専門と専攻との違いは?一般での会話やビジネスメールでの使い分けは?例文を添えて解説

「専門」と「専攻」の違い?使い分けは?

「専門」と「専攻」は、日常会話や学業・ビジネスの場でよく使われる言葉です。どちらも「ある分野に特化する」という共通点がありますが、それぞれの意味や使い方、ニュアンスには大きな違いがあります。混同しやすい言葉ですが、正しく使い分けることで、自分の経歴やスキル、知識をより正確に伝えることができるようになります。

「専門」の意味と特徴

「専門」とは、ある特定の分野に関する知識や技術、経験が深いこと、またはその分野そのものを指します。簡単に言うと、「何かについて詳しい」「その道のプロである」状態や分野です。
ビジネスの場では「〇〇専門の会社」「△△専門のスタッフ」という表現がよく使われ、その道に詳しい・得意であることを強調したい場合に用いられます。

専門は、学歴や資格、業務経験、長年の研究や実績など、幅広い背景から成り立つ場合が多いです。そのため、学問だけでなく実務や趣味、さまざまな分野に広がりを持ちます。
たとえば、「ITセキュリティ専門」「会計専門」「医療専門」「和菓子専門店」など、あらゆる分野に使うことができるのが特徴です。

「専攻」の意味と特徴

「専攻」は、主に大学や大学院などの教育機関で、自分が特に重点的に学ぶことに決めた学問の分野や科目を指します。簡単に言えば、「学生時代に何を集中的に学んだか」を表現する言葉です。
履歴書やエントリーシート、面接などで「大学時代の専攻は何ですか?」と聞かれるのはこのためです。

「専攻」は基本的に、学問や研究に特化した言葉であり、学科名や研究テーマ、学位と結びつく場合が多いです。
たとえば、「経済学を専攻」「生物学専攻」「教育学専攻」など、学校で学んだ内容や研究分野を強調したい時に使われます。

ビジネス用語としての「専門」と「専攻」の違い

専門のビジネスにおける意義

ビジネスの現場で「専門」という言葉が使われる場合、その人や企業がある分野に深い知識や技術、経験を持っていることを示します。
例えば、ITコンサルタントであれば「情報セキュリティ専門」、建築士であれば「耐震設計専門」、会計士であれば「税務専門」といった形で使います。

専門は、業務で積み上げた実績や、業界での経験、特定の資格・スキル、研究活動などに基づいているため、実践的で即戦力として評価されるポイントになります。
顧客に対して信頼感や安心感を与えやすい表現でもあります。

専攻のビジネスにおける意義

「専攻」は主に、学歴や研究背景を説明する場面で使われます。
就職活動や転職活動、自己紹介、履歴書や職務経歴書の中で「大学時代の専攻」を記載することで、自分がどの分野で基礎的な知識や理論を学んだかを伝えることができます。

ビジネス現場では、専攻を通じて「基礎知識があること」や「論理的思考力」「研究・分析力」などをアピールすることができ、入社後の配属や担当業務の参考とされることも少なくありません。

まとめ

  • 専門は「その分野に精通していること」「実務経験や知識・技術の深さ」を示す言葉
  • 専攻は「学校などの教育機関で特に学んだ分野や科目」を表す言葉
  • 専門は学歴や資格だけでなく、実績やスキル、業務経験も含まれる
  • 専攻は主に学問の分野や研究テーマに限定される
  • ビジネスでは、専門は即戦力や信頼、専攻は基礎力やポテンシャルを伝えるときに使う

「専門」と「専攻」の一般的な使い方は?

  • 大学では心理学を専攻しましたが、現在は人事管理の専門家として働いています。
  • 彼は営業の専門知識が豊富で、どんな課題にも的確に対応できます。
  • 私の専攻は経済学でしたが、今はマーケティングの分野で専門性を高めています。
  • 医療専門の翻訳者として、医師や看護師のサポートを行っています。
  • 大学院では環境科学を専攻し、その知識を活かして再生可能エネルギーの分野で働いています。

「専門」が使われる場面

「専門」は、その人が現在どの分野に強みを持ち、深く携わっているか、または企業やサービスがどの分野に力を入れているかを伝えるときによく使われます。
たとえば職場で自己紹介をする際や、得意分野をアピールしたいとき、名刺やウェブサイトなどでも使われることが多いです。

一方、「専攻」は、主に学歴や研究の説明に使われるため、「今何ができるか」よりも「学生時代に何を学んだか」「理論や基礎知識があるか」を強調したいときに適しています。

違いを間違えないためには、「今の強みや実績=専門」「学生時代に学んだ分野=専攻」と覚えておくと良いでしょう。

失礼がない使い方:専門と専攻を丁寧に伝える方法

  • 貴社の専門分野である物流システムのご提案は、業界内でも非常に高く評価されており、心より敬意を表します。
  • 長年にわたり経営管理の分野でご専門としてご活躍されているご経験には、改めて感服いたしました。
  • 大学時代のご専攻を活かして、現在の研究開発分野でもご活躍されているご様子を拝見し、大変刺激を受けております。
  • 技術専門のご知見をもとに、常に最新の情報をご提供いただき、心より感謝しております。
  • 経済学の専攻で培われた分析力が、貴社のマーケティング戦略に大きく貢献していることに深く敬意を表します。
  • いつも貴重なご専門知識を共有いただき、社員一同大変感謝しております。
  • 大学での専攻内容と現職のご経験が融合し、幅広い視野でのご提案をいただけていることに感謝申し上げます。
  • 貴社が長年にわたり専門としているサービスに、今後も期待しております。
  • 専門家としての豊富なご経験に基づいたアドバイスに、心より敬意を抱いております。
  • 専攻分野でのご研究成果が、社会に大きな影響を与えていることを拝見し、深く感銘を受けております。

「専門」と「専攻」の間違えた使い方は?

「専門」と「専攻」は似ているため、混同してしまうことがありますが、それぞれ使う場面を意識しましょう。

  • 大学の専門は法学でした。
    (説明:大学で学んだ分野は「専攻」が正しいです。「大学の専攻は法学でした」としましょう。)
  • 専攻分野は会計士として働いています。
    (説明:「専攻」は学問分野に使う言葉です。仕事の内容や実務経験を説明したい場合は「専門」を使います。)
  • 現在は英語教育を専攻しています。
    (説明:社会人や仕事上の強みについて述べるときは「専門」を使う方が自然です。「英語教育を専門にしています」が適切です。)
  • 大学の専門で培った知識を活かしています。
    (説明:「専門」は学問ではなく実務の分野や深い知識を表します。「大学の専攻で培った知識」としましょう。)
  • 医療現場の専攻を担当しています。
    (説明:「専攻」は学問の分野に使うため、仕事上の分野や担当業務を表現するときは「専門」が正しいです。「医療現場の専門を担当しています」としましょう。)

「専門」と「専攻」英語だと違いはある?

英語における「専門」と「専攻」の違い

「専門」は英語で “specialty” や “expertise” と表現されます。
“specialty” はその人や会社が得意とする専門分野、”expertise” は深い知識や経験を意味します。

「専攻」は英語で “major” や “field of study” と言います。
“major” は大学や大学院で重点的に学んだ分野を指し、”field of study” も学問分野として使われます。履歴書や面接などで「What was your major?(あなたの専攻は何でしたか?)」と尋ねることが多いです。

どちらも正確に使い分けることで、学問のバックグラウンドと現在の強みの両方をしっかりと伝えることができます。

目上にも使える丁寧な言い回し方は?

丁寧な「専門」と「専攻」の伝え方

目上の方や取引先に「専門」や「専攻」について述べる場合は、単に「専門です」「専攻しました」と言うよりも、努力や経験、実績や貢献に敬意を表す表現にすると丁寧です。

例えば、「長年のご経験に基づくご専門知識に、改めて敬意を表します」「ご専攻分野で培われた知見を活かしたご提案に、大変感銘を受けております」など、相手の知識や経験、貢献を讃える言い回しがおすすめです。

メール例文集

  • 平素より専門分野でのご助言をいただき、誠にありがとうございます。今後ともご指導を賜りますようお願い申し上げます。
  • 大学時代のご専攻に基づいたご意見には、いつも学ばせていただくことが多く、心より感謝しております。
  • ご専門分野での豊富なご経験を活かしたご提案に、社員一同深く感謝しております。
  • ご専攻で培われた知識と経験をもとに、多くのご指導を賜り、改めて御礼申し上げます。
  • 今後ともご専門分野でのご活躍を心よりお祈り申し上げます。

「専門」と「専攻」相手に送る際・伝え方の注意点・まとめ

「専門」と「専攻」はどちらも「特定分野に強みがある」ことを伝える重要な言葉ですが、その範囲やニュアンスには違いがあります。
専門は実務経験や知識、技術、プロとしての強みや実績を示す言葉で、社会人やビジネス現場でよく使われます。
一方、専攻は学問や研究、教育機関での学びを示す言葉で、主に学歴や研究分野を説明するときに用いられます。

履歴書や職務経歴書、ビジネスメール、自己紹介などで正しく使い分けることで、相手に自分の経歴やスキル、知識をより分かりやすく、正確に伝えることができます。

間違えて使うと、知識不足や軽率な印象を与えてしまうこともありますので、専門=今の強み、専攻=学んだ分野、と整理して使うのが安心です。

また、目上の方や取引先には、単なる事実だけでなく、努力や経験、実績への敬意や感謝の気持ちを込めた表現を心がけましょう。
こうした丁寧な言葉遣いが、信頼関係を深め、ビジネスや人間関係を円滑に進める大きな助けとなりますので、ぜひ参考にしてみてください。