「気に病む」意味は?言い換えは?ビジネスでも使える?失礼ではない使い方例文
「気に病む」という言い回しは、日常会話からビジネスの場面まで広く使われており、その意味は「何かについて悩んだり、心配して精神的に負担を感じること」です。これは、ちょっとした不安や心配事が頭から離れず、常に心のどこかに引っかかっている状態を指します。何気ない一言が誰かを傷つけてしまったかもしれない、あるいは自分の行動が周囲に悪影響を及ぼしていないかと考えてしまうとき、人はこのような「気に病む」心理状態に陥るのです。
英語でこれに近い意味を持つ表現は “worry about” や “be troubled by”、または “be anxious about” が一般的です。ただし、「気に病む」は単なる「心配」とは少し異なり、もっと内面的で長引く苦しさを含んでいるため、“brood over” や “be preoccupied with” の方がニュアンスとして近い場面もあります。特に、自責の念や罪悪感を感じている場合は “feel guilty about” という表現も適しています。
「気に病む」は、日本語独特の感受性や人間関係の細やかなバランスから生まれる感情でもあるため、完全に同じニュアンスを英語で表すのは難しいものの、状況に応じて上記のような言い回しを使い分けることで、比較的近い意味を伝えることができます。
「気に病む」の一般的な使い方と英語で言うと
- 彼は自分のミスを気に病んでいて、ずっと元気がない状態が続いています。 (He has been feeling down because he is troubled by his own mistake.)
- 上司に少し強い口調で言ってしまったことを気に病んで、夜も眠れなかった。 (I couldn’t sleep at night because I was worrying about speaking harshly to my boss.)
- 友人との些細な喧嘩を気に病んでしまい、何度も謝るメッセージを送ってしまった。 (I was so preoccupied with a small argument with my friend that I sent many apology messages.)
- 気に病まないでいいよと周囲に言われても、どうしても気持ちの切り替えができなかった。 (Even though people told me not to worry, I couldn’t help but feel mentally burdened.)
- 母は私の体調を気に病んで、毎日のように電話をかけてきます。 (My mother is constantly worried about my health and calls me almost every day.)
似ている表現
- 心を痛める
- 気がかりに思う
- 胸を痛める
- 思い悩む
- くよくよする
「気に病む」のビジネスで使用する場面の例文と英語
ビジネスの現場では、「気に病む」は部下や同僚が過剰に責任を感じている場合や、ミスを引きずっている場面などで使われます。相手を励ましたり、負担を軽減させる意図で使われることが多いです。また、顧客対応のミスや納期の遅延などに関しての謝罪やフォローでも使用されることがあります。
- 納期が遅れてしまったことを彼が気に病んでいるようなので、私からもフォローの連絡を入れておきます。 (He seems to be troubled about the delay in delivery, so I’ll also contact the client for follow-up.)
- プロジェクトの結果に対して気に病まれているようですが、十分な努力は評価されています。 (You seem to be worrying about the project results, but your efforts are fully recognized.)
- 会議での発言を気に病んでいるようで、メールで何度も謝罪されていました。 (They seemed to be feeling bad about what they said in the meeting and kept apologizing via email.)
- 若手社員が小さな失敗を気に病みすぎてしまう傾向があるので、定期的なメンタルケアが必要です。 (Young employees tend to brood over small mistakes, so regular mental support is necessary.)
- クレーム対応で気に病んでいる様子が見られたため、上司がすぐに声をかけてフォローした。 (He appeared to be stressed over handling a customer complaint, so the manager quickly stepped in for support.)
「気に病む」は目上の方にそのまま使ってよい?
「気に病む」という言い方は、比較的カジュアルで日常的な響きを持つため、目上の方や取引先に対して直接使うにはやや不適切な場面があります。特にビジネスメールや面談のような丁寧な場では、「気に病んでおられるようですが」という言い回しは少し失礼と取られる可能性があるため注意が必要です。
代わりに、「ご心配をおかけして申し訳ございません」「お気持ちを重く受け止めております」など、より敬意を込めた表現が望まれます。また、相手の感情に対して断定的な言い方を避け、あくまで「~とお感じかもしれませんが」といった柔らかいトーンを意識することが大切です。
気をつけたいポイントとしては以下の通りです。
- 相手の感情を決めつけない言い回しを選ぶ
- 過剰な慰めや励ましにならないよう、バランスを考える
- 丁寧語・敬語を適切に使い分ける
「気に病む」の失礼がない言い換え
- ご心配をおかけしてしまい、深くお詫び申し上げます。
- ご不安なお気持ちをお察しし、誠に申し訳なく存じます。
- お気を煩わせてしまったこと、重ねてお詫び申し上げます。
- ご懸念の点につきましては、真摯に受け止めております。
- ご不快な思いを抱かせてしまいましたこと、心よりお詫び申し上げます。
適した書き出しの挨拶と締めの挨拶は?
書き出し
- 先日はご多忙のところ貴重なお時間を賜り、誠にありがとうございました。
- いつも温かいご支援を賜り、心より感謝申し上げます。
- 日頃より大変お世話になっており、厚く御礼申し上げます。
- 平素より格別のお引き立てをいただき、心より御礼申し上げます。
- ご迷惑をおかけいたしました件につきまして、改めてお詫び申し上げます。
締めの挨拶
- 今後はこのようなことがないよう、再発防止に努めてまいりますので、何卒よろしくお願い申し上げます。
- 引き続きご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。
- ご迷惑をおかけしましたことを重く受け止め、今後の業務に反映してまいります。
- 本件につきましてご不明点等ございましたら、いつでもご連絡いただけますと幸いです。
- ご理解とご協力を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
「気に病む」を使う際に注意する状況・場面は?
「気に病む」という言葉は、非常に繊細な感情を含んでいます。そのため、使用する相手や場面を誤ると、相手に不快感を与えたり、余計にプレッシャーを与えてしまう恐れがあります。特に、他人の心の状態を断定的に語ることは、デリケートな問題に触れる可能性があるため慎重になるべきです。
たとえば、上司や取引先など立場が上の方に対して「気に病んでおられるようですね」と言ってしまうと、無神経だと受け取られる危険性があります。また、精神的な負担が明らかにある場合でも、その原因や状態を不用意に言葉にすることで、さらに状況を悪化させることもあります。
注意点としては以下の通りです。
- 相手の心情に踏み込みすぎないようにする
- 直接的な言葉よりも間接的な表現を選ぶ
- 相手を責める印象を与えないよう工夫する
- 感情を勝手に決めつけない
- 丁寧で控えめな言葉づかいを心がける
細心の注意払った言い方
- ご心労をおかけしておりますこと、心よりお詫び申し上げます。
- いつも温かくご対応いただいている中で、本件につきましてはお気持ちを重くされたことと拝察いたします。
- 本件がご負担となっておりますこと、深くお察し申し上げます。
- ご不安なお気持ちが少しでも和らぐよう、誠心誠意対応させていただきます。
- ご気分を害されたことと存じますが、今後の対応にはより一層注意を払ってまいります。
「気に病む」のまとめ・注意点
「気に病む」という言い回しは、私たちの日常生活でもビジネスの中でもよく使われる表現ですが、非常にデリケートな意味合いを含んでいるため、使用には注意が必要です。単に「心配している」だけでなく、内面的に深く悩み続けている状態を指すため、言われた相手がどう受け取るかを十分に配慮しなければなりません。
また、特にビジネスの場では、目上の方や取引先に対して直接「気に病む」と言うのではなく、「ご心労をおかけして申し訳ありません」「お気持ちをお察しいたします」といった言い回しのほうがより丁寧で適しています。相手の気持ちに寄り添う姿勢を見せつつ、丁寧な言葉を選ぶことで、誠実さが伝わります。

