「共用」と「共有」との違いは?一般での会話やビジネスメールでの使い分けは?例文を添えて解説

「共用」と「共有」の違い?使い分けは?

「共用」と「共有」は、どちらも“複数の人が一緒に使う・持つ”というイメージがありますが、その意味やニュアンス、使われる場面には明確な違いがあります。正しく使い分けることで、ビジネスや日常会話で自分の意図や状況がより正確に伝わり、相手にも誤解なく理解してもらうことができます。それぞれの意味や使い方について、やさしい言葉で詳しく説明いたします。

ビジネス用語としての「共用」の説明

「共用(きょうよう)」は、「特定の物や場所、設備などを、複数の人が一緒に使うこと」を意味します。ポイントは「“物理的なモノ”や“スペース”を複数人が使う」ことです。たとえば、会議室やトイレ、プリンター、備品など、物体や場所が主な対象です。

ビジネス現場では、「共用スペース」「共用パソコン」「共用ロッカー」などのように、決まった物や場所を複数人で使う場合によく使われます。「共用」には、“共有する対象が形のあるもの”であるという特徴があります。

  • 会議室や備品などの「モノ」や「スペース」を複数人で使う
  • 誰か一人のものではなく、みんなのものとして利用するイメージ
  • 「共用する=一緒に物を使う、交互に使う」ことが強調される
  • 使い方やルールを守って、譲り合う必要がある

たとえば、「このプリンターは部署で共用しています」「共用スペースを清潔に保ってください」など、“物理的にみんなで使うもの”について使います。

ビジネス用語としての「共有」の説明

「共有(きょうゆう)」は、「情報・データ・知識・経験・意見・考えなど、目に見えないものを複数人で持つこと」や、「同じ内容をみんなで分かち合う・知っている状態にすること」を意味します。
「共有」は物だけでなく、“情報や状況、考え方、認識”など、形のないものも広く対象にできます。

ビジネスでは「情報共有」「進捗共有」「意見の共有」「ノウハウ共有」など、データや知識、現状把握などをみんなで「知っている」「持っている」ことを表現します。「共有」は、「共に持つ」「共に理解する」「共通の認識を持つ」という意味合いが強いです。

  • 情報やデータ、認識、考え方など“目に見えないもの”をみんなで持つ
  • 「知る」「理解する」「分かち合う」というイメージ
  • ビジネスではコミュニケーション、プロジェクト管理、会議などでよく使う
  • 場合によってはファイルや資料などデジタルデータの“共有”も含まれる

たとえば、「会議の議事録を全員で共有しました」「お客様からの要望をチーム内で共有してください」など、情報や認識について使います。

まとめ

  • 共用…形のある物やスペースを、複数人が一緒に使うこと。物理的な「使う」に重点。
  • 共有…情報・データ・認識などを、複数人で一緒に持つ・知ること。目に見えないものの「分かち合い・理解」に重点。

このように、「共用」は“モノを一緒に使う”、“共有”は“情報や認識をみんなで持つ”という違いがあります。


「共用」と「共有」の一般的な使い方は?

共用の使い方

  1. この会議室は全社員で共用しています。
  2. 部内のパソコンを共用する場合は、データの管理に注意してください。
  3. トイレや給湯室は共用スペースですので、常に清潔に保ってください。
  4. 備品の共用をスムーズに行うため、利用記録を付けています。
  5. 共用ロッカーのご利用は申請が必要です。

共有の使い方

  1. プロジェクトの進捗をチーム全体で共有しました。
  2. お客様からのご要望を全社員で共有し、サービス改善に努めています。
  3. 会議資料は関係者全員にメールで共有します。
  4. 業務ノウハウを部署間で共有し、効率化を図っています。
  5. 重要事項はチャットで速やかに共有してください。

「共用」が使われる場面

「共用」は、会議室や備品、トイレ、プリンター、ロッカー、車両など、「物」や「スペース」を複数人が一緒に使う場合に使います。「共用」にすることでコスト削減や効率化ができる一方、使い方のルールやマナー、順番などの配慮が必要になるため、注意や案内をするときにもよく使われます。

一方、「共有」は、情報や認識、考え方、ノウハウ、データ、状況など、目に見えないものを「みんなが持っている」「理解している」状態を伝えたい時に使います。ビジネスではコミュニケーションの基本であり、「情報共有」「進捗共有」「意見共有」など、会議・連絡・報告・チーム運営のあらゆる場面で活用されます。

  • 共用は「物やスペースの一緒使い」に
  • 共有は「情報・データ・認識の一緒持ち・分かち合い」に
  • 使いたい対象や伝えたい内容に合わせて選ぶことが大切

失礼がない使い方

共用と共有を、ビジネスメールや日常の連絡で丁寧に、相手に配慮して伝える自然な例文を紹介します。

  • 会議室は全社員の共用となりますので、使用後は必ず原状回復をお願いいたします。
  • 備品の共用にあたり、皆様のご協力をお願い申し上げます。
  • 共用スペースの清掃について、今後もご協力をお願いいたします。
  • 共用パソコンのご利用後は、必ずログアウトをお願いいたします。
  • 社用車は複数部署で共用しておりますので、使用後の点検を忘れずにお願いいたします。
  • 議事録は全員にメールで共有いたしますので、ご確認をお願いいたします。
  • 進捗状況をチームで共有し、今後の対応に活かしてまいります。
  • お客様からのお問い合わせ内容を関係部門で共有いたしました。
  • 重要な連絡事項については、全員に速やかに共有いたします。
  • 業務ノウハウの共有を推進し、全社のスキルアップを目指します。
  • 備品の共用ルールに関しましては、掲示板でもご案内しております。
  • 最新の業務手順については、随時資料を共有してまいります。
  • 共用スペース利用時のマナー向上に、ご協力をお願いいたします。
  • 新システムのマニュアルを全員で共有いたしましたので、ご活用ください。
  • 共用と共有、どちらのルールもお守りいただき、円滑な業務運営にご協力をお願いいたします。

英語だと違いはある?

共用・共有英語だと違いはある?

英語で「共用」に該当するのは「shared use」「communal use」「shared facilities」などです。「shared printer(共用プリンター)」「shared office space(共用オフィススペース)」など、物理的な物や場所をみんなで使う時に使います。

「共有」は「share」「sharing」「information sharing」「shared knowledge」などが一般的です。「We shared the meeting minutes(会議の議事録を共有した)」「Information sharing is essential in our team(情報共有はチームにとって不可欠です)」など、情報やデータ、認識を分かち合う場合に使われます。

共用の説明

「shared use」「communal use」などは、物理的なモノや場所を複数人で使う意味合いがあり、職場や施設、オフィスでの「共用」に当たります。

共有の説明

「share」「information sharing」は、情報や考え方、データなど、目に見えないものを複数人で持つ・分かち合う時に使われます。


メール例文集

  • 会議室は共用となっておりますので、ご利用後の整頓をお願いいたします。
  • 共用プリンターの紙詰まりが発生した場合は、ご一報いただけますと幸いです。
  • 議事録は全員で共有いたしましたので、ご確認をお願いいたします。
  • 新たな手順書を関係部署で共有し、運用を開始しております。
  • 共用スペースのマナー向上に、引き続きご協力をお願いいたします。
  • 重要なご連絡事項はメールにて共有いたしますので、ご確認ください。
  • 備品の共用について、利用ルールの再確認をお願いいたします。
  • 最新情報を迅速に共有できる体制を構築しております。
  • 共用パソコンの管理について、皆様のご協力をお願い申し上げます。
  • チーム内での情報共有を徹底し、業務効率向上を図ってまいります。

「共用」と「共有」相手に送る際・伝え方の注意点・まとめ

「共用」と「共有」は、どちらも「みんなで一緒に使う・持つ」という共通点がありますが、その対象や意味する内容には明確な違いがあります。「共用」は、会議室やプリンターなどの“物理的なモノやスペース”をみんなで一緒に使うことを指し、物の使い方やマナー、ルールの案内や注意喚起、協力依頼などで多用されます。

一方、「共有」は、情報や認識、データ、ノウハウなど“目に見えないもの”をみんなで分かち合うことを表します。チームや組織の円滑なコミュニケーション、プロジェクト推進、ミスの防止、効率化などに不可欠な考え方であり、ビジネスメールや日常の連絡で非常に多く使われます。

言葉を選ぶ際は、「何を一緒に使う・持つのか」を明確にし、「モノや場所」なら共用、「情報や認識」なら共有、と使い分けることで、相手に誤解なく伝えられます。また、英語表現でも「shared use」と「sharing」は使い分けが必要です。どちらも職場やチームの円滑な運営には欠かせないキーワードなので、それぞれの特徴を意識して正しく活用し、丁寧なコミュニケーションにつなげていきましょう。