「言葉を濁す」意味は?言い換えは?ビジネスでも使える?失礼ではない使い方例文

「言葉を濁す」意味は?言い換えは?ビジネスでも使える?失礼ではない使い方例文

「言葉を濁す」とは、自分の意見や考えをはっきりと言わずに、曖昧な表現で相手に伝えることを指します。はっきりとした説明や回答を避け、曖昧な言い回しで話を進める行為であり、時には相手の感情を害さないように、または自分の立場を守るために使われます。つまり、はっきりと言えない、もしくは言いたくない内容を、遠回しな言い方や回避的な話し方で伝えるという意味になります。

例えば、質問に対して明確な答えを避けたり、話題を変えたりして核心に触れないようにすることで、相手を煙に巻くような話し方です。「ごにょごにょ言う」「はっきり言わない」といったイメージが近いです。こうした曖昧な話し方は、相手に対して誠意がないと受け取られる場合もあり、誤解や不信感を生む原因になることもあります。一方で、職場や日常生活では、相手を気遣ってあえてストレートな表現を避けるために「言葉を濁す」ことが使われることもあります。

英語で似た意味を持つ表現には、”beat around the bush”(核心を避ける)、”equivocate”(曖昧に言う)、”be vague”(あいまいにする)などがあり、状況によって使い分けられます。特に”beat around the bush”は、日本語の「言葉を濁す」の意味合いに近く、はっきり言わない、あるいは核心から外れた内容を話すことで本題を避けている様子を表します。交渉や会話の場面で、相手の反応を見ながら慎重に言葉を選びたい時にも使われがちです。

「言葉を濁す」の一般的な使い方

・彼に告白の結果を聞いたら、言葉を濁して「うまくいったかどうかはまた今度話すよ」としか答えてくれなかった。
(When I asked him about the result of his confession, he beat around the bush and just said, “I’ll talk about it another time.”)

・会議で責任の所在を問われた部長は、明確な答えを出さずに言葉を濁して話題を変えてしまった。
(When the department head was asked about responsibility during the meeting, he dodged the question and changed the subject.)

・母にテストの結果を聞かれたが、私は成績が悪かったので言葉を濁して「まあまあだったよ」と答えた。
(My mom asked about my test results, but since they were bad, I gave a vague answer like “It was okay.”)

・彼女に将来のことを聞いても、いつもはっきり答えずに言葉を濁すばかりで不安になる。
(Whenever I ask her about the future, she never gives a clear answer and just stays vague, which makes me uneasy.)

・社長は従業員の解雇について聞かれた際、具体的な回答を避けて言葉を濁していたのが印象的だった。
(When asked about the layoffs, the president avoided a specific answer and used vague language, which was quite striking.)

似ている表現

・遠回しに言う
・ごまかす
・核心を避ける
・曖昧な返事をする
・本音を隠す

「言葉を濁す」のビジネスで使用する場面の例文と英語

ビジネスにおいて「言葉を濁す」は、相手の感情に配慮するためや、まだ確定していない情報を伝えるのを避けたい時など、慎重な言い回しが求められる場面で使用されます。また、議論の場での衝突を避けたり、相手の非を明言することを避ける場面などでも活用されます。明確な結論が出せないとき、あるいは会社の方針や決定が未確定のときに便利な言い方でもあります。

・この件に関しましては、現在社内で検討中ですので、詳細につきましては今しばらくお時間を頂戴できますと幸いです。
(Regarding this matter, we are currently reviewing it internally, so we would appreciate it if you could allow us a little more time.)

・プロジェクトの進行状況についてですが、全体としては順調ですが、細部に関しては調整が必要となる可能性がございます。
(As for the project’s progress, it’s generally going well, but there may be some adjustments needed in the details.)

・お尋ねいただいた件について、今後の動向を見ながら慎重に判断していく予定でございます。
(Concerning the matter you asked about, we intend to make a careful decision while observing future developments.)

・価格改定に関するご質問ですが、現在、上層部と協議中のため、具体的な内容はお伝えできかねます。
(Regarding your question about the price revision, we are currently in discussions with senior management, so we are unable to provide specifics.)

・新サービスの導入については、社内での準備段階にございますため、詳細のご案内はもうしばらくお待ちください。
(As for the introduction of the new service, we are still in the preparation phase, so we ask for your patience regarding further details.)

「言葉を濁す」は目上の方にそのまま使ってよい?

「言葉を濁す」という言い回しを、そのまま目上の方や取引先に使うことは、基本的には避けたほうがよいでしょう。この言葉には「はっきり言わない」「曖昧にする」というややネガティブな印象があるため、相手に対して誠実さを欠いているように感じられてしまう可能性があります。特に、ビジネスや公式のやりとりでは、信頼関係を保つことが重要であり、「言葉を濁す」と捉えられるような言い方は、時として相手に不信感を与える原因になりかねません。

そのため、曖昧に伝えなければならない場面であっても、相手への敬意を忘れずに、あくまでも丁寧で礼儀正しい表現に言い換えることが求められます。明確に伝えられない理由を添えたり、相手に安心感を与える補足説明を加えたりすることで、不快感を避けることができます。

・その場の判断に委ねてしまうことが多くなりがちです
・相手の期待に応えられないと誤解される場合があります
・敬語であっても意図を曖昧にする印象が否めません
・あえて濁していると受け取られることで信用に影響を与えかねません
・感情や状況を推し量られにくく、関係性の悪化につながる場合もあります

「言葉を濁す」の失礼がない言い換え

・現時点では明確なお答えを差し上げることが難しい状況でございますこと、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。
・恐れ入りますが、まだ最終的な決定に至っておりませんので、今しばらくお時間をいただけますようお願い申し上げます。
・お尋ねの件については、慎重に検討を進めている最中でございますため、詳細は追ってご報告申し上げます。
・ご質問に関しましては、今後の状況を見極めた上で改めてご案内申し上げます。
・確認事項が多くございますので、正確なご案内ができるまで少々お時間を頂戴したく存じます。

適した書き出しの挨拶と締めの挨拶は?

書き出し

・平素より格別のご高配を賜り、心より御礼申し上げます。先日のご提案についてご連絡差し上げたく存じます。
・いつもお世話になっております。ご確認いただいております件につきまして、現在の状況をご報告申し上げます。
・日頃より多大なるご尽力を賜り、誠にありがとうございます。本日は進捗のご報告をさせていただきます。
・お忙しい中、貴重なお時間をいただき誠にありがとうございます。ご依頼いただいた件につきまして以下ご案内申し上げます。
・平素より温かいご支援をいただき、厚く御礼申し上げます。案件の進行状況についてご説明させていただきます。

締めの挨拶

・引き続き状況に進展があり次第、速やかにご連絡申し上げますので、何卒ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。
・本件につきましては、今後の動向に注視しながら慎重に対応してまいりますので、引き続きよろしくお願い申し上げます。
・今後とも変わらぬご愛顧を賜れますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。ご不明点等ございましたら、お気軽にご連絡くださいませ。
・今後も丁寧に対応してまいりますので、何卒ご指導ご鞭撻のほどお願い申し上げます。
・最後までお読みいただきありがとうございました。引き続きご支援賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

注意する状況・場面は?

「言葉を濁す」は、相手との信頼関係を築くうえで非常に慎重な使い方が求められる言い回しです。特に、相手がはっきりとした答えを期待している場面や、重要な意思決定が必要なときに使ってしまうと、不誠実であると受け取られる可能性があります。誠意をもって対応しているにもかかわらず、曖昧な返答により「隠している」「責任を回避している」といった印象を与えてしまえば、信頼を失う結果につながりかねません。自分の立場を守るために言葉を濁すこともありますが、それによってかえって関係が悪化することもあるため、特に慎重でなければなりません。

・質問に対して明確な回答を避けたことで、相手が不安や不満を抱える場合
・契約や価格交渉など、具体性が求められる対話において
・問題やトラブルが発生している際に、責任の所在を曖昧にするような発言をした場合
・報告や連絡の場面で、状況説明を不明確にしたことで、相手に誤解を与える場合
・期待に応えることが難しい内容を、濁したまま伝えることで後日トラブルに発展する可能性がある場合

細心の注意払った言い方

・現段階では確定しておらず、ご案内できる情報が限られているため、後日改めて詳細をご連絡申し上げます。
・ただいま関係各所と調整中でございますので、最終的なご報告は今しばらくお待ちいただけますと幸いです。
・確認事項が複数ございますため、正確な情報が整い次第、速やかにご報告差し上げる予定でございます。
・ご質問に対し即答できず恐縮ですが、慎重な検討が必要なため、結論が出次第ご報告いたします。
・大変恐れ入りますが、関係部署との連携を要する内容でございますため、後ほど改めてご案内いたします。

「言葉を濁す」のまとめ・注意点

「言葉を濁す」は、あいまいな話し方をすることで、自分の本音や意見を明確に伝えないことを意味します。この言い回しは、対人関係において衝突を避けるためや、相手の感情を傷つけないようにする目的で使われることが多いですが、その分、相手に誤解を与えやすくなる点には注意が必要です。特にビジネスの現場では、はっきりとした意思や情報の共有が求められるため、濁した話し方は「責任回避」や「不誠実」と受け取られる恐れがあります。状況に応じて丁寧な言い回しに置き換えたり、必要な情報は明確に伝えるなどの配慮を忘れないようにしましょう。相手に不信感を与えないためには、誠実な姿勢を保ちつつ、丁寧に状況を説明することが大切です。「言葉を濁す」ことで関係を壊さないよう、信頼を守る言い回しを心がける必要があります。