「らうらうじ」とは?意味は?使い方は?大河ドラマや古語・古典を詳しく現代風に解説
- 上品で洗練されている(elegant and refined)
- 身なりや言動が整っていて、心づかいもある(graceful in conduct and appearance)
- 人当たりが柔らかくて立ち居振る舞いが美しい(polite and charming demeanor)
古典における意味
「らうらうじ」は、主に平安時代から鎌倉時代にかけて使用された古語で、「洗練されていて気高い様子」「育ちがよく、立ち居振る舞いが美しい様子」を指します。語源は「らう(労)」に由来し、「心がこもっていてていねいな」という意味をもつ語幹に、反復の助詞「〜らうじ」が加わり、繰り返し丹念に磨かれたような気品や礼儀正しさを表しました。成立時期は平安期で、貴族階級の間で、人物や所作の優雅さを褒める際によく用いられました。使用例としては、男性が女性に対して「らうらうじき人なり」と評価するような場面で登場し、心づかいと立ち居の端正さを褒める言葉として扱われていました。
近世以降の口語的な意味
江戸時代から明治以降にかけては、「らうらうじ」という語が直接使われる頻度は低下しますが、時代劇や大河ドラマ、芝居の世界では、礼儀があり品の良い人物を指す言葉として使われることがありました。その場合、「あの方はらうらうじゅうござる」といったように、現代語訳で言えば「育ちが良くて上品な方」となる場面で使われ、上流の出身であることや、表情・話し方・立ち居振る舞いに洗練があることを評価する用法となっております。現代では「らうらうじ」という語は死語に近い扱いですが、品があって知的な印象を与える人物への言い換え語として、古典文学に触れる文脈や伝統芸能の脚本などで限定的に復活的に使用されることがあります。
古典での文例
古典作品の中では「かくらうらうじき人に、思ひまうけらるるは」などのように、人物の印象や、相手に対する気配りの深さ、美しさを語る文脈で使われることが一般的でした。これにより、「教養と品格を兼ね備えた人物」を指す意味合いが強く、単に外見的な整いだけでなく、心の細やかさも含んでいたことが分かります。
用法の対比表
| 時代 | 意味 | 使用場面 | 評価対象 |
|---|---|---|---|
| 古典 | 気品・洗練・育ちの良さ | 和歌・物語・貴族の日常 | 外見・内面・礼儀 |
| 近世以降 | 礼儀正しい・丁寧・品格がある | 芝居・講談・時代劇の台詞 | 所作・立ち居振る舞い・言動 |
似ている語や混同されやすい語
「ゆかし」「あてやか」「をかし」などの語が似た意味合いで使われますが、「らうらうじ」は特に礼儀と気品、そして丹念に整えられた所作を強調します。「ゆかし」は知的な好奇心や心惹かれる感じ、「あてやか」はより貴族的な高貴さ、「をかし」は趣深さや魅力に近く、互いに微妙な違いが存在します。
らうらうじの一般的な使い方と英語で言うと
- 初対面にもかかわらず、言葉づかいや立ち居振る舞いがあまりにも整っていて、まさにらうらうじな方だと感じました。
(He left such an elegant impression at our first meeting due to his refined speech and graceful behavior.)
- その女性は身なりも整い、誰に対しても穏やかに接するため、社内でもらうらうじと評判になっております。
(She is well-dressed and always gentle with everyone, making her admired for her refinement at work.)
- 伝統文化に親しみ、言葉にも節度がある彼の所作を見て、らうらうじという古語が頭に浮かびました。
(His manner, steeped in tradition and restraint, reminded me of the old term ‘raurauji’.)
- 上司への応対も丁寧で、言葉の端々に敬意が感じられるらうらうじな後輩に信頼が集まっています。
(The way he responds to his superiors shows such refined respect that he is trusted by all.)
- 彼女の文章には、どこか古風で美しいらうらうじさが漂っており、読む者に安心感を与えてくれます。
(Her writing exudes a calm and graceful elegance reminiscent of classic refinement.)
似ている表現と失礼がない言い回し
- 上品な方
- 礼儀正しい人物
- 育ちが良い
- 落ち着きがある
- 物腰が柔らかい
性格や人格として言われた場合は?
この言葉が性格や人格に対して使われた場合、それは単なる立ち居振る舞いだけでなく、内面的にも穏やかで気品があることを指しています。周囲の人々に配慮ができる、礼儀をわきまえていて思いやりがある、そのような人物像を示します。礼儀正しさや知性が自然ににじみ出るような性質に対して使われ、見た目だけでなく、心構えや振る舞いの一貫した美しさを評価する言葉として扱われることが多いです。
らうらうじをビジネスで使用する場面の例文と英語
- 本日の商談では、先方の担当者が非常にらうらうじで、会話の中でも細やかな配慮が感じられました。
(During today’s business meeting, the counterpart was remarkably refined and considerate throughout the conversation.)
- 貴社のご対応には常にらうらうじさがあり、こちらも安心してやり取りを進めることができます。
(Your company’s responses always carry a sense of refinement, allowing us to proceed with confidence.)
- 御社の担当者は、らうらうじな印象を受ける所作と言葉づかいで、非常に信頼感がありました。
(Your representative’s graceful conduct and speech gave a very trustworthy impression.)
- お打ち合わせ時の御社の姿勢には、らうらうじさと真摯さが兼ね備わっており、学ぶ点が多くございました。
(Your demeanor during the meeting combined elegance and sincerity, which was truly educational.)
- 今後も、このようならうらうじなお付き合いが続けられればと、心より願っております。
(We sincerely hope to maintain such a refined and respectful relationship moving forward.)
らうらうじは目上の方にそのまま使ってよい?
「らうらうじ」という語は、古典語に由来するため、現代の通常会話やビジネスのやり取りにおいてそのまま使用すると、相手に伝わらない可能性があります。特に目上の方や取引先に対しては、意味が理解されにくいだけでなく、場合によっては不自然な敬語と捉えられることもあります。そのため、相手を褒める際には、現代語でより分かりやすく丁寧に伝える必要があります。たとえば「大変礼儀正しくて、品のあるご対応に感銘を受けました」などと表現することで、意図を確実に伝えることができます。古典的な語を使用する際は、相手の理解を前提に選ぶべきであり、誤解を生まない配慮が求められます。
- 古典語であるため、通常の会話では通じにくい
- 誤解を招く恐れがあるため、避けた方が安全
- 現代語で丁寧に言い換えるのが無難
- 相手が古典に親しんでいる場合のみ限定的に可
- 伝統文化に関連した文脈であれば使用可能
らうらうじの失礼がない言い換え
- 大変品格のあるご対応をいただき、誠にありがとうございました。
- 物腰が柔らかく、非常に安心してお話しすることができました。
- 丁寧なお心遣いに、深く感謝申し上げます。
- ご対応が落ち着いておられ、信頼感を強く抱きました。
- 礼儀正しいご姿勢に、尊敬の念を抱かずにはいられませんでした。
注意する状況・場面は?
「らうらうじ」という語は、意味としては極めて良いものではあるのですが、現代においてこの語を使用する場面には細心の注意が必要です。第一に、相手に伝わらない可能性が高いため、意味の誤解を招く恐れがあります。また、古語という特性上、日常会話やビジネスの文脈にそのまま用いると、「わざとらしい」「慇懃無礼」などと受け取られる場合もあります。特に年齢層の若い方や、古典に親しみのない方とのやりとりでは、言葉選びの配慮が求められます。伝統芸能や文学に通じた相手や、文章表現に趣を求めるような特別な文脈でのみ、限定的に使うのが望ましいです。
- 日常の会話では意味が伝わらない可能性がある
- 現代語ではないため、不自然に聞こえることがある
- 目上の方への使用は避け、丁寧な現代語に置き換えるべき
- 誤って高圧的または慇懃な印象を与える場合がある
- 使う場合は、前後の文脈で意味が補えるように工夫する必要がある
「らうらうじ」のまとめ・注意点
「らうらうじ」という言葉は、平安時代に生まれた古典的な形容語であり、育ちの良さや洗練された礼儀、言葉や行動における上品さを表すとても美しい意味を持っています。しかしながら現代においてはほとんど使われることがなく、意味が理解されないことも多いため、使い方には慎重になる必要があります。ビジネスや目上の方との会話においては、現代的な語に丁寧に置き換え、相手に配慮した表現で伝えることが重要です。特に古典語の使用は、知的な印象を与える一方で、相手との距離を生む可能性もあるため、状況と相手に応じた判断が不可欠です。また、類義語との違いや微妙な意味の差異にも注意し、誤った使い方で相手に不快な思いをさせないよう心がけることが大切です。教養を感じさせる言葉であるからこそ、正しく丁寧に使いこなすことが望まれます。