「会社関係の葬式参列」の作法・マナーを徹底解説|知らなかったでは済まされない大切なこと

「会社関係の葬式参列」の作法・マナーを徹底解説|知らなかったでは済まされない大切なこと

会社関係の葬式に参列することは、社会人として避けて通れない大切な場面です。故人への心からの弔意を示すだけでなく、ご遺族や会社への配慮も求められるため、適切な作法とマナーを深く理解しておくことが非常に重要になります。ここでは、さまざまな立場からの葬式におけるマナーと、細かな注意点について解説していきます。


訃報を受け取ったら

訃報が届いたら、まずは慌てずに以下の点を落ち着いて確認しましょう。これが、その後の適切な行動の第一歩となり、誤解や失礼な振る舞いを防ぐために非常に重要です。この段階での情報収集が、故人への敬意とご遺族への配慮を示すための基盤となります。

 

訃報確認の最重要ポイント

  • 誰の葬儀か?: 故人とあなた、またはあなたの会社との関係性を正確に把握しましょう。例えば、直属の上司のご親族(配偶者、お子様、親御様)か、長年の取引先の社長か、それとも親しい同僚のご家族かによって、取るべき対応は大きく変わってきます。関係性が近いほど、より個人的な配慮やサポートが求められることが多いです。故人が退職されたOB・OGの方の場合も、会社としての付き合いの深さを考慮し、適切な対応を検討します。
  • 日時と場所: 通夜、葬儀・告別式の正確な日時と場所を確認してください。多くの場合、複数の日程が示されますので、ご自身の業務スケジュールや移動時間などを考慮し、どの時間帯に参列するのが最も適切か検討しましょう。遠方の場合や、業務の都合で両方への参列が難しい場合は、どちらか一方(例えば、通夜)に絞る判断も必要になります。会場のアクセス方法や駐車場情報なども事前に調べておくと、当日スムーズに到着できます。
  • 葬儀の形式:家族葬」「社葬」「合同葬」「一般葬」など、葬儀の形式は多岐にわたります。特に「家族葬」の場合、香典や供花・供物の辞退が明確に記されていることが多いので、この点を絶対に見落とさないように注意が必要です。ご遺族の意向を尊重せず、押し付けるような形での弔意は、かえってご迷惑となることもあります。形式を把握することで、不要な負担をかけずに弔意を示す最適な方法が見えてきます。もし「ご厚志辞退」とあれば、香典や供花は差し控えるのがマナーです。
  • 喪主や連絡先: 必要に応じて連絡が取れるよう、喪主(ご遺族の代表者)や葬儀社の連絡先を控えておきましょう。何か確認したいことが生じた際、適切な窓口に連絡できるよう準備しておくことは、スムーズな対応のために不可欠です。ただし、緊急時以外に頻繁に連絡することは避け、ご遺族の負担にならないよう配慮が必要です。連絡先に「〇〇葬儀社」とあれば、まずはそちらに連絡するのが賢明です。

これらの情報を踏まえ、自分が参列するべきか、あるいは会社としてどのように弔意を表すかを慎重に判断します。無理に参列することが必ずしも良いとは限らず、ご遺族の意向を尊重することが最も大切です。


 

参列時の服装と身だしなみ:敬意を表すプロフェッショナルな装い

葬儀において、服装は故人やご遺族に対する深い敬意を形として表すものです。派手さや個性を主張する場ではありませんので、控えめで清潔感のある装いを心がけ、ビジネスパーソンとして恥ずかしくない身だしなみを徹底しましょう。これは、ご自身の品格だけでなく、所属する会社の印象にも関わる重要な要素です。

男性:厳粛な場にふさわしい基本スタイル

 

  • スーツ: 黒のビジネススーツが基本中の基本です。シングルでもダブルでも問題ありませんが、素材は光沢のない、ウールやポリエステル混紡などのシンプルなものを選びましょう。ストライプやチェック、その他織り柄が目立つような柄物は厳禁です。弔事用として一着用意しておくのが理想的です。
  • シャツ: 白無地のワイシャツを着用します。襟元や袖口に汚れやシワがないか、前日に確認し、アイロンをかけておきましょう。ボタンダウンシャツや、色・柄物のシャツは避けてください。
  • ネクタイ: 黒無地のネクタイを選びます。素材はシルクやポリエステルで光沢のないマットなものが望ましいです。派手なデザインやブランドロゴが目立つものは避け、ネクタイピンも基本的には使用しません。もし使用するなら、シンプルな黒かシルバーの目立たないものに留めましょう。
  • 靴下: 黒の無地の靴下を着用します。座った時や、靴を脱いで上がる場面で肌が見えないよう、長めのもの(くるぶし丈は避ける)を選びましょう。
  • 靴: 黒の革靴(ストレートチップやプレーントゥ、Uチップなど、シンプルなデザイン)を着用します。金具の付いたものや、スエード素材、カジュアルなローファーなどは避け、清潔に磨いておきましょう。ヒールの高いものやデザイン性の高いブーツも不適切です。

 

女性:控えめで品位ある装い

  • 服装: 黒のアンサンブル、スーツ、またはワンピースを着用します。スカート丈は膝が完全に隠れる程度のものが最も適切です。光沢のある素材、レースが過度にあしらわれたもの、露出の多いデザイン(胸元が大きく開いている、ノースリーブなど)は厳禁です。長袖または七分袖が基本で、夏場でも羽織ものなどで対応します。
  • インナー: 黒または白のシンプルなブラウスやカットソーを選びます。透け感のある素材や、派手な装飾のあるものは避けましょう。
  • ストッキング: 黒の薄手のストッキングを着用します。デニール数が高すぎる厚手のものや、生足、カラータイツ、網タイツなどは厳禁です。予備を一枚持っていくと安心です。
  • 靴: 黒のシンプルなパンプスを着用します。ヒールの高さは3〜5cm程度が適切で、高すぎるものや、ミュール、サンダル、ブーツは避けましょう。つま先は丸いものか、やや尖りすぎないものを選び、ストラップ付きでも目立たないデザインなら問題ありません。
  • バッグ: 黒のシンプルなハンドバッグを選びます。金具が目立つものや、ブランドロゴが派手なものは避けましょう。布製や革製で、目立たないデザインのものがより適切とされています。A4サイズが入るような大きなビジネスバッグは避け、小ぶりのものに貴重品をまとめましょう。

 

男女共通の注意点:細部まで気を配るプロの姿勢

  • 髪型: 清潔感を第一に考え、長い髪はすっきりと一つにまとめるか、目立たないように留めましょう。お辞儀をした際に髪が顔にかからないようにすることも大切です。派手なヘアアクセサリーは避け、黒や地味な色のものを選びます。男性も寝癖などは整え、清潔感を保ちましょう。
  • 化粧: ナチュラルメイクを心がけましょう。ノーメイクも失礼にあたる場合がありますが、派手なアイシャドウ、つけまつげ、濃いリップ、ラメやパール入りの化粧品などは避け、健康的な血色を保つ程度に留めます。涙や汗で化粧が崩れても目立たないよう、控えめに仕上げることがポイントです。
  • 香水: 香水は厳禁です。ご遺族や他の参列者の中には、香りに敏感な方もいらっしゃいます。無香料の制汗剤や石鹸を選び、体臭にも配慮しましょう。
  • アクセサリー: 結婚指輪以外は、基本的に控えましょう。もし着用する場合は、パールのネックレスやイヤリングなど、控えめでシンプルなものに留めます。輝きの強い宝石類(ダイヤモンドなど)や、派手なデザインのものは避けてください。腕時計もシンプルなデザインの革バンドのものが望ましいです。
  • 爪: 爪は短く整え、清潔にしておきましょう。派手なネイルカラーやネイルアートは厳禁です。透明なトップコート程度なら問題ありません。
  • コート・上着: 冬場など、コートや上着を着用する場合は、黒や地味な色(紺、グレーなど)のシンプルなものを選び、会場に入る前に脱いで腕にかけるか、クロークに預けましょう。会場内で着用したままにするのはマナー違反です。脱いだコートは裏地が見えないようにたたんで持ちます。

 

香典について

香典は、故人の霊前に供えるお金であり、ご遺族の葬儀費用の一部を助ける意味合いも持ちます。故人への弔意とご遺族への心遣いを形にしたものであり、その準備と渡し方には細かなマナーがあります。

金額の目安:故人との関係性と相場の詳細

 

会社関係者の場合、故人との関係性によって金額の目安は異なります。一般的な相場は以下の通りですが、会社の規定がある場合はそちらに従い、それに準じましょう。地域の慣習や会社ごとの規定も確認するとより安心です。

  • 直属の上司・同僚: 5,000円〜10,000円
    • 親しい間柄や、特にお世話になった上司・同僚であれば10,000円、一般的な関係性であれば5,000円が目安です。
    • 複数名の同僚で連名で出す場合は、一人あたりの金額は2,000円〜3,000円程度になることもあります。この場合、代表者がまとめて持参し、別紙に連名者全員の名前と金額を記載します。
  • 直属の部下: 5,000円〜10,000円
    • 上司としての配慮を示す意味合いもあります。部下の家庭状況を考慮し、無理のない範囲で決めましょう。
  • 取引先関係者(担当者・役員など): 10,000円〜30,000円
    • 故人の役職(役員、社長など)や、会社間の関係性の深さによって調整します。会社の代表として出す場合は、会社の規定額に従いましょう。高額すぎるとかえって相手に気を遣わせてしまう可能性もあるため、適度な金額が大切です。

【金額に関するさらなる注意点】

  • 偶数や「4」「9」は絶対に避ける: 偶数は割り切れるため「縁が切れる」ことを連想させるとされ、「4」は「死」、「9」は「苦」を連想させるため、それぞれ忌み数字とされています。これらはタブーとされているため、絶対に避けるようにしましょう。例えば、4,000円や9,000円は避け、5,000円や10,000円にしましょう。
  • 新札を避ける: 香典に新札を入れるのは、「不幸を予期して準備していた」と受け取られかねないため、避けるのがマナーです。もし新札しかない場合は、一度折り目をつけてから入れましょう。あえて「使い古した」お札を入れる必要はなく、適度に使用感のあるお札で構いません。
  • お札の向き: お札は肖像画が裏側(顔が見えない方)になるように入れます。複数枚入れる場合は、向きを揃えましょう。これは、悲しい出来事によって顔を伏せるという意味合いが込められています。

 

渡し方

香典袋の選び方と書き方:

  • 不祝儀袋: 香典袋は「不祝儀袋」と呼ばれるものを使用します。水引は黒白または双銀の結び切り(一度結んだらほどけない形)を選びます。最近は蓮の絵柄が描かれたものもあります。
  • 表書き: 宗派が不明な場合は、「御霊前」と書くのが最も無難です。これは仏教、神道、キリスト教など、多くの宗派で用いられる表現です。仏式の場合は「御仏前」(四十九日以降に使用)や「御香典」も使われます。神式では「御玉串料」「御榊料」、キリスト教式では「お花料」「御ミサ料」などがありますので、事前に確認できる場合はその宗派の表書きに合わせましょう。
  • 氏名: 自分の氏名(フルネーム)、または会社名、部署名、役職、そして氏名を楷書で丁寧に記入します。薄墨の筆ペンで書くのが一般的ですが、ない場合は黒の筆ペンやサインペンでも構いません。ボールペンはカジュアルな印象を与えるため避けましょう。
  • 連名の場合: 連名の場合は、目上の人を右から順に書き、3名以上の場合は代表者名と「他一同」と記載し、香典袋の中に別紙で全員の氏名と金額を書いたものを同封します。

 

袱紗(ふくさ)を使用する

香典袋をそのまま持っていくのではなく、袱紗(ふくさ)に包んで持参するのが丁寧なマナーです。袱紗は慶弔両用または弔事用のもの(緑、紺、紫、グレーなどの寒色系)を選び、たたむ向きも弔事用(左開き)にしましょう。

受付での渡し方

  • 受付で記帳を済ませた後、袱紗から香典袋を取り出し、相手から見て正面になるように向きを変えて両手で丁寧に差し出します。
  • 差し出す際に、静かに、そして簡潔に「この度は誠にご愁傷様でございます」「心よりお悔やみ申し上げます」など、お悔やみの言葉を添えましょう。故人の死因を尋ねたり、長々と話し込んだりすることは絶対に避け、ご遺族の負担にならないよう配慮します。

 

香典辞退の場合の対応

ご遺族が香典を辞退されている場合は、その意向を最大限に尊重し、絶対に無理に渡す必要はありません。これは、ご遺族への配慮の表れであり、弔意を示す他の方法を検討しましょう。例えば、弔電を送る、供花や供物を贈る(これも辞退されていない場合に限る)、後日改めて弔問に伺うなど、別の形で心からの弔意を示すことが大切です。無理に渡そうとすると、かえってご遺族に不快な思いをさせてしまう可能性があります。


弔問・焼香の作法:厳粛な場での振る舞いと心構え

通夜や葬儀・告別式での振る舞いは、故人やご遺族への深い配慮が求められます。厳粛な雰囲気を乱さず、静かに、そして心を込めて弔意を表しましょう。会場での立ち居振る舞いは、あなたの常識と品格を示す重要な機会です。

 

受付での対応

  1. 記帳: 芳名帳(ほうめいちょう)に、住所、氏名、会社名、部署名、役職を楷書で丁寧に記入します。ボールペンではなく、筆ペンやサインペンで書くのが望ましいです。もし混雑している場合は、周りの人の流れを妨げないように、手早く済ませましょう。
  2. 香典: 前述の「香典について」に則り、袱紗から取り出し、相手に正面が向くようにして両手で丁寧に差し出します。
  3. 挨拶: 受付の方やご遺族の方に、「この度は誠にご愁傷様でございます」「心よりお悔やみ申し上げます」など、簡潔にお悔やみの言葉を述べます。故人の死因を尋ねたり、長々と話し込んだりすることは絶対に避けましょう。受付はあくまで事務的な場所であり、個人的な会話を交わす場ではないことを理解しておきましょう。

 

焼香の作法:心を込めて故人を偲ぶ

宗派によって焼香の回数や細かい作法に違いはありますが、故人を偲び、心を込めて行うことが最も大切です。形式にこだわりすぎるよりも、敬意を持って臨む姿勢が重要です。

  1. 焼香台へ進む: 自分の番が来たら、静かに焼香台へ進みます。周りの参列者を押しのけることなく、一歩一歩丁寧に歩みを進めましょう。
  2. 一礼: まずは焼香台の手前で、ご遺族に深く一礼し、次に僧侶に一礼します。これは、参列の許可をいただき、導いてくださる方々への敬意を表す行為です。
  3. 遺影に一礼: 焼香台の前に立ったら、故人の遺影に向かって一礼します。この時、故人の生前の姿を思い浮かべ、感謝や別れの気持ちを心の中で伝えましょう。
  4. 焼香: 抹香(粉末状のお香)を親指、人差し指、中指の3本で少量つまみ、額の高さまで持ち上げます(「おしいただく」と言います)。宗派によってはこの動作を行わない場合もあります。そのまま、香炉に静かに落とします。これを1〜3回繰り返します。回数が分からなければ、前の人に倣うか、1回でも失礼にはあたりません。重要なのは回数よりも、故人を偲ぶ心です。
  5. 再度一礼: 焼香を終えたら、再び故人の遺影に一礼し、ご遺族に深く一礼して自分の席に戻ります。この際も、静かに、他の参列者の邪魔にならないように心がけましょう。

 

焼香時のさらなる注意点

 

  • 無理に作法にこだわらない: 宗派が分からない、または作法に自信がない場合は、無理にこだわりすぎず、心を込めて静かに行うことが大切です。周りの人の動作を参考にしながら、丁寧に行いましょう。
  • 混雑時の配慮: 焼香台が混み合っている場合は、前の人との間隔を空け、スムーズに進むように心がけましょう。立ち止まって長々と焼香するのは避け、流れを止めないように配慮が必要です。「お焼香はこれでよろしいでしょうか」などと声をかけられることもあります。
  • 座って焼香する場合: 椅子席の場合、立ち上がらずに座ったまま焼香を行うことがあります。その際は、膝をつく、または頭を深く下げて丁寧に行いましょう。
  • 数珠の携帯: 仏式の葬儀では、数珠を持参するのが一般的です。左手にかけ、房(ふさ)を下にして持ちます。貸し借りや他人に触らせることは避けます。

 

会社としての対応:組織としての配慮と責任

会社として葬式にどのように関わるかは、故人との関係性や会社の規模、これまでの慣例によって大きく異なります。組織として適切な対応を心がけ、従業員や取引先、そしてご遺族に対して、責任ある姿勢を示しましょう。

 

社員が亡くなった場合:会社からご遺族、そして社員への手厚いサポート

社員が亡くなった場合、会社はご遺族への配慮とともに、残された社員へのケアも重要です。

 

会社からご遺族に対して

 

  • 弔慰金・弔慰休暇: 会社の規定に基づき、弔慰金(ちょういきん)を速やかに支給します。金額や支給方法は就業規則に明記されているはずですので、確認しましょう。また、ご遺族が社内にいる場合は、弔慰休暇(ちょういかきゅう)を付与し、葬儀の準備や心の整理のための時間を提供します。これらは、故人の会社への貢献に対する感謝と、ご遺族へのサポートを示す大切な行為です。
  • 弔電・供花・供物: 会社名義で弔電を送り、故人の功績を称え、ご遺族にお悔やみを伝えます。文面は失礼のないよう、慎重に作成しましょう。また、必要に応じて供花(きょうか)や供物(くもつ)を手配します。家族葬などで辞退されている場合は、無理に手配しないように注意が必要です。供花の手配は葬儀社を通じて行うのがスムーズです。
  • 葬儀への参列: 役員や部署の代表者など、会社の代表者が葬儀に参列し、弔意を表します。規模の大きな会社では、社長や会長が参列することもあります。参列者選定は、故人の役職や業務への関わり方を考慮して行います。
  • 手続きのサポート: ご遺族に対して、故人の社会保険(健康保険、年金など)や退職金、企業年金、遺族年金などの手続きに関する情報提供や、必要であれば専門家(社会保険労務士など)を紹介し、代行などのサポートを行います。悲しみに暮れるご遺族の精神的負担を少しでも軽減できるよう、きめ細やかなサポートが求められます。
  • 社内への周知: 社内規定に基づき、適切な範囲で社員に訃報を伝えます。個人のプライバシーに配慮し、必要最小限の情報に留めることが大切です。訃報の伝え方も、メールや社内掲示板、社内システムなど、適切な手段を選び、情報が不必要に拡散しないよう管理します。

 

会社から社員に対して

 

  • 忌引休暇: 社内規定に基づき、社員が故人との関係性に応じて忌引休暇を取得できるよう、正確に案内します。有給休暇とは別に、特別休暇として設定されていることが多いです。
  • 参列の案内: 参列を希望する社員に対し、葬儀の日時や場所、服装、香典辞退の有無などの情報を正確に伝えます。社員が葬儀に参列しやすいよう、必要に応じて業務調整を行うなどの配慮も大切です。
  • 香典・供花の取りまとめ: 必要であれば、社員有志からの香典や供花を会社で取りまとめ、代表者がご遺族へ届けます。これは、社員全体の弔意を示す共同の行動となります。個人で香典を渡す場合は、会社とは別に用意することになります。

 

上司・部下・同僚の家族が亡くなった場合

 

  • 弔電・供花・供物: 会社名義で弔電を送り、必要に応じて供花や供物を手配します。故人のご家族との面識がなくとも、会社としてのお悔やみの気持ちを伝えます。
  • 上司の参列: 直属の上司や関係部署の代表者が参列し、弔意を表します。例えば、部長や課長が部下の親御様の葬儀に参列する、といったケースです。
  • 香典: 会社の規定に基づいて香典を渡します。社員個人で香典を渡す場合は、会社とは別に用意します。この場合、個人の香典は「御香典」ではなく「御霊前」と書くのが適切です。

 

取引先が亡くなった場合:ビジネス上の礼儀と配慮

 

  • 弔電・供花・供物: 会社名義で弔電を送り、必要に応じて供花や供物を手配します。その際は、先方の会社名義で送るのが一般的です。故人の役職や会社への貢献度を考慮し、適切な対応を検討します。
  • 担当者の参列: 故人が取引先の担当者であった場合は、担当部署の責任者や担当者が参列します。先方の意向(家族葬など)を尊重し、失礼のないように配慮します。もし辞退されている場合は、無理に参列せず、弔電のみとするなど柔軟に対応しましょう。
  • 香典: 会社の規定に基づいて香典を渡します。個人の判断ではなく、会社のルールに従うことが重要です。
  • 今後の対応: 故人が業務を担当していた場合は、ご遺族や取引先の担当者に配慮しつつ、今後の業務の引継ぎについて打診する必要があります。決して葬儀の場で業務の話を深く進めようとせず、まずは弔意を優先します。新しい担当者が決まったら、改めて挨拶に伺うなど、今後のビジネス関係に配慮した対応が求められます。

 

葬儀中の振る舞いと注意点:慎み深い行動の徹底

葬儀会場では、故人への哀悼とご遺族への配慮を最優先に行動しましょう。あなたの振る舞いは、故人への敬意だけでなく、所属する会社の品位をも示すことになります。厳粛な雰囲気を乱さず、静かに、そして冷静に弔意を表しましょう。

 

私語・携帯電話:静粛さを最優先に

  • 私語: 会場では私語は厳禁です。親しい同僚や知人と会っても、挨拶は会釈程度に留め、大声で話したり、笑い声を出したりすることは絶対に避けましょう。故人を偲ぶ厳粛な雰囲気の中で、無用な会話は非常に失礼にあたります。休憩時間や会場外で話す場合でも、声のトーンを落とし、内容にも配慮が必要です。
  • 携帯電話: 会場に入る前に、携帯電話の電源を切るか、マナーモードに設定しましょう。着信音はもちろん、バイブレーション音も静かな会場では響くことがあるので注意が必要です。会場内での通話は厳禁であり、メールの確認やSNSの閲覧なども、他の方の視界に入らない場所(会場外の休憩スペースなど)で行いましょう。写真撮影も原則禁止です。

 

飲食

 

  • 通夜振る舞い・精進落とし: 通夜振る舞いや精進落としに招かれた場合は、故人を偲びながら、ご遺族への感謝の気持ちを持っていただきましょう。これは、故人を囲んでの最後の食事であり、ご遺族の心遣いです。ただし、あくまで故人を悼む場であることを忘れずに、長居はせず、適度な時間で失礼するのがマナーです。
  • 飲酒: お酒が出されることもありますが、大声での会話や泥酔は厳禁です。節度を持って、故人を偲ぶ場にふさわしい振る舞いを心がけましょう。酩酊してご遺族に絡んだり、不適切な言動をしたりすることは、絶対に避けなければなりません。
  • 献杯の際: 献杯の際には、グラスを高く掲げず、静かにグラスの高さで「献杯」と唱えるか、黙祷を捧げます。拍手は行いません。

 

挨拶・言葉遣い

 

  • ご遺族や他の参列者への挨拶:この度は誠にご愁傷様でございます」「心よりお悔やみ申し上げます」など、簡潔にお悔やみの言葉を述べます。長い説明や個人的な話は避けましょう。ご遺族は精神的に疲弊していることを理解し、負担をかけない言葉を選びます。
  • 忌み言葉: 葬儀の場では、不吉なことを連想させる「重ね言葉」(例:「重ね重ね」「くれぐれも」「たびたび」「またまた」など、不幸が繰り返されることを連想させるため)や、「直接的な言葉」(例:「死ぬ」「生きる」「苦しむ」「迷う」「ご存命中」など)は避けるのがマナーです。代わりに、「ご逝去」「ご生前」「安らかに」「旅立たれる」「お元気だった頃」など、婉曲な表現を選びましょう。
    • 例: 「お元気な頃を思い出します」→「ご生前の面影を偲んでおります」
    • 例: 「頑張ってください」→「ご無理なさらないでください」「お疲れが出ませんように」
  • 死因を尋ねない: 故人の死因を尋ねることは、ご遺族にとって非常に不快な行為です。絶対に避けましょう。興味本位での質問は厳禁です。
  • 故人の敬称: 故人を呼ぶ際は、「〇〇様」と呼び捨てにせず、敬意を込めて「故〇〇様」「〇〇さん」と呼びましょう。

 

帰るタイミング:スマートな退席で配慮を

 

  • 通夜・告別式: 焼香を終えたら、あまり長居せずに、静かに退席するのが一般的です。ご遺族に改めて挨拶をする必要はありませんが、目礼をする程度は構いません。会場の出口でご遺族が立礼されている場合は、「お疲れ様でございます」と声をかける程度に留め、長話は避けて退席しましょう。
  • 通夜振る舞い・精進落とし: 食事を終えたら、頃合いを見て「お先に失礼いたします」「本日はありがとうございました」と一言添え、静かに退席しましょう。あまり早く帰りすぎるのも失礼にあたる場合がありますが、遅くまで残るのもご遺族の負担になるので、状況を判断して適切なタイミングで失礼することが大切です。

 

問い合わせ・連絡対応

訃報を受け、詳細の確認や弔意を伝えるために連絡を取る必要がある場合、細心の注意が必要です。ご遺族は悲しみの中にあり、精神的に疲弊していることを常に念頭に置き、相手の状況を思いやり、配慮ある対応を心がけましょう。

ご遺族への問い合わせ:寄り添う気持ちと簡潔さ

 

  • 内容を明確に: 訃報の内容で不明な点(日時、場所、葬儀形式、香典辞退の有無、供花・供物の可否など)があれば、具体的に、そして簡潔に尋ねます。曖昧な表現や回りくどい言い方は避け、質問の意図を明確に伝えましょう。例えば、「お通夜(または告別式)は何時からになりますでしょうか」「香典や供花はご辞退されていますでしょうか」といった具体的な質問に留めます。
  • 時間帯に配慮: ご遺族は葬儀の準備や弔問客への対応で心身ともに疲弊しているため、早朝や深夜の連絡は避け、日中の常識的な時間帯(午前10時〜午後8時頃)に連絡しましょう。短い用件で済むように心がけ、長電話は絶対に避けます。
  • 言葉遣い: 常に丁寧な言葉遣いを心がけ、寄り添う気持ちを伝えることが大切です。「お忙しいところ恐縮ですが」「差し支えなければ」「恐れ入りますが」といったクッション言葉を使うと、より丁寧な印象になり、相手への配慮が伝わります。
  • 連絡手段: 基本的には、先方から指定された連絡方法(電話、メール、FAXなど)に従います。電話が繋がらない場合は、留守電に簡潔なメッセージを残すか、時間を置いてかけ直しましょう。一方的に何度も連絡したり、しつこく問い詰めたりするのは絶対に避けましょう。また、SNSやメッセージアプリでの連絡は、ご遺族が多忙な時に通知が頻繁に届き、かえって負担になる可能性があるため、避けるのが賢明です。

 

会社内での情報共有:迅速かつ正確に、そして慎重に

 

  • 迅速かつ正確に: 訃報は、社内関係者に迅速かつ正確に共有する必要があります。特に、故人が業務に関わる人物であった場合は、その後の業務に支障が出ないよう、早めの情報共有が求められます。誤った情報や憶測が広まらないよう、正確性を重視します。
  • 範囲の限定とプライバシー配慮: 訃報を共有する範囲は、故人との関係性や会社の規定に基づき、必要最小限に留めます。個人のプライバシー保護の観点からも重要であり、不必要な部署や個人には共有しないようにしましょう。例えば、関係部署内でのみ共有し、全社的な告知は控える、といった判断も必要です。
  • 口頭よりも書面: 誤解を防ぎ、情報の正確性を期すためにも、社内通達やメールなど、記録に残る形で共有するのが望ましいでしょう。訃報の内容(故人の氏名、会社名、役職、葬儀日時、場所、喪主、香典辞退の有無など)を正確に記載し、変更があった場合は速やかに訂正情報を発信します。
  • 情報源の明記: 誰から得た情報であるか(例:ご遺族からの連絡、葬儀社からの通知など)を明記すると、情報の信頼性が高まります。

 

取引先への連絡

  • 故人への配慮とタイミング: 故人が取引先の担当者であった場合、先方の感情に配慮し、慎重に連絡を取りましょう。訃報を受けた直後や、葬儀の準備で多忙な時期は避け、少し落ち着いた頃に連絡を入れるのが良いでしょう。まずは口頭でなく、メールなどで連絡を取り、先方の状況を伺うのが丁寧です。
  • 弔意と業務のバランス: 弔意を伝えることが最優先ですが、業務の引継ぎに関する連絡が必要な場合は、弔意を伝えた上で、簡潔に業務の引継ぎについて打診します。決して業務の話を前面に出したり、催促したりしないように注意しましょう。
    • 例文(メール): 件名:〇〇様のご逝去の報に接し、心よりお悔やみ申し上げます(株式会社△△ 山田太郎)株式会社□□ 営業部 〇〇様

      平素は大変お世話になっております。株式会社△△の山田でございます。

      この度は、貴社〇〇様のご逝去の報に接し、謹んでお悔やみ申し上げますとともに、心よりご冥福をお祈りいたします。

      〇〇様には、生前、弊社の業務において多大なるご尽力を賜り、大変感謝しております。突然の訃報に接し、社員一同、ただただ驚きを禁じ得ません。

      つきましては、大変恐縮ではございますが、〇〇様が担当されていた△△案件につきまして、今後の進め方について、お教え頂ければ幸甚に存じます。

      ご多忙の折、大変恐縮ではございますが、何卒よろしくお願い申し上げます。

      まずは取り急ぎ、メールにてお悔やみとご連絡をさせて頂きました。 ご無理なさらないでください。

      株式会社△△ 営業部 山田太郎 電話番号:XXX-XXXX-XXXX

  • 代替担当者の紹介: 会社として連絡する場合は、今後の担当者についても併せて案内すると、先方もスムーズに業務を継続できます。
  • 継続的な関係性の維持: 葬儀後も、良好なビジネス関係を継続できるよう、適切なタイミングで連絡を取り、フォローアップを行うことが大切です。先方の状況に合わせた柔軟な対応を心がけましょう。

 

立場別のマナーと注意点:それぞれの役割で適切な振る舞いを

葬儀の場では、自分の立場に応じて取るべき行動や言葉遣いが異なります。それぞれの役割を理解し、故人への敬意とご遺族への配慮を最優先に、適切に振る舞いましょう。

 

上司に対して

上司のご家族の訃報は、部下として非常にデリケートな問題です。上司の心情を察し、最大限の配慮を示すことが求められます。

  • 訃報への対応: 上司のご家族の訃報を受けた場合は、まず口頭またはメールで簡潔にお悔やみを述べます。長文のメールや、何度も連絡するのは避けましょう。まずは状況を把握し、上司の負担を増やさないことが最優先です。
    • 口頭での例文: 「部長、この度は誠にご愁傷様でございます。心よりお悔やみ申し上げます。何か私にできることがあれば、いつでもお申し付けください。」
    • メールでの例文: 件名:お悔やみ申し上げます(氏名)〇〇部長

      この度は、〇〇様のご逝去の報に接し、謹んでお悔やみ申し上げます。 心ばかりではございますが、心よりご冥福をお祈りいたします。

      大変お辛い時と存じます。 何か私でお手伝いできることがございましたら、何なりとお申し付けください。 どうぞご無理なさらないでください。

      〇〇部 〇〇 (氏名)

  • 参列の意思表示: 参列するかどうかを早めに伝え、上司の意向を確認しましょう。「もしお伺いできるようでしたら、お通夜(お葬式)に参列させていただいてもよろしいでしょうか?」など、伺いを立てる形が良いです。ご遺族が家族葬を希望されている場合もあるため、事前に確認する姿勢が重要です。
  • 香典・供花: 個人で香典を出す場合は、他の同僚と相談してまとめることもあります。上司に余計な負担をかけさせないよう、配慮が必要です。会社として別途香典や供花を出す場合は、それに倣うこともできます。
  • 言葉遣い: 常に敬意を持った言葉遣いを心がけ、「この度は誠に残念でございます」など、心からのお悔やみを伝えます。個人的な感情を前面に出しすぎないように注意し、あくまでビジネス上の礼儀と敬意を保ちましょう。
  • 業務のフォロー: 上司が忌引で不在になる場合、その間の業務を積極的にフォローする姿勢を見せることが非常に重要です。事前に引き継ぎ事項を確認し、チーム全体で協力して業務を円滑に進めましょう。上司の不在が業務に支障をきたさないよう、先回りして行動する意識が求められます。

 

部下に対して:寄り添い、支える姿勢でリーダーシップを示す

部下の家族の訃報は、上司として、部下の精神的なケアと業務上のサポートを両面から行う必要があります。 empathetic な姿勢が重要です。

  • 訃報への対応: 部下のご家族の訃報を受けた場合は、すぐに声をかけ、心からのお悔やみを伝えます。
    • 口頭での例文: 「〇〇さん、この度は大変なことになりましたね。心よりお悔やみ申し上げます。本当に辛い時期だと思いますが、私にできることがあれば何でも言ってください。」
  • 心遣いと傾聴: 部下は精神的に不安定な状態にある可能性が高いので、寄り添い、話を聞く姿勢を示すことが大切です。無理に励ますのではなく、静かに見守る姿勢も必要です。「何かできることがあれば、遠慮なく言ってくださいね」「今はご無理なさらないでください」といった言葉を添えることで、部下の心の負担を軽減できます。
  • 忌引休暇の取得: 会社の規定に基づき、忌引休暇の取得を促し、必要な手続きをサポートします。休暇期間中の連絡は、緊急時を除き最小限に留め、部下が安心して休暇を取れるよう配慮します。
  • 業務の配慮: 不在期間の業務調整や、復帰後の業務負担軽減に配慮しましょう。周りの同僚にも協力を求め、部下が安心して休暇を取れる環境を整えることが上司の役割です。部署内で業務を分担する、プロジェクトの期日を調整するなど、具体的な支援策を講じます。
  • 香典・供花: 会社の規定に基づいて対応するとともに、個人的に香典を出す場合は、部下に負担を感じさせない配慮が必要です。例えば、他の同僚と連名で出す形にするなど、部下に過度な気を遣わせない工夫も大切です。
  • 復帰後のフォロー: 復帰後も、体調や精神面を気遣う言葉をかけ、必要であれば面談の機会を設けるなど、継続的なサポートを心がけましょう。業務量を調整したり、残業を控えさせたりといった配慮も必要になる場合があります。メンタルヘルスに関する相談窓口などがあれば、情報提供も行いましょう。

 

会社から社員に対して(社員が喪主の場合など):手厚いサポートと情報提供

社員が喪主を務めるなど、ご自身が当事者となる場合、会社は社員が葬儀に集中できるよう、手厚いサポート体制を整えるべきです。

  • 弔慰金・弔電・供花: 規定に基づき、迅速かつ滞りなく手配します。社内規定で定められた額や形式に従い、速やかに手続きを進めます。
  • 業務サポート: 社員が喪主を務めるなど、葬儀の準備で多忙な場合は、業務面での負担を軽減するよう最大限配慮します。他の社員が業務を代行したり、プロジェクトの期限を延ばしたりといった具体的な対応を検討し、社員が安心して葬儀に専念できるよう支援します。
  • 情報提供: 社内規定に基づく忌引休暇や各種手続き(社会保険、退職金、遺族年金など)について、詳細な情報を提供し、スムーズに進むようサポートします。必要な書類の準備なども手伝うと、社員の負担を大幅に軽減できます。
  • 社内への周知と調整: 故人が社員であった場合は、社内規定に基づき、適切な範囲で社員に訃報を伝えます。社員が葬儀に参列しやすいよう、必要に応じて業務調整を行うなどの配慮も大切です。例えば、弔問時間を設けたり、部署全体で業務を調整したりするなどの対応が考えられます。

 

取引先に対して:ビジネス上の礼儀と関係維持の配慮

取引先の訃報は、ビジネス関係の維持にも関わるため、慎重かつ迅速な対応が求められます。

  • 迅速な対応と確認: 取引先の訃報を知ったら、速やかに会社として対応を検討します。まずは、先方企業に連絡を取り、事実確認とご遺族の意向(家族葬か、一般参列が可能か、香典・供花の辞退の有無など)を確認することが重要です。
  • 先方の意向を尊重: 家族葬など、先方が参列や香典を辞退している場合は、無理に押し付けず、その意向を尊重します。弔電のみを送る、後日改めて弔問に伺うなどで弔意を伝える形も検討しましょう。無理に参列したり、香典を渡したりすることは、かえって失礼にあたります。
  • 会社代表としての振る舞い: 参列する場合は、会社の代表としての自覚を持ち、適切な服装、振る舞いを心がけます。個人的な感情よりも、ビジネスパートナーとしての礼儀を優先し、品位ある行動を心がけましょう。
  • 業務の引継ぎ: 故人が担当者であった場合は、業務の引継ぎについて配慮し、先方と連携を取りながら円滑に進めます。葬儀の場で業務の話を深く進めようとせず、まずは弔意を優先します。落ち着いた段階で、先方から連絡が来た場合や、適切なタイミングを見計らって、業務の進捗状況や今後の体制について確認します。
  • 継続的な関係性の維持: 葬儀後も、良好なビジネス関係を継続できるよう、適切なタイミングで連絡を取り、フォローアップを行うことが大切です「この度は大変な時に、ご連絡ありがとうございました」といった感謝の言葉を伝えることも忘れないようにしましょう。

 

目上の方に対して:より一層の敬意と慎重な行動

ご遺族が自分よりも目上の方である場合、普段よりもさらに深い敬意と慎重さが求められます。

  • 敬意を払う: 故人やご遺族が目上の方である場合は、特に深い敬意を払い、慎重な言動を心がけます。言葉遣いや態度には細心の注意を払いましょう。
  • 言葉遣い: 普段よりもさらに丁寧な言葉遣いを意識し、失礼のないように注意しましょう。謙譲語や尊敬語を正しく使うことを心がけます。簡潔に、心からのお悔やみを伝えることが大切です。
  • 控えめな行動: 積極的に前に出るのではなく、控えめに振る舞い、他の参列者やご遺族の邪魔にならないよう配慮します。目立つ行動は避け、静かに弔意を表すことに徹しましょう。
  • 長居しない: 焼香を済ませたら、長居せずに静かに退席するのがマナーです。ご遺族に声をかける際も、手短に済ませ、ご遺族の負担にならないように配慮します。

 

葬儀後の対応:故人を偲び、遺族を気遣う継続的な配慮

葬儀が終わっても、会社関係の故人やご遺族への配慮は続きます。故人を偲び、残されたご遺族を気遣う気持ちを忘れずに、適切な対応を心がけましょう。これは、長期的な人間関係やビジネス関係を維持する上でも非常に重要です。

 

会社として

  • 弔慰金の手続き完了: 滞りなく弔慰金の手続きを完了させ、ご遺族に確実に届けられるよう手配します。必要に応じて、ご遺族に受領の確認を行うなど、最後まで責任を持って対応します。
  • 社内への報告: 必要であれば、社内関係者へ葬儀が滞りなく執り行われたこと、そして故人への感謝と哀悼の意を改めて報告します。これにより、社員全体の気持ちの整理を促し、組織としての一体感を保ちます。
  • 故人の業務の引継ぎ: 故人が担当していた業務の引継ぎを円滑に進め、必要であれば新しい担当者を社内外に周知します。未完の業務やプロジェクトがないか確認し、滞りなく引き継ぎ、業務に支障が出ないよう最大限の努力を払います。
  • 故人の功績を称える: 社内報や社内イントラネットなどで故人の功績や人柄を紹介し、追悼の意を表すことも考えられます。社員が故人を偲び、その貢献を記憶に留める機会を設けることは、組織文化の醸成にも繋がります。

 

個人として

  • ご遺族への気遣い: 葬儀後、ご遺族が落ち着かれた頃合いを見て、改めてお悔やみの言葉を伝える機会を設けることも考えられます。手紙やメッセージを送るのも良いでしょう。ただし、ご遺族の負担にならないよう、あくまで状況を考慮して判断しましょう。先方から連絡がなければ、無理に接触しない方が良い場合もあります。
    • 手紙の例文: 拝啓この度は、〇〇様のご逝去の報に接し、心よりお悔やみ申し上げます。 ご葬儀に際しましては、大変お世話になり、誠にありがとうございました。

      〇〇様には、生前、私どもに対しまして温かいご指導、ご厚情を賜り、 心より感謝しております。突然の訃報に、今も信じられない思いでおります。

      ご遺族の皆様におかれましても、さぞお力落としのことと存じます。 どうぞご無理なさらず、お体ご自愛くださいますようお祈り申し上げます。

      まずは書中をもちまして、改めてお悔やみ申し上げます。

      敬具

  • 故人の思い出を語る: 故人が職場で大切な仲間であった場合、ご遺族と故人の思い出を語り合うことで、ご遺族の心を癒やす一助となることもあります。しかし、これもご遺族の心情に配慮し、無理強いは避けましょう。相手が望まない限り、深入りしないことが大切です。
  • 四十九日や一周忌などの対応: 故人の命日や四十九日、一周忌など、節目となる時期にご遺族から連絡が入ることもあります。その際も、丁寧な言葉で対応し、故人を偲ぶ気持ちを伝えましょう。

弔事のマナーは「思いやり」と「敬意」

会社関係の葬式における作法とマナーは、単なる形式的なものではありません。故人への最後の敬意を示すとともに、ご遺族の深い悲しみに寄り添い、会社との良好な関係を維持するためにも非常に重要な要素です。

本記事で解説した内容を参考に、それぞれの立場に応じた適切な行動を心がけ、失礼のないように弔意を表しましょう。いざという時に慌てないよう、日頃から一般的なマナーについて意識し、心構えをしておくことが大切です。常に相手への配慮故人への敬意を忘れず、心を込めて行動することが、何よりも重要であることを忘れないでください。