「かかる」とは?意味は?使い方は?大河ドラマや古語・古典を詳しく現代風に解説

「かかる」とは?意味は?使い方は?大河ドラマや古語・古典を詳しく現代風に解説

古典語としての「かかる」は、「このような」「こういうふうな」という意味で使われ、特定の状態や様子を示す指示語的な働きを持ちます。たとえば、「かかる例は稀なり」と言えば「このような例はまれである」の意になります。平安時代や鎌倉時代の和歌や物語に多く用例が見られ、相手の言動や状況を評する際の補助的な言い回しとして定着していました。語源は「か(斯)」という指示詞と「ある(在る・有る)」の結合によると考えられ、「かくある(このようである)」の変形であると言えます。
一方、近世以降になると、「かかる」は単に状態の指示をするだけではなく、動作や状況への関与、攻撃、関係、時間、費用など多義的な動詞として使われるようになります。「戦にかかる」「費用がかかる」「風邪にかかる」などのように、動作や事象が人に及ぶ意味合いを持ち始め、江戸時代以降の日常会話・書簡・講談・時代劇の中でも頻出します。現代においても「この案件にかかる」のように使われ、古典的意味を知らないと「このような案件」と誤読する可能性があります。
時代劇や大河ドラマなどでの使用例では、「かかれ!」「その者にかかるな!」など命令的・攻撃的意味で用いられ、「突撃する」「戦いを挑む」といった意味になります。古典での「かかる」は静的な状態描写、近世以降は動的な作用を示す点が最大の違いです。
古典の例では「かかる人こそ頼もしけれ」といった文に見られ、単なる状態の提示にとどまります。対して近世以降では、「この工事にかかる費用は高額です」など実際の行為や影響に関わる内容を示します。
類義語との混同も多く、「かく」「しかる」などと誤用されやすいため注意が必要です。特に「かかる契約」は「このような契約」と読むべきか、「契約に関するもの」と読むべきか文脈判断が求められます。

一言で言うと?

  • 古典:このような、こうした(such)
  • 近世:関係する、影響する(concerned with, involved in)
  • 時代劇:襲いかかる、攻め入る(attack, charge)

「かかる」の一般的な使い方と英語で言うと

  • 本件にかかる規定につきましては、関係部署の確認を得た後に改めてご連絡申し上げます。
    (Regarding the provisions related to this matter, we will contact you again after confirmation from the relevant department.)
  • この工事にかかる費用の見積もりについて、ご確認いただけますと幸いです。
    (We would appreciate it if you could review the cost estimate related to this construction work.)
  • 弊社にかかるご指摘につきまして、真摯に受け止め改善に努めてまいります。
    (We sincerely take the feedback concerning our company and will work to improve accordingly.)
  • その件にかかる書類は既に担当者の方に送付済みでございます。
    (The documents related to that matter have already been sent to the person in charge.)
  • かかる不具合について、原因を精査し次回までに改善策を講じてまいります。
    (We will investigate the cause of such malfunctions and take corrective measures by next time.)

似ている表現と失礼がない言い回し

  • 関係する
  • 関連する
  • 該当する
  • 当該の
  • 対象となる

性格や人格として言われた場合は?

「かかる」が性格や人格に関して使われることは非常にまれですが、文語や古典的な文脈で「かかる人」という形で人物評に用いられることがあります。この場合は「このような人物」「こうした性質を持つ人」という意味合いを持ちます。たとえば「かかる者を信ずるべからず」といえば、「このような人物を信じてはならない」といった批判的意味合いでの人物評価が含まれます。現代ではほぼ使われませんが、文学的・修辞的な用い方として理解されます。

「かかる」をビジネスで使用する場面の例文と英語

  • かかる案件について、至急でのご確認をお願い申し上げます。
    (We kindly ask for your prompt confirmation regarding the relevant matter.)
  • かかる変更内容につきましては、別紙資料をご参照くださいませ。
    (Please refer to the attached document for the relevant changes.)
  • かかる取引条件に関して、社内での最終承認を得ております。
    (We have obtained final internal approval regarding the relevant transaction conditions.)
  • かかる遅延により、ご迷惑をおかけしましたこと深くお詫び申し上げます。
    (We sincerely apologize for the inconvenience caused by the delay.)
  • かかるご依頼につきましては、来週中にご回答差し上げます。
    (We will provide a response to your request within next week.)

「かかる」は目上の方にそのまま使ってよい?

「かかる」という語は、文語的でややかたい印象を与える一方で、文書や改まった通知文、契約書などでは広く受容されています。目上の方に対しても、その文脈が公的または書面上であれば特に不適切とはされません。しかしながら、会話や口頭でのやり取りにおいては、「この件に関して」や「関係する事項について」など、より分かりやすく自然な語に置き換えるのが無難です。また、相手が文語に不慣れな場合や、柔らかさを重視する場合には避けた方が良いとされます。

  • 書面では適切
  • 会話では言い換え推奨
  • 契約・通知・報告書で使用される
  • 口頭では不自然になる可能性
  • 相手の理解度に応じて使い分けが必要

「かかる」の失礼がない言い換え

  • 当該事項については、部署内で確認のうえ、改めてご連絡を差し上げる予定でございます。
  • 関連する資料一式をお送りいたしますので、ご査収のほどお願い申し上げます。
  • 関係部署との調整を行い、早急に対応を進めてまいります。
  • ご案内差し上げました内容は、今回の対象範囲に含まれております。
  • 本件に関連する情報につきまして、別途ご送付申し上げますのでご確認くださいませ。

注意する状況・場面は?

「かかる」という語は、その多義性ゆえに誤解を生じやすい用語でもあります。特に、文語的な響きが強いため、口語として使用する場合には不自然な印象を与える可能性があります。また、「かかる○○」という形で前置き的に使用されることが多いため、説明を省略したり、文脈が明瞭でないと、意味が曖昧になることがあります。さらに、日常会話やカジュアルなメールでは、相手によっては「堅すぎる」「古めかしい」と感じさせてしまうおそれがあります。

  • 書面外の使用では不自然に見える
  • 意味が曖昧なまま使用すると誤解を招く
  • 話し言葉ではかたい印象を与える
  • カジュアルな文脈には不向き
  • 若年層には伝わりにくい可能性がある

「かかる」のまとめ・注意点

「かかる」という語は、古典では「このような」という意味に限定された用法が主でしたが、近世以降の日本語では、「関係する」「費用がかかる」「攻撃を仕掛ける」など多様な意味を持つように発展しました。この変化は、文語的表現から口語的動作表現への移行を反映しています。文書や改まったやり取りでは依然として有効な語句ですが、会話や柔らかい表現が求められる場面では適切な言い換えが求められます。特に注意すべきは、意味の多義性により誤解されやすい点、口語としては通じにくいこと、文脈を明確にしないと伝わりづらいことであり、使う相手や状況を慎重に見極める必要があります。文章作成や口頭での表現力を高める上で、「かかる」の正しい意味と使い分けを理解することは非常に有益です。適切に用いれば、知的かつ敬意ある印象を与えられますが、不用意な使用は相手の混乱や誤解を招くおそれがあるため十分な配慮が必要です。

古語とは何か

古語とは、昔の時代に使われていた言葉のことで、現代ではほとんど使われなくなった語句を指します。たとえば『いとをかし』『あはれなり』『あいなし』などのように、今の会話では聞かれない表現がそれにあたります。これらは平安時代や鎌倉時代の文章、特に『源氏物語』や『徒然草』といった古典文学の中で使われており、その時代の人々の感情や考え方を知る手がかりとなるものです。現代でも古典の授業や伝統文化を学ぶ際に使われますが、日常生活ではほとんど用いられません。

古語の特徴

古語には、今とはまったく違う語順や助動詞の使い方があることが特徴です。また、一つの言葉に複数の意味があることも多く、文脈によって意味が変わることもあります。たとえば『あはれ』は、感動・悲しみ・愛しさなど、いくつもの感情を含んだ言葉であり、現代語にそのまま訳すことが難しいものです。そのため、古語を学ぶ際には、単に意味を覚えるのではなく、その背景にある文化や当時の生活まで理解することが求められます。

古語の他の言い方

古語にはいくつかの別の言い方があり、場面によって使い分けることができます。たとえば『旧語』という表現は、古語と同じように過去に使われていた言葉を意味しますが、より学術的・記録的な印象を与えます。また『古典語』という言い方もあり、これは特に古典文学の中で使われる言葉に限定して用いられることが多いです。さらに『昔言葉』という呼び方はややくだけた言い回しで、会話の中で親しみをこめて使われることがあります。いずれも内容としては似ていますが、使う相手や文脈によって選び分けることが大切です。

現代での使われ方

古語は学校の授業や古典文学の研究だけでなく、舞台演劇や時代劇の脚本、伝統芸能のせりふ、あるいは文学作品の中でも使われることがあります。特に歌舞伎や能などの世界では、今でも古語がそのまま使われており、当時の雰囲気や世界観を再現するための大切な要素となっています。一般の人にとっては難しく感じるかもしれませんが、意味を知れば知るほど、昔の人の感じ方や考え方に触れることができるため、学ぶ価値の高い分野と言えます。