Gemini in AppSheet| アプリのパフォーマンスをAIが診断!サクサク動く快適環境を実現!作り方を簡単に説明

Gemini in AppSheet| アプリのパフォーマンスをAIが診断!サクサク動く快適環境を実現!作り方を簡単に説明

ビジネスで毎日使うアプリが「重い」「動きが遅い」と感じることはありませんか? データの読み込みに時間がかかったり、画面の切り替えがスムーズでなかったりすると、それだけでストレスが溜まり、業務の集中力が途切れてしまいますよね。

「この一覧表示、いつになったら出てくるんだろう…」

「ボタンを押したのに、なかなか反応しない…」

こんな経験は、アプリを使う人のモチベーションを低下させ、結果として業務効率を損なうことにもつながります。しかし、アプリが遅くなる原因は多岐にわたり、専門知識がなければどこから手をつけて良いか分からない、という方も多いのではないでしょうか。

もし、アプリの動作状況をAIが診断し、「この部分がパフォーマンス低下の原因です」「こうすればもっと速くなります」と具体的な改善策を教えてくれたら? そして、その診断結果を元に、アプリをサクサク動く快適な環境に改善できるとしたら、どうでしょう?

Googleのノーコード開発ツール「AppSheet」と、最先端の生成AI「Gemini」の連携は、この「アプリのパフォーマンス改善」を誰でも簡単に実現します。プログラミングの知識は一切不要。AIがアプリのデータ構造、ビューの設定、Automationの動作などを分析し、パフォーマンス向上のための具体的なヒントを提供することで、ユーザーがストレスなくアプリを活用できる快適な環境を強力にサポートしてくれるのです。


 

なぜ今、アプリのパフォーマンス診断にAIが不可欠なのか?その課題とAIの価値

アプリのパフォーマンスは、利用者満足度と業務効率に直結する重要な要素です。しかし、アプリが遅くなる原因の特定と改善には、多くの企業が共通の課題を抱えています。

「原因特定」の難しさ

アプリが遅くなる原因は、データ量、データ構造、ネットワーク環境、ビューの設定(フィルタリング、ソート、グルーピング)、複雑な数式(仮想カラム、Valid If、Show If)、Automationの動作、デバイスのスペックなど、多岐にわたります。これらの要因が複雑に絡み合うため、経験豊富な開発者でも原因を特定するのは容易ではありません。

「改善策」の知識不足

原因が特定できたとしても、それをどのように改善すれば良いか、という知識や経験がなければ、適切な対策を講じることはできません。例えば、「複雑な数式が原因」と分かっても、その数式をどう最適化すれば良いのか、具体的な手法を知らないと手の打ちようがありません。

「リアルタイム性」の欠如と対応の遅れ

ユーザーから「アプリが遅い」という声が上がってから原因調査を開始し、改善策を検討していると、対応が後手に回ってしまいます。その間にも、ユーザーはストレスを感じ続け、アプリの利用頻度が低下したり、業務に支障をきたしたりする可能性があります。パフォーマンスの低下を早期に検知し、迅速に対応できる仕組みが求められています。

「運用コスト」の増大

アプリのパフォーマンス問題を解決するためには、専門のエンジニアをアサインしたり、外部のコンサルタントに依頼したりといったコストが発生します。問題が複雑であればあるほど、そのコストは増大し、企業にとって大きな負担となります。

ここに、Gemini in AppSheetが大きな解決策を提示します。AIがアプリの構成要素を自動で分析し、パフォーマンス低下の潜在的な原因を特定し、具体的な改善策を提案することで、上記の問題を根本から解決し、常に最適化された、サクサク動く快適なアプリ環境を維持することを可能にするのです。


 

アプリのパフォーマンスをAIが診断し、改善策を提案するアプリの作り方:Google Geminiをフル活用!

実際にGoogle Gemini in AppSheetを活用して、アプリのパフォーマンスをAIが診断し、改善策を提案するアプリの具体的な作り方をステップバイステップで解説していきます。

このシステムを構築するには、AppSheetアプリ自体の設定情報(App Definition)をAIに渡し、それを分析させる仕組みを構築します。AppSheetのApp Definitionは、JSON形式などでエクスポートできるため、そのテキストデータをAIの入力として利用します。

アプリの「土台」となるAppSheet設定情報を準備する

AIがパフォーマンス診断を行うためには、対象となるAppSheetアプリの「定義情報」が必要です。これは、アプリの設定が全て詰まった設計図のようなものです。

ステップ1:Google スプレッドシートで「アプリ診断履歴」を定義する

Google スプレッドシートを開き、新しいシートを作成します。アプリの診断結果を記録するための列見出しを入力しましょう。

例:アプリ診断履歴 シート

診断ID対象アプリ名診断日時AppDefinitionテキストAI診断結果概要AIパフォーマンス改善点AI推奨設定変更点AI推奨数式最適化ステータス
  • 診断ID: 各診断を一意に識別するID。
  • 対象アプリ名: 診断対象となるAppSheetアプリの名称。
  • 診断日時: AI診断が実行された日時。
  • AppDefinitionテキスト: 診断対象アプリのApp Definition(JSON形式など)のテキストデータ。ここがAI分析の対象となります。
  • AI診断結果概要: AIが診断したパフォーマンスの全体的な評価。
  • AIパフォーマンス改善点: AIが指摘する具体的なパフォーマンス低下の原因(例: 「ビューのフィルタリングが複雑」「仮想カラムの計算負荷が高い」)。
  • AI推奨設定変更点: AIが提案するAppSheetアプリの具体的な設定変更点(例: 「Data>ColumnsでこのカラムのInitial valueを見直す」「UX>Viewsでこのビュータイプを変更する」)。
  • AI推奨数式最適化: AIが提案する数式(Expression)の最適化方法。
  • ステータス: 診断の状況(例: 未診断, AI診断中, 診断完了, 対策実施済み)。

ステップ2:AppSheetで新しいアプリを作成する

AppSheetのウェブサイト(appsheet.com)にアクセスし、Googleアカウントにログインします。「+ Make a new app」から「Start with your own data」を選択し、アプリの名前(例:「AppSheetパフォーマンス診断」)とカテゴリを設定します。

データソースの選択画面で、先ほど準備したGoogle スプレッドシート(アプリ診断履歴 シート)を選択し、「Select」をクリックします。AppSheetがスプレッドシートを読み込み、自動的にアプリの基本的な形を生成してくれます。

Google Geminiを組み込む!AppSheetアプリの「定義分析」と「パフォーマンス診断・改善提案」のAI Taskを設定する

ここからが、Google Geminiの「AI Task」をAppSheetのAutomationに組み込む核心部分です。AIがAppSheetアプリの定義情報(JSONテキスト)を分析し、パフォーマンス低下の原因を診断し、具体的な改善策を提案する仕組みを構築します。

注意点:App Definitionの取得

AppSheetアプリのApp Definitionを直接Automationで取得する機能は現在のところ提供されていません。しかし、AppSheetのアプリ定義はエディタからJSON形式でエクスポートできるため、手動でエクスポートしたJSONファイルを「AppDefinitionテキスト」カラムに貼り付けるか、Google Apps Script (GAS) を活用して、特定のアプリのApp Definitionを定期的に取得し、自動でこのカラムに格納するといった工夫が必要です。ここでは、GAS連携を想定したフローで解説します。

ステップ1:Google Apps Script (GAS) でApp Definitionを取得する関数を作成する(上級者向け)

  1. Google スプレッドシート(アプリ診断履歴)を開き、「拡張機能」メニューから「Apps Script」を選択します。
  2. 新しいスクリプトファイルを開き、以下のコードを貼り付けて保存します。このスクリプトは、AppSheet Admin APIを通じてアプリの定義を取得するものです。これにはGoogle Cloud PlatformでのAPI有効化や認証設定(OAuth 2.0など)が必要になるため、やや複雑です。

    JavaScript

    function getAppDefinition(appId) {
      try {
        // AppSheet Admin APIの認証と呼び出し設定 (別途OAuth2.0認証などが必要)
        // ここは非常に複雑になるため、具体的な実装は省略。
        // 一般的には、Google Cloud PlatformでAppSheet APIを有効化し、サービスアカウントキーなどを使用。
        // return UrlFetchApp.fetch("https://apps.appsheet.com/api/v2/apps/" + appId + "/definition", {
        //   headers: {
        //     "Authorization": "Bearer " + getOAuthToken() // 認証トークンを取得する関数が必要
        //   },
        //   "muteHttpExceptions": true
        // }).getContentText();
    
        // 簡略版:実際にはAPI呼び出しだが、ここではダミーテキストを返す
        return JSON.stringify({
          "AppName": "YourApp",
          "Tables": [
            {"Name": "Customers", "Columns": [{"Name": "Name", "Type": "Text"}, {"Name": "Orders", "Type": "Ref", "RefTable": "Orders"}]},
            {"Name": "Orders", "Columns": [{"Name": "OrderID", "Type": "Text"}, {"Name": "OrderDate", "Type": "Date"}, {"Name": "Amount", "Type": "Number"}]}
          ],
          "Views": [
            {"Name": "CustomerList", "SourceTable": "Customers", "Type": "Table", "Filter": "[Status] = 'Active'"},
            {"Name": "RecentOrders", "SourceTable": "Orders", "Type": "Deck", "Sort": "OrderDate DESC"}
          ],
          "Automations": [
            {"Name": "SendEmail", "Event": {"Table": "Customers", "Type": "Adds"}, "Process": {"Steps": [{"Type": "SendEmail", "To": "admin@example.com"}]}},
            {"Name": "UpdateStatus", "Event": {"Table": "Orders", "Type": "Updates"}, "Process": {"Steps": [{"Type": "SetColumnValues", "Column": "Status", "Value": "Processed"}]}}
          ],
          "Expressions": {
            "VirtualColumn1": "SUM(SELECT(Orders[Amount], [CustomerID] = [_THISROW].[CustomerID]))",
            "ValidIfCondition": "ISNOTBLANK([Name])"
          }
        }, null, 2);
      } catch (e) {
        return "Error fetching app definition: " + e.message;
      }
    }
    
    • このGAS関数は、本来はAppSheet Admin APIからアプリの定義(JSON)を取得するものですが、設定が複雑なため、ここではデモンストレーション用にダミーのJSONテキストを返すようにしています。実際には、AppSheet Admin APIのドキュメントを参照し、OAuth 2.0認証を設定してAPI呼び出しを行う必要があります。

ステップ2:AppSheet Automationで「App Definitionの取得とAI診断」を設定する

  1. AppSheetエディタの左側メニューから「Automation」を選択し、「+ New Bot」をクリックして新しいボットを作成します(例:「アプリパフォーマンス診断」)。
  2. Event(いつ動かすか):
    • Event Type:Scheduled」(スケジュール実行)を選択します。
    • Schedule: 診断を実行する頻度を設定します(例: 「毎日」の「午前3時」、または「毎週日曜」など)。
  3. Process(何をするか):
    • ステップ1:「App Definitionの取得」(GAS連携または手動貼り付け)
      • Option A: GAS連携でApp Definitionを取得する場合(上級者向け)
        • + Add a step」をクリックし、「Run a task」を選択します。
        • Task Type:External service: Call a script」を選択します。
        • Script URL: GASでデプロイしたスクリプトのURLを設定します。
        • Function name: getAppDefinition を指定します。
        • Arguments: {"appId": "YOUR_APPSHEET_APP_ID"} (診断対象のAppSheetアプリのIDを指定)。
        • Output Variable Name: 取得したApp Definitionテキストを格納する変数名を設定します(例: AppDefJson)。
      • Option B: 手動でApp Definitionを貼り付ける場合(推奨)
        • このステップは不要です。「アプリ診断履歴」テーブルの「AppDefinitionテキスト」カラムに、事前に手動でJSONファイルを貼り付けておきます。AutomationのEventを「データ変更」にし、このカラムが更新されたらトリガーするように変更します。
    • ステップ2:「AI Task – パフォーマンス診断と改善提案」
      • + Add a step」をクリックし、「Run a task」を選択します。
      • Task Type:AI Task」を選び、その中の「Generate content」を選択します。
      • Prompt for AI: ここに、AIにApp DefinitionのJSONテキストを渡し、パフォーマンス診断と改善提案をさせるプロンプトを記述します。
        あなたは、AppSheetアプリのパフォーマンス診断と改善提案を行うAIエキスパートです。
        以下のAppSheetアプリのApp Definition(JSON形式)を分析し、パフォーマンス低下の潜在的な原因を特定し、具体的な改善策を提案してください。
        特に以下の点に注目し、箇条書きで分かりやすく記述してください。
        
        1.  **診断結果概要**: アプリ全体のパフォーマンス評価。
        2.  **パフォーマンス改善点**: 主なボトルネックとなっている箇所(例: 複雑なビューフィルタリング、多数の仮想カラム、重いAutomationなど)。
        3.  **推奨設定変更点**: AppSheetエディタで直接変更できる設定(例: ビュータイプ、データソースの最適化、Show If/Valid Ifの見直し)。
        4.  **推奨数式最適化**: 複雑な数式があれば、より効率的な記述方法の提案。
        
        ### AppSheet App Definition (JSON) ###
        [AppDefJson] (または [AppDefinitionテキスト] カラム)
        
        出力形式:
        診断結果概要: [概要]
        パフォーマンス改善点:
        - [点1]
        - [点2]
        推奨設定変更点:
        - [変更1]
        - [変更2]
        推奨数式最適化:
        - [数式1の最適化]
        - [数式2の最適化]
        
      • Save the generated content to these columns: AIが生成した診断結果を保存するカラムとして、「AI診断結果概要」「AIパフォーマンス改善点」「AI推奨設定変更点」「AI推奨数式最適化」を選択します。
    • ステップ3:「診断ステータスの更新」
      • + Add a step」をクリックし、「Data: Set the values of some columns in this row」を選択します。
      • Set these columns:
        • ステータス: "診断完了"
        • 診断日時: NOW()

これで、AppSheetアプリの定義情報が入力されると、AIがその情報を分析し、パフォーマンス診断と改善提案を自動で行うようになります。

 

AIが診断した結果を関係者に通知・共有し、改善を促す

AIによる診断が完了したら、その結果をアプリ開発者や運用担当者に通知し、具体的な改善アクションを促すフローを構築します。

ステップ1:AI診断完了通知のAutomationを設定する

  1. AppSheetエディタの左側メニューから「Automation」を選択し、「+ New Bot」をクリックして新しいボットを作成します(例:「診断結果通知」)。
  2. Event(いつ動かすか):
    • Event Type:Data change
    • Table: 「アプリ診断履歴」テーブルを選択します。
    • Change Type:Updates only」。
    • Condition: 「ステータス」が「診断完了」になった場合に通知を送信するように設定します。
      ISCHANGED([ステータス]) AND [ステータス] = "診断完了"
      
  3. Process(何をするか):
    • ステップ1:「メール送信」
      • + Add a step」をクリックし、「Send an email」を選択します。
      • To: アプリ開発担当者や運用責任者。
      • Subject: 件名(例: 【AI診断結果】AppSheetアプリ「[対象アプリ名]」のパフォーマンス改善提案
      • Body: メール本文。AIが診断した結果と、アプリ診断履歴の詳細へのリンクを含めます。
        担当者様
        
        平素よりお世話になっております。
        AppSheetアプリ「[対象アプリ名]」について、AIによるパフォーマンス診断が完了しましたのでご報告いたします。
        
        【AI診断結果概要】
        [AI診断結果概要]
        
        【主なパフォーマンス改善点】
        [AIパフォーマンス改善点]
        
        【AI推奨設定変更点】
        [AI推奨設定変更点]
        
        【AI推奨数式最適化】
        [AI推奨数式最適化]
        
        詳細および対策の検討は、以下のアプリ診断履歴をご確認ください。
        診断履歴:<<LINKTOROW([診断ID], "アプリ診断履歴_Detail")>>
        
        お手数ですが、対策実施後、アプリ内の「ステータス」を「対策実施済み」に変更してください。
        
        ----------------------------------------
        このメールは自動送信されています。
        
      • From Display Name: 送信者名(例: AppSheet診断AI)。

ステップ2:AppSheetアプリで「対策実施済み」アクションとUIを設定する

  1. カラムの設定: 「最終確認者」や「対策内容」などのカラムを追加し、誰がどのような対策を講じたかを記録できるようにします。
  2. アクションボタンの作成:
    • AppSheetエディタの「Behaviors」メニューから「+ New action」をクリックします。
    • Action name: 「対策実施済みとする」
    • Do this: 「Data: Set the values of some columns in this row」を選択。
    • For a record of this table: 「アプリ診断履歴」
    • Set these columns:
      • ステータス: "対策実施済み"
      • 最終確認者: USEREMAIL()
      • 対策内容: (ユーザーに手動で入力させるためのカラム)
    • 表示条件: [ステータス] = "診断完了" (診断完了後にのみ表示)

これで、AIが診断したパフォーマンス改善提案が人間に通知され、人間がそれを基にアプリを改善し、その履歴が記録されるフローが構築されます。

アプリを実際に使ってみる

  1. アプリを保存し、デプロイします。
  2. 診断対象のAppSheetアプリのApp Definition(JSONファイル)をエクスポートします。
    • AppSheetエディタの「Info > Properties」タブに進み、「Application definition」セクションの「View JSON」をクリックしてJSONテキストをコピーします。
  3. 「AppSheetパフォーマンス診断」アプリで新しい診断を登録します。
    • アプリから「アプリ診断履歴」を追加し、「対象アプリ名」を入力し、「AppDefinitionテキスト」カラムにコピーしたJSONテキストを貼り付けます。
  4. データを保存すると、バックグラウンドでGeminiのAI Task(ステップ2の「アプリパフォーマンス診断」ボット)が実行され、各AI診断結果カラムが自動で埋まります。
  5. AI診断が完了し、「ステータス」が「診断完了」に変わると、その結果をトリガーに「診断結果通知」ボット(ステップ3)が実行され、関係者に診断結果メールが送信されます。メールの本文には、AIが診断した改善点が含まれています。
  6. 受信したメールのリンクからアプリを開き、AIの診断結果を確認します。
  7. AIの提案に従って、実際にAppSheetアプリの設定や数式を改善します。
  8. 対策実施後、アプリ内で「対策実施済みとする」アクションボタンをタップし、対策内容を記録します。

これで、複雑だったアプリのパフォーマンス診断と改善計画の策定が、AIの力を借りて効率的に、かつ具体的に行えるようになりました!


 

Googleの機能連携で、アプリ運用管理戦略をさらに強化する!

このアプリパフォーマンス診断アプリは、Googleの他の強力な機能と連携することで、その価値を何倍にも高めることができます。

 Google Looker Studio (旧 Google Data Studio) との連携:アプリポートフォリオ全体のパフォーマンス監視

  • ダッシュボード作成: AppSheetの「アプリ診断履歴」データをGoogle スプレッドシート経由でGoogle Looker Studioに連携させ、組織内のAppSheetアプリ全体のパフォーマンス状況や改善トレンドをリアルタイムで可視化するダッシュボードを構築します。
    • ダッシュボードの表示例:
      • パフォーマンス問題が指摘されたアプリのリストと件数
      • AIが指摘したパフォーマンス改善点の種類別ランキング(例: 「ビューのフィルタリング」が最も多いボトルネック、など)
      • 各アプリの診断履歴とパフォーマンススコア(もしAIが数値で評価できれば)の推移
      • 「対策実施済み」になった診断の件数と、その後のアプリパフォーマンスの変化(改善効果の可視化)
  • 戦略的なIT投資の意思決定支援: このダッシュボードを見ることで、経営層やIT部門は、どのアプリに改善リソースを集中すべきか、特定のパフォーマンス問題が組織全体で共通しているか、といった戦略的な意思決定を迅速に行えるようになります。

 

Google Chat / Google Meetとの連携:パフォーマンス問題発生時の緊急通知と対応

AIが重大なパフォーマンス問題(例: 応答速度が著しく遅い、特定の操作でアプリがクラッシュしやすいなど、App Definitionから間接的に読み取れる場合)を検知した場合、関係者への迅速な通知と対応を促します。

  • Automationの設定: AI診断結果が特定のキーワード(例: 「極めて遅い」「クラッシュの可能性」)を含んでいたり、全体評価が低い場合に、Google Chatのアプリ運用チームのスペースに自動でメッセージを投稿するAutomationを設定します。
  • 緊急会議の自動招集: 深刻なパフォーマンス問題の場合、自動でGoogle Meetの緊急会議を招集するAutomationを設定することも可能です。関係者に即座に会議URLを共有し、状況共有と対策検討の場を迅速に提供できます。
  • 例:
    • Event: 「アプリ診断履歴」の「AI診断結果概要」が特定のキーワード(例: contains([AI診断結果概要], "重度の遅延"))を含んだとき。
    • Process:
      1. Run a task」で「Send a message to a channel」を選択し、運用チームのチャットに通知。
      2. メッセージ例:
        【🚨緊急🚨】AppSheetアプリのパフォーマンスに重大な問題発生!
        対象アプリ: [対象アプリ名]
        AI診断概要: [AI診断結果概要]
        緊急対応をお願いします!
        詳細確認: <<LINKTOROW([診断ID], "アプリ診断履歴_Detail")>>
        
      3. 同時に、「Run a task」で「Google Meet: Create a meeting」を選択し、会議URLを生成してチャットに投稿。

 

Google Tasks / Google Calendarとの連携:パフォーマンス改善タスクの管理

AIが提案した改善策を、具体的なタスクとして関係者に割り当て、進捗を管理します。

  • Automationの設定: AI診断が完了し、「AI推奨設定変更点」や「AI推奨数式最適化」が生成された際に、それらを個別のタスクとしてGoogle Tasksに登録し、担当者に割り当てるAutomationを設定します。期限も自動で設定可能です。
  • リマインダー通知: Google TasksやGoogle Calendarのリマインダー機能により、担当者は改善タスクの実行を忘れずに、期日までに完了を促されます。
  • 例:
    • Event: 「アプリ診断履歴」の「ステータス」が「診断完了」になったとき。
    • Process:
      1. AIが提案した改善点をパースし、各項目を個別のタスクとして抽出。
      2. 各タスクに対し、「Run a task」で「Google Tasks: Add a task」を選択。
      3. Task Name: 抽出した改善点(例: [対象アプリ名]:ビュー「CustomerList」のフィルタリングを見直す)。
      4. Assigned To: アプリ開発担当者など。

 

Google Drive / Docsとの連携:改善履歴とナレッジベースの構築

パフォーマンス改善の履歴や、AIが提案した改善策とその効果を記録し、ナレッジベースとして活用します。

  • 改善報告書の自動生成: アプリの「ステータス」が「対策実施済み」になった際に、Google Docsで改善報告書を自動生成し、Google Driveの専用フォルダに保存するAutomationを設定できます。これにより、どのアプリで、どのような問題が発生し、どのような対策を講じて、どれだけの効果があったのかを記録に残せます。
  • ナレッジベースへの蓄積: 過去の診断結果と対策内容を蓄積し、Google SitesなどでFAQやベストプラクティス集として公開することで、他のアプリ開発者も参考にできるようになり、組織全体のアプリ開発スキルが向上します。

 

まとめ

Google Gemini in AppSheetを活用したアプリパフォーマンスのAI診断システムは、単なるトラブルシューティングツールに留まりません。それは、アプリを「作って終わり」ではなく、「常に改善し、成長し続ける資産」へと変革するための、極めて強力な戦略的ツールです。

このシステムを導入することで、以下の大きなメリットが享受できます。

  • パフォーマンス問題の早期発見と予防: 潜在的なボトルネックをAIが事前に検知するため、ユーザーからの不満が顕在化する前に対応し、アプリの使いやすさを維持できます。
  • 改善プロセスの効率化: 複雑な原因特定や改善策の検討をAIが代行するため、アプリ運用担当者の負担が軽減され、迅速かつ的確な対策を講じられるようになります。
  • 利用者満足度の向上: アプリが常にサクサク快適に動作することで、ユーザーのストレスが軽減され、アプリの利用頻度と満足度が向上します。これは、業務効率の向上にも直結します。
  • IT投資の最適化: パフォーマンス問題解決のためのリソースを無駄なく配分し、本当に効果のある改善策に集中できるため、IT投資の費用対効果が最大化されます。
  • 組織の学習と成長: 過去の診断履歴と改善結果がナレッジとして蓄積されることで、アプリ開発や運用に関する組織全体のスキルと経験が向上し、より高品質なアプリを継続的に提供できるようになります。

プログラミングの知識は必要ありません。Google GeminiのAIの知能と、AppSheetのノーコード開発の柔軟性が一体となることで、あなたのビジネスは、これまでとは比べ物にならないほどアプリを戦略的に活用し、ユーザーにとって真に価値のあるデジタル体験を提供できるようになるでしょう。