「精密」と「厳密」の違い?使い分けは?
「精密」と「厳密」の意味の違い
「精密」と「厳密」は、どちらも「細かく」「正確で」「間違いのない」というイメージを持つ言葉ですが、実際には注目しているポイントや使われる場面が異なります。それぞれの意味や使い方の違いを知ることで、より的確な日本語表現ができるようになります。
「精密」とは
「精密(せいみつ)」は、「とても細かい部分まで正確で、誤差がほとんどない」「寸分の狂いもなく緻密」という意味があります。
主に「機械・装置・分析・検査・測定」などの“物理的なもの”や“作業の細かさ・精度”に焦点をあてる時に使われます。
たとえば、「精密機器」「精密検査」「精密な測定」「精密な分析」「精密加工」などが代表例です。
「精密」は、「数値的・技術的に、非常に細かく正確」「微細で緻密」「ずれや誤差がほとんどない」というニュアンスが強い言葉です。
「厳密」とは
「厳密(げんみつ)」は、「少しのゆるみや曖昧さ、例外も許さない」「基準やルール、条件がきわめて正確に守られている」「細部まで規則通り、誤差も許されない」という意味です。
主に「規則・定義・条件・意味・管理・チェック」など、“物事の基準やルール、取り扱いの厳しさ・正確さ”を表現したい時に使われます。
たとえば、「厳密な規則」「厳密な定義」「厳密に管理する」「厳密に区別する」「厳密なチェック」など、「基準やルールに従い、厳格に運用する」「一切の例外や妥協を許さない」状態を表現します。
使い分けのポイント
- 「精密」は、物や作業・機器・分析・測定などの「物理的な精度」「細かさ」「緻密さ」「誤差のなさ」を強調したい時に使う。
- 「厳密」は、基準・規則・定義・運用・手続きなど「ルールや条件における正確さ」「例外や曖昧さの排除」「厳格さ」を強調したい時に使う。
例えば、「精密な検査」は誤差のない細かな検査を表し、「厳密な検査」は手順や基準を厳しく守った検査という違いになります。
ビジネス用語としての「精密」の説明
「精密」がビジネスで使われる場面
ビジネスで「精密」は、主に機械・測定・検査・分析・製品・加工など、物理的な正確さ・緻密さ・高い精度をアピールしたい時に使われます。
たとえば、「精密機器を導入」「精密な分析でリスクを把握」「精密加工技術が強み」「精密なデータ解析」など、
「技術的に高い精度を持っている」「細かく、誤差がほとんどない」「数値や物理的な緻密さ」が必要な分野でよく使われます。
ビジネスメールや報告書では、「精密な検査結果を添付いたします」「精密な計測により品質が保証されています」など、信頼性や品質、安心感を伝える表現として便利です。
「精密」まとめ
- 物理的な正確さ・細かさ・緻密さ・高精度を強調したい時に使う。
- 製品や機器、分析・検査・測定・データなどが対象。
- 技術的な安心感や信頼性、品質訴求のポイントになる。
ビジネス用語としての「厳密」の説明
「厳密」がビジネスで使われる場面
「厳密」は、ルールや定義、条件、手順、管理、判断基準など、「少しの曖昧さも許さない厳格な運用・チェック・区別・管理」を強調したい場面で使います。
たとえば、「厳密な規定に基づき対応しています」「厳密な管理体制を構築」「厳密に区別する必要がある」「厳密な意味では異なります」「厳密な審査を行う」など、
「ルールや基準に則り、例外やゆるみなく厳格に運用している」「正確さや一貫性、信頼性を守っている」ことをアピールしたい時に便利です。
ビジネス文書・メール・社内報告などでは、「厳密にご対応いただき感謝いたします」「厳密な審査のうえ承認いたしました」など、手順や規則の徹底ぶりを伝えられます。
「厳密」まとめ
- 基準やルール、手順、意味、条件など「曖昧さのない厳格さ」「例外や妥協の排除」「一貫性」を伝えたい時に使う。
- 管理・規定・審査・判断・運用など“運用の正確さや厳格さ”のアピールポイントになる。
- 信頼性や厳格さ、客観性を伝えたいときに便利。
「精密」と「厳密」の一般的な使い方は?
【精密】
- 精密な検査で異常が発見されました。
- 精密な機械を導入しました。
- 精密な分析によってリスクが明確になりました。
- 精密な作業が必要なプロジェクトです。
- 精密な測定でデータの信頼性が向上しました。
【厳密】
- 厳密な規則に基づいて運用されています。
- 厳密な定義では両者は異なります。
- 厳密な基準で管理しています。
- 厳密に区別する必要があります。
- 厳密な審査を通過した製品です。
「精密」が使われる場面
「精密」は、測定・検査・分析・加工・製品・装置など、物理的・技術的な正確さや緻密さ、ミスや誤差の少なさを伝えたい時に使います。
科学・医療・技術・製造業などで特に重要な表現です。
「厳密」は、ルール・基準・規則・手順・意味・定義など、「少しのズレも許さない厳しさ」「例外やあいまいさのなさ」「一貫性や厳格さ」を伝えたい時に最適です。
経営、コンプライアンス、管理、研究、契約など、運用や基準の正確さを強調したい場面で使われます。
「精密」「厳密」を言い換えて失礼がない伝え方・目上・取引先に送る場合
- 精密な検査結果に基づき、詳細なご説明をさせていただきます。
- 精密な分析により、今後の戦略立案に大いに役立つデータが得られました。
- 精密な機器のご提供、誠にありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします。
- 精密な作業にご尽力いただき、心より感謝申し上げます。
- 精密な測定の結果、安心してご利用いただけることが確認できました。
- 厳密な基準のもと、品質管理を徹底しております。
- 厳密な規定に従い、適切に対応させていただきます。
- 厳密な審査の上、ご承認いただきましたこと感謝いたします。
- 厳密な管理体制の構築にご協力いただき、誠にありがとうございます。
- 厳密な定義に基づいたご説明により、誤解なくご理解いただけます。
「精密」と「厳密」の間違えた使い方は?
- 厳密な機器というと、「機器のルールや規則」が厳しいような印象になるため、「正確さ」「精度の高さ」を強調したい時は「精密な機器」が適切です。
- 精密な規則と言うと、「規則自体が細かい部品でできている」ような印象になるので、「厳格な運用」を伝えたい場合は「厳密な規則」が正しいです。
- 厳密な測定というと、「手順や方法が厳しい」印象ですが、「測定結果が微細で正確」という意味では「精密な測定」が適切です。
- 精密な管理とすると、管理方法の「物理的な緻密さ」を強調しますが、「ルールや基準に従った厳格な管理」は「厳密な管理」が正しいです。
- 精密な定義とすると、定義自体が細かくなってしまい意味が曖昧になるため、「正確に定められた定義」を伝えたい場合は「厳密な定義」としましょう。
英語だと違いはある?
「精密」の英語での説明
「精密」は、「precise」「precision」「accurate」「meticulous」「fine」など、物理的な精度や正確さ、緻密さを伝える単語が当てはまります。
たとえば、「precision instrument(精密機器)」「precise measurement(精密な測定)」などが代表例です。
「厳密」の英語での説明
「厳密」は、「strict」「rigorous」「exact」「stringent」など、ルールや基準・定義の厳しさ、一貫性、正確な運用を強調する単語が使われます。
たとえば、「strict regulation(厳密な規則)」「rigorous standard(厳密な基準)」「exact definition(厳密な定義)」などが相当します。
目上にも使える丁寧な言い回し方は?
「精密」の丁寧な言い回し方
「精密」は、分析や検査、測定、製品、作業などの物理的・技術的な正確さや信頼性を丁寧に伝えたい時に最適です。
「精密な検査結果をもとに、詳細なご説明をさせていただきます」「精密な作業にご尽力いただき、心より感謝申し上げます」など、相手への敬意や感謝が伝わります。
「厳密」の丁寧な言い回し方
「厳密」は、手順や規則、管理、定義などの厳格さや正確さ、一貫性を丁寧に伝える時に使います。
「厳密な管理体制のもと、適切な対応を徹底しております」「厳密な審査を経て、ご承認いただきましたこと厚く御礼申し上げます」など、誠実さや信頼性を伝えられます。
メール例文集
- 精密な分析結果を共有いただき、今後の戦略立案の参考にさせていただきます。
- 精密な検査のもと、安心してご利用いただける製品となっております。
- 精密な作業を続けていただき、誠にありがとうございます。
- 厳密な規定に基づき、今後も適切な対応を行ってまいります。
- 厳密な審査を経て承認いただき、重ねて御礼申し上げます。
- 厳密な基準のもとで品質管理を実施しております。
- 厳密な意味では、今回の事例は従来と異なります。
- 厳密なチェック体制の整備にご協力いただき、感謝申し上げます。
- 厳密に定義された用語についてご説明申し上げます。
- 厳密な管理により、トラブルの未然防止に努めております。
「精密」「厳密」相手に送る際・伝え方の注意点・まとめ
「精密」と「厳密」は、どちらも「細かさ」や「正確さ」を伝える言葉ですが、その注目ポイントと使い方には明確な違いがあります。「精密」は、物理的な作業や製品、検査や分析、数値やデータなど“技術的な緻密さや精度の高さ”を強調したいときに使います。一方「厳密」は、基準やルール、定義や運用、判断基準など“規則や基準の厳しさ・例外のなさ・一貫性”を強調したいときに使う言葉です。
使い分けを誤ると、内容が正確に伝わらなかったり、違和感を与えたりすることもありますので、「精密=物理的・技術的な正確さ」「厳密=ルールや手順の厳格さ・一貫性」と覚えると安心です。
それぞれの特徴を理解し、状況や目的に合わせて正しく使い分けることで、信頼性が高く丁寧なビジネスコミュニケーションが実現します。今後のビジネスやご案内、お取引の際にぜひ活用してください。