「裏目に出る」意味は?言い換えは?ビジネスでも使える?失礼ではない使い方例文
「裏目に出る」とは、ある目的を持って行動した結果が、自分の意図とはまったく逆の方向に進んでしまい、むしろ悪い結果となってしまうことを意味します。何かを良かれと思って選択したり行動したつもりでも、予期せぬ結果になってしまい、自分にとって損になってしまった場合などによく使われる慣用句です。この言い回しは、将棋や囲碁などの盤上競技に由来しており、「表目」(表に出る目)とは逆に、望ましくない「裏の目」が出てしまうことに例えられています。
英語で「裏目に出る」に近い表現としては、“backfire” や “have the opposite effect”、あるいは “blow up in one’s face” などが挙げられます。たとえば、「その計画は裏目に出た」は “The plan backfired.” という形で表されることが多いです。
現代社会では、仕事でも家庭でも、日々の判断が求められます。そんな中で誰もが一度は経験する「良かれと思ったのに」という結果が「裏目に出る」ことです。人間関係でも、優しさから出た言葉が相手を傷つけてしまうことや、自己アピールのつもりが逆に評価を下げてしまうなど、様々な場面でこの言葉があてはまります。この慣用句は、自分自身の予測の外れを自覚する言葉であると同時に、その失敗を共有する際の語彙としても役立ちます。意図と結果のズレを端的に表現できるため、日常会話でもビジネス文脈でも、非常に使い勝手が良い言い回しです。
「裏目に出る」の一般的な使い方と英語で言うと
- 応援のつもりで助言したが、相手には押しつけに感じられてしまい、結果的に信頼を失うという裏目に出る結果となってしまいました。
(What I intended as helpful advice came across as pushy, and in the end, it backfired and I lost their trust.) - 営業成績を上げようと強引に契約を迫ったが、それが原因で顧客からの信用を失い、裏目に出る結果となった。
(I pushed hard to close the deal and boost my sales, but it backfired as the client lost trust in me.) - 親切心で同僚の仕事を手伝ったのに、それが逆にお節介と受け取られ、関係が悪化するという裏目に出る結果になった。
(I tried to help a colleague out of kindness, but it backfired when they took it as interference, straining our relationship.) - SNSで自分の成果を発信したつもりだったが、自慢に聞こえたようで同僚との関係がぎくしゃくし、裏目に出た。
(I intended to share my success on social media, but it came off as boastful, and it backfired by causing awkwardness among my coworkers.) - 早めに提出することで上司にやる気をアピールしたかったのに、内容の粗さを指摘されて、結果的に裏目に出ることになってしまいました。
(I wanted to show my motivation by submitting early, but the rough quality was criticized, and it backfired in the end.)
似ている表現
- 骨折り損のくたびれ儲け
- 足をすくわれる
- 空回りする
- あだになる
- 意図に反する結果になる
「裏目に出る」のビジネスで使用する場面の例文と英語
ビジネスの現場では、「裏目に出る」は、戦略的な決定や提案、あるいは人間関係において、良かれと思った行動が望ましくない結果につながってしまった場面で使われます。たとえば、新しいプロジェクトの導入、営業方法の変更、人材の配置換えなどが予想外に悪影響を及ぼした場合などに使われます。自省や報告の中で、反省の意味を込めて使われることが多いです。
- 新しい業務フローの導入は業務効率を上げるつもりでしたが、現場の混乱を招いて裏目に出る結果となりました。
(The new workflow was meant to improve efficiency, but it ended up causing confusion on the ground and backfired.) - コスト削減を目的とした外注の活用が品質の低下を招き、結果的に顧客からの信頼を失うという裏目に出た結果となった。
(The decision to outsource for cost savings led to poor quality, ultimately backfiring by losing customer trust.) - チーム内の緊張をほぐすために冗談を交えたつもりが、不適切と受け取られ裏目に出る事態になってしまいました。
(I tried to ease team tension with some jokes, but they were seen as inappropriate and it backfired.) - 競合を意識して価格を下げた戦略が利益を圧迫し、結果的に裏目に出ることになった。
(The pricing strategy meant to counter competition ended up hurting our margins and backfired.) - プレゼンで印象を良くしようと凝った資料を作成しましたが、複雑すぎて伝わらず、裏目に出てしまいました。
(I tried to impress with a complex presentation, but it was too confusing and backfired.)
「裏目に出る」は目上の方にそのまま使ってよい?
「裏目に出る」は比較的カジュアルな表現であり、日常会話では自然に使える便利な言い回しです。しかしながら、目上の方や取引先など、敬意を要する場では、そのまま使用するのは少し注意が必要です。なぜなら、「裏目に出る」という言葉には、ある種の軽さやカジュアルな響きがあり、状況によっては不注意や浅はかさを感じさせる可能性があるためです。特にビジネス文書や正式な会話の中で、責任を明確にする必要がある場合や、失敗の報告を丁寧に行う場面では、より柔らかく、間接的な言い回しにする方が好まれます。自分の責任を軽んじているように誤解されないよう、謙虚さと反省の気持ちを含めた言い換えを選ぶことが大切です。
- 感情的にとられかねない場では避けるべき
- 報告やメールでは別の言い回しに変える方が無難
- 相手の責任でなく自分の判断を反省する形で伝える必要がある
- 「失敗」という言葉を使わずに、経過や分析を丁寧に説明する
- 直接的な表現を避け、遠回しに伝える工夫が求められる
「裏目に出る」の失礼がない言い換え
- ご提案の内容につきましては、当初の意図とは異なる結果となってしまい、改めて対応を再検討しております。
- 今回の施策は、期待していた方向とは異なる影響が出ており、慎重に見直しを進めております。
- 実施した改善案について、現場の反応が想定と異なっていたため、追加対応が必要と判断しております。
- 本件につきましては、結果的にご期待に沿えない結果となってしまい、誠に申し訳ございません。
- 初期段階での判断が、現在の状況に必ずしも適合していなかった可能性があると認識しております。
適した書き出しの挨拶と締めの挨拶は?
書き出し
- いつも丁寧なご対応をいただき、誠にありがとうございます。本日は少しご報告があり、ご連絡を差し上げております。
- 平素より格別のご高配を賜り、深く御礼申し上げます。恐縮ながら、結果に関するご報告を申し上げます。
- 日頃より大変お世話になっております。恐れ入りますが、予期せぬ結果に関しご説明申し上げたく存じます。
- お忙しいところ恐縮ですが、ご報告差し上げたくメールをお送りいたしました。今回の件についてご説明いたします。
- いつも温かいご指導をいただき感謝しております。本日はご報告事項があり、ご連絡差し上げました。
締めの挨拶
- ご迷惑をおかけしたことを重く受け止め、今後の改善に努めてまいりますので、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。
- 本件につきまして、引き続き誠心誠意対応してまいりますので、今後ともご指導のほどよろしくお願い申し上げます。
- ご期待に添えなかったことを深く反省しております。再発防止に全力を尽くしてまいりますので、どうかご容赦くださいませ。
- 今後このようなことがないよう、全社を挙げて見直しを進めてまいります。引き続きご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。
- お忙しい中、最後までご確認いただきありがとうございました。ご不明点がございましたら何なりとお申し付けください。
注意する状況・場面は?
「裏目に出る」という言葉を使う際に注意すべきなのは、失敗や問題の責任を誰にあるのかというニュアンスをどう伝えるかという点です。たとえば、相手に説明責任を果たす場面や、謝罪を必要とする状況では、「裏目に出る」という言葉をそのまま使うと、軽率な行動であったように受け取られる可能性があります。自分の判断ミスを言い訳のように伝えてしまうことにもなりかねません。また、社外の重要な相手や役職の高い方への報告では、より正確で丁寧な言い回しが求められます。
- 責任が明確でない時に使うと、曖昧さが不信感につながる
- 目上の方に対して軽く聞こえる言葉になる可能性がある
- 説明責任がある場では詳細な経緯を伴って説明する必要がある
- 感情を逆なでしないように配慮した言い回しを選ぶこと
- 自分の落ち度を責任転嫁しないよう慎重な使い方が求められる
細心の注意払った言い方
- 当初は前向きな結果を見込んでおりましたが、実際には思わしくない影響が出てしまい、深く反省しております。
- 想定外の事象が発生したことで、結果的にご迷惑をおかけしてしまい、大変申し訳なく存じております。
- 本件の対応においては、意図とは異なる方向に進んでしまい、現在は再発防止策の検討に注力しております。
- 当初の計画段階では予測できなかった部分があり、今後はより綿密な検討を重ねてまいります。
- 責任を重く受け止めており、関係者の皆様にご迷惑をおかけした点について、心よりお詫び申し上げます。
「裏目に出る」のまとめ・注意点
「裏目に出る」という言葉は、誰しもが経験しうる「想定外の結果」や「失敗」を表すための便利な言い回しです。しかしながら、その言葉の選び方ひとつで相手に与える印象が大きく変わるため、使いどころには十分な注意が必要です。とくにビジネスの場においては、自分の立場や相手の立場、そして責任の所在を明確にすることが求められます。そのため、軽率な印象を与えないよう、丁寧な言い換えや背景説明を組み合わせて使うことが重要です。また、自分自身の反省の意を込めると同時に、次に向けた改善の意欲を伝えることで、相手に誠実な印象を与えることができます。

