる」が正(語幹活用)。
よくある誤用: 「荒らげる」。
なぜ誤用されるのか: ら抜き的誤形。 - 「重複(ちょうふく)」
本来の意味: 標準読みは「ちょうふく」。
よくある誤用: 「じゅうふく」のみ正とする。
なぜ誤用されるのか: 口語読みの普及。 - 「消耗(しょうもう)」
本来の意味: 使って減る。
よくある誤用: しょうこう。
なぜ誤用されるのか: 音の類推。 - 「約定(やくじょう)」
本来の意味: 取り決め・契約事項。
よくある誤用: やくてい。
なぜ誤用されるのか: 表記と読みの乖離。 - 「嗄れ声(かれごえ)」
本来の意味: 声がかれること。
よくある誤用: 表記を別字で当てる。
なぜ誤用されるのか: 音と字のズレ。 - 「彷彿とさせる」
本来の意味: よく似て思い起こさせる。
よくある誤用: 「彷彿させる」。
なぜ誤用されるのか: 助詞脱落の口語癖。 - 「目処/目途(めど)」
本来の意味: 見通し・当て。
よくある誤用: もくと、と読む。
なぜ誤用されるのか: 直読癖。 - 「是正」
本来の意味: 誤りを正す。
よくある誤用: 是認と混同。
なぜ誤用されるのか: 接頭「是」の混乱。 - 「施策/政策」
本来の意味: 施策=実行の手立て、政策=基本方針。
よくある誤用: 互換使用。
なぜ誤用されるのか: 行政文書でも混在。 - 「徒党を組む」
本来の意味: よくない目的で集まる。
よくある誤用: 仲間づくりの肯定。
なぜ誤用されるのか: 語感の弱化。 - 「浮き足立つ」
本来の意味: 不安で落ち着かない。
よくある誤用: 浮き立って喜ぶ。
なぜ誤用されるのか: 「浮き立つ」と混同。 - 「虚々実々」
本来の意味: 駆け引きで計略を尽くすさま。
よくある誤用: 事実と虚構の混在。
なぜ誤用されるのか: 文字面直解。 - 「付和雷同」
本来の意味: 自意見なく同調。
よくある誤用: 協調性がある。
なぜ誤用されるのか: 肯定語化。 - 「追認/承認」
本来の意味: 追認=事後承認、承認=事前許可。
よくある誤用: 互換使用。
なぜ誤用されるのか: 時制区別が意識されにくい。 - 「慮る(おもんぱかる)」
本来の意味: 先を見越して配慮する。
よくある誤用: 思い悩む。
なぜ誤用されるのか: 「憂慮」と混交。 - 「拝見いたします」
本来の意味: 謙譲で正しい(※「拝見させていただく」は二重敬語)。
よくある誤用: 語として誤りと断ずる。
なぜ誤用されるのか: 二重敬語回避の誤学習。 - 「差し入れ」
本来の意味: 外から持ち込む慰労の品。
よくある誤用: 社内手土産全般。
なぜ誤用されるのか: 用途拡大。 - 「煽りを食う」
本来の意味: 影響で被害を受ける。
よくある誤用: あおる行為そのもの。
なぜ誤用されるのか: 「煽り運転」の影響。 - 「渾身」
本来の意味: 身体全体・全力。
よくある誤用: 渾然一体の略。
なぜ誤用されるのか: 「渾」の字義混乱。 - 「如才ない」
本来の意味: 手抜かりなく抜け目がない(肯定)。
よくある誤用: 小賢しい(否定)。
なぜ誤用されるのか: 皮肉用法で価値反転。 - 「姑息の手当て」
本来の意味: 一時しのぎの処置。
よくある誤用: 卑怯な処置。
なぜ誤用されるのか: 「姑息」の誤解継承。 - 「杓子定規」
本来の意味: 融通の利かない考え方。
よくある誤用: 正確・厳密。
なぜ誤用されるのか: 規準=正確の短絡。 - 「御用命」
本来の意味: ご注文・ご依頼。
よくある誤用: お問い合わせ全般。
なぜ誤用されるのか: 商用定型の拡張。 - 「役回り/役どころ」
本来の意味: 割り当てられた役・持ち場。
よくある誤用: 能力不足の婉曲。
なぜ誤用されるのか: 「役不足」との混線。
