「終える」と「完了」の違いは?意味と正しい使い分けをやさしく解説
ビジネス用語としての「終える」と「完了」の意味
「終える」と「完了」は、どちらも物事が一段落つくことや、何かをやり終えることを指しますが、実際にはニュアンスや使い方に細かな違いがあります。ビジネスの現場や日常会話でこの二つを正しく使い分けることで、より伝わりやすく、誤解のないコミュニケーションが可能となります。
まず「終える」という言葉は、「自分や誰かが、ある作業や仕事、行動などを最後までやりきる」「一区切りをつける」という意味を持っています。「終わる」と似ていますが、「終える」は“誰が”やりきったか、その主体が明確な点が大きな特徴です。たとえば、「プロジェクトを終える」や「会議を終える」といった形で使われます。自分自身や相手が作業や行動を自分の意思や行動によってやりきった、というイメージが強く、「終えた」こと自体に達成感や区切り感が含まれます。
一方、「完了」は、物事や作業、手続きなどが必要な条件をすべて満たし、何も不足がなく目的通りにすべてが済んだ状態を表します。「終える」と比べると、より形式的・客観的な意味合いが強く、「作業完了」「申請完了」「登録完了」など、業務やシステム、手続きでよく使われます。「完了」は進行中のプロセスがすべて終了し、これ以上追加や手直しが必要ない状態を意味します。完了の判定は誰が見ても明確で、報告や通知などで使われることが多いです。
つまり、「終える」は主体的な行動や気持ちの区切りを重視し、「完了」は状態や結果として“全ての条件を満たし終わったこと”を重視する言葉です。ビジネスの現場でも、進捗の報告や作業の結果を伝える際に、どちらの言葉を使うかでニュアンスが変わってきます。
- 終えるは、主体(人やチームなど)が作業や行動をやりきったという意味を含む
- 完了は、全ての工程や条件が満たされて作業や手続きが終わった状態を指し、客観的な意味合いが強い
- 終えるは、進行中だったことに一区切りがついた、達成感や安堵感がこもる
- 完了は、業務・手続き・プロジェクトなどで“必要なことがすべて済んだ”ことを正式に表す
- ビジネスメールや会話では、「誰が」「どんな作業に対して」「どのように使うか」を意識して選ぶとよい
「終える」と「完了」の一般的な使い方は?
- レポートの作成を無事に終えることができた。
- 本日の業務を予定通り終えることができ、安心しています。
- 先ほどまでの作業を終えると、すっきりした気持ちになった。
- 会議を終える頃には外はすっかり暗くなっていた。
- 仕事を終えるたびに、小さな達成感を感じる。
- 作業がすべて完了したことを確認しました。
- システムのアップデートが完了したため、使用可能です。
- ご注文内容の登録が完了しましたのでご案内いたします。
- お手続きが完了次第、メールにてご連絡いたします。
- 工事が完了しましたので、引き続きご利用ください。
「終える」と「完了」が使われる場面 間違えないように使い分けるには?
ビジネスやメールでの「終える」と「完了」の正しい使い分け
ビジネスの現場では、「終える」と「完了」を使い分けることで、仕事の進捗や作業の到達点がより正確に伝わります。
たとえば「終える」は、担当者やチームなど“人”を主語にして、その人やグループが責任を持ってやり遂げたこと、または感情や努力がこもる仕事の区切りを伝えるときに適しています。何かを「無事終えることができた」と伝えると、相手にも達成感や誠意が伝わりやすくなります。
「完了」は、業務プロセスや事務的な手続き、あるいはチェック項目が全て済んで“作業自体が終わった”ことを明確にしたい場合に適しています。進捗報告や通知メール、納品やシステムの作業報告など、客観的に「必要な全工程が終わりました」と伝える際には「完了」を使うとよいでしょう。
間違えないためには、「誰が」「どんな作業に対して」「どのように伝えたいか」を考え、主体的な区切りや達成感を伝えるなら「終える」、作業の終了や状態を客観的に示したい場合は「完了」を使い分けると、誤解なく伝わります。
終えるや完了を丁寧に伝える表現・取引先や目上に送る場合
- 今回の業務を無事に終えることができましたこと、改めて感謝申し上げます。
- 本日をもって全ての作業を終えましたので、ご確認をお願いいたします。
- ご協力いただき、予定していた業務を円滑に終えることができました。
- この度の案件を滞りなく終えましたことをご報告申し上げます。
- プロジェクトの全行程を終えることができ、皆様に深く感謝いたします。
- 必要な作業がすべて完了いたしましたので、ご安心ください。
- お申し込み手続きが完了いたしましたことをご案内申し上げます。
- 今回のプロジェクトに関わる各種作業が完了しておりますので、ご確認ください。
- ご依頼いただいた内容が本日無事に完了いたしました。
- アップデート作業が完了いたしましたので、引き続きご利用いただけます。
英語だと違いはある?
終えると完了の英語での違い
「終える」は英語で「finish」「complete」「end」などで表現されますが、特に「finish」は主語が人の場合によく使われます。「I finished the report.(私はレポートを終えた)」のように、主体的な行動や努力を表す言い方です。
「完了」は「completion」「be completed」「be finished」などが使われ、より公式・客観的な業務の終了に使われます。「The task has been completed.(その作業は完了しました)」のように、状態や結果に焦点を当てる表現となります。メールやシステム通知でも「Your registration has been completed.」などが一般的です。
メール例文集
- 本日をもちまして、担当していた業務をすべて終えました。これまでのご支援に心より感謝申し上げます。
- プロジェクトの全日程を無事終えることができ、皆様のご協力に改めて御礼申し上げます。
- ご依頼いただいた業務を本日終えましたので、内容をご確認いただけますと幸いです。
- 一連の作業をすべて終えることができましたので、今後の進め方についてご相談させていただきたく存じます。
- 今回の業務を終えたことをご報告申し上げます。引き続きよろしくお願いいたします。
- ご依頼の作業が完了いたしましたので、ご確認をお願いいたします。
- 本日、申請手続きがすべて完了したことをご報告申し上げます。
- プロジェクト各種工程の完了を確認いたしましたので、ご安心ください。
- システムへのデータ登録が完了いたしました。何かご不明な点がございましたらご連絡ください。
- ご注文の処理がすべて完了しております。到着まで今しばらくお待ちください。
終える・完了を相手に送る際・伝え方の注意点・まとめ
「終える」と「完了」は、どちらも仕事や作業、手続きが済んだことを表す便利な言葉ですが、使い分けを意識することで、相手に伝えたいニュアンスや意図がより正確に届くようになります。「終える」は、自分や相手がしっかりやりきったという努力や区切り、達成感を伝えたい時に使い、「完了」は作業や手続きがすべて済んだことを客観的・公式に報告したいときに使うのが最適です。
特にビジネスメールや取引先へのご連絡の際は、「どちらを使うと伝わりやすいか」を意識し、相手の立場や内容に合わせて言葉を選びましょう。丁寧な言い回しや、これまでの協力への感謝も添えることで、単なる進捗報告だけでなく信頼関係の構築にもつながります。
また、完了を伝える際には「具体的に何が完了したか」を明記し、相手が安心できるよう必要な案内や次のアクションも添えることが大切です。終える・完了、どちらの言葉も、仕事の区切りや進行を正しく伝える大事な表現ですので、場面や内容に応じて上手に使い分けるよう心がけましょう。